海外ではLRTのような扱いとなっている東急の多摩川・池上線。この二系統で活躍するのが、五直開始により中止となった日比谷線乗り入れ用に製造された1000系です。地方中小私鉄へ譲渡される編成が出てきてはいますが、18m級車体という特性を生かして同系統で活躍してきた7700系を一部置き換えています。
その中でもこの編成はかつて存在したデハ3450形の塗装をイメージしたステッカーを全面に貼り付けており、マークも現在のパンツマークではなくT.K.K.マークとなっています。近年1500番台へ改造される編成が増えつつありますが、この編成は1000系のままで残存しています。
車内です。外装だけでなく、内装に関しても大規模な工事が行われています。戸越銀座駅の「木になる駅」プロジェクトにより改造されたもので、木目調の化粧板にしたり、実際に木を使用した部分も存在します。しかし、木目調にした化粧板、幾らなんでもテカりすぎです(^^;; 普段木目調の化粧板の車両ばかり乗っている身としては、このプラスチッキーな見た目がすごく気になってしまいます。
ドアです。ここへ来てまさかの化粧板無しです。木を意識して貼ったせっかくの化粧板が、これのためにその意味を打ち消してしまっているように思います。「画竜点睛を欠く」とはまさにこのことです。
LED表示機は残存していますが、ナイロンテープのようなもので塞がれています。なんだかなぁ…。
車端部です。ステンレス車体で妻窓が備わる車両もあまり多くない気がします。そして、仕切り扉はやはり化粧板が貼られておらず、形状もそのままです。
フリースペースを有する車端部、こちら側に仕切り扉は有りません。
最前面です。仕切り扉が前面の非常扉に合わせて右側に寄っています。木目の化粧板の面積が広いだけに、ステンレスが余計目立ちます。
天井です。照明は蛍光灯タイプのLED灯、東急で唯一の暖色系を使用しています。ラインデリアや冷房吹き出し口は従来通りです。
吊革は木になる駅プロジェクトに合わせて木製となっています。枕木方向にも設置されており、短編成なこともありそれなりに混雑する多摩川・池上線系統でも耐えうるようにしています。
優先座席付近の吊革は従来通り、オレンジの五角形となっています。ここもなんとか工夫して木に出来なかったものでしょうか(^^;;
窓です。一段下降窓が三枚並びます。更新後も日除けが残っているのがある意味奇跡とも言えます。生地は新しいものに交換されていますね。
座席です。ドア間は3×3の9人掛けとなっています。ポールが入っているポジションにはかつて肘掛けが入っていたはずなのですが、今回の工事で撤去されています。木をイメージしたデザインにすることが難しかったんでしょうね。袖仕切りは従来通りの形状ながら、化粧板が木目調となっています。
車端部の4人掛けです。優先座席にも指定されていますが、モケットの変更等は特に有りません。座り心地はこの時期の東急らしい硬めのものですね。乗車時間がそこまで長くないので取り立てて言うほどのものでもないですが(笑)
フリースペースです。非常通話装置やヒーターが備わります。握り棒は二段式、下段は上段よりも張り出しており、ラバーが巻かれています。立っている時にはもたれても痛くないですし、車椅子利用時に急停車があった場合でも衝撃を極力吸収することが出来ます。
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東急1000系 リバイバルカラー仕様車
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