様々なゴタゴタで話題となった泉北高速鉄道、経営権を南海が得た後は直通も増加し、何より同社初の特急「泉北ライナー」が登場したのは特筆すべきことでしょう。登場当初こそ南海の11000系を使用した運転となっていましたが、この度泉北保有の特急型車両が登場しました。
12000系、南海本線の特急「サザン」の指定席車として運用されている12000系をベースにした車両ですね。11000系の代走としても0番台が使用されていたので、運転扱いも慣れているかと。
番号は南海所属編成と区別する為に20番台となっています。
それにしても、南海の12000系がステンレス無塗装車体となったいたのに対し、泉北では豊臣秀吉もビックリのゴールドのステッカー貼り付けとしたのはすげぇなぁ、と。
号車表示の上には泉北の切り抜きロゴが貼り付けされています。ステッカーにプリントしなかったのはファインですね。
トイレがある部分にはアクセントとして泉北ライナーのシンボルマークが貼り付けされています。色々細部にこだわりが見られますね。
でも、連結部の妻面はステンレスのままです。目立たないとは言え詰めが甘いですね。
それでは参りましょう、デッキドアです。外装だけでなく内装も金が多様されています。
ドア上には開閉ランプと防犯カメラが設置されています。
ゴミ入れです。すごくまぶしいです(苦笑)
トイレです。車椅子対応トイレで、大きく面積を割いて設置されています。開閉はボタンによる自動式となっています。
男性小用トイレです。アイコンが表札風になっていますね。
洗面台です。目隠しのためのカーテン付で、蛇口等は手元に全ての機能が集約された万能タイプです。
自動販売機です。機械自体はこげ茶色の木目調となっています。右側のゴミ入れに飾りが付いているのは0番台も同様ですが、色使いを変えるだけで全く別物に見えるのは不思議です。
多目的室です。どこの会社もそうですが普段は施錠されています。
デッキとの仕切りをデッキ側から。パーツは同じハズなんですけどねぇ(笑)
製造元は0番台を製作した東急車輛を前身とする総合車両製作所、ほぼ同仕様のステンレス車体とした大人の事情ながら、久々に泉北が川崎重工以外のメーカーに発注したことになりますね。
車内です。座席モケットは4両それぞれで異なっています。まずは難波方先頭車、4号車は赤色のモケットとなっています。私が好きな色が実は赤色でして、個人的にはこの号車が一番お気に入りです(笑)
今度はデッキとの仕切りを車内側から。デッキとは違い車内は落ち着いた配色で、焦げ茶色の木目調となっています。
なお、0番台はドア上にLED表示機が設置されていましたが、この編成ではコイトのパッとビジョンが取り付けられています。字が小さくなるので、仕切り扉から遠くの席に座るとあまり見えません(^^;;
最前面です。両側に仕切り窓がありますが、前面展望に支障は出ないにせよ少し高めです。
で、前面展望の図。中百舌鳥から突然スピードが上がるのが面白いです。
天井です。メイン照明はスリットが入った光天井、0番台と同様ですが光源はLEDになっていることでしょう。関西私鉄特急車両伝統の補助照明も健在です。
そして、プラズマクラスターの空気清浄機もバッチリ付いてます。乗車時間は29分、泉北線内ではほぼ各駅に停車する中で効果のほどは・・?
窓です。2席に1枚の割り当てです。日除けは横引き式のカーテンで、生地の色は座席の色に合わせられています。それにしてもねぇ、外観が見事なまでに金色になってて車窓はどうなってるかと思ったら、まぁ予想通り若干モザイクチックな感じになりましたとさ(殴)
座席です。モノ自体は0番台と変わりません。
ヘッドレストサイドが大きく張り出しており、プライバシー性を高めています。またヘッドレスト部分はクッションを詰めており、ちょっとしたヘッドレストピローのようになっています。窓下にはデッキ仕切りの壁と同じような濃い色の木目化粧板が貼られています。
背面です。中央にはコンセントが2つ備わります。
さらにアップで。網ポケット右にゴム紐がありますが、傘や杖などをホールドするためのものなんでしょうね。
最前面や壁際の座席には折り畳み式のテーブルが備わります。このご時世にしていわゆる「オフィスシート」と呼ばれる大型テーブルとなっていないのは予算の都合でしょうか?コンセントこそ備わりますが、そこに置くのはスマホやタブレット程度にしておいた方が幸せだと思います。
続いて3号車です。緑系の色使いとなっています。こちらの号車は見た目としても目に優しそうです。
座席です。当たり前ですが色違いなだけです。
2号車には「通話スペースということにして欲しい」ドアの設置準備スペースがあります。嵌め込まれた窓はご丁寧に窓枠下辺が広げられています。0番台にも同じようなスペースがあったわけですが、3号車の例の区画も同じようにあるんだろうなぁ…。
というわけで問題の3号車です。グレー系の色使いです。
座席です。ここの区画はまともですが、問題は前列、左側の区画。
はい、やっぱり存在しましたこの区画。2号車同様、3号車にも将来2扉にするための準備スペースが存在しており、0番台にて戸袋となる予定のスペースにも座席を置くというビックリ仰天仕様で登場したのですが、20番台でも遠慮なく窓無し区画を誕生させています。何でしょう、メーカー的にも運行会社的にも、窓無し区画があることはそこまで問題では無いのでしょうか?
反対側を向けばドア用の窓が遠くにありますが…テーブルは窓側に固定式の小さなものだけ、通路側は…。コンセントも人数分ありますが、通路側が使うとなるとかなり無理して使わなければなりません。オマケに配線カバーもそのままだし…。
そして1号車です。モケットは金色、この車両はバリアフリー対応車両となっています。
デッキとの仕切りです。仕切り扉が車椅子等の通過を意識して幅が広げられています。
座席です。足元には南海特急用車両の伝統的にバーレストが備わりますが、これまた伝統的に下まで降りすぎ、用を成していないような。
車椅子スペースです。握り棒、固定用具、非常通話装置など一通り揃えられています。
最後に乗務員室の車掌用マイク、ご丁寧に泉北マークが貼られています。