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JR西日本キハ47形 岡山地区

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地方都市間輸送で使い勝手の良さを見せるキハ47形、置き換えが進む会社も多い中、JR西日本ではまだまだ最多勢力を保っています。こちらは岡山地区のキハ47、JR化後にこの地域塗装に塗られましたが、後述の単色塗装化により絶滅寸前にまで追い込まれています。

 

で、現在目先進行中の単色塗装となった車両。かつて存在していただけに違和感はありませんが、理由が「経費削減」というポジティブでないものなのが残念なんですよね。電車と違ってJR西日本管内どこへ行ってもタラコ色しかいないのはどうなんでしょうかと。

 

車内です。外側はどこもかしこも一緒でも、中は微妙に地域差があるのが面白い限り。

 

ドアです。キハ47らしい両開きで、ラッシュ輸送にも対応しています。なお、非電化区間の低床ホーム対応のため車両にはステップがあります。

 

半自動ボタンです。全車両に設置されており、手で開閉する不便さが解消されているのは大きいと思います。

 

車端部です。こちらはトイレを有する車端部となっています。水タンクを屋根に設置したため、ここだけ低屋根構造とされています。

 

最前面です。岡山地区のキハ47は全てワンマン運転対応となっているため、各種機器が追加されています。運賃箱は据え置き式、運賃表示機はLCDタイプとなっています。で、やっぱりキハ47はドアと乗務員室との間隔が広いため、ワンマン運転には向かないように思います。

 

で、ちょっとしたバージョン違い。右側には配管が残り、左側には謎のボックスが設置されています。

 

運賃箱です。バーや柵などでガッチリ守られてますね(笑)

 

天井です。間隔をあけた蛍光灯、デカい割にあまり冷えない冷房装置、見かねたように存置された扇風機と、多くのキハ40系列で見られるパッケージです。

 

窓です。西日本のキハ40系列は全て窓枠が交換され、下段が固定、上段が上昇式に改められています。風を直接浴びられないのが少し残念ですね。

 

座席です。まずはクロスシートから行きましょう。国鉄が生み出した究極の統一品、まだまだあちこちで見ることが出来ます。モケットは茶色っぽいものになっています。ココア色、と言ったところでしょうか(^^;;

 

シートピッチは狭く、窓側は配管が張り出して居住性に影響をおよぼしているのは今に始まった話ではございません。モノ自体はヘッドレスト部分の硬さに目を瞑ればよく計算されたものだと思います。

 

こちらは片面タイプ。そうそう、岡山地区のキハ40系列の特徴はビニール製のヘッドレストカバーが取り付けられていることですね。これひとつでボックスシートの見栄えって劇的に変わってくるんですよね。

 

車端部のボックスシートです。妻面の座席は国鉄の伝統で横幅が狭くなっています。こればっかりは仕切り扉を狭くしないといけないわけで…。

 

手前のロングシートです。3+3の6人掛けとなっています。

 

優先座席です。緑地にピクトグラムを散りばめたものとなっています。座り心地は背ズリに角度を付けてゆったり座れるようになっていますが、肝心の背ズリはやや硬めです。ある程度の距離で使うのが幸せです。

 


会津鉄道AT500・550形

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特定地方交通線に指定され廃止される国鉄会津線を引き継いで運営しているのが名前もそのまま第三セクター、会津鉄道です。JR東日本只見線の西会津から南会津の会津高原尾瀬口までを結び、西会津からはJRに乗り入れ会津若松まで、会津高原尾瀬口からは同じく第三セクターの野岩鉄道を経由し東武鉄道に乗り入れ、会津鉄道側は東武日光まで乗り入れています。


そんな会津鉄道の普通列車として使われているのがAT500・AT550形です。両者の違いは、トイレがあるかないかと言うこと。それにしても、車体を標準化しコストを下げるのはどこの地方交通線も同様で、この顔はどこでも見ることが出来ますね。なお、このグループの運用区間は会津川口からJR東日本の会津若松までとなっております。


車内です。こちらはトイレがあるAT550形で、2ドアセミクロスシートと地方ではどこでも見ることが出来るごくごくありふれたパッケージです。


そしてこちらがトイレの無いAT500形です。都合によりローアングルですが、やっぱりすっきりしていますね。


ドアです。ステップが付いた一枚引き戸で、化粧板は貼られていません。取り立てて特徴はありません。

 

ドアは通年半自動、外側に開ける、内側に開閉両方のボタンが備わります。ボタンの形状はJR西日本タイプですね。


運転台です。こちらも地方でどこでも見ることが出来る半室タイプのもので、車掌台側は客室とされています。それにしても、地方のワンマン運転対応車両はなぜ半室構造が多いのでしょう?


天井です。照明はカバーの無い蛍光灯が少し間隔をあけて設置されています。昔は冷房があってもバス然とした簡素な構造が多かったのですが、今やラインフロー式の冷房吹き出し口にラインデリアが当たり前のように設置される時代になりました。


で、一部の車両の吊革には、野口英世さんがいます…(笑)


窓です。ワイドな固定窓が並びます。日除けはフリーストップ式のロールカーテンが備わっています。近年着色ガラスで済ませるパターンが多いだけにありがたいですね。


座席です。まずはクロスシートから、青いモケットが懐かしさを感じさせます。加えてビニール製のヘッドレストカバーが付いているのが嬉しいです。


座席のフレーム自体は地方向け車両でよく見かけるもので、オリジナリティはと言えば通路側の肘掛けが木製となっていることでしょうか。シートピッチは広くなっていますが背ズリが割と切り立ててセットされているためどうしても体勢を崩して座りたくなってしまいます。座面も薄めです。


ロングシートです。袖仕切りは一応肘掛けを兼ねた板のタイプですが、構造自体は簡素なものです。座り心地は背ズリがやや立ち気味ですが、総じて見れば可もなく不可もなくと言ったところでしょうか。


トイレです。この車両はすごいことになってますが、全ての車両がこうなっているわけではありません(^^;; 中はバリアフリー対応の洋式トイレとなっています。

 

運転台横の車椅子スペースです。非常通話装置と固定用具が備わりますが、同じ位置に車掌乗務用の開閉ボタンもシレッと付いています。まさか間違えて非常ボタンを押してしまうことは無いとは思いますが…。そもそもこの車両を使ってのツーマン運転が普段からあるかって言われたらどうなんでしょう。

 

JR九州BEC819系

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現在、日本各地で国鉄型気動車の置き換えが進んでいます。JR世代の気動車を導入するのが多数ですが、JR九州ではこの流れに沿わず、新たな道を選択しました。

 

蓄電池車両、試作車は出ていましたが鉄道線上を営業運転する車両がようやく出てきたという感じですね。BEC819系、世界初の交流蓄電池車両となっています。


前面表示機は大型のLED表示機となっています。この辺りは最近のJR九州ではお馴染みとなりつつありますね。

 

車体は817系をベースとしたものになっています。前照灯がLEDとなりましたね。

 

で、注目の蓄電池。青で塗装されており目立ちますね。

 

折尾駅にて。若松線と篠栗線の直通運用に使用されており、この駅にてパンタグラフの昇降と充電を行います。

 

側面には愛称とロゴが入っています。Dual Energy Chage Trainからテキトーに文字を抜き出して「DENCHA」だそうな。

 

見にくいですがトップナンバーですね。

 

車内です。817系白缶をベースに、305系の要素をミックスさせた感じですね。

 

ドアです。化粧板付きの両開きドアとなっています。LCDディスプレイが千鳥配置で取り付けられています。窓の下には長らく「床に座らないで下さい」の棒人形が居座っていたのですが、「あそぼーい!」のキャラクターであるクロちゃんに入れ替わっています。

 

ドア上には開閉ランプが設置されています。

 

ドアは半自動タイプとなっています。何気にJR九州で半自動ドアを備えた電車って少数派ですよね。

 

車端部です。こちらは直方方ですね。817系では座席がありましたが、まだまだ技術の進歩が必要なのか機器室が占めています。


若松方のトイレを有する車端部です。仕切り扉はガラス製、最近増えてますね。


最前面です。815系から始まり817系で確立した「電話ボックス」スタイルとなっています。


天井です。白缶ではカバータイプのLED灯だったのですが、この系列では蛍光灯タイプとなりました。なんででしょうね?ドア付近の踊り場は最近のJR九州らしくサークル状吊革が設置されています。そう言えば、JR九州も丸い吊革を頑なに使い続ける会社ですね。恐らく某デザイナーのこだわりだと思いますが。


天井その2。パンタグラフを折り畳んでの非電化トンネル区間走行を考慮してか低屋根構造としています。またここの吊革はサークル状ではなく、一般的な配置に近くなっています。


窓です。大きな一枚窓は向かい側に乗客が来なければそれなりの側面展望となります。相変わらず日除けはありませんが…。

 

座席です。白缶をベースにした木を加工して作ったロングシートとなっています。ええ、見た目はウッディできれいなんですよ。


もちろん、見た目重視なだけにモケットも多彩です。座り心地はと言えば、白缶に比べると座面は「モケット貼っただけ」から「座布団を敷いた」に進歩しています。やっぱり白缶はすこぶる評判悪かったんだろうなぁ、と。でもね、肝心の背ズリが相変わらずダメなんですね。座席に座った際に座面の次に力が加わるであろう腰部分がガッツリ「木」、ここを何とかせにゃあかんやろ!

