某番組で「移動時間の割に、移動距離がそう長くない」と有名Dのアナウンスでぼやかれていた立山黒部アルペンルート。そのルートの一部を支えるのが、立山黒部貫光の黒部ケーブルカーです。
黒部平から黒部湖までを結んでいるケーブルカーで、日本で唯一全線がトンネルとなっています。車両には番号が振られていますが、特に公称の形式名は無いようです。
ケーブルカーの駅には、定期と臨時を表すランプがあります。「あれ、この時間にあったっけ?」なんていう問題を解決するためにあるんでしょうね。
車内です。何だか古めかしいデザインですが、今はなき汽車製造会社が製造した車両で、1969年から半世紀以上に渡って使われ続けています。
ドアです。片開き式で、今では珍しくなった塗りドアです。幅が広くないので、混雑時には乗り降りに少々時間がかかりそうです。
隅には汽車会社のメーカーズプレート。会社が無くなった今、その製品たちも次々と姿を消していっています。
最前面です。ケーブルカーの運転席は駅にありますので、右側は非常ブレーキを扱ったりするための乗務員スペースとなります。かつては左側も旅客エリアだったと思われますが、現在は封鎖されています。
天井です。一年中気温の変わらないトンネルを走行するため、非冷房になっています。照明はカバー無し、若干ですが吊革も下がります。
後付けであろうLED表示機もあります。このように二段式表示が可能です。
窓です。トンネル区間であることからか面積は小さめ、一応開閉も可能で上部が内折れ式で開きます。
座席です。クロスシートで、4人組のボックスシートが並びます。床面が階段になっているため、山頂側座席の背ズリ上端は、山麓側座席の座面より下の位置にあります。一応うっすらバケット構造になっておりますが、この座席幅では狭くなりますね…。あと通路側にはしっかり肘掛けがあります。なぜか山頂側座席は仕切り調ですが、山麓側はパイプオンリーになっています。
乗務員スペースです。もちろん、立ち入り禁止です。
向かい側は立ち席スペースですが、先述の通りこちらも立ち入りが出来ません。