現在のJR九州の新型近郊型電車といえばこの817系ですね。
前面がまたなんともきれいな切妻なこと。そこをデザインでカバーしたのがさすがと言ったところでしょうか。ですが額縁が側板が飛び出したまま処理し忘れたように見えるのは僕だけでしょうか(^^;;
このグループについては、2両編成でワンマン運転対応となっているため使い勝手がいいのか、九州の電化区間のあちこちで見ることができます。
前面直後はスッパリしているわけではなく、一段凹ませた部分に英字を入れています。
こちら最近北部九州地区で大増備されている2両編成の2000番台と3両編成の3000番台です。初期のグループとは違いしっかり塗装されていて、「白缶」というあだ名をもらっています。・・うん、白缶ねぇ。。 まぁ初期グループがアルミ缶なので妥当といえば妥当かも。
白缶では行き先表示を大きくした結果、側窓が小さくなっています。表示方法が何やらバスっぽく、西鉄バスに喧嘩を売っているようです(^^;;
側面にはこのようなロゴが。「君は通勤電車に乗ってるんだよ」と何のためらいもなく言われてる気がしてなりません(^^;;
両車が併結するとこんな感じ。手前がアルミ缶、奥が白缶です(爆)
福北ゆたか線他、鹿児島本線など、九州島内の普通から快速まで幅広く使用されています。
1100番台までの車内です。813系に引き続き、転換クロスシートが並びます。
車端部です。ワンマン運転での乗り移りを考慮してか仕切り扉はなく、幌は車高目一杯にまで広げたものとなっています。他車と互換性が無いのは管理上大変だと思うのですが…。
トイレを有する車端部です。こちらはまた後程。
前面です。壁ではなくもはやボックスといった感じですね(笑)
木をベースとして、クッション部分にはなんと本革を使用しています。この辺は885系ともどもアウトレット品の使用で実現したサービスでしょう。普通ないですよね、特別料金不要で本革なんて。それにしても、横幅を取ったせいか通路側の肘掛が細いのが残念ですね。
優先座席は白いカバーを付けて区別しています。座り心地はと言えば、座面のクッション性の無さ、肩部分に木がガツンと当たるのがあまり好きではありませんが、個人的にはなぜかあまり悪い気はしない不思議な座席です。18きっぷでもコイツにあまりお世話になってないせいでしょうか、それとも後続がもっと酷いせいでしょうか…。
窓側は肘掛を無くす代わりに、桟を広く取り、更に壁にくぼみを付けることにより代替としています。この気配りはなかなかマル。肘掛を無くした青いJRやそもそも自由席が崩壊している緑のJRにも見習って欲しい部分ではあります。
ドア横には1人掛けの補助椅子があります。あ、チラッと見えていますが、転換機構は阪急9300系などと同様の一本足のタイプです。
開くとこんな感じ。この座席は開くと固定出来ましたが、他の椅子はどうなのでしょうか。座り心地は「パイプ椅子」を想像して頂くとピッタリ来ると思います。
車端部のボックス配置区画です。ここは転換区画よりもシートピッチが狭くなっています。ここはドア横の補助椅子は廃してでもシートピッチを広げるべきだったと思いますが、妻面側の座席を見ていると転換クロスシートと同じ座席を少し立て気味にセットしているため、これでも多少無理をして設置しているんでしょうね。なお、ドア横側の座席は転換可能です。
トイレです。815系に引き続き天井からは分離した構造としています。トイレの屋根が筒抜けになっているなんてことはありませんのでご安心下さい(^^;;
車椅子スペースです。握り棒、ヒーター、非常通話装置と一通り揃えられています。吊革は奥の4個が珍しく通常の長さとされています。
続いて2000番台、3000番台(以下白缶)へと参ります。
車内です。817系なのに・・817系なのにロングシートです・・。ロングシートといえば815系や303系などの専売特許じゃないんですか・・。何だか、この辺りからJR九州はやたらロングシート路線に切り替えた感があり残念です。
ドアです。こちらはアルミ缶と大きく変わりません。ロングシートになり、若干立ち席スペースが増えたくらいでしょうか。
車端部です。このグループからは仕切り扉が追加されています。火災時の延焼や風の通り抜け防止などのためと思われ、通り抜け時は煩わしいですが個人的にはファインな選択だと思っています。
トイレを有する車端部です。ここもアルミ缶と比べると充実してるなぁと思わされます。時代の進歩ですね。
天井付近です。白缶ではカバータイプのLED照明を採用しています。間隔をかなり開けて設置していますが、持ち前の明るさと白い化粧板でカバーしようという魂胆でしょうか。ドア付近の吊革はこのように円形になっています。遊び心があって面白いと思います(^^)
窓です。大型の1枚窓が気持ちいいですが、日除けは省略されて着色ガラスで済まされています。金輪際、JR九州には日除け付きの普通列車は出てこないんでしょうね。
座席です。ドア間は10人掛けのロングシート、初期車同様に座席が木をベースにしたものになっています。
車端部の4人掛けです。背ズリや袖仕切り部分、木材の曲線加工はなかなか難しい作業なのではないでしょうか。ですが、クッション部分・・というか、モケットを「貼った」だけでクッション性は皆無です。例えるならそうですね、学校の椅子ですね、うん。授業を受けるならばいいですが、揺れる移動手段としてはどうでしょうか。やはりデザイン性と実用性の両立は難しい好例となっています。デザイナーよ、これで毎日1時間以上通勤してみやがれ。
もちろん、ミトーカデザインの遊び心、モケット違いもいます。
優先座席は白いカバーとステッカーで対応していました。
ドア横ではヘッドレストのように張り出した目隠しがされています。これがもう少し幅が広ければ体をグッと預けることが出来るのですが・・。
数席にはヘッドレストクッションも。正直、これは無い方がいいというか、もう少し厚みなり取り付け位置を工夫する必要があります。掛け心地は柔らかいのですが、これが原因で前のめりの姿勢になってしまいます。もっと深く設置すればこれはこれでありになるハズ・・
一部のドア横にはゴミ箱があります。その上には小さなテーブルも。しかしここにテーブルを置くと、ゴミを捨てずらいですよね(^^;; とことんトホホですなぁ・・。
トイレ横の車椅子スペースです。ここにもテーブルがあり、実際にここで女子高生が勉強している光景に出くわしました(笑) そしてなんとドリンクポケットまであります。ここをどのように使って欲しいのでしょうか(^^;;
開いてみました。背ズリは出てきませんが、上部に軽く腰当が設置されています。個人的には、進行方向を向きながら、窓際に設置されたテーブルにもたれかかるのがオススメです(苦笑)
筑豊本線の夕焼け。実際はもっと明るいのですが、カーテンを廃し着色ガラスとしているためにこんな感じに・・。
各方面、そして内側からも叩かれている白缶、そして避難車両として使われるアルミ缶・・。この兄弟の関係の行方やいかに・・。