今や日本の電車のメジャーな制御装置として使用されているVVVFインバータ制御。難しいことは分からなくても、「電車の加減速の時に鳴る電子音のようなものの原因」と言えばまぁ何となく想像が付くかと思います。日本でVVVFインバータ制御が初採用された電車といえば熊本の路面電車ですが、高速用のVVVFインバータ制御の初採用は実はこの形式です(今は機器が更新されましたが…)。
車内です。関西に籍を置く会社ながらやはりお役所仕事、飾りっ気が一切ありません。
こちらは座席形状が変更となった編成。モケットはこちらがオリジナルとなりますね。
ドアです。費用は最小限が心情の公営会社ですが、しっかり化粧板が貼られています。LED表示機は後付けで、千鳥配置で設置されています。ドアレールが残っているのは登場時期の関係なんでしょうね。
車端部です。全ての車両にフリースペースを設けており、バリアフリーに対応しています。もちろん、後年に設置されたものです。
優先座席を有する車端部です。地下鉄車両ながら妻窓があるのが大阪市営地下鉄の共通項、乗り入れ先を含めて地上区間を多数走行する中央線において採光性がいいのはプラスに働いていると思います。加えて枕木方向に設置された短い蛍光灯がポイント、こうすればレール方向の蛍光灯の光が届きにくい車端部も暗くなりません。連結面を通り抜ける時にも暗くならないようにしてるんでしょうね。
最前面です。車端部は開放的なのに乗務員室との仕切りはこんなにも閉鎖的、「前面展望なんて地下鉄やからいらんやろ?」と言わんばかりの殺風景さです。なんだかねぇ…。
天井です。蛍光灯はカバーなし、荷棚は金属の網棚とどことなく関東っぽい印象です。冷房吹き出し口はラインフロー式、送風補助としてラインデリアも装備されています。
車端部は冷房装置が載っかっているため少し低くなっています。それでもこれくらいの段差で済んでいるのは当時としては見事と言えます。ここだけ吊革は名鉄よろしく天井から直下げされており、蛍光灯も半分ほどが埋め込まれています。
窓です。時代を感じさせる田の字窓となっています。日除けは爪を引っ掛けるロールカーテンタイプ、青い生地が何だか古臭く感じますが、実際に古いので当たり前ですね。
座席です。オールロングシート、ドア間は6人掛けです。画像はモケットが貼り換えられた編成となっています。袖仕切りは簡素なパイプ式、まぁ製造当時ではどこでも見ることが出来た仕様ですね。
車端部の3人掛けです。座り心地はあまりよくありません。座面はくたびれており、特徴的な背ズリもカーブを描かずに一直線になっています。中央線の地下区間をちょい乗りするくらいならいいですが、生駒山を越えてけいはんな線まで、となるとなんだかなぁとは思います。
優先座席です。モケットは青色として区別しています。
そして背ズリの形状が変更された座席です。というより、一般的なものになった座席ですね(笑) こちらはオリジナルモケットが残っており、背ズリの側面にまで回り込んだラインがポイントです。
車端部の3人掛けです。座り心地はやはりこちらの方がいいですね。これと言った特徴はありませんが…。
優先座席です。こちらも地色が青となっています。
そして、近年新20系でよく見られていたモケットに貼り換えられた編成です。
そして優先座席。
フリースペースです。握り棒、固定用具、非常通話装置が備わります。やはり立ち席を考慮して荷棚はありません。
青い地色に白い文字でかかれたお願い。一部では「声に出して読みたい日本語」と言われています(笑)
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大阪市交通局20系
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