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阪急6000系 6050F

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車内観察日記

かつて、1975年に登場した2200系という阪急初の8両固定編成の系列が存在していました。この2200系では、2000系以来マイナーチェンジしつつも採用されていたデザインを大幅に変更しており、阪急初のワンハンドルマスコンの搭載や、電気子チョッパ制御・VVVFインバータ制御の試験を行っていました。しかし阪神淡路大震災で被災し一部が廃車、またこの時各種の試験を終えていたため、6000系に編入され形式消滅、この時に2200系は全てが付随車か付随先頭車のみとなってしまったため、編成を解かれてそれぞれ別の編成に組み込まれて走ることになりました。そして今回取り上げるのは元2200系の先頭車であった6050と6150です。なぜ両先頭車だけかというと、中間に挟まっているのが7000系だからです(^^;;

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他の車両と違うところといえば、車番が若干低く書かれていることでしょうか。


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もう一つは、乗務員室の拡大により狭い幅の窓の設置を嫌った当時の上層部の意向で、最前面側面の窓が無く壁になっていることですね。これは後の6000系から7300系までにも受け継がれましたが、小窓の設置改造やリニューアルなどにより急速に数を減らしています。いずれ6050Fにも…。中間車に7000系を挟んでいるので、昼間の特急運用にも入れるそうですが、現在は5000系と共通運用だそうです。神戸本線の普通をメインに平日朝夕に稀に特急通勤特急などに運用され、朝に準急運用される時には今津北線にも乗り入れます。


現在2200系登場から40周年を記念し、6050Fにヘッドマーク取り付け等の特別イベントが実施されています。



両先頭車には、2200系時代の車番が入ったヘッドマークを掲出していました。現在は別のデザインに変更されていますね。


そして何よりの特徴は、乗務員室背後の「H」マークの復活でしょうか。シール式ながら、うまく出来ているなぁ、と。ちなみに、検査周期の関係で「アイボリー塗装はゴメンナサイ」とのこと。一定の理解は示しながらも、そこも忠実にして欲しかった気はします。


2200系登場時、乗務員室背後が壁となってしまった為に何かアクセントとなるマークを入れてはどうかという話になり、「阪急かHankyuはどうか」と聞いたところ「今更阪急とは」と却下され、当時阪急百貨店の店員さんが付けていたブローチをイメージしてマークの製作が行われこの形となったそうです。ですが試作段階では「H」の左下部分は中央の横棒とつながっていた為、当時の会長から「"み"とはどういうことか」とクレームが付いたそうです。その後グッズ関連を中心に準社章的にあちこちでこのマークが使われていましたが、現在の社章制定時に姿を消してしまい、今回久々の復活となりました。当時の担当者曰く、「新社章に小さく"Hankyu"と入っていることに些か苦笑を禁じえない」とのことです(苦笑)


そして車体下部には旧社章も入れられています。このマーク、大阪市と神戸市、京都市の市章を組み合わせたものとなっています。「京阪神急行」時代の名残なんでしょうね。


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車内です。見た感じは当時の阪急電車のトレンドを地で行ってます。

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ドアです。こちらも全く他と一緒ですね。


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車端部です。貫通扉は窓が長いものに交換されました。中間の7000系は狭い窓のままなのですが・・。画像は現時点での優先座席です。


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最前面です。やはり壁になっているだけでかなり暗く感じますね。乗務員室の拡大にともない直後の座席は2人掛けとなっています。


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天井です。あえて照明が落とされたものを写しています。かつてはスポット式の空調だったと思われますが、何らかのタイミングでラインデリアに改造されたようです。

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天井その2。運転台の後ろは壁になっているため、室内灯を消してしまうと暗くなってしまいます。そのため運転台直後の1列のみ消灯しないようになっています。

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窓です。日除けも伝統のアルミ鎧戸です。2200系時代は窓の一斉昇降装置が搭載されていたようですが、現在は撤去されているようです。


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座席です。まずはドア間の8人掛けから。袖仕切りはパイプ式で、従来のツーハン車両と同様です。


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車端部は5人掛けです。 座り心地はスプリングが効いた柔らかいものです。背ズリはかなり切り立っていますね・・。


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乗務員室直後に2人掛けがあります。前面展望はこちらでどうぞ。


阪急電鉄の中で、最も震災の影響を受けた元2200系である6000系6050F。現在どうも中途半端な存在になっている中、この系列が今後リニューアルされるのか、はたまたそのままの形態で引退するのか・・。目が離せません。



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