日本初の交直流通勤型電車であるE501系です。見た目は交直流機器を載っけた209系
、幕式の行き先表示も珍しくなりました。殺人的な混雑で知られた常磐線の朝ラッシュ時を中心とした輸送改善を狙って導入されましたが、今でこそグリーン車が連結される程の中距離電車にトイレ無しオールロングシート、その収容力にモノを言わせて本数まで減らしちゃったもんだから評判も良くないわな、ということで製造数もわずかで打ち切られ、正統な後継系列はE531系の登場を待つことになります。
現在の運用は10両編成が土浦以北の普通
電車、5両編成が水戸線となっています。郊外運用が主体となったため、新たにトイレが増設されています。ステンレス車体の窓を埋めるのは難しかったのか、ステンレス板を上から貼り付けて塞いでいます。
車内です。モケットの差こそあれ、完璧に209系のデッドコピーです。
ドアです。ステンレス地のドアにドットが粗い3色LED表示機の構成です。ドアコックがLED表示機の横に設置されていますが、いざと言う時にこの高さは大丈夫なのでしょうか。通常時のイタズラ防止にはなりますが…。
車端部です。仕切り扉も特に化粧板は貼られていません。窓は大きいですけどね。
その優先座席バージョン。袖仕切りが大型のため、吊革くらいしか判別出来るものがありませんね…。
こちらは仕切り扉が無い車端部。あくまで風の通り抜け防止程度の考え方で、騒音防止などそれこそどこ吹く風です。
優先座席バージョンもこの通り…。
トイレを有する車端部です。先述の通り後に増設されたものです。
最前面です。他のJR東日本の車両もそうですが、仕切り窓は比較的大きめなような気がします。左側の壁は踏切事故等で乗務員を室内から救出する際にここを取り払って作業を1秒でも早く行えるようにしたものです。
天井です。照明はカバーの無い蛍光灯、ラインデリアは途切れながらも数は多めです。
窓です。大型の一枚固定窓、日除けは省略されて着色窓としたお手抜き仕様です。
しかし、さすがに全て固定窓なのはマズい踏んだのか一部は内折れ式で開閉可能です。
座席です。ドア間は7人掛けで、2+3+2で区切るようにポールが入っています。モケットは青系で、209系よりは明るいイメージとなっていますね。袖仕切りはお馴染みのFRPによる大型の板で、奥行きも少なく下辺が斜めに切り落ちた使い勝手が悪いものです。初期に導入されたものですが、何とかならんものか・・。
優先座席とのセット座席です。こちらのモケットはJR東日本で全体的に使われているそれですね。しかし、座面側面に一般座席のモケットがチラリと…。座席自体は片持ち式、ヒーターも設置されていますが取り付け角度がまるでダメでして、冬はかなりお寒い状態となります。
車端部の3人掛けです。座り心地は209系と同様、見事な破綻ぶりを見せています。全体的に硬すぎ、何を考えてこうなったか分からない横揺れを支え切れない低いくせに変に張り出した背ズリ・・おおよそ「快適に移動してもらおう」という気持ちが微塵も感じられません。これで土浦から上野?冗談ですよね?
優先座席です。こちらも座面の側面から水色が覗いています。消火器が内側に張り出しており、壁際の座席は明らかに邪魔になっています。乗客目線に立っていたら、こんな設計絶対しない。
トイレです。改造車によく見られる形状で、バリアフリー対応大型洋式タイプとなっています。
向かい側はフリースペースです。
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JR東日本E501系
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