関西私鉄最強のスプリンターといえばこのアーバンライナーですね。名阪間を最速2時間5分で結びます。所要時間では最高速度や距離の問題もあり新幹線に大きく差を開けられていますが、料金面では大きく優位に立っているため、利用もそれなりにあるのが現状です。
その初代アーバンライナー用車両として登場したのが21000系です。近鉄初の130km/h走行を行い、シュリーレン台車を履いたその滑らかな走りはなかなかのものです。
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現在2代目である21020系「アーバンライナーnext」が登場しており、21000系に関してもnextに合わせたリニューアルが施されており、「アーバンライナーplus」として再スタートを切っています
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デッキ部、ドアです。折り戸となっており、ここは近鉄の伝統ともいえます。
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車椅子対応車両では、プラグドアとなっており、幅も広くなっています。ここからはこの車両中心にお届けします。
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トイレです。最近流行り、円筒形の車椅子対応大型トイレです。開閉はボタン式です。他号車には、通常トイレの他男子小用も存在します。
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トイレの向かい側には洗面台も備わります。
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おしぼり入れも勿論設置されています。毎度のことですが、一人一本まででお願いします。
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自動販売機です。東海道新幹線では営業終了してしまいましたが、ここではまだ残っていますね。
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有料特急の中では比較的喫煙者に優しい会社という印象である近鉄でも、next登場を機に全車両禁煙に踏み切っています。それでもまとまった乗車時間になるために、かつての車販スペースを喫煙スペースに転用しています。しかしまたこれが「喫煙室」ではないので、場合によっては煙が車内に入り込んでくることも・・。一体なんのための車内禁煙化なのでしょうか・・。以降登場した新系列では、完全に喫煙室として分離しています。
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車椅子用車両のデッキ仕切りです。両開きとなっています。
運転台部分です。左側に運転台が配置され、右側に助手席が存在します。
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車内です。21020系に合わせたリニューアルが行われており、伊勢志摩方面への観光列車とは違い、名阪間移動のビジネスユーザーが多いため、車内は寒色でカジュアルな装いです。この辺り、競合するJR東海と考え方が似ているところですね。
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デッキ仕切り上にはLCDディスプレイが設置されています。停車駅案内の他、昼間などは前面展望映像を流しているようです。
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天井です。中央を間接照明とし、その照度不足を補うために、関西私鉄有料特急伝統の補助照明が設置してあります。
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そして、柱部分にはカーテンライトも設置されています。リクライニングした状態ですと、読書灯代わりとして使うことも出来ます。
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座席です。回転リクライニングシートとなっています。「ゆりかご型シート」と名付けられたこの座席は、リクライニングをすると座面も一緒に沈み込むようになっており、ラクな姿勢になるように設計されているそうです。テーブルはインアーム式のみとなっており、ある意味リニューアル前と同じユーリティと言えるでしょうね。長時間の乗車にしてはキャパが小さ過ぎる気がしないでもないです。そして、テーブルは特に滑り止めの加工が施されているわけでもないので、加減速時などには置いている飲み物が結構滑ります。特にドリンクポケットがあるわけでもないのでここは少し不満ですね。足置きは土足禁止面のみです。とはいえ、その幅が小さいことと、座席のモケット色そのものが寒色系なため、靴のまま足を置く人も一定数いるようで・・。確かにこの幅では普通に土足で置くレベルですよね。
