平成以降、能勢電鉄の主力として活躍してきたのが1700系です。基本的に元阪急2000系をベースとしたグループですが、一部に2100系や2021系を種車とした車両も存在します。ちなみに画像の1704Fは、中間に2000系トップナンバーの車両を含んでいました。
こちらは懐かしの能勢電初の大規模ラッピング電車、里山便ラッピング編成です。
「のせでん」マークも緑になるなど何気に凝っていたデザインでしたが、現在では編成ごと姿を消してしまいましたね。
なお、近年になって阪急からの譲渡編成が増えて来ており廃車が進んでいますが(この編成も既に廃車済みだったり‥)、残る編成にはなんとスカートが設置されました。
方向幕が設置されて只でさえ印象が変わった中、阪急時代から更に異なる顔へと変化しましたね。これまでマルーンでは下部にライトがある編成にしかスカートが無かっただけに、未だに違和感を拭えません。登場から50年以上が経過し後継系列も増えていますが、現在も第一線でゆったりと走っています。
車内です。50年以上経っても色あせない、現在にも十分通ずる阪急・能勢電の車内のルーツがここにあります。
ドアです。この造りは多少のマイナーチェンジを繰り返しながらも、8000系列まで続くことになります。
車端部です。元々は扉の無い幅広の貫通路でしたが、幌の部品点数を統一するためかアダプタを取り付け狭幅化しています。
一部編成には仕切り扉付きのものに改造されています。トップナンバーに付いていたとされる、初代ローレル賞の木目化粧板の台座付き受賞プレートが撤去されているのが残念ですね。一度見てみたいと思うのですが、あれは保存されているのでしょうか・・。
最前面です。前面展望はこちらから可能で、阪急では見られない山岳路線っぽいダイナミックな車窓を楽しむことが出来ます。阪急と違い、車番が中央に設置されていますね。
天井です。阪急時代に冷房化されており、ローリーファンなどはありません。照明はカバー付きの蛍光灯で、ここは阪急時代から変わらないところですね。
窓です。一段下降窓ですが、取っ手が幅広ではなく持ち手が付いているもので、降ろすには少し力がいります。日除けはアルミ鎧戸、親会社は元より能勢電鉄でも近年は数が減って来ましたね。
座席です。ドア間は8人掛けのロングシートで、この頃はまだ7人掛けでは無く、阪急時代の後継系列では一時期7人掛けが続くことになりますね。
車端部も5人掛け。座り心地は座面は相変わらずバウンズ感のあるものですが、背ズリが薄く作られています。
最前面は3人掛けです。袖仕切りは簡易なパイプ式、肘掛けとしての利用は全く望み薄です。
座席下のヒーターに注目。現在阪急で活躍する車両は一直線ですが、上部を屈曲させています。また金属にならないところにまで木目の化粧板が貼られています。(元)阪急車のこだわり、ここにあり。
こちら別バージョン。ヒーター部分の網目を湾曲させた美しい創りとなっています。見えないところにも気を抜かない、当時の車両に対する思想が見え隠れする一面であったりします。
近年は親会社にならう形で、優先座席がワインレッド色のモケットに変更されています。
川西能勢口方の最前面優先座席もこの通りです。
最後に・・なぜかプレートからステッカーに変更された車番表記です。微妙に字体も異なりますね。