国鉄時代に3447両が新造された103系。国鉄の通勤型車両の定番車両ともなっていましたが、現在はJR西日本とJR九州に残るのみとなりました。しかし残る103系も安泰とは言えず、新系列車両の導入でハイペースで置き換えが進んでいます。写真は阪和線の103系。スカイブルー塗装です。
こちらは奈良線・大和路線・おおさか東線・大阪環状線・和歌山線で使用されている103系です。正面に白帯が入っていますが、側面はウグイス単色ですので、103系発祥の色である山手線の面影を今でもしのぶことが出来ます。こちらも快速運用に入る時もあります。
一部車両は、大目玉ライト装備だった初期の車両も残っています。平成に入ってから30年経とうとしているのにこんな車両が残っていたとは・・。
一応山陽本線に含まれる通称和田岬線。平日は朝夕に数往復運転され、土日休日に関しては朝夕それぞれ1往復、計2往復しか運転されない不思議な路線です。ここでも運用されているのが103系です。6両編成を組んでおり、この和田岬線専用の編成になっています。なおこの編成、乗務員訓練にも使用されるためワイパーが3本設置されているのが特徴です。一本のみの存在であるため、検査時には207系が分割された上で代走します。
こちらは一足早く全車引退となった遠く広島の呉線で活躍した103系です。快速安芸路ライナーなどで運用されていました。
かつては瀬戸内色をまとっていましたが、晩年は全3編成が塗装変更され、この塗装は消滅しました。結局、瀬戸内色で乗車できたのは一回だけでした。
そして、塗装変更後の姿です。ええ、おぼろげではありますが、僕には「福知山色」にしか見えません(^^;; 少し濃いですけどネ。恐らくこの末期色と呼ばれるグループの中で、一番違和感が無かった系列だと思いますよ。
車内です。戸袋が埋められているのがJR西日本の103系の特徴ですね。長らく伝統となっている4ドア通勤電車の基本形です。
ドアです。ステンレス地そのままのものです。これがまた冷たい・・
天井です。カバーの無い蛍光灯、冷房の他に扇風機もついています。乗車時は夏だったのですが、風が強く目は乾くし髪は乱れるしで(^^;; ですが下手にラインデリアポツポツよりも断然涼しいとは思います。荷棚と天井をつなぐパイプだけなぜ塗装されているのかが気になります。
最前面です。こちらは奈良線で使用される103系。まぁこちらの方が良く見られますね。縁取りも丸みを帯びたものです。
最前面です。写真は和田岬線用車です。仕切りの窓が角型になっています。これも乗務員訓練に使用されるためでしょうか。
車端部です。こちらは妻窓がある車端部で、上が通常の座席、下が優先座席です。上の車端部は妻窓の意味があるのか甚だ疑問です(笑)
こちらは妻窓が埋められている車端部です。やはり一段と閉鎖感が上がります。居住性も妻窓ありの車端部より下がりそうです。
窓です。田の字窓で日除けは爪を引っ掛けるタイプです。西日本には黒サッシ化された車両が多く見受けられます。
また車両によっては黒サッシ化されていない原型窓を装備した車両も存在します。
座席です。仕切りがパイプ形状になっている7人掛けのロングシートです。座り心地はそれぞれ底付き感がするものです。
そしてJR西日本名物のオール優先座席です。目がチカチカしますね・・。座り心地は変わりません。
車端部の座席です。妻窓が埋められている区画のものですが、機器スペースが肘掛の代わりになり腕を逃すことができるようになっています。」
優先座席です。JR西日本では標準になっている座席ですが・・この表地、売っていたら是非買ってみたいものです(^^;;
最後におまけ、車番表記です。プレートではなく、なんとテープで貼り付けされています。昨今の電車ではよく見かけますが、この頃からプレートではなくなっていたのですね・・
急速に数を減らす103系、本来の使い方である都市圏の大量輸送を支える使命をまもなく終えようとしています。