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座席部分拡大。手前側がリクライニング時の座席で、若干座面が沈み込んでいるのが分かると思います。あまり違いが無いのではないか、とも思えますが、何やらミニスカート着用の女性客に配慮した結果だそうで。ちなみに、座り心地としては過去に乗車したリクライニングシートの中で、最悪と言っても過言ではありません(苦笑) ただでさえ乗車経験が少ない特急用車両の座席に、太文字を用いて感想を書くくらいなのでその酷さは相当なものだと思います。機構そのものは置いといて、全体的にクッション性などほぼ皆無で、近鉄名古屋から乗車して、三重県を脱しない間に腰から肩にかけてまでのありとあらゆる骨を砕きにかかってくる座席といえます。これだったら、この前後に登場している汎用特急用車両は勿論のこと、下手すると5200系の転換クロスシートの方がよっぽど快適なのではないかと思います。そして、一番やらかしているのがこのセパレート式のセンターアームレスト。普段は跳ね上げてセットされているのですが、両側を降ろしてリクライニングをしてみると、なんとこのようにリクライニングに連動してセンターアームレストが付いてきてしまいます。なぜこれがダメなのかと言えば、簡単に言えば「狭い」んです。そもそも、アームレスト、肘掛というのは、座席に座っているときに置き場の無い肘を文字通り置いて安楽姿勢を取るためのもので、特にリクライニングシートなどでは座ったときに一番快適な長さ、角度で設計されているのが基本であると言えます。ところがこのセンターアームレストに関しては、リクライニングをすることにより、その一番快適である角度をわざわざ崩壊させてしまっています。結果、座席を倒すととても窮屈で、安息を提供するはずのリクライニングシートにおいてストレスを強いる代物になっているのはこれ如何に。普段跳ね上げられているのはそのためなのでしょうか(笑)
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今回はじめてのアーバンライナー利用でしたが、まさかこのような結果になってしまうとは・・(^^;; まだまだ乙特急の汎用特急用車両も捨てたものではありません。
~おまけ~
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アーバンライナーplusリニューアル前には、このような座席が設置されていました(画像は12410系のもの)。いや、実際にはしっかりしたフットレスト装備、腰部分に凸凹の衣装あり、モケット色はオレンジ系、後期車はセンターアームレストありと、結構違っているのですが(笑) 大体雰囲気を分かって頂ければ・・。
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続いて1号車のデラックスシート車です。デッキから車内までには、画像のような車販準備室があります。元々は喫煙コーナーで、現在土休日の一部列車で車内販売が行われるようになったことから準備室に切り替えたようです。ちなみに、元々アーバンライナーにはデラックスシート車は2両連結されており、1両が禁煙車、もう1両が喫煙車となっていました。しかし、その位置は双方向で入れ替わるようになっており、結局禁煙車であっても一度付いたタバコの臭いが抜けないという最悪のアップグレードクラス車両だったそうです。
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デッキ仕切りです。こちらはリニューアル前の意匠がそのまま残されています。
座席です。まずは2人掛けから。電動式のリクライニングシートとなっており、テーブルはインアーム式で2面式です。座席はそれぞれ独立しており、回転するときも別々に回転することになります。
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1人掛けです。座り心地ですが、レギュラーシートの酷さを考えると座席自体はなかなかお見事であり、背ズリの可動式ヘッドレストピローやゆりかご式リクライニングもあいまってなかなかいいとは思います。しかし、肘掛が高めに設定されており、両肘を置くと脇が開いた状態となります。脇を置いた状態を長時間続けるというのは実はかなりの疲労感を被るものでして、大阪難波から名古屋に到着する頃にはなかなか疲れてしまいました。なんとかならないものでしょうか。フットレストは展開式で、開くと布地の面が現れるのですが、これが土足禁止面なのかどうかがイマイチ分かりにくいのは褒められたものでは有りません。オマケに面積が大きくなく、角度の設定も出来ません。
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アームレストの内側にはリクライニングと読書灯のスイッチがあります。電動式リクライニングシートは、安全上の理由からその動きが鈍重であるのが常でして、この座席も例に漏れず鈍いです。ここは潔く油圧式にしておく方が幸せです。
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そして読書灯。LEDを仕込んでおりかなり明るく見えますが、角度調整が出来ないため、座った人の身長や本を読む姿勢によっては光が全く当たらない可能性が(それはもう前の座席が照らされることも)・・。