長らく国鉄型の115系が幅を利かせていたJR東日本の信越地区。そんな中でも、松本地区の大糸線ではJR世代に導入された車両が少しばかりではありますが主力として活躍しています。
E127系100番台、新潟地区に兄貴的存在の0番台がいますが、前面はなんだか701系の顔に先祖(?)返りしたような気がします。
車内です。東北や新潟ではこの顔ともなると「ロングシート地獄」が目に浮かびますが、ここでは全編成が安心のクロスシート設置車両となっています。こちらは登場時の姿ですが、まだ残っているのでしょうか。
ドアです。ステンレス地仕上げ、0番台同様にステップレスとなっています。
車端部です。0番台と異なる点は、トイレの設置位置が変更されたため2両編成の両側がこのスタイルとなっていることですね。相変わらず仕切り扉は両開き式です。
最前面です。地方車両らしく乗務員室は半室構造、ワンマン運転時の最後尾は運賃箱を収納するため、車掌台側に入って後面展望をすることも出来ます。推奨されているわけでは有りませんが、満席でどうしようもない時は是非。
天井です。ラインデリアや吊り広告が無い分首都圏よりもスッキリしています。当時は震災後の節電で蛍光灯の一部が抜き去られていました。
窓です。0番台同様、日除けは無いわ着色窓の効力は薄いわで大いに不満が残るそれです。一部は開閉可能なため二段窓となっていますが、大部分がこのように固定式です。
座席です。まずはロングシートからですが、かなりのバリエーションがありますね・・。先に紹介するのは12人掛けから、3×4で区切られたバケットシートを採用しています。袖仕切りは首都圏でも見られる大型の板状のもので、こっぴどく言いますが内側の処理の仕方は大いに気に食いません。
車椅子スペースとセットになった9人掛けです。車椅子スペースは今頃横にベビーカーマークが貼り付けされてフリースペースにでもなっているでしょうね。付帯設備は握り棒に非常通話装置、寒冷地らしくヒーターが備わります。その横3席は優先座席となっています。こちらの袖仕切りは従来の肘掛を兼ねた板に近いものとなっています。211系のようにこれにアクリル板付ければいいのに、なんで奥の様になるのか・・とまだ文句を言う自分がいます(^^;;
車端部の3人掛けです。座り心地は長距離でもまずまず耐えられる適度な硬さ、背ズリ高さ、座面の奥行きとなっています。長らく209系由来の座席が装備されなかったところを見るに、JR東日本も標準車体の座席の座り心地と形状の悪さを自認しているハズなのですが、今のローカル線に導入された車両ではあんなことになっちゃってますね…。
続いてクロスシートです。車端部側には3人掛けのロングシートが設置され、ドア付近の立ち客スペースを作っています。
景色の良い大糸線の眺望に配慮した結果だそうですが…。形状としては背ズリが小ぶりで、何だか「どうだ、横向けてやったろ?」感が漂います。
で、何より問題なのは新造車両にして窓割りがメチャクチャなこと。ロングシートの窓割りそのままにクロスシートを設置したもんですからそりゃあこんな有り様にもなりますわな。どこに座ってもこんな調子なんで、何が眺望に配慮したのか謎です。横向けりゃいいってもんじゃないって。
反対側のロングシートは2人掛けです。壁に挟まれてちょっとコクーンな印象。
トイレです。車椅子対応の大型タイプです。
その横にはゴミ箱が置かれていますが、なぜヒーターの前に置いたしゴミ箱…。そんなに熱する必要があるのかゴミ箱…。
さて、登場からある程度の年数が経った当系列、ただでさえ薄めだったモケットの色が褪せに褪せてきたのか、モケットの貼り替えを行った編成が増えてきています。それにしても、大胆な方向転換なこと…。
ロングシートです。座り心地は大差ないのですが、やっぱりビジュアル的にメリハリがすげぇなぁ、と。
クロスシートもこの通り。罪な窓割りはそのまんま…。