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Channel: 車内観察日記
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JR東日本215系

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JR東日本の近郊型電車では抜群の特異度を誇るであろう車両がこの215系です。

 

前面は、コアラのような愛嬌ある顔ながら、かなりのっぽさんな印象です。



特徴は何と言っても輸送力。両先頭車を除く8両がダブルデッカーとなっており、編成あたりの定員は1010人(!!)、恐れ入りました・・。


一部にはこのようにステッカーが貼られています。
 
運用は平日朝の一部有料ライナー運用と、3月から11月の土日祝日に「ホリデー快速ビューやまなし」として中央本線の小淵沢駅まで入線しました。しかし、2021年度に全車が引退・廃車となりました。
 
車内です。2ドアオールクロスシートのダブルデッカー、かつてはこれが白昼堂々湘南新宿ラインにも入っていたというんですから驚きです。


それでは参ります、デッキ部のドアです。青の化粧板が貼られています。幅としては特急用車両に近いもので、ライナー運用ならともかく、かつての快速アクティ運用では相当無理があったのではないかと思います。


かつて公衆電話があったであろうスペースです。ダウンライトまで設置されていながら、無用の長物と化しているのが虚しいですね・・。
 
くず物入れと消火器です。くず物入れの蓋はピクトグラムだけとシンプルです。


客室へと通じる階段です。中央に階上席、右側に階下席へとつながる構造となっています。
 
これは・・元広告枠でしょうか?
 
階下席に通じる階段の側面には、細長い照明が仕込まれています。


車端部です。平屋席となっています。妻面にはLED表示機が設置されています。仕切り扉は、こちらも特急用のものに近いです。

運転台との仕切り直後は、ボックスシートが2組設置されています。8人で占領するのも悪くありません。
 


先頭車の車端部です。他車両と比べると、少し長く取られているようです。


トイレは計3箇所に設置しています。ちなみにここを仕切る扉のみ、引き戸ではなく寝台車のような扉となっています。


向かい側には洗面台があります。石鹸は固形石鹸となっています。
 
それでは客室、こちらは階上席です。普通車は全席ボックスシートとなっています。


こちらは階下席です。天井が平らな分、圧迫感はあります。

 


天井です。まずは階上席から。丸みを帯びたもので、使える空間を精一杯使っています。蛍光灯には、首都圏の近郊型車両では唯一と言えるであろう、カバーがかかっています。天井との距離が近いため直接触れないようにするためと、まがいなりにも料金を取るライナー運用を考慮してのものと思われます。また荷棚は個別式のものを設置していますが、収納量は恐ろしく少ないです。申し訳程度と思うのが幸せです。

 


階下席の天井です。こちらは先述の通り一転フラットで、圧迫感ありです。
 
で、平屋席の天井。こちらは一般的な車両と同様で、大きな荷物を持っている場合はこちらを選ぶのが吉ですね。



窓です。日除けはフリーストップ式のロールカーテンタイプです。階上席は湾曲したもので、場合によっては景色がぐにょ~んと曲がって見えるため、酔い易い人は素直におススメしません(笑) テーブルはありませんが、窓枠の一部が広げられており、ペットボトル程度なら置く事ができます。


ちなみに階下席からの眺めはこんな感じです。(色んな意味で)非日常な景色を楽しむためにここに座るのも悪くありません(^^;;

 


 


座席です。階上席のボックスシートから。フランスのコンパン社製の座席で、ヨーロピアンでスポーティなシルエットはなかなかカッコいいです。バケットタイプで、分離したヘッドレストとともに、着席区分と占有面積を明確にしています。


階下席のボックスシートです。窓の位置が少し高くなっていますね。
 
座り心地としては、背ズリのバケット形状が強過ぎるため、結果的にかなり狭い印象です。座面からヘッドレストにかけて台形となっているため余計に狭く感じるんですね・・。


階下席に関しては、若干ですがかさ上げがされています。


平屋席の座席です。
 
こちらはモケットこそ合わせていますが、形状は全く違うものです。パッと見ただけでも、①ヘッドレストが半分②座席が一体となっている③肘掛形状の違い④背ズリのバケットが浅め などなど、全く別物と考えてもいいかもしれません。


そして、優先座席も設置されています。ライナー運用時はお構い無しに割り当てられるんでしょうね(笑) その時は携帯電話の電源はどうすればいいのでしょうか(^^;; 座り心地は、やはりバケット形状が浅い分広々とくつろげると思います。ただヘッドレストはやはり大きいものが欲しい所です。なぜ半分にした・・。


車椅子専用座席も用意されており、その部分は1人掛けとなっています。固定用のベルトも備えられていますね。
 
続いてグリーン車です。幅が狭く、窓も中央に配置されています。まぁそれだけでは判断できない方もいるかと、窓にはグリーン車を示すステッカーが貼られています。


そして車内です。他の近郊型車両同様、2両が連結されています。こちらは階上席です。


そしてこちらが階下席。

 


階上席の天井です。フラッシュ無しで撮ってみました。グリーン車は大きな荷物を持ち込むことは少ないと踏んだのか、荷棚がありません。


階下席の天井です。蛍光灯の数が少々少ないです。


全席に読書等とスポット冷房吹き出し口が設置されています。なお、suicaの読み取り機の設置はされていません。ここはグリーン券を購入することになります。
 
座席はもちろん回転リクライニングシートです。


リクライニング量はちょっと少なめ、背面テーブルの大きさは一般的な大きさです。座り心地に関しても、これと言った不満点はありません。「750円」という高い料金設定金額くらい(笑) ちなみに窓はカーテンレールが入り、個別に日除けを下ろすことができるようになっています。

 


壁際の席は固定式のテーブルが設置されています。それにしてもキャパが狭いこと・・。
 
グリーン車にも平屋席があります。仕切り扉は手動式、ドアレールも入って前時代的、窓も時代を感じさせるボカしの入れ方です。
 
で、反対側は形状が違いますよ、と。
 
天井です。荷棚の形状が普通車とは地味に違います。
 
という訳でその荷棚。ドア間各席とは異なり読書灯は無く、空調のツマミだけがあります。
 
窓です。ここは1席に1枚の割り当てとなっています。
 
座席は特に変わりません。足元は埋まっており、今どきの車両に慣れていると少々窮屈に感じたでしょうか。

一部の仕切り扉は、プッシュ式の自動ドアとなっています。

冬の期間は本当に冬眠と言ってよいほど運用に恵まれず、最後の最後まで大きく脚光を浴びることなく静かに去っていきました。短い間でしたが、お疲れ様でした。

 

なつかしさを感じたい方は、こちらで。

 

 

 

 

 

 

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