 

更にモケット違い。ある程度理解出来るのは、若松線の営業距離がそこまで長くないので、「ちょい乗り」くらいであればとやかく言う必要もないことでしょうか。いや、これで「日田彦山線ぶっ通し」とか言われた日にゃあどうかしてるんじゃないかと思いますが…。


優先座席です。革張りとなっていますが、こちらも885系やアルミ缶同様、アウトレット品なのでしょうか?手前側のドア横にはテーブルとゴミ箱が備わります。車内美化にはちょうどよい方法ですよね。


ドア横の2席にはヘッドレストが付いており、マジックテープでバリバリすることも出来ます。ただそれだけで、「だからなんだ」と言われても何もありません(^^;; 白缶と違うのは、あちらは両端を空けた2席にヘッドレストが付いていたことですね。アレだけは本当に謎です。というか、このヘッドレストも姿勢崩壊の図を呈しているのですが…。


袖仕切りはガラス製です。スリットを入れてはいるものの、冷たさはダイレクトに伝わりますし、汚れも傷も入りますし、何より肘周りに余裕が無いんですよね。見た目はよろしいですが、実用性はどこを切り取っても残念なんですよねぇ。

 

仕切り扉には外にも描かれている「DENCHA」のロゴが入っています。


トイレです。バリアフリー対応、ここは最近の電車らしいです。で、やっぱり815系から続く天井から分離している構造となっています。

 

フリースペースです。車椅子やベビーカーを止めておくための滑り止めが貼られています。白缶と異なり、ここは窓が無いんですね…。


そして介助者用腰掛です。例によって、ロングシートよりここの方が座り心地がいいかも…。

 

LCDディスプレイです。次駅案内の他、充電走行のイラストも出されます。

 

非電化路線の新たな道を拓いたこの系列、今後の課題は長距離路線でも対応可能な蓄電池車両の導入となってくるのでしょう。楽しみですね。

 

JR北海道キハ183系「旭山動物園号」仕様車

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「旭山動物園」、これほど長きに渡って観光スポットとして有名な動物園も珍しいと思います。ここへのJRでのアクセス専用列車として、既存のキハ183系を改装して登場したのが「旭山動物園号」です。

 

編成は5両つなぎ、各車に動物園にちなんだ塗装が施され、それぞれに愛称も付けられています。1号車は「草原のサバンナ号」です。

 

続いて2号車が「熱帯のジャングル号」です。

 

続いて3号車は「北海道の大地号」です。

 

そして4号車は「鳥たちの大空号」です。

 

最後5号車は「極寒の銀世界号」です。

 

なお、列車は5両全てがなんと0番台であり、両先頭車に関してはキハ183-3・4と初期車中の初期車、波動用として整備されていなければ確実にもっと早くに廃車されていたであろう車両たちとなっています。ちなみに車番はペイントされたものですが、キハ183-3以外は全て近くに切り抜きステンレスの車番が残り上塗りされています。

なお、この時は既に本業の「旭山動物園号」の運用を789系に譲っており、今回は「フラノラベンダーエクスプレス」にて取材を行いました。シーズン真っ盛りの詰め込み担当的運用ですね。

 

それでは参りましょう、デッキドアです。国鉄型車両らしくステンレス地仕上げのドアで、低床ホームに対応すべくステップがあります。北海道ではごくごくありふれた構造ですが、足元には注意しましょう。

 

くずもの入れです。見慣れた定番のデザインですね。

 

デッキとの仕切り扉です。左側には巻き込み防止のためにクッションが取り付けられています。

 

洗面台です。化粧板が貼り替えられたのかくたびれた感はありません。ステッカーがいくつか貼り付けられ、鏡にも動物がデザインされています。ここに顔を重ねればその動物っぽく見えるようにするためでしょうか?

 

そして別バージョン。キタキツネでしょうか?

 

トイレです。中は洋式に改造されています。

 

自動販売機ですが、一昔前に営業を終了しており、今や装置だけが残されています。

 

授乳室です。旭山動物園号化に伴い設置されたと思われます。普段は施錠されているため、使用の際は車掌さんに申し出ることとなります。

 

車内です。各車両で改装パターンは異なります。なんせ、今回乗車したフラノラベンダーエクスプレス4号、発車20分前に留置線から転線して入線してくるのかと思えば、ホーム手前で15分も停車し5分前にようやく入ってくる謎のモタモタがあったり、札幌到着後はさっさと入庫するという運用だったためこれが限界だった次第。

 

デッキとの仕切りです。0番台ですが、仕切り扉は自動開閉機構付きで窓が細長いイマドキのものになっています。

 

5号車には旭川駅-旭山動物園間のアクセスを担う路線バスの時刻表が入っていたと思われますが、最後はご覧の通り。

 

天井です。側面や床の改装具合からするとこちらはほとんど変化が見られず、カバーが掛けられた照明と冷房吹き出し口のみというシンプルな構成です。

 

窓です。2席に1枚の割り当て、日除けは横引き式のカーテンです。窓枠の下辺はペットボトル程度のものが置けるように広げられていますが、初期車ってステンレス製だったように思うのですが…。

 

座席です。初期車ですが座席は換装されており、「北斗」のグレードアップ指定席化で外された普通座席を持ってきています。モケットは「北斗」に搭載されていた時から変わっておらず、ヘッドレストリネンも普通の布製です。「旭山動物園号」として運転されていた時は、動物のヘッドレストカバーが取り付けられていました。これは789系「ライラック旭山動物園号」となっても変わりません。

 

ただ、シートバックテーブル裏のシールは変わらず貼られたままとなっています。

 

そのうちの一席をクローズアップ。各席で様々な動物について生息地やサイズ、詳細について記載されています。ペンギン、かわいいですよね。

 

デッキ仕切り際の座席には固定式のテーブルが設置されています。なお、ノースレインボーエクスプレスで運用される列車とは異なり車内販売はありません。

 

さて、大部分の座席は先述の通り換装されていますが、昨今の外国人観光客増加による大型荷物持ち込みで置き場不足が問題になっていることから、一部座席を着席禁止とした上でボックスシート配置にして荷物置き場としています。ここは換装の必要がないことから簡易リクライニングシート由来の座席がそのまま残されています。

 

一部車両は500番台が登場した時に貼り替えられたモケットのままとなっている車両もいます。着席禁止のハズですが…誰やリクライニングしたのは(笑)  というか、簡易リクライニングシートって、ボックス配置にして両方がリクライニングするとこんなに座席間が狭くなるんですね。

 

さて、5両編成の「旭山動物園号」ですが、1号車「草原のサバンナ号」は座席の無いフリースペースとなっています。左側にはキリンの背がかかれたボードがありますが…いや、ちょっと無理しすぎじゃない?(笑)

 

スタンプコーナーがありますが、5つあったであろうスタンプはどれも撤去され、変わりに富良野と美瑛の観光パンフレットが置かれています。

 

運転席寄りは土足禁止の遊び場となっています。この車両、実は「旭山動物園号」となる前から既に座席が取り払われており、今も昔も走行時間が長距離となる「オホーツク」での子どもの乗車を考慮し、自由席に「ちゃいるどさろん」が設定されていたことがあったそうな。テレビとスピーカーはその時の名残となっているそうな。

 

靴箱が設置され、その上には「モグモグコーナー」とあります。どちらかと言えば、土足禁止のこのゾーンは飲食をご遠慮して欲しい区画だと思うのですが…。

 

で、デッキとの仕切りを見てみると、ここにもありました簡リク。

 

やはり荷物置き場にされています。でも、ここって大きな荷物置き放題ですよね?

