九州新幹線全通に際しJR西日本が直通用に用意したのはやはりN700系でした。
JR西日本は7000番台、九州は8000番台を名乗ります。見た目こそシルエットはフツーのN700系ですが、細部が異なっているようで。
ロゴとして、西日本と九州がひとつにつながるようなデザインとなっています。現在九州直通の「みずほ」「さくら」の他、一部の「こだま」や「ひかり」にも運用されています。
塗装はベースも青みがかかったものとなっています。
USJのウィザーリング・オブ・ハリーポッターのラッピングを施した編成もいます。
デッキドアです。周りは木目でかためられています。そして最近では当たり前になりつつある監視カメラもドア上にセットされています。
ゴミ入れも備わります。ここは汚れを考慮して木目とはなっていません。というか、分かりづらいですよね(笑) 飲料系とその他で分別されているパターンと、全ていっしょくたのパターンがあります。
こちらはバリアフリー対応車両のドアです。車椅子が通れるよう、幅が広げてあります。
そしてバリアフリー対応トイレ。かなり広く取られています。
こちらは多目的スペースです。
洗面台です。鏡の中に照明を仕込むのはJR西日本のお家芸とも言えます。
一部にはパウダールームが備わります。全身鏡に簡単なテーブルやゴミ入れ、クッションが設置されています。
自動販売機です。充当されるほとんどの列車で車内販売が実施されているので、買われているか心配になってしまいます。
どれだけ時代が進化しても設置され続ける新幹線内の公衆電話です。
テレホンカード発券機を備えた場所もあります。地味に電話機の色が灰色になっています。
車内です。まずは自由席から。繁忙期の着席需要を考慮し、2+3の5列配置となっています。この辺りは700系7000番台レールスター編成以来とても現実的です。
デッキ仕切りです。木目の化粧板を使用し、落ち着いた雰囲気を出しています。
座席です。まずは3人掛けからいきましょう。
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続いて2人掛けです。赤系統で市松模様のモケットになっています。
ちなみに、0番台と3000番台では「300系縛り」として両先頭車のシートピッチは中間車と比べて詰めて設置していましたが、この番台ではわざわざ1列分座席を潰してまでシートピッチを中間車に合わせています。その分着席定員が5名分少なくなってはいますが、300系縛りに囚われる必要の無い山陽・九州新幹線だからこそなせることだと思います。窓側にはコンセントが1口のみ設置されています。0番台同様、給電量はあまり多くありません。「有るだけマシ」程度に思っておく方が幸せです。
デッキ仕切り部の列は「オフィスシート」区画、テーブルが大型のもので、ノートパソコンも余裕で置くことができます。またこの列に限り、全ての席にコンセントが設置されています。700系7000番台で登場したこの装備もすっかり伝統となりました。というか、時代のニーズに応えた、という方が正しいですね。
天井です。カバーが中央は半間接となっています。0番台では中央のスリットが円形だったのですが、この番台では長方形となっています。ささやかな違いですね。
デッキ仕切り上に設置されているLED表示です。文字が大きいもので視認性には優れています。ニュースやCMなどを流しています。周りには各種サインが並んでいます。
JR西日本編成では新神戸や新大阪到着前には上から文字が降りてくる遊び心ある仕様となっています。これがまたおもしろい(笑)
座席です。ウエストひかり→ひかりレールスターからの流れを汲むゆとりある座席です。在来線であれば間違いなくグリーン車に搭載されているでしょうね。実際これにフットレストでも付こうもんなら、まったくグリーン席そのまんまですし。
手前は全展開の図ですが、リクライニングをしなくても全然快適に過ごせます。クッションが体に沿うように当てられていて、見た目は薄く見えますが座ってみるとしっかりとサポートしてくれます。サイドアームレストに収納されたボトルホルダーが700系7000番台からの伝統ですね。アームレストに関しても、何となくレールスターの血を受け継いでいるようです。自由席同様、窓際にはコンセントが1口あります。
全展開の図。一般の方は普通指名買いすることは出来ませんが、とあるタイミングで発券規制が解除されるとの事・・。
普通車の紹介では珍しくセンターアームレストをクローズアップ。普通車にしては破格の幅を持ったこのセンターアームレスト、先端部分には飲み物も置くことができます。しかしこのセンターアームレストがすごいのは・・。
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跳ね上げることができ、座席を一体的に使用できることです。想定としては、大人2人、子ども1人の3人利用を想定しているとの事。何気にすごいぞ、これ。
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というわけで跳ね上げた状態で一枚。こういう配慮、そこのJRやあのJRなどでは絶対に出来ない芸当ではあります(苦笑) 同じ指定席料金を払うことを考えれば、山陽・九州新幹線を総合的に比べてみてもこの系列の指定席を確保するのをおススメします。
デッキ仕切り際の座席は自由席同様オフィスシート区画になっています。コンセントも人数分用意されています。テーブルもパソコン使用を前提として大型になっています。
展開の図。こちらのテーブルは展開面も木目の色調となっており、自由席とのささやかな格差構造が見て取れます。
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続いてグリーン車です。デッキ周りは暗い色彩でまとめられており、上級グレードの車内設備を提供する車両として恥じない仕様としています。車内に入る前からとても背筋が伸びる気持ちです(^^;;
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というわけで車内です。半室グリーン車で、2+2配置の座席が6列、定員24名のプレミアムな空間です。落ち着いた内装にも床には唐草模様。土地柄、どこかのデザイナーが多分に関わっているような気もします。開発元がJR西日本サイドなので幾分トーンが抑えられているようにも見えますが、これ位が丁度いいですね。
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天井です。こちらも普通車と同様です。荷棚下から半間接の照明を仕込んでいるのは0番台と共通しています。
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座席です。0番台の座席をベースに、可動式のヘッドレストピローとレッグレストを追加しています。この辺り、JR西日本は「グリーン車にヘッドレストピローは付けるべきだ」という思想が見えますし、N700系という新幹線が如何に東海から押し付けられたかが分かる気がします。
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ヘッドレスト横に付いたLEDによる読書灯です。回転することも出来るので、お好みの位置でどうぞ。
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リクライニングレバーは0番台と同じレバーの他に、レッグレストのレバーも併設しています。こちらもほとんど力を加えることなく操作出来ます。
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フットレストは、レッグレストが設置されているため小ぶりになっています。正直、ここは従来の大きさでも良かったように思います。右が土足面、左が土足禁止面で、足を乗せておかないと勝手に土足面に戻るタイプです。こんなところまで似せなくてもいいのに・・。
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西日本・九州両者のノウハウを結集したグリーン車、グリーン車並の空間を提供する普通車指定席、これより割高な料金を徴収する上設備が自由席と全く一緒の山陽新幹線区間のぞみの指定席の存在意義って一体…。