223系の1000番台投入により人気を不動のものとした琵琶湖・京阪神線の新快速と快速電車。しかし快速運用には既存の113系が残っていたため、これらを置き換えるべく登場したのがこの2000番台です。1000番台と比べてみても良くも悪くもコストダウンの様子がよーくわかります。10年近くにわたって製造され、現在の新快速・快速運用では最多勢力を誇っています。北は北陸本線敦賀、南は赤穂線播州赤穂、東はJR東海管内大垣まで、新快速から緩行線区間を除く普通電車まで幅広く運用されています。貫通扉にオレンジの帯が入った編成は6000番台として区別され、221系との併結運用や福知山線の丹波路快速などに使用されています。
車内全景です。ほぼ全てのパーツがブラウン系となっているオールクロスシートのパッケージです。
ドアの半自動時に使用する開閉ボタンです。通常時は「ドア」の文字は消灯しています。ボタンは赤と緑に色分けされていていますが225系のように光りません。
最前部です。窓が非常に大きくとられており、JR東海もびっくりの展望性に優れたものです。ただ曲面ガラスをじっと見ていると景色が歪んでいるため酔いそうになります(^^;;
どこまでも~か~ぎりなく~・・グローブが掛かった蛍光灯が続く天井です(爆) ラインデリアも完備されており、つり革はシート部分が長くて少なめ、ドア上は短く多めに設定されています。
321系登場以降に製造された車両は難燃性基準の見直しからグローブの形状と材質が変更されています。
一席一窓の窓です。以前はコスト削減のためにカーテンが設置されていなかったようですが、苦情が絶えなかったことから増設されました。このへん、首都圏とは車両に対する乗客と会社の印象が違うものだなと感じる次第。
車端部です。貫通扉は化粧板が貼られた窓が細長いものです。妻窓はありません。車端部にはボックスシートが二組設置されています。背面にはちょっとしたクッションが設置してあり、軽くよっかかることができます。ですがクッション性に乏しいところがあり、長時間のよっかかりには向きません。
姫路寄り先頭車に存在するトイレです。画像の通り、通路のラインからはみ出るようにして設置されています(^^;; 隣の車両からせり出しているトイレを見ることができます(笑)
その向かいは座席は設置されず、車椅子スペースになっています。妻面には腰当がちょこんと。この気配りはうれしいです(^^) ただ、トイレによる圧迫感と薄暗さは少し気になるところ。こればっかりは仕方がないですねぇ。
座席はまず転換クロスシートから。緑色の取っ手が特徴にして伝統です。触り心地は柔らかいですが座り心地はカチカチしています。なんというか、扁平すぎて身体に沿った形状をしていないと言った感じです。カバーは汚れを気にしたか、ビニール製で少し安っぽいですかね…写真での見てくれはいいですが(笑)
こちら車端部のボックスシート。やはり扉寄りのシートに余裕がありません。肘掛くらいはほしいですかね…
ご覧の通り大穴の開いたものです。コスト削減が目に見えている223系2000番台で一番ダメな点だと個人的に思っています…「混雑時など時間帯により、補助シートはご利用できません」てプレート貼ってるけど入った瞬間じゃわからんやん!と突っ込みを入れたくなります。
車端部の床を見てみました。貫通扉が少々高い位置にあるため、つまづき防止のためにスロープが設置されています。このへんはぬかりありません。もう少し目立つ色でもよかった気はしますが…
さて、一部車両においてモケットが225系と同じタイプになった車両が存在します。編成単位ではなく、気が向いたらやろうかな…みたいな感じで、同じ編成内で新旧モケットが混在している編成も多々あります。
座り心地は相変わらずなんですが、225系でも触れたとおり、「すべりづらいが安っぽい」と受験生にはぴったりの座席です。今後、このモケットが主流になっていくんでしょうね…やっぱり旧モケットの方が温もりがあって好きなんですが・・。
こちら、初期の2000番台に搭載された座席です。一見あまり変わりないように見えますが、ヘッドレスト部分の張り出しやバケットの大きさなど、2000番台の中では座り心地は明らかにこちらの方が優れています。
判別方法としてはこちら、窓側と通路側に窪みがつけられ、若干1000番台の名残(?)が見られること、窓側に台形のスペーサーがいれられていることです。こちらはほとんどが新モケットに張り替えられています。
さて、最近JR西日本ではつり革の交換が進んでいます。こちらがその車内(6000番台丹波路快速車内)です。
このようにつり革が黄色で太いものになりました。急ブレーキ時に咄嗟に握ることができるようにとのことですが、これまでのJR西日本が作ってきた車内の雰囲気を壊してしまっているようでなりません。安全を考慮すると致し方ないところはありますが・・。
せめてもの救いは取っ手の色が変えられていないこと。ここにはまだ落ち着きが感じられます。
新系列、225系が登場したものの、まだまだ新快速の顔としてこの系列は走っていくことでしょう。