 

とは言え、このような形で簡易リクライニングシート由来の座席が見られるのも興味深いですよね。

 

先述の通り種車は初期車も初期車、2017年度中の引退が決定しています。長い間お疲れ様でした。

JR西日本581系

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ここは日本最大級の鉄道の博物館、「京都鉄道博物館」。ここのメイン展示部分に、JR西日本で最も人気であろう500系新幹線を差し置いてセンターを張っている車両がいます。世界初の本格的な電車寝台車両、581系です。

 

高度経済成長時代は昼夜問わず特急として走り続けましたが、特殊な構造で重量が重く線路に負担がかかること、新幹線の延伸により用途が無くなってしまったため多くの編成が廃車、一部はその特殊な構造をほぼそのまんまに普通列車にまで転用する暴挙に出る始末でしたが、あれもビックリ2010年代まで現役でした。

 

星2つ、三段寝台を意味します。

 

昔撮ってないかなー、と思ってアルバムを探せば、ありましたありました。撮影は恐らく中学生の時、ヘッタクソですねぇ(苦笑)  最後の定期運行は大阪-新潟間を結んだ急行「きたぐに」で、JR西日本リニューアル色に塗られていました。この車両の構造を生かしてA寝台、B寝台、グリーン車、普通車自由席と「客車列車か」と言うほどのバラエティを電車で実現していたのでした。現在この車両も西日本では保存車1両を除いて全て姿を消しました。

 

さて、今回の車内観察は当ブログ開始から初となる保存車からのご紹介です。通常車内は非公開となっているのですが、8月の土休日限定でこの581系の車内が公開となったため行って参りました。まずはデッキドアから、基本的に全車指定席・寝台の定員利用を想定しているため、ドアは折戸式となっていました。

 

くずもの入れです。基本的に引退時のままで、表記も国鉄のそれよりシンプルになっています。

 

乗務員室へと続く通路です。この時は運転台は公開されていませんでした。

 

トイレです。長距離を走る寝台列車らしく2箇所設置されていました。中はどちらも和式です。

 

洗面台です。こちらも2箇所設置となっています。就寝前の歯磨きや起床後の洗面、みんなやることは決まって同じで混雑するんですよねぇ。

 

向きを変えて。こちらはサッパリリニューアルされており、蛇口は自動式で液体石鹸も備わっていました。

 

いよいよ車内です。昼は座席、夜は寝台に組み換えることが出来るよく言えば昼夜兼用車両、悪く言えば鉄道版社畜(殴)の画期的な構造を有しています。以前タモリ倶楽部でもこの車内に潜入していましたが、その時とは組み立て配置が変わっていますね。

 

デッキとの仕切りです。座席モードの区画を見てみるとよく分かる建築限界いっぱいの天井の高さがポイントです。うん、そりゃあこれをスッパリやれば「食パン」とも言われますわな(笑)

 

壁にはデジタル式の温度計が備わります。

 

なお扉はスコープ付きのもので、結構重かった記憶があります。静粛性が求められる寝台列車、簡単に開いてもらっては困りますよね。

 

天井です。寝台用の仕切りが入ったままとなっているため実感しにくいですが、座席モード時の天井の高さは広々とした、というよりガランとしてると言った方がいいかもしれません。冷房は小型の分散式のものが多数設置され、照明は寝台モードでの利用を考慮して通路に幅広のカバーが掛けられたものが1列配置されています。

 

座席です。昼間利用時は座席モードで運用に入っていたわけですが、この時でも485系では簡易リクライニングシート、最悪でも回転クロスシートが搭載されていた中、このボックスシートで特急料金を取れていたのです。晩年はさすがに定期昼行特急運用に入りませんでしたが、JR西日本では突発的に特急「雷鳥」に入ったこともあるそうで…。とは言え、寝台組み換えの必要性からシートピッチが広いので、ボックスシートとしてはかなりレベルが高いものであったのは確かです。

 

窓側には壁を凹ませて作った肘掛があります。テーブルは急行型のそれに近いですね。灰皿もありますが、「きたぐに」運用時は禁煙となっていました。

 

通路側は肘掛がかなり小さめでよろしいとは言えません。通路側には新幹線0系のように回転式のミニテーブルが設置されており、普段はこのように収納してセットされています。

 

そして、入り口両側1区画をセットした寝台モードです。

 

寝台は3段式、下段は中・上段よりも若干広いため値段も1,000円ほど高めとなっていました。下段でカプセルホテルと同じくらい、中・上段はそれよりも狭いのでそれはもう「寝られればよい」と言ったものです。

 

梯子です。中段部分は乗り移りを考慮してやや狭くなっています。

 

中段部分です。側面に小さなテーブルと覗き窓、上段寝台に当たる天井に寝台灯が備わります。覗き窓は構造上ご覧の高い位置にしか設置出来なかったため、寝ながらではただでさえ小さい景色を楽しむことは出来ません。

 

上段です。手を精一杯伸ばして撮影しましたがこれが限界です…。実際占有面積は中段より少ないのかもしれませんが、天井が湾曲している分圧迫感は少ないです。で、中・上段はその高さ方向の低さから朝になると天井に頭をぶつける音がそこかしこから聞こえてくるのが風物詩でした。私は「きたぐに」時代にA寝台上段、B寝台上段、自由席と利用しましたが、母はB寝台にて起きた時に頭をぶつけ、私は着替えている時に腰を金具にぶつたことを今も覚えています。今となってはいい思い出ですね。

 

 デッキとの仕切りとの間には梯子置き場と寝具置き場があります。

 

博物館に安住の地を得た581系、JR西日本では117系を改造して安価で楽しむことが出来る夜行列車の開発が発表されていますが、1編成に多くの座席クラスを提供する予定で、改造故の多さなのですが、その姿はこの581系を使用した「きたぐに」をほうふつとさせます。出来れば、このようなマルチに活躍できる長距離列車が続々出てくることを期待しています。

 

近鉄5800系

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車内観察日記
長距離輸送とJRとの対抗の為に登場した5800系です。顔は近鉄にどこにでもいるようなものですが、ロングシートとクロスシートどちらにも切り替えすることができるL/Cカーとなっています。運用範囲は実に広く、近鉄線のみならず阪神本線阪神三宮駅-尼崎駅)・阪神なんば線にも乗り入れています。種別も各線の普通から快速急行まで様々です。


奈良線系統では開業100周年記念として、最初の系列であるデボ1形と同じ塗装をまとった編成も存在します。


当時のマークもこの通り。幌は赤いままなのですね・・。


無理矢理ですが、山陽電鉄の官兵衛ラッピング車とも並びました。懐かしいですねぇ。ちなみにここは阪神尼崎駅。この奥の留置線には阪急の5136Fが留置されており、ある意味今では「本家」となっている車両との顔合わせも実現していました。今や能勢電鉄で山をガリガリ登っていますが、本家はどんな思いでこの編成を見ているんですかね?(笑)

車内観察日記
さてこちらL/Cカーの座席回転の様子です。まずはじめに右側の両端と左側の中央、その次は逆と千鳥式で回転します。

車内観察日記
車内全景です。てなんでロングシートモードで撮るかなぁ・・orz

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はい、出直してまいりまして、クロスシートモードです。

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少し傾いてますがドアです。LED表示機が千鳥配置で設定されています。周りにアルミ地の装飾がされていてオシャレですが、デザイン性を追及しすぎて実用性に乏しいです。要するに字が小さい(笑) また、座席回転のためのスペース取りと足元の広さの追求のために、ドア横の立ち席スペースはありません。そのため通勤電車ではお馴染みの握り棒もありません。しかし、仕切りの上部にクッションを貼り付けてもたれかかる事を想定している所に気配りが見えます。というか、立って欲しいのか立って欲しくないのか分かりません(^^;;

 

車内観察日記
天井です。近鉄独特の三角形のカバーが取り付けられた蛍光灯と共に、ラインデリアが伸びています。つり革はそれぞれバンドの長さを変えて、身長の低いお客様にも配慮しています。これ、クロスシートモード時に乗降で移動する際に干渉しないようにしているのだとか。なるほど。

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最前部です。本来近鉄はこの区画に座席を置いていましたが、この系列からは右側は保安装置云々で機器がせり出し、左側は車椅子スペースとなっています。仕切り窓も小さく前面展望に優しくないですね・・

