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Channel: 車内観察日記
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近鉄12200系

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かつて、近鉄特急では大人の社交場として、「スナックカー」という車両が存在しました。それが12200系です。スナックと言えども、いわゆるビュッフェみたいなもので、当時はかなり繁盛したのだとか。その後スナックコーナーは消滅して客室・デッキ化改造が行われ、ビスタカーやアーバンライナーが登場したため陰に隠れがちな存在ですが、あらゆる面において、今の近鉄特急の基本形とも言えるスタイルを確立したのはこの形式です。団体専用列車に改造された車両もいますが、現在でも名阪乙特急を中心に、標準軌路線で運用される汎用車両使用特急に充当されています。


それでは参ります、まずはデッキ、ドア部分です。折り戸構造になっており、内側に開くようになっています。


一部デッキにはこのように荷物置き場が設置してあります。ですがただの棚です。空港特急のようにセーフティーバーはありませんのでご注意を。


トイレです。中は和式となっています。一部洋式に改造されたものもいるようですね。


洗面台です。トイレの横ではなく、少し離れたドアの真横に設置されています(つまり、今向いている方向は横方向ではなく、進行方向)。設置する場所がなかっ たのか、なかなかに不可解な間取りとなっています。そして、左側にはおなじみおしぼりのストッカーがあります。乱獲はご遠慮ください(^^;;


8両編成となる編成では、通り抜けのために運転台を除く乗務員室が開放されいます。車掌台側はロープで仕切られていますが・・。


正面の特急マークや方向幕を間近で見ることが出来ます。そして触れます(笑)


車内です。一度更新が行われているため、当時と比べてもかなり印象が異なったものになっているのではないかと思います。と言いつつ、僕はこの系列に乗ったのは初めてなので、更新前の車内など知る由もないのですが(笑) YOUTUBEに、更新前の車内を写している方がおられました。機会があれば検索してみてください。今回はその動画を元に書いていこうかと思います。


デッキ仕切りです。仕切り扉の窓はあめ色をしています。その横には号車番号を表示するためのLED表示機です。特に次駅案内などの表示はありません。

天井です。間接照明となっています。登場当初はカバーのかけられた直接照明だったようです。


窓です。2席に1枚が割り当てられており、日除けは横引きのカーテンです。なお窓上には、間接照明の照度不足を補うために補助照明があります。いやはや、関西有料特急の伝統と言えます。初めて設置したのはどの車両なんでしょうね?

座席です。回転リクライニングシートとなっています。リクライニングは座面スライド式で、後席への圧迫感が少ないものです。テーブルはインアーム式なのです が、引き出し方が特殊なものでして、つまみを前席方向につまみ出し、テーブル本体をクルッと回転させる方式となっています。そして座席の回転方法ですが、 12400系同様、ペダル方式ではなく、背ズリを前席方向に起こしてやるとロックが外れ、回転できるようになっています。普段ペダル式に慣れている方には分かりにくい回転方法ですね。座り心地としては、全体的に柔らかい印象ですね。ヘッドレスト部分は少し硬いですが・・。それでも、アーバンライナーなどと 比べるとはるかに恵まれた座席であると思います。乙特急に当たってもあまりガックリしなくてもいいように思います。足元はスルーではないのですが、蹴り込みが深く入れられているため、あまり窮屈ではありません。


そして、こちら禁煙席です。

な ぜだか、この車両だけ座席が22000系をベースにしたものに換装されています。テーブルは同じくインアーム式ですが、こちらは他社でもよく見かける、 アームレストのカバーを開けて引き出す方式です。また回転方法もペダル式です。座り心地は、禁煙車両のものを少し進化させたもので、割と快適です。しか し、はやり灰皿の場所が悪いですよね。テーブルを出しているとなおさらです。

今後、近鉄では汎用特急車両の大量置き換えが行われます。経年を考えても、本系列はまもなく終焉を迎えます。具体的にいつ、とは言われていませんが、乗車はおはやめに。運用を掴むのは容易ではないですが(^^;;

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