「群馬県に行く用事」のひとつとも言える名物のSL。日本で一番有名な「デゴイチ」ことD51も牽引にあたります。
夕刻に黒光りする車体に金色に輝くナンバープレートに鷹取工場の文字…。
ヘッドマークも誇らしげに。季節によりデザインが変わりますね。
さてそんな中でも私のメインはこちら、青い車体に白い帯がトレードマークの12系客車です。JR線上に残るのは新潟、宮原、米子、山口に残る数十両のみとなってしまいました。
基本的に土日祝日運転のSL列車として運用されるため、現存する12系客車では一番稼働率が高いのではないでしょうか。先般、 「懐かしの急行列車で行く東京おとな旅」 という仙台→上野間の団体臨時急行にも使用されましたね。西日本に住んでいると、話題的には「サロンカーあかつき」に隠れてしまっているような印象でしたが(^^;;
それでは参りましょう、デッキドアです。内側に開く折り戸式となっています。レールバスを除いて、JR線上に残る折戸の国鉄型車両も本当に数少なくなりました。
くずもの入れです。国鉄時代そのままで残っているのがうれしい限り。
スハフのドン突きです。機関車の次位の場合はナンバープレートを間近に見ることが出来ます。
両側には乗務員室があります。かつて1両単位でコロコロ廻されることが多かった客車車両、乗務員室装備の車両でも普通に中間に押し込まれることも多かったので、通路確保の観点から全室構造では無いのでしょう。
トイレです。周りの化粧板がなんだか洒落っ気のあるものに貼り換えられ、中も洋式に交換されています。時代に即した、と言えばそうですが…。
こちらは女性専用トイレです。他のトイレと特に変わりません。
で、洗面台です。なんだか、「これじゃない」感がすごいです。この車両は「ノスタルジー」とかその辺を感じるためにここまで生き残ってきたはずなのですが、JR東日本らしいブラックを基調とした化粧板に自動蛇口、果てにはジェットタオルまで追加されています。正直、なんじゃこりゃ(笑)
そんな謎なデッキを抜けて車内です。デッキに関してはかなり今風となりましたが、中に入ると紺色モケットのボックスシートがズラリと並ぶ国鉄時代の雰囲気全開となります。
デッキ仕切りです。仕切り扉は手動式、閉め切ると「ガシャンッ」という音がするソレです。
天井です。分散冷房に蛍光灯、ベンチレータ、スピーカー。必要最低限の装備、シンプルにそれだけです。
窓です。二段窓で下段の開閉用のツマミも残りますが、ストッパーが取り付けられているためほとんど開けません。座りながら風に当たることが出来ないのは、この車両が残された意味からするとマイナスポイントですねぇ…。上段に関しては降ろして開くことは出来ます。
座席です。数少なくなった急行型のボックスシートです。
近郊型と異なる点と言えば、窓側にも肘掛けがあること、テーブルもやや大型で変則六角形をしていることですね。
デッキ仕切り際の座席は仕切り扉の関係で横幅が切り詰められています。気の知れた人同士ならまだしも、他人だとちょっと窮屈感がありますね。座り心地は安定の国鉄設計、ヘッドレスト部分が少し残念ですが、下部の張り出しと座面の角度はやはり完成の域に達しています。
車内に関しては「これぞ国鉄急行型車両!」と言った雰囲気ですが、下段窓が開かないのと、水回りが…嗚呼水回りが…。
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JR東日本12系
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