現在山形県で唯一の私鉄となっているのが山形鉄道です。奥羽本線の赤湯から米坂線の今泉を寄り、荒砥までを結ぶフラワー長井線を運営しています。
フラワー長井線で開業時から活躍しているのがこのYR-880形です。故新潟鐵工所のNDCシリーズで、似たような車両が日本のあちこちで走っていますね。標準塗装もいますが、結構な編成がこのようにラッピングが施されています。経営改善のため、既に2両が廃車となっています。
車内です。乗車時期はクリスマス、窓付近に飾りつけがされています。こちらは最多勢力のクロスシート車両ですが、2両だけロングシート車両もいます。
ドアです。国鉄時代から変わらない低床ホームに対応するためステップが付いた一枚引き戸式です。ドアレールが付いている辺りギリギリ昭和世代の車両ですね(笑)
運転台です。地方ローカル線ではよく見かける半室構造です。二本最古の稼働鉄道橋、最上川橋梁のスリリングな渡橋もダイナミックに体験することが出来ます(←子どもか、自分)。
向かい側はこの通り、トイレがデーンと鎮座します。なお、ロングシート車両にはトイレが有りません。
その運転台です。メーター類の上に貼られたテプララベルがまた独特です(笑) 安全に対する意識付けなんでしょうね。
天井です。カバーの付いた蛍光灯が1列付いています。そのカバーは青白く、雨天時や夜間はちょっと暗く冷たい感じがしますね…。天井は緩く弧を描いていますが、冷房はしっかり備わっていますのでご安心下さい。
窓です。二段窓で下段は開閉可能となっています。日除けはNDCシリーズではよく見かける横引き式です。これ、ロールカーテンでないのは日除けの金枠を削減するためなんでしょうか…。
座席です。まずはクロスシートから。
やはりNDCシリーズで採用例が多いフレームの2人掛けクロスシートを背中合わせに設置したものです。窓下には暖房用の配管が入っており、窓側に座ると少し窮屈な思いをしますね。長くても1時間程度の乗車なので、あまり問題とも言えませんが…。
ロングシートは灰色のモケットです。クロスシート裏がモケット張りとなり、触れても冷たくないようにしています。一方で袖仕切りはパイプのみ、冬場はドアが開く度に凍えなければなりません。
優先座席は床面に貼り付けたシールで区別しています。
トイレとクロスシートの間には埋め合わせのような短いロングシートが差し込まれています。座り心地は柔らか目で近年見られるようなソリッドな見た目のものよりも何故か安心感があります(^^;;
排煙用の煙突部分にはマガジンラックやゴミ箱等のほか、他社ではあまり見られない「えきぶみPOST」なるものがあり、デッドスペースを有効活用しています。