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車端部です。上が一般座席、下が優先座席です。優先座席は灰色のモケットになっています。この頃までは妻窓が存在した車両を作っていますが、それにしてもサイズが小さい上に設置位置が高いですね・・。

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座席と窓です。ロングシートモード時にはカーテンを下まで降ろすことができません。程々に、と言った所でしょうか。クロスシートモード時にはこの窓枠とシートの位置がガッツリズレまくため、この座席には眺望を望めるベストポジションが存在しません。大阪平野を見下ろす絶景や平常宮跡を突っ切る景色など、見所はたくさんあるだけに残念でなりません。あえて言うなら、ベターポジションとしては進行方向3列目でしょうか。クロスシートモードでの使用を前提としてますので、肘掛もそれぞれ備わっています。もっともこれがあまりにも寸足らずで頬杖もろくにつくことができないのですが・・。袖仕切は大型のもので、前述の通りドア横にもたれかかることを想定してモケットが貼られています。

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車端部です。先ほども案内したとおり、通常座席がラベンダー色、優先座席が灰色となっています。車端部にも中間部と同じような設計の座席が設置されていますが、こちらは固定式で肘掛が省略されている分中間部よりもゆとりある幅になっています。

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座り心地は見ての通り薄っぺらで、全体としては下から徐々に硬くなっていく、という感じです。座面と腰まわりは底付き感がするもののまだ柔らかいです。そして肩周りで怪しくなり、ヘッドレストは「…」。何が硬いってこのヘッドレスト。まさに「石のような」とはこのことです。ここを柔らかくするとすぐに破れる等の破損が考えられるための処置と思われますが、だからと言って利用者目線からするとこれはどうでしょうか? 出だしが鋭い近鉄車、クロスシートモードでは必ず頭をぶつけます。ぶつけた後は・・言うに及ばず、たんこぶものです。それならばいっそのこと外してしまったほうがよっぽどいいと思うのは普段近鉄を使用しない者からの声です。


さて、5800系は大阪線系統にも投入されています。奈良線系統とは一味違う車内を持っております。


車内です。大きいながら目立たない違いが1ヵ所あるのですが、分かりますかね(^^;;


ドアです。こちらにも少し違いが存在します。奈良線系統に存在するLED表示機は設置されていません。一部編成は設置されているようですが・・。


車端部です。奈良線系統との決定的な違いは、トイレが設置されていることです。長距離運用がザラにある大阪線系統ならではの装備です。


座席です。モノ自体は奈良線系統と同一です。ほら、後頭部崩壊の図が描けそうな破壊的な硬さのヘッドレストも、悲惨な窓割もそのまんま・・。


優先座席です。灰色のモケットとなっています。ロングシートモード時は全く気にならなかったのですが、この袖仕切、クロスシートモード時は衝立としての機能を持つようになっているようです。しかし通路側の人は車内に入ってきた方々と「ご対面~♪」となってしまいます。横に大きくしてしまうと、ロングシートモード時は車内の流動が悪くなってしまうので、この幅で収まったのでしょう。


たまに座面モケットだけが新しいものに貼り替えられている座席も。


車端部です。ロングシート固定も同様です。やはり奥のコだけモケットが変わっています(笑)


優先座席です。


トイレです。とある事情から準急以下の運用時は使えませんでしたが、現在は再び使用できるようになっています。ちなみに中は和式です。時期的に見てやはりというか・・。


トイレ横は常時クロスシートモードとなっています。そして手前の座席の通路側の座面も(ry


車端部の席は固定座席となっています。よって脚台下の回転レバーがありません。回転したとしても足元は狭いわ「隣の車両のロングシートに座った人とこんにちわ」になったりするわで(笑)


近年、モケットが5820系と同様のものに貼り換えられた編成が登場しており、多くの編成がこのモケットに移行しています。

 

そしてロングシートバージョン。

というわけで座席です。そう言えばですが、近年は関東地区でこれと同じような座席でも平気で料金を取れるようになって来ていますね。東武のTJライナーがその先駆け的ポジションですが、「L/C=料金不要、料金は確実に座れてリクライニングシートに出すもの」に慣れているとどうしても「何だかなぁ」と思わされてしまいます。そりゃあ、こちらはコンセントやWiFiや空気清浄機こそありませんし、首都圏の混雑率や「座れる」ことへの需要や効率的な運用を考えればやむなし感はありますが、どうしても「着席保証という需要に付け込んだ殿様商売」と捉えてしまいます。

 


モケット貼り替えの他にも、バーレストを意識したパイプに黒いモールが巻かれています。総じて5820系に近づいた形ですね。座り心地は相変わらずです。この殺人的な硬さのヘッドレスト、もうちょっと何とかなりませんかね? 

 

そしてロングシートモード。まぁゆとりはそれなりのものです。

優先座席バージョンです。

 


識別上の観点からか、従来に近いねずみ色のモケットです。

 

車端部もこの通り。衝立のモケットのみ、シリーズ21ロングシート車のらくらくコーナーと同じ色になっています。まぁ衝立が無いよりは楽っちゃ楽ですが・・。


最後に優先座席バージョンです。

 

JR東日本キハ48形「みのり」仕様車

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「みのり」と言われれば、かつて長野-新潟間を結んだ特急を思い出してしまいます。あれも一時期6両編成の中に国鉄色と上沼垂色とひたち色がごちゃ混ぜで連結されたり、かつて同区間を結んだ急行「赤倉」を無理矢理特急にしたせいで乗客にそっぽを向かれてあっけなく消えたりと、中々の迷列車でしたね。

 

そんなJR東日本にとって黒歴史とも言える「みのり」、現在は陸羽東線仙台-新庄間の臨時快速列車の名称として使用されています。この「みのり」に使用されているのがキハ48系を大改造した専用車両で、シックで上品な塗装でまとめられています。前面のゴールドは、伊達政宗の甲冑をイメージしたものだとか。そういえば、びゅうコースター風っことともに小牛田に最後まで残ったキハ40系列ですね。

 

それでは参ります、デッキドアです。無塗装ステンレス仕上げのまま残されており、非電化区間の低床ホームに対応するためステップも残されています。この辺りは生まれを隠すことが出来なかったようです。

 

入り口から入って曲がってすぐのところにゴミ入れがあります。飲料系とその他で口が完全に分けられています。

 

トイレです。こちらはバリアフリー対応車両、入り口のドアも大きくなっています。

 

こちらは男性小用トイレ。折り戸式です。

 

洗面台です。温度調節可能な自動蛇口となっています。寒冷地東北ではありがたいですね。

 

デッキの天井です。フラッシュを焚いているため明るく見えますが、実際はもっと暗く見えます。

 

中間に連結されている2号車にも運転台が備わっており、普段は仕切り扉で通路に仕立てられています。

 

なお、車掌台側はカーテンが設置されて車内販売スペースとして使われています。

 

車内です。元の姿が想像できない程の変貌ぶりとなっており、「特急」と言われても文句は言えない接客レベルを有しています。色使いとしては鳴子峡の紅葉をイメージしているのだとか。ちなみにこの臨時快速は全車指定席で、自由席の設定はありません。

 

車端部です。仕切り扉は自動式となっています。

 

全長に合わせて出たと思われるデッドスペースはゴミ入れに活用されています。

 

バリアフリー対応席がある部分のデッキとの仕切りです。横幅は一般座席の区画と変わりませんが、車椅子の通過に支障はきたしていないのでしょうか。

 

天井です。照明は暖色の半間接照明です。相変わらずJR東日本の悪いクセで、スリット部分にカバーを挟まないため通路側の人は目に光が直撃します。こちらはまだ快速列車なので百歩譲ってまだいいですが…。冷房はラインフロー式に改められています。

 

窓です。観光客をターゲットにした列車らしく、かなりワイドな造りとなっています。一応、フリーストップ式のロールカーテンが備わっています。

 

座席です。全席回転リクライニングシートとなっております。リクライニングと座面スライドを併設した座席で、一時期JR東日本が好んで使っていたものですね。テーブルはシートバック式とインアーム式の二枚構成で、シートバックテーブル下にはカップホルダーも設置されています。シートピッチは中々のもので、ピッチだけで見ればどこぞのグリーン車を凌駕する勢いです。

 

ヘッドレストリネンには「みのり」のロゴが入っています。東北の気動車群の中でリネンを付けているのはこの列車だけですね。

 

壁際の席には固定式のテーブルが設置されています。

 

車椅子対応座席です。台座には車椅子を固定するベルトがあります。

 

