東武鉄道が老朽化した特急型車両の置き換えと特急空白地帯への特急設定、長距離輸送の特急誘導(笑)のために投入された500系です。3両1編成で分割併合による多層立て列車運用にも入っており、奥会津方面や新たに設定されたアーバンパークラインでは相当の新規開拓に成功したとのこと。
川重謹製で、私も偶然東海道本線を甲種でDE10に引っ張られて猛スピードで駆け抜ける様子を目にしたことがありました。流線形のフォルムに22発ものLED灯を仕込んだライトが特徴的です。ソフト面で見ると、導入にもランニングコストにもメンテにも費用がかかる制振装置、フルアクティブサスペンションを全車両に搭載しているとのこと。東武、中々本気ではないか・・。
「リバティ」の愛称があり、この系列での運用となるほとんどの列車の頭には「リバティ」の文字が入ります。
トップナンバーですね。この列車運用開始により、座席指定券の取り方がややこしくなりました。かつての普通列車を置き換えた下今市以北の区間では指定券無しで乗れるものの着席保証はされません。トラブルの元となりそうですが、この制度はうまくやっていけるのでしょうか。
さて参りましょう、デッキドアです。ドア上に防犯カメラが付いているのは最近の電車らしいというか何と言うか…。足元には東武特急ではお馴染みのマットが敷かれています。
トイレです。こちらは男女共用区画、中はもちろん洋式です。
そしてバリアフリー対応トイレです。円筒形で開閉はボタン式です。
向かい側にはAEDが備わります。もしもの備えとして大事ですよねぇ。
こちらは2編成併結時の乗務員室です。ひたすら長い通路になってますね。
車内です。6050系と300系の性格を一挙にやっちまおうとした心意気の通り、ズラリと座席が並びます。カラーコードで見れば100系スペーシアに通じるものがありますね。
デッキとの仕切りです。仕切り扉の化粧板は木目調で、周りの化粧板から浮かせることで目立つようにしています。
仕切り扉上のフルカラーLED表示機です。「リバディ会津」では野岩鉄道・会津鉄道のコーポレートマークも表示出来る優れものです。
バリアフリー対応区画のデッキ仕切りです。幅を広くするために片側に寄せられているのはお馴染みですが、こうして見ると横幅が狭いことが分かりますね。
天井です。間接照明で、カバーはカーブを描いたものとなっています。光源は今やメジャーとなったLED灯でしょう。夜間の窓側は暗くなってしまいそうですが、特に読書灯などの補助照明はありません。
窓です。2席に一枚が割り当てられています。日除けはフリーストップタイプのロールカーテン、せっかくの大窓もカーテンレールで効果をスポイル…。まぁ機能的には文句無しではありますが…。
窓上にはエアコンの吹き出し口が仕込まれており、つまみを左右にスライドさせることで開閉が出来ます。
座席です。「江戸紫」と言われるモケット色が印象的な回転リクライニングシート、更にモケットを近くで見ると結構手の込んだ柄となっているのが面白いです。肘掛け横のリクライニングボタン横にはコンセントが備わりますが、ここに付けると座席横幅の実効面積を殺すことになるので、あまりポジティブな設置位置では無いかと。
座席自体は200系の改座のために搭載された座席と同一…と思いきやそれは早計、パーツレベルでは肘掛け形状・シートバックテーブル・座席肩部分の持ち手が異なっており、200系には無かったインアームテーブルとカップホルダーが追加されています。とは言え背ズリと座面はそう変わったとは思えず、座面が扁平なため脚で踏ん張っていないと自主リクライニングしてしまうのに変わりはありません。せめてフットレストが欲しいところ。サイドアームレストはテーブルが入っているのにこんなにコンパクトに出来ました…なんて褒られるかい、細い、細いわ!
車椅子対応の1人掛けです。肘掛けを跳ね上げるためにテーブルがサイドアーム式となっています。この辺りは近鉄のそれをベースにしているだけありますね。というか、座席のメーカーは同じなのでそりゃあコスト抑制を考えれば似てきますわな。
リクライニングの図。壁側がオフィスシート区画なのは今やすっかりお馴染みです。
車椅子対応席の横は車椅子置き場となっています。