2012年、日本の大動脈、東海道・山陽新幹線の主力として活躍するN700系に、改良型となる車両が登場しました。
それがこのJR東海所属の1000番台です。N700Aという愛称があり、ロゴもなかなかかっこよく、そして大きいものになっています。改良点としては、制動距離の短縮、車体傾斜装置の動作範囲半径の拡大、遅延時に使用する定速走行装置の搭載などがあげられます。
トップナンバーですね。基本的にはN700系とあまり変わらないのですが、車内に多少の変更点があるようなので取り上げています。
それでは参ります、まずはデッキから。グレートーンなのは相変わらずですね。
ドア上には、東海道新幹線では初となる開閉ランプが設置されています。
いつの時代も必ず設置される公衆電話です。近年ではスマホとLINEの普及により電話のかけ方を知らない若者が出てきていると聞きます。とは言え、個人では良くても社会に出れば困ること多々なので、電話のかけ方くらいは知ってた方がいいですヨ。
くずもの入れはピクトグラムのみでの案内で、飲料系は別に分けられています。
編成案内です。ロゴまで入れる辺り、気合入ってるなぁ、と。
洗面台です。こちらも従来どおり、2箇所設置となっています。
形状はあまり変化がありませんが、使用していないときは減光される仕様になっています。
そして、電動髭剃りなどを使用するためのコンセントを備えています。
喫煙コーナーです。客室内が全席禁煙となっても、それなりの長時間乗車となることから「付けりゃあいいんだろ?」的な感じで設置されたような気がしないでもありません。なお券売機の指定画面でも喫煙コーナーの有無について記載がありますので、その車両の前後を避ければヤニ臭さを多少は減らすことができるかと。全席禁煙だからと言って油断は禁物です。
続いてバリアフリー対応車両のドアです。幅が広げられ、車椅子の方でも比較的楽に通れるようになっています。
バリアフリー対応車両のデッキ全景です。これだけの面積を割いていながら1323席という自縄自縛を達成するのはさぞ苦労したのではないかと思います。かつての300系には売店があったので、その面積をここに充てたのかもしれませんが・・。
トイレは最近では当たり前に見ることが出来るようになった円筒形です。開閉はボタン式ですね。
その向かい側の多目的室です。普段は施錠されているため、車掌さんに申し出て使用することになります。
洗面台です。車椅子での使用を考慮してカーテンは円筒形に閉めることが出来ます。左側には一般型の洋式トイレが設置されています。
普通車の車内です。LED照明を使用しているためか、N700系と比べると蛍光色が強くなっている気がします。外観と同様白と青だけの世界、個人的には非常に無機質に映ります。
デッキとの仕切りです。こちらはバリアフリー対応車両のもので、仕切り扉はやや右側に寄せられています。「変えようがない」ということも有りますが、そんなにスモールaと変わりません。
座席です。まずは山側の2人掛けから。座り心地としては従来とほぼ同様、Sバネ仕込みでゆっくり体に馴染むような科学の勝利感はともかく、リサイクル性優先の触り心地の安っぽさは如何ともし難いか。改良点としては、ヘッドレスト部分の張り出しが従来より大きくなったことですね。
続いて海側の3人掛けです。モケットの模様は地味に変わってますね。
デッキ仕切り部分については、これまでと同様、オフィスシート区画となっており、テーブルが大型となっています。またコンセントも座席分が用意されています。
バリアフリー対応車両は海側も2人掛けで、車椅子固定用にベルトが付いており、肘掛は跳ね上げ可能となっています。
続いてグリーン車に参ります。洗面台です。木目調パネルもそのまま引き継がれています。奥の洗面台には、大型鏡が設置されています。
変更点としては、照明が独立したものとなっています。この照明は無人の場合は消灯してあり、人が立ち入るとセンサーが作動して点灯するようになっています。
トイレです。トイレそのものというより注目したのは足回りで、床にはカーペットが敷かれてダウンライトが仕込まれています。ライトワーク的にもちょっとした普通車との差別化を図っています。
グリーン車専用の喫煙スペースです。グリーン車内にあるというだけで、普通車とは特に違いは有りません。
車内です。こちらも基本的には従来の雰囲気を継承しています。
側面のパネルです。N700系よりもカスリが多めになっているように思いますが気のせいでしょうか。
座席です。モケットが従来よりも濃いものとなり、700系B編成に近づいた感じですね。
座り心地としては、以前よりも当たりがかなり硬くなったように思います。これから時間をかけて柔らかくしていくのならばともかく、グリーンにして硬いというのは安らぎの観点からも誉められたものではありません。グリーンであれば、スモールaの方が良いと断言。
読書灯もこの通り。上下左右に動かせます。
センターアームレストの操作ボタンです。オーディオ装置廃止後の導入ですので、とてもサッパリしています。上のボタンが読書灯、下のボタンがシートヒーターのスイッチとなっています。
以前、センターアームレストは両側の占有面積を明確にするために出っ張りがあったのですが、それが無くなっています。
窓側のミニテーブルです。普通車よりも長めになっています。