全展開の図。座り心地は硬めですが、ある程度クッションを仕込んだ硬さでそこまで悪くはありません。

 

最前面には展望スペースがあります。指定席券を持っていれば誰でも自由に使えるフリースペースとなっています。

 

前面にはパイプシートが設置されています。あえて居心地を悪くして、交代で使えるようにしているのでしょうね。

 

その後ろには側面展望用のベンチシートが備わります。背ズリに当たる部分は転換して通路側へ向けることも出来ます。

 

乗車記念のスタンプです。乗務員室には東北らしくこけしが置かれており、乗務員の服装をしていますね(笑)

 

記念撮影用のボードです。普段はここに置かれています。

 

中間の2号車にあるフリースペースです。

 

仕切り扉右横にはテレビが設置されており、JR東日本のジョイフルトレインのビデオを流しています。手前には「みのり」のクッションが置かれています。

 

向かい側にはマガジンラックが設置され、各種パンフレットがセットされています。その隣にはアテンダントさん用でしょうか、補助椅子が置かれています。

JR東海N700系

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新幹線の番号が800まで到達し、次に出る形式は何になるかと注目していましたが、700の前に「N」を付けるようになりまして・・、というわけでN700系です。これまでアルファベットを冠した系列は日本中にいくつも存在していますが、ここまで有名になった系列も無いのではないでしょうか。デザインは「へんちくりん」という人もいますが、僕は嫌いじゃないんですけどねぇ・・。


行き先表示はフルカラーLEDとなっています。LED自体は500系700系3000番台 で3色LEDとしてほぼ同様の表示内容で実現していましたが、この度めでたく東海でも本格採用となりました。


ロゴも登場当初はこのとおり。


現在、後続のN700Aが登場したことにより、既存のN700系に関しても仕様を合わせる改造を施しているため、後ろに小さく「A」を付加しており、車番も2000番台になっています。


この系列の特筆すべき点としては、初めて車体傾斜装置が取り付けられたことですね。カーブ区間で車体を1°傾斜させることで、カーブでも速度を落とさずに通過できるようになっています。カーブ通過時は、デッキ仕切りに近い座席では「カッカッカッ」という傾斜装置の作動音を聞くことができます。最近ではおなじみとなった、東海と西日本の共同開発ということですが、今回に至っては番台こそ0番台と3000番台に分けられていますが、ほとんど同じ仕様となっています。


それでは参りましょう、まずはドアです。軽量化のためか、700系から更に窓が小さくなりました。


ドア横には公衆電話が設置されています。700系では個室で仕切っていましたが、この系列ではデッキの騒音そのものが軽減されたと判断されたのか、個室でなくなりました。


一部ではテレホンカード発行機が設置されていないものもあります。

 

ゴミ入れです。ピクトグラムで表示しています。


こちらはビンカンペットボトルを分別しているタイプです。

 

そして飲料系のみのタイプ。目立たなさ過ぎて気付かれていないような・・。


最近の車両ではお馴染みとなりつつある防犯カメラです。


おむつ台を備えた多機能トイレです。


そのほか、通常のトイレと男子小用トイレと、最近の特急用車両ではごくごく見かける配置となっています。


洗面台です。カーテンで仕切られるようになっています。やはり長距離列車としての備え故か、2箇所となっています。


そしてこちら、車椅子用トイレです。取り回しを容易にするため、円筒形になっています。


そして洗面台です。こちらもカーテンが円筒形に閉められるようになっています。


多目的室です。一見車椅子用トイレと似ていて分かりにくいですね(笑) 開閉ボタンこそ設置されていますが、普段は施錠されています。


N700系では、全車禁煙席となっています。一応、依存症代表の意見を汲み取り喫煙スペースを設けています。気圧を調整することにより、煙が外に出ないようにしています。


喫煙スペース内部の様子です。ただでさえ閉鎖的な空間ゆえ、窓が空けられています。


ドアは自動式となっており、開きっぱなしになる時間を極力減らしています。


かつて自動販売機が営業していましたが、2014年3月以降は営業を停止することになりました。存在を知る人もそこまでいなかったのは確かで、1列車あたりの売り上げもイマイチだったそうです。こうして、長距離列車のサービスは削減されていくのですね・・。実は、僕はこの影響をかなり早くから被った人の一人でして、東京からこだま号で新大阪へ向けて移動しているときに飲み物が尽きてしまい、何か買おうと思っても車内販売の営業は無いし自販機はこの有様で・・(^^;; 静岡駅の通過待ち時間中に走って自動販売機で用を済ますという経験をしたことがありました。


デッキ仕切りを外側から。左右には手すりが走っています。


車内です。白の内壁と青い座席が良いコントラストを演出しています。300系や700系ではビジネスライクでモノトーンなイメージだっただけに、それと比べると明るくなったなぁと思います。


デッキ仕切りを内側から。2+3列配置なので、仕切り扉が寄せられています。上部にはフルカラーLED表示機が設置されています。


天井です。700系では2列配置となっていましたが、N700系では中央に寄せられ、間接照明となっています。


空調ですが、荷棚付近からの吹き出しの他に、窓側の壁と荷棚の間にも吹き出し口を備えています。案外気付かない人も多いようで。


こちら、閉じた様子です。

 

座席です。まずは3人掛けから。まず初見の印象として、かなり薄く仕上がったなぁと。軽量化のためには必要なことなのでしょうね。しかし影響が少ないかといえばそうでもなく、後ろの席の方がシートバックテーブルを引き出すと、振動がモロに伝わるという・・。いや、まぁこれだけの薄さで振動が伝わらない座席があったら、是非とも見てみたいものです(笑)


両先頭車の座席に関しては、中間車よりもシートピッチを詰めて設置しています。これには先々代の300系に根源がありまして、JR東海の規定により、「東海道新幹線の営業列車は全列車16両編成、1323席でなければならない」という縛りがあるためです。このような規定が出来たのは、阪神淡路大震災で山陽新幹線が被災した際、東海道区間に取り残された座席数が合わない多数のJR西日本編成の面倒を見させられて苦労した経験があること、500系という特殊な形状をした新幹線に繁忙期を中心に手を焼いたというJR東海のトラウマから生まれたものです。500系の強制撤退以降、東海道新幹線は300系と同じ規格にすることで、突発的な運用でも指定席の割り当てが容易に出来るように規定を定めたという過去があります。300km/h運転を可能にするために300系よりもノーズが長くなったN700系では、先頭車のピッチを詰めないと「1323席」を達成できないという自縄自縛です。それでも2cmの差ですが・・。

 

続いて2人掛けです。


テーブルは応荷重タイプです。リクライニング角度はまずまず、座り心地も最初は少し硬いな、と思うのですが、徐々に体になじんでくる、といった印象です。Sバネ仕込みの成果とも言えるでしょうか。ただ、座り心地は悪くないとは言え、「くつろぐ」という観点では、座席の薄っぺらさもあいまって、それに配慮されているかどうかは・・。また、コストと効率を追い求めた結果、モケットがポリエステルの触感故に安っぽいのが少し残念。そして、先ほど触れた青いモケットも、「特急」というよりは「快速のグリーン車」と言った印象を受け、安くない特急料金を払って乗る車両の設備としてどうかという思いはあります。それだけ新幹線の大衆化が進んだということなんでしょうね。


車椅子対応座席では肘掛けを跳ね上げることができ、固定用のベルトが備わっています。


普通席窓下には、コンセントが設置されました。全席設置とはなりませんでしたが、ビジネス利用が多い新幹線において、この備えは嬉しいですね。おかげで移動中にも仕事ができてしまうという、ありがたいやらありがた迷惑やらという事態も生まれています(苦笑) しかし、このコンセントの給電量はかなり少なめです。普通のコンセントと同じ気持ちで電池残量が少ない状態でパソコンやスマホを充電しながら使い続けると、給電が追いつかずあっという間に充電が切れてしまいます。「あるだけマシ」程度に思っておくのが幸せです。


