北陸本線の長浜以北、湖西線の永原以北がまだ交流電化であった時代は、国鉄交直流急行型電車や寝台電車583系を改造した伝説の食パン電車、419系などがゴロゴロとしておりました。直流切り替え後は新快速として223系が乗り入れてくるようになったため、北陸本線普通列車もそれと同水準とするために新型車両が導入されることになりました。それが521系です。今回は初期に導入されたE編成を紹介します。デザインは新快速で乗り入れてくる223系をモデルとし、貫通構造となっているため表情は223系5000番台や5500番台と同様となっています。ただ帯色は青と白のラインとなっており、既存車両のデザインに合わせています。
さすが交直流車両だけあって、パンタ周りはごたごたしています(笑) なお、初期車は滋賀県、福井県のお布施により導入された車両となっています。この辺りがJR西日本らしいというか何というか・・。その兼ね合いか、敦賀以南でよく見かけます。
車内です。外観もさることながら、車内に関しても223系とほぼ同様の車内となっています。
ドアです。通年半自動扱いとなっています。右側には半自動開閉ボタンが設置されています。
LED表示器は千鳥配置です。よく見ると、223系とはドア上処理の形状が少し異なっていることが分かります。
天井です。蛍光灯カバーがかけられているのがJR西日本らしいですね。難燃性基準向上により、素材と形状が変わっています。ラインデリアの羽は枕木方向を向いています。
車端部です。座席はロングシートとなっています。ワンマン運転を考慮したためか、左側の妻面には窓が開けられています。
トイレのある車端部です。車椅子対応の大型トイレです。向かい側は車椅子スペースとなっています。
最前面です。こちらもワンマン運転を考慮し、運賃表示器が仕切扉上に設置されています。仕切扉は横引き式で、ワンマン運転時には開けっ放しにして、乗務員室内にある運賃箱を引き出してセットします。両側の仕切窓は新快速系統の223系より小さくなっています。
窓です。一枚窓となっており、日除けは爪を引っ掛けるロールカーテンタイプです。
座席です。まずは転換クロスシートから。モノは223系2000番台の後期車以降に導入された座席と同様で、背ズリの扁平さなども全くそのまんま・・。
ドア横の固定クロスシートです。こちらも同様ですね。
整理券発行機です。北陸本線は現在ツーマン運転のため、カバーがかけられています。台座は金属製で脚がついています。
車端部のロングシートです。両側とも優先座席となっています。こちらは321系と同じモノです。5500番台でも述べたことですが、背ズリ、座面共に硬い座り心地、立ち上がりの時に掴むこと以外に全く用をなさない袖仕切まがいの物はどうにかならないのかと・・。豪雪となる冬の北陸本線、よくこのデザインで行こうと思いましたね?
トイレ向かいの車椅子スペースです。握り棒とヒーターを備えています。ヒーターは他社のように出っ張っていないスマートなデザインがいいですね。金属地にままなのが少し残念ですが・・。そして角には消火器がおかれています。