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Channel: 車内観察日記
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JR九州783系

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JRグループ初の特急用車両として登場した783系です。現在でも新型車両に混じって、九州全土で活躍中です。新幹線開業による787系の大規模転配で、一気に運用が減っている感じも否めず、日豊本線の「にちりん」では、両系列で仕事を奪い合っているようにも見えます。


ステンレス無塗装車体に、ブロックパターンのステッカーが貼り付けされています。


画像はハウステンボス専用編成です。前面がド派手な赤色に塗られています。


こちらはみどり編成。こちらはステンレス地が多くなっていますね。他にも、かつて「かもめ」系統で活躍し、現在「にちりんシーガイア」と「みどり」の1往復、南九州の各特急列車に導入された編成も存在します。


「みどり」と「ハウステンボス」は早岐までは併結運転を行うため、貫通構造となっています。何やら、817系に似ていますね。大半は元中間車からの改造ですが、1両のみ、元が半室グリーン先頭車だった編成がおり、流線型の前面を惜し気もなく切り取り、切妻の貫通型前面に改造しています。なお、みどり編成ではこの車両が半室グリーン車となっています。元々半室グリーン車の車両を除き、改造前が普通車だったため、窓が普通車と同じ大きさとなっていると共に、窓割りも残念なことになっています。方や反対側の普通席はハイデッキ流線型パノラマの豪華仕様です。あれ?


それでは参ります、デッキドアです。低床ホームに対応するため、ステップがあります。ドア自体は赤色に塗装されています。九州ではよく見かける仕様ですねぇ。ちなみに、783系のドアは車体中央に配置されており、ドアを境にA室とB室に分けられています。この仕様はあまり多くないものの、グリーン車が半室で済むほどの需要であるJR九州、以後883系や885系の半室グリーン先頭車に受け継がれることになります。


ハウステンボス編成のドアです。赤色のドアは相変わらずですが、周りは青色と言う、883系のような色使いになっています。外観だけじゃなく内装もド派手ですね・・。


車内には自動販売機も備わります。


そして九州ではよく見かけるテーブルカウンター。このメタリックで近未来的な雰囲気に、リニューアル当時のちょっとしたJR九州のバブル時代を垣間見ることが出来ます。


両編成の連結時の姿。通り抜けも可能となっています。


普通車車内です。ドアが車両中央にあるため、それぞれが半室構造となっており、とてもこじんまりとしています。


座席です。オリジナルのものではなく、現在は臨時用として1本が残るのみとなった485系の廃車発生品に改座されています。一部編成にはオリジナル座席も残っているようですが、今ではすっかり見られなくなってしまっているようです。改座の原因と言いますか理由ですが、JR九州のウィークポイントの一つとも言えるメンテの悪さ、「本当にダメになったら座席ごと換えてしまう」というのが一つの答えのようです。新幹線開業により多くの485系の廃車が発生しましたから、座席のストックも多いはず。そこで、783系でも使うところまで使い倒し、ダメになったら485系の座席に交換、みたいな。ですから、交換の直前の車両なんかに当たった時には本当に悲惨な思いをするということで・・。883系1000番台のリクライニングボタン故障による常時簡易リクライニングは本当にトラウマものです。


先頭車の運転台側のブロックは、普通車ながら展望に配慮したハイデッキ構造となっています。


座席です。モノ自体は485系廃車発生品同様ですが、ハイデッキ化されたためにちょっと上からの展望が楽しめそうです。


みどり編成の普通車車内です。座席のモケットが少々変わっています。


天井です。照明にはカバーがかけられていて、それぞれが小型のタイプです。


座席です。先に紹介した座席は肘掛フレーム部分やテーブルが黒色となっていましたが、こちらは白色となっています。またモケットも模様が少なめになっていますね。


こちら最前面側に設置された座席です。展望を考慮してセミハイデッキ化されています。座席に座るときには、段差に注意しましょう。それでも座席は485系のものなんですよねぇ・・。上の画像とは、肘掛上部の色が異なっています。座り心地はまずまずだと思いますよ、腐っても国鉄の頑丈・安定設計ですから。


前面展望はこの通り。


みどり編成の半室グリーン席です。ごく1両を除き、普通車からの改造により登場した区画です。


荷棚下にはグリーン車お決まりの読書灯があります。


座席です。グリーンの名に恥じぬ大型で肉厚の座席となっています。


そして1人掛けです。座り心地は「いかにも」なグリーン席相応の良い座り心地です。「みどり」や「ハウステンボス」のような、乗車時間が比較的短い列車では物足りないような気もします。ただ、みどり編成での不満点として、座席以外の良い点がほとんど無いということ。前述の通り普通席からの改造のため、窓割りもご覧の通り残念な区画がありますし、貫通構造側に設定しちゃったもんですから前面展望も無し、おかげでセミハイデッキ構造でもなし。更にハウステンボス編成併結時は中間に入ることから、乗客の通り抜けも頻繁に起こります。静粛と安らぎを提供すべきグリーンにおいてこれはマイナスですね。せめて反対側のパノラマ型車両をグリーン車にしておけばよかったものを・・。あくまで「博多から西を向いた時、先頭にグリーン車を設定する」という現場の縛りがあるのでしょうね。オマケにこの「みどり」と「ハウステンボス」では、乗車時間の短さからか、JR九州ご自慢(だと勝手に思っている)のアテンダントが乗車していません。故にサービスも一切ありません。


デッキ仕切り際の座席では、テーブルは固定式、フットレストが設置できないため、土足禁止面オンリーのオットマンが置かれています。


前面仕切り際では、シートピッチ拡大のあおりで生じたデッドスペースを埋めるように、ガラスのパーテーションが設置されており、窓側はちょっとした個室気分を味わえます。テーブルも広めですね。



こちらはハウステンボス編成のグリーン車。元からグリーン車の車両ですね。


照明は間接照明となっています。昼間ではカーテンを閉めてセットされていることが多いので、とても暗く感じます。


座席です。モノはみどり編成と同じですが、こちらはセミハイデッキ化されており、通路と座席の間に段差があります。


こちらは一人掛け。


全展開してみました。設備面ではグリーン車として必要十分ですね。現在の水準としては、コンセントが無いのが少し残念でしょうか。時代の流れでしょうね。ちなみに後ろの仕切りにあるコンセントは、清掃用のためにあるものと思われます。使えないことはないと思いますが、あまりおススメは出来ません。


パノラマグリーン車からの展望。普通席と構造は変わりませんね。

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