デッキ仕切り部の座席は引き続きオフィスシートとなっています。この列のみテーブルが大型となっており、ノートパソコンなどを置くことを想定した大きさになっています。


そして、コンセントも5列分設置されています。


続いてグリーン車です。カーペット敷きとなっており、暖色の照明が照らします。


フラッシュを焚かずに取るとこのような感じです。ちなみに手前側が普通車、奥がグリーン車です。足元を照らす照明など、明らかな格差構造が見て取れます。


グリーン車専用の喫煙スペースです。普通車とこれといって変わりありませんが、一応普通車からの利用はお断りとされています。


グリーン車側にも公衆電話があります。


デッキ仕切りです。側壁の角などを木目パネルとしています。


洗面台です。こちらも普通車とは異なり、木目パネルを使用して差別化を図っています。


照明が普通車とは違い、電球色で立体的となっています。


そしてグリーン車限定アイテム、全身鏡。ビジネス利用が多い故の備えといえます。


車内です。ブラウンの座席が並ぶそれは、700系のB編成とC編成を足して2で割ったようにも見えます。ちょっと700系の東海編成はカジュアル過ぎましたね。


デッキとの仕切りです。仕切り扉は中央に配置されていますが、それ以外は特に変わりません。グリーン車にも広告があるのはいかがなものかと思うのですが、最新のN700Aに至るまで漏れなくありますよねぇ。


天井です。700系では明らかな格差構造が見て取れていましたが、N700系では形状は同様となっています。部品共通化によるコストダウンのためでしょうか・・。


しかし全く同じかと言われればそうでもなく、カバー部分に和紙を思わせる模様が入っており、色合いも若干ながら暖色が強くなっています。


側壁に関してもこのとおりで、模様が入ったものとなっています。


窓です。大きさは普通席と変わらず小さいのですが・・。


グリーン車では窓上に電球色のLED照明を仕込んでいます。これで夜間などの窓側の暗さを補っています。

それでは座席です。シンクロナイズド・コンフォートシートと命名されたこの座席は、リクライニング時に座面が一緒に沈み込むようになっています。

 


座り心地に関しては、700系より少し硬めに仕上がっていますが、それでもあまり疲れは感じさせません。さすがは日本の大動脈のグリーン車。他のJR各社では、グリーン車などの上級クラス(最近のJR東日本では普通席にも)には、ヘッドレストピローを付けることが多いのですが、特にそのような設備はありません。JR東海の在来線特急のグリーン車もそうですし、かなりヘッドレストピロー設置に対して否定的な会社とも言えます。


リクライニングレバーはこれまでに無い形状です。つまみをこちらから見て奥に引くと背ズリが倒れ、手前に押すとリクライニングが戻ります。実はこれ、体重をかけなくてもある程度は倒れるようになっており、電動リクライニングと似た使用感となっています。おおよそ電動リクライニングは、安全上挙動が遅いものがほとんどなので、ひょっとしたらこちらの方が使いやすいかも。


読書灯は荷棚から、座席のヘッドレスト部分に移動してきています。上下左右に動きますので、あらゆる状況や身長に対応できるようになっています。


センターアームレストは固定式の幅広タイプで、先端は飲み物を置くことを想定してか、テーブルのようになっています。中央には窓側・通路側で占有出来る面積を明確にするための縫い付けがあります。


側面には、読書灯と足元ヒーターの操作パネルがあります。緑のランプは、コンセントの使用可否を知らせるものです。かつてはオーディオサービスもありましたが、現在では撤去され蓋がされています。明らかに塞いだ跡は分かりますが、700系の時に比べるとまだ自然に仕上がっている方ですね。


そしてコンセントはセンターアームレストの下に2口備わっています。こちらもグリーン車だからといって給電量が多いわけではありません。ご利用は計画的に。


ちなみに、グリーン車のテーブルは前後することができ、リクライニング状態でもなるべくテーブルを近づけることができるようにしています。

 


都合、うまく使えば窓側はテーブルに属するものが4箇所もあることとなります。無論、通路側が他人だった場合、大人しくしておく方が幸せです。


そして、デッキ仕切り部はおなじみオフィスシートとなっており、マガジンラックと引き出し式の大型テーブルがあります。


JR東日本E129系

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長らく広島や長野と並んで国鉄型車両の巣窟として名を馳せた(?)新潟地区。普通列車用電車に関しては短距離専用として増備されたE127系が少数いた以外は全て115系で占められるという状況の中、2016年にようやく本格的な置き換え役の電車が登場しました。

 

E129系、4両編成と2両編成が存在し、最長で6両編成で運用されます。今や新潟地区の電車使用の普通列車は8割がこの車両による運用となっており、115系も目に見えて減ったなぁ、と言った印象です。

 

行先・種別表示はフルカラーLEDとなっています。

 

東急5000系で試作されたSUSTINAの工法を取り入れています。何気に量産車での採用は初のことなんだそうです。製造は総合車両製作所の新津工場、これまで新型車両が造られてはいたものの「荷物」として首都圏へ回送されるばかりであったため、ようやく地産地消の夢が叶ったんだとか。

 

車内です。明るい色調となっており、「走ルンです」と言われたあの頃の車両と比べると見違えるほど変わったなぁと思います。座席配置は115系とE127系の中間を取った形となっており、クロスシートは1両につき4組のみとなっています。

 

ドアです。E233系と同じく化粧板付き、ドアが接する部分にはイエローラインが入っています。

 

そして初期車には千鳥配置でLED表示機が設置されています。当時は地方線区向けはこれで行く方針だったんでしょうね。

 

で、近年は新潟地区でもLCDディスプレイが試験的に設置された編成が出ています。4編成に搭載されており、今後50両に対して設置していく計画だそうです。

 

ドアは通年半自動扱いで、外側に開ける、内側に開閉両方のボタンが備わります。この車両、運行開始からずっと半自動扱いだと思うのですが、自動扱いは出来るのでしょうか?

 

車端部です。E233系以来ここも全ての車両に仕切り扉が付くようになり、以前の「走ルンです」の酷さからまともになったように思います。

 

優先座席を有する車端部です。化粧板の色調を変えて区別しています。

 

トイレを有する車端部です。編成に一ヶ所の設置となっています。

 

最前面です。こちらは4両編成のものです。ここの仕切り扉はなぜか化粧板が貼られていませんが、使用感を統一するためか引き戸式となっています。夜間やトンネル通過時に使用する遮光幕は真ん中少し下あたりで止まるようになっています。

 

2両編成の最前面です。ワンマン運転に対応するためLCDディスプレイによる運賃表示機が設置されています。運賃箱もありますが、最後尾だったためか収納されています。

 

天井です。黒い吊革はいかにもE233系っぽいですが、ラインデリアが無いのはやっぱり潰されるほどの混雑にならない新潟地区だからなんでしょうね。照明は蛍光灯タイプのLED灯となっています。

 

窓です。ドア間は見かけ上は2枚構成ですが、片側は開閉可能とするため2枚に分かれているため、実質3枚となっていますね。で、相変わらず日除け無いんですねぇ…。

 

座席です。まずはボックスシートから行きましょうか。115系同様の配置で、ドア横に2人掛けロングシート、それに挟まれる形でボックスシートが2組配置されています。

 

ボックスシートはE217系から続くこのタイプ。足元がスルーになっているのは相変わらず雪国の新潟としていかがなものか…。座り心地はと言えば、ここへ来てかなり改善されたようで、座面だけでなく背ズリ腰部分もそれなりに柔らかくなってきたように思います。ただ、座面に傾斜が付いていないため前にせり出されるような体勢にされてしまいます。そうすれば頭は自然に後方へ行くわけで、それを受け止めるのはまるで改善が見られないこの硬いヘッドレストですよ。マイナーチェンジを繰り返すのではなくて、そろそろフルモデルチェンジを検討してみては?

 

続いてロングシートです。比較的長時間の運用もある新潟地区ながらロングシート需要が高いため、車両の半分は両側ともにロングシートとなっています。袖仕切りは大型の板となっています。相変わらず余寸ほぼ無し、肘回りの斜めに切り落とす下辺処理方法はどうにかならないものかと。ドア間は12人掛け、ポールで4+4+4に区切られています。

 

車端部の3人掛けです。壁側は一切の余寸無し、ここの余裕を取れるかどうかで居住性は大きく変わってくるのですが…。ヒーターはある程度の傾斜が付けられているように見えますが、片持ち式座席にしてその効果の程は…?

 

中間車の優先座席です。こちらは4人掛けとなっています。なぜか(いや、むしろあるべき姿ですが…)ここは旧来の方式に近い座席下が埋まった構造となっています。

 

セミクロスシート部分の2人掛けです。座り心地は、こちらもかなり改善されています。首都圏に行ったら、「見た目は同じなのになぜああまで酷いのか」と絶望することとなるでしょう(笑) とは言え、そろそろ背ズリの形状は見直すべきだとは思いますよ、この低い背ズリで横揺れに対して上体を支えろって中々無茶苦茶です。

 

トイレです。円筒形のバリアフリー対応トイレとなっています。扉が薄いピンクなのがJR東日本では珍しい気がします。

 

 

各ページ目次(東日本私鉄・公営・3セク)

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京浜急行電鉄
2100形 /更新車
1000形 アルミ車 /ステンレス車
1500形
600形

東京急行電鉄
9000系
8500系
7700系
7000系
6000系
5050系 /4000番台4010F「Shibuya Hikarie号」仕様車
5000系
1000系 リバイバルカラー仕様車

京王電鉄
9000系 /30番台
8000系 /大規模改修車
7000系 /リニューアル車

西武鉄道
10000系

30000系
20000系
4000系

東武鉄道
200系

50090系
50050系
30000系
10030系 リニューアル車
10030系50番台
10000系 /リニューアル車
8000系
6050系

14系

小田急電鉄
60000形

8000形
3000形

東京メトロ
16000系
15000系
10000系
8000系
1000系  
08系
07系
05N系
03系
02系/リニューアル車
*01系

京成電鉄
AE形

3700形
3600形
3400形
3000形

相模鉄道
11000系
10000系
9000系
8000系 /更新車
新7000系
7000系

東京都交通局
12-600形
12-000形
10-000形
10-300形 初期車 /後期車
6300形 前期車 / 後期車
5300形

横浜市交通局
10000形
3000A形
3000S形

仙台市交通局

1000系


札幌市交通局
9000形
8000形
*7000形
5000形

函館市企業局交通部
8000形
710形

横浜高速鉄道
Y500系

東葉高速鉄道
2000系

ゆりかもめ
7300形

東京臨海高速鉄道
70-000形

湘南モノレール

5000系

横浜シーサイドライン
2000形
 
富士急行
8000系
*2000形

6000系
5000形
1200形 /「富士登山電車」仕様車

碓氷峠鉄道文化むら

トロッコ列車・シェルパ君

長野電鉄
2100系
1000系

8500系
3500系

アルピコ交通
3000系  

しなの鉄道
115系

北越急行
*683系


HK100形/「ゆめぞらⅡ」仕様車
 
鹿島臨海鉄道
6000形

 

えちごトキめき鉄道

ET127系

ET122形

各ページ 目次(JR)

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JR西日本
N700系 3000番台 /4000番台 /7000番台
700系 /3000番台 /7000番台
500系
W7系

683系0・2000番台 /4000番台
681系

*581系
*381系 /*「くろしお」仕様車 /「やくも」仕様車
289系

287系

283系

281系

521系 初期車 /中期車 /後期車
*455系・457系・475系
415系
413系 /*体質改善工事車

323系

321系
227系
225系5000番台 /225系5100番台
223系0番台 /2500番台 /5000番台 /5500番台
213系
207系 /リニューアル車
205系/1000番台
201系
125系 小浜線 /加古川線
117系300番台
115系300番台 /岡山地区ワンマン対応車/体質改善30N更新車 /3500番台 /*広島・山口地区 /体質改善40N更新車 /115系3000番台 /2両編成
113系 きのくに線 /5300番台
105系 3扉車 /4扉車 /*広島地区(4扉車)
103系 /阪和線羽衣支線ワンマン運転仕様車/体質改善40N更新車 /体質改善30N更新車 /3500番台 /3550番台

キハ189系
キハ187系
キハ48形「花嫁のれん」仕様車

キハ122・127形
キハ121・126系
キハ120形
キハ47形  山陰地区 /岡山地区/広島・山口地区/北陸地区/「ノスタルジー」仕様車/*7000番台「みすゞ潮彩」仕様車
キハ41形
キハ40形 広島・山口地区 /キハ40形 岡山地区/「鬼太郎列車」仕様車 /「竹田城跡号」仕様車/キハ40形「ベル・モンターニュ・エ・メール(べるもんた)」仕様車

*24系客車「Twilight Express」(5~9号車)
*24系客車「Twilight Express」(3、4号車)
14系「サロンカーなにわ」仕様車
12系 /「奥出雲おろち号」仕様車 /*700番台「SLやまぐち」仕様車
オハテ321・オハテフ310
*梅小路蒸気機関車館初代SLスチーム号用トロッコ客車

JR西日本新快速の系譜
225系100番台~標準化を図った新たなスタンダード~
225系0番台~安全性を高めた次世代車両~
223系2000・6000番台~旧型車へのとどめの一撃~
223系1000番台~震災からの復興と勝利の象徴~
221系~JR西日本車両のパイオニア~
117系~国鉄が見せた意地の電車~
113系~初代新快速用車両~

JR東海
N700系 /1000番台
700系

383系
313系
311系
211系 0番台 /5000番台

キハ85系
キハ75形
* キハ48形
* キハ40形

キハ25形1000番台
* キハ11形 初期車 /300番台

JR東日本
E7系
E5系  普通車

E657系
*485系  K1編成 /*3000番台  新潟地区 /*3000番台  青森地区 /*「あいづ」仕様車 /700番台「NO.DO.KA」仕様車/700番台「リゾートやまどり」仕様車  
E351系
E257系
189系 /豊田車
185系

E721系
719系
701系
E531系
E501系
E233系
E231系

E129系

E217系

E127系/100番台
215系
211系 3000番台
205系 /600番台
115系 高崎地区 /新潟地区 /*長野地区 /リニューアル車

*107系
 

キハ141系700番台「SL銀河」仕様車

キハE130系
キハ110形
キハ58系「Kenji」仕様車
キハ48形「びゅうコースター風っこ」仕様車/キハ48形「みのり」仕様車

*キハ40形1000番台

12系/「ばんえつ物語」仕様車
旧型客車

JR北海道
789系0番台「ライラック」(元「スーパー白鳥」)仕様車 /1000番台
785系

735系
733系 /3000番台
731系
721系
*711系

キハ283系  普通車
キハ281系
キハ261系 /1000番台
キハ183系 /キハ183系「旭山動物園号」仕様車/5000番台「ニセコエクスプレス」仕様車 /5100番台「クリスタルエクスプレス トマム & サホロ」仕様車 /5200番台「ノースレインボーエクスプレス」仕様車

キハ201系
キハ150形
キハ143形
キハ54形500番台
キハ40形 /350番台「優駿浪漫」仕様車 /400番台

*24系
*14系 寝台車 /*座席車
50系「富良野・美瑛ノロッコ号」仕様車
ナハ29000形

JR九州
800系
N700系 8000番台

885系
883系
787系
783系

BEC819系
817系
815系
813系200番台 /1100番台
811系
713系
415系 100番台/鹿児島地区

 

キハ185系 /「A列車で行こう」仕様車
キハ183系1000番台「あそぼーい!」仕様車
キハ140形「指宿のたまて箱」仕様車
キハ125形400番台「海幸山幸」仕様車
キハ47・147形 「はやとの風」仕様車
キハ47形「指宿のたまて箱」仕様車
キハ47形「かわせみ やませみ」仕様車

220形200番台
キハ200形
キハ147形

キハ66系
キハ47形
キハ47・140形 「いさぶろう・しんぺい」仕様車
キハ40形
キハ31形

JR四国
8600系
8000系

7000系
6000系
5000系
121系
113系

N2000系
2000系 /リニューアル車 /「TSE」試作車
キハ185系

1500形
1200形
1000形
キハ185系3100番台
キハ54形0番台 /「しまんトロッコ」仕様車
キロ47形「伊予灘ものがたり」仕様車
キハ32形 /「鉄道ホビートレイン」仕様車 /*「海洋堂ホビートレイン」仕様車/キクハ32形

トラ45000形「しまんトロッコ」仕様車

各ページ 目次(西日本私鉄・公営・3セク)

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中部地方(富山・愛知)を含みます。
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阪急電鉄
9300系
9000系
8300系 /8315F / 「古都」仕様車
8200系
8000系 /8040形
7300系 初期車 /後期車 /7307F・7327F /7320F /リニューアル車
7000系 その1/7000系 その2
6300系 「京とれいん」仕様車 /嵐山線リニューアル車
6000系 /6050F /リニューアル車
5300系 /リニューアル車
5100系 /リニューアル車
5000系
3300系 /リニューアル車
3000系・3100系
*2300系
*2071系
1300系
1000系

阪神電気鉄道
9300系
9000系
8000系 初期試作車 /*後期車 /リニューアル車
7890形・7990形
7861形
5700系
5550系
5500系
5000系
1000系

近畿日本鉄道
50000系
30000系
26000系
23000系
22600系
22000系
21020系
21000系
16010系
16000系
12600系
12410系
12200系

9820系
9200系
9020系
9000系
8810系
8000系
7000系
6820系
6400系
6620系
5820系
5800系
3220系
3200系
2800系
2610系
2410系・2430系
2050系
2000系
1620系
1430系
1422系
1400系
1220系・1230系
1021・1026・1031系

JR西日本新快速の系譜番外編 近鉄5200系~敵に塩を送ってしまった電車~

京阪電気鉄道
13000系
10000系
9000系
8000系 /*8030番台(初代3000系)
7200系
7000系
6000系 /リニューアル車
5000系
3000系
2400系
2200系
1000系
800系

南海電気鉄道
50000系
31000系
30000系
12000系
11000系
10000系
9000系
*8200系
8000系
7100系 /「めでたいでんしゃ」仕様車
6300系
6200系
6000系
3000系
2300系
2200系・2230系 /2208F「天空」仕様車
2000系
1000系
コ11形・コ21形

名古屋鉄道
6800系 クロスシート車
6500系
6000系
5300系・5700系
5000系
3700系
3500系
3150・3300系
2200系・2300系
2000系
1700系
1000系
300系

西日本鉄道

*8000形 「旅人」仕様車 /*「水都」仕様車
7050形
3000形
 
大阪市交通局
30000系 /御堂筋線 /御堂筋線後期車
80系
70系 /第1期リニューアル車 / 第2期リニューアル車 /第3期リニューアル車
66系 初期車 /後期車 /リニューアル車 /動物園仕様リニューアル車
*30系
新20系 /第一期リニューアル車 /第二期リニューアル車
20系
10系

200系
A100系

神戸市交通局
5000形
3000形
2000形
1000形

京都市交通局
50系
10系

名古屋市交通局
6000形
3050形
3000形
N1000形

鹿児島市交通局
7000形
2110形
1000形

山陽電鉄
6000系
5000系 初期車 /初期座席換装車 /中期車 /後期車 /ロングシート改造車
5030系
3000系 1次車 /量産車 /セミクロス車 /リニューアル車

神戸電鉄
6500系
6000系
5000系
3000系
2000系
1300系 デ1350形
1100系
デ1070形

北大阪急行
9000形 /2次車
8000形

能勢電鉄
6000系
5100系 /5108F / 5142F /5146・5148F
3100系
1700系
*1500系/*2連

北神急行電鉄
7000系

神戸新交通
2020型
2000型
1000型
 
泉北高速鉄道
7020系
7000系
5000系/リニューアル車
3000系

大阪高速鉄道
2000系
1000系 初期車 /後期車

叡山電鉄
900系
800系
700系

阪堺電気軌道
1001形

水間鉄道
1000形
 
和歌山電鐵
2270系「いちご電車」仕様車

紀州鉄道

*キテツ1形

 

比叡山鉄道

「福」「縁」

 

丹後海陸交通

天橋立鋼索鉄道
 
富山地方鉄道
16010形
14760形
10030形 /「ダブルデッカーエキスプレス」仕様車
9000形

富山ライトレール
TLR600形

万葉線

デ7070形

北陸鉄道
8000系
7000系

 

福井鉄道

610形

 

えちぜん鉄道

MC6001形

豊橋鉄道
1800系
モ3200形
モ780形

愛知環状鉄道
2000系

名古屋臨海高速鉄道
1000形

愛知高速交通
100形

近江鉄道
800系
700系
100形

 

岡山電気軌道

9200形

高松琴平電鉄
1200形
1100形
1080形

1070形


広島電鉄
5100形

広島高速交通
6000系

伊予鉄道
3000系
610系

モハ2100形

一畑電車
5000系 /「しまねの木」仕様車
*3000系
2100系 /「楯縫」仕様車
1000系

長崎電気軌道
1200形
 
智頭急行
HOT7000系

HOT3500形 /3521

あいの風とやま鉄道

521系

413系

のと鉄道

NT300形「のと里山里海号」仕様車

NT200形

若桜鉄道
WT3000形

嵯峨野観光鉄道
SK100・SK200・SK300形

京都丹後鉄道

*KTR8000形 / 「丹後の海」仕様車
KTR001形

KTR800形「コミューター」仕様車
KTR700形「あかまつ」仕様車
KTR700形「あおまつ」仕様車
MF200形

信楽高原鐵道
SKR310形
 
北条鉄道
フラワ2000形

水島臨海鉄道
MRT300形

キハ38形

キハ30形

 

井原鉄道

IRT355形


土佐くろしお鉄道
2000系

TKT8000形

阿佐海岸鉄道
ASA100形

 

錦川鉄道

NT3000形

甘木鉄道
AR300形
 

松浦鉄道

MR-600形


関電トンネルトロリーバス
300形

JR九州キハ71系

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先の豪雨で甚大な被害を受けた大分県。特に被害が大きかったのが西部の日田や湯布院と言った内陸の観光地ですが、訪れた際にはそれなりの人で賑わうようにはなってきており、道半ばだとは思いますがお客さんは戻ってきているようです。この湯布院への看板アクセス列車としてJR以降活躍しているのがこのキハ71系です。

 

「ゆふいんの森」という愛称で走っており、現在JR九州が全力で売り出している「デザイン&ストーリー列車」のさきがけとも言える列車です。今も昔も文字を車体に入れているのは変わりませんが、この頃はかなり大人しいデザインとなっております。リニューアルが施されていますが、基本デザインを変えるまではしなかったかドーンデザイン(笑)

 

ロゴはボード貼り付けとなっています。なんだかロゴデザインがお菓子のパッケージみたいですね。  そうそう、何やら展示のために大阪まで運転されたことがあるようですね。この頃の九州って、鳴り物入りの列車をとりあえずよそのJRへ持ってくのが好きだったですよね(笑)


それでは、デッキドアです。列車名の通り森をイメージするためか床材や壁には木材を使用しています。「D&S列車」を始めミトーカデザインの観光列車が木で溢れた内装になったのは何も最近の話ではなさそうですね。窓が2枚となった特徴的な引き戸となっています。

 

トイレです。中は洋式となっております。模様として金属の飾りが取り付けられているのがオシャレです。

 

一部トイレは女性専用です。こちらにも飾りはありますが配色が大人しくなっていますね。

 

多目的室です。「空室」となっておりますが普段は施錠されているため、使用の際は車掌さんやアテンダントさんに声をかけることとなりそうですが、時折アテンダントさんがここへ入って何かをしているようです。

 

バブルの時期と言えばとにかく高い視点からの展望を重視した車両が多数製造された時代で、このキハ71系も例外ではありません。客室へはデッキから階段を登って入ることとなります。人気列車ではありますが、バリアフリーの観点が叫ばれる現代ではどうしようもないウィークポイントとなってしまっています。

 

階段を登ったすぐ横にはちょっとしたフリースペースがあります。折り畳み式の簡単な腰掛けがあります。現在は荷物置き場となっていることが多いですね。

 

車内です。全車普通車のモノクラス編成ながら、造るにあたって普通の特急列車よりもお金をかけて、「車内に入った時から非日常な空間」を作りたかった意図を感じます。これこそが、やはり観光列車をブランド化したJR九州の原点でもあるんでしょうね。

 

デッキとの仕切りです。ハイデッカーにしたことによる客室高さの低さがお分かりになるかと思います。仕切り扉はありますが、閉められないような状態で固定されています。階段登ってドア開けてとアスレチックばりの手間を省きたかったのでしょうが、階段で多少距離があるとは言え、これでは騒音が筒抜けです。ハイデッカーによる騒音の軽減をスポイルしてるんでない?

 

後述のボックスシート配置区画については導線の関係かそもそも仕切り扉がありません。まぁ仕方ないか…。

 

最前面です。仕切り窓を大きくした展望仕様となっています。

 

天井です。見える金属部分はほとんどが金色に塗装され、登場時期が時期だけにとってもバブリーで豪華な、印象としています

 

窓です。2席に1枚が割り当てられています。日除けは横引き式のカーテンですが、横方向のカーテンレールに輪を通して動かすちょっぴりレトロなデザインです。柱部分に飾り照明が設置されているのがJR九州らしいですね。

 

座席です。モスグリーンの回転リクライニングシートが並びます。リニューアル前は九州らしく色々なモケットパターンがあったようