「東京都から福島県まで私鉄だけで行ける」、それを実現したのが東武鉄道新藤原から会津鉄道会津高原尾瀬口までを結ぶ野岩鉄道です。この鉄道会社で保有する車両は6050系、東武鉄道の6050系と同仕様となっていますが、野岩鉄道に在籍する車両は車番が5桁表示となっており、下3桁が100番台となっています。普段は全車両が東武鉄道新栃木出張所に配置されており、運用も全て共通化されています。今や運用は東武動物公園以北のみ、長距離列車から地方電車になった感がありますね。
車内です。内装は東武6050系と全く同仕様ですので、内容もほぼ同一となります。
ドアです。混雑対策のために両開きとなっており、化粧板も貼られています。車内保温のためドアカット機能も搭載されており、ドア上に締切扱い時に点灯するランプがあります。
車端部です。仕切り扉は開いた状態で固定されていました。
もう片方の車両に関しては、長距離輸送も考慮してトイレが設置されています。
運転台です。直後には座席も設置されています。仕切り窓も設置されてはいますが、前面展望は少し厳しい気もします。
なお、登場当初は多層立て列車として運用されていたこともあり、誤乗を防止するために車内にも方向幕が設置されています。区間快速の浅草行きも懐かしいものとなりましたね。
天井です。蛍光灯にはガラスのカバーがかけられています。このカバーが凸凹したもので、昭和の洗面台の蛍光灯カバーのようなものとなっています。そして、やはり料金不要列車だからなのでしょうか、一部の蛍光灯が抜き去られていました。カバーがあると余計に目立ってしまいますね・・。
窓です。一段窓で、日除けは爪を引っ掛けるロールカーテンタイプです。この窓、対向列車と走行中にすれ違うとかなり大きな音をたててばたつきます。開閉可能となっているので仕方がない面もあるのですが・・。
座席です。まずはボックスシートから。フレームは国鉄型のものに似ていますね。持ち手に関してもよく見ることが出来るそれです。窓側にも肘掛が設置されているところを見ると、やはり国鉄急行型車両のボックスシートに通じるものがありますね。東武オリジナルとしては、肘掛部分と袖仕切り(と言うのだろうか)、モケットの張り方に違いが見られます。
斜めから一枚。モケットは頭部に関しては一体となっていますが、背ズリ背中部分から座面にかけては分離したものとなっており、占有面積を明確にしています。座り心地としては柔らかいもので、背ズリの角度はあまりつけられていませんが、北関東で見かける115系などと比べると幾分快適かと思われます。
窓側にはテーブルが備わります。収納テーブルを広げていない状態でも、本来あるべき面積として使用することが出来ます。
収納式テーブルを開いた状態です。この装備は後の特急用車両にも採用されているので、ある意味東武の伝統とも言えます。
肘掛です。なにやら樹脂製のカバーが取り付けられています。モケットの磨耗を防ぐためと思われますが、これがまた硬いこと(笑)
ドア横のロングシートです。袖仕切りは肘掛を兼ねたものです。座り心地は柔らかめで、現在の運用区間であれば全く苦にならないでしょう。
優先座席です。モケットはシルバーシートを思わせる灰色のものです。
トイレです。長距離列車では欠かせないアイテムの一つですね。中は和式となっています。
その向かいは立ち席スペースとなっています。くずもの入れも完備しています。
現在は北関東の料金不要列車専業となりますが、新しい体制のもと頑張ってほしいですね。