「ご乗車された時から京都気分」をコンセプトに走り出した、7000系を改造して登場した「京とれいん 雅洛」です。1両ごとに異なるテーマを持った内装のとんでもない列車なので、数回に分けてご紹介。
今回は「風流な時間を楽しむ」がテーマとなっている両先頭から2両目に連結された2・5号車です。まずは2号車、テーマは"冬"と"竹"で、『枯山水の坪庭と雪見障子が相まって、凛とした京都の冬を感じさせる車両』だそうです。謳い文句通り、この車両はすごい。
車内です。神戸線時代のロングシートを維持していますが、この一言で片付けられない程に大変貌を遂げています。ただこの座席配置のため、仕切りの壁は両側でそろったデザインとなっています。
車端部です。他の車両と同様、仕切り扉の交換、左側の妻窓閉鎖とディスプレイの取り付け、右側の妻窓の模様入りすりガラス化が行われています。
ドア間の様子。ここからでは分かりにくいですが、中央のドア跡がえらいことになっています。
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窓です。上部は雪見障子をイメージした飾りが付けられています。立ち席だと外の景色は見辛いですが(^^;; 日除けは簾タイプのフリーストップ式、持ち手も木目調となっており和風を地で行きます。
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座席です。ロングシートですが、座面は畳敷きでその上にセパレートタイプのクッションが取り付けられています。モケットは中々華やかですね。
向かい側のロングシートです。こちらは背ズリもセパレートタイプで、モケットはシンプルなものとなっています。クッションは柔らかめで、もう少しコシがあっても良いような気もしていますが、乗車時間は1時間に満たないので大きく影響もしないのでしょうね。
車端部のロングシートです。こちらはオリジナルのフレームで、ちょっぴりゴージャス感が出たモケットに貼り替えています。
河原町方に設けられたフリースペースです。ここには先頭車と同様、1人掛けの座席が設置されています。
ロングシート車と位置付けられている中唯一クロスシート配置で設置されています。おかげでこの車両の座席上の種別は「セミクロスシート車」と言えます(笑)
で、この「京とれいん 雅洛」で一番のウリにして衝撃だったのは、中央にあったドアを塞いだ部分に設けられた枯山水の坪庭でしょう。丸窓風の側窓も相まって非常に風流、これだけのいわば「芸術品」を詰め込んだ車両でも料金不要で楽しむことが出来ます。一言で言えば「やりすぎ」(笑)
上部には笹の切り抜きを施したカバーが取り付けられています。これ、外側の戸袋跡に貼り付けられた飾りステッカーと同じ模様なんですね。
坪庭の窓から、阪急電車。 ええ、新感覚です(笑)
続いて5号車です。テーマは"初秋"と"芒(すすき)"で、『去りゆく夏から初秋へ 移りゆく季節感を味わえる車両』だそうです。
車内です。秋の彩りを出しながらも、少し薄い色調なのがイメージ的な「初秋」なんでしょうね。
車端部です。そうそう、車端部の仕切りには竹のカバーが付けられており、立ち席の際によっかかることが出来ます。
ドア間を見てみます。ここにも例の坪庭がありますので、また見ていきましょう。
天井です。こちらも他の組み合わせと同様、照明カバーが明るい色にして雰囲気を変えています。
窓です。化粧板ひとつでイメージが全然異なりますね。
車端部の窓です。こちらは一般座席の区画で、日除けの生地はシンプルにモノトーンです。
向かい側を角度を変えて。妻窓の装飾が、町家の窓をイメージさせます。
座席です。ドア間のロングシートその1、淡い赤を用いたモケットとなっています。単色だと分かりやすいのですが、背ズリも一枚なのではなく一応2席ずつ分割されているんですね。
ドア間のロングシートその2。こちらは6号車と同様のモケットを用いていますね。
で、注目の坪庭です。2号車とはデザインが異なっており、砂利の色を黒にして雨に濡れた瑞々しさをイメージさせます。
ロングシートとの間の仕切りには覗き窓が付いています。ここから垣間見ゆ、というのも悪く有りません。
なお坪庭の向かい側は畳による鑑賞スペースとなっております。雰囲気は出ているものの、長居を想定したものではありませんね。畳席はL字型となっており、急ブレーキに備えてか格子扉風の仕切りでロングシートと完全に分離しています。
車端部のロングシートです。こちらもモケットを貼り替えたのみで形状は変わりません。
向かい側です。実は向かい側とは微妙に色合いが異なっているので、同じ車両でも視覚的に面白いかも。
最後にフリースペースです。フレームの色調は明るくなっていますね。