宝塚線の主力形式のひとつとして活躍する5100系です。それなりの数がいることや、目立った固定運用があるわけでもなく、イマイチ地味な存在ですが、元々神宝京3線共通仕様車両であったり、阪急初の本格的な冷房量産車、宝塚線10連運転のさきがけとなったりと、割と功績は大きいと思います。また、当時は2連、3連、4連が存在し、それぞれにより制御電動車の車番分を行ったため、阪急で唯一「49」まで番号を使い切った系列となっています(50以降は付随車、制御車となる。一部例外あり)。現在は京都線からは引き上げ、10連運用も終了、大半が4+4や2+2+4などの8連に組み替えられ、宝塚線で10連運用と特急日生エクスプレスやその送り込みの運用以外の全ての運用で活躍しています。また、4+2の6連一本のみが神戸線所属とされ、今津北線で使用される一方、2連を切り離し伊丹線の予備編成としての役割を担っています。その他、5000系のリニューアルに際して、増結用に挟まっていた2000系列車両の置き換え用として5000系に編入されたり、余剰車となっている車両もあります。そのうちの1両が、7300系リニューアルのための実験台になっているとか・・。
先頭車は表示幕改造が施されていますが、中間に入った先頭車の一部は原型を保っています。しかし、マスコン撤去などがされているため、自走はできません。
車内です。2000系から受け継がれるこの車内思想、違いを探すほうが難しいのではないでしょうか(^^;;
天井です。関西では定番のカバーのかかった蛍光灯と、冷房吹き出し口、またそれを補助するスイープファンが設置されています。
最前面です。中間連結タイプを取り上げます。貫通扉と乗務員室仕切り扉を開くことにより運転台を仕切っています。車掌台側は開放されており、立ち席スペースとなっています。このような構造を有する車両も少なくなってきました。
車端部です。貫通扉は従来窓が小さいものでしたが、後年に8000系と同様の窓が長いものに交換されました。
座席です。ドア間は7人掛けです。仕切りはパイプのみとかなり簡素化されたものです。
車端部は4人掛け。座り心地は、座面は安定の阪急クオリティですが、背ズリは薄めで切り立ったものです。やはり当時の梅田駅のホーム有効長に起因する混雑緩和策で、なるべく床面積を広めに取りたいという思惑が見て取れます。
最前面直後は3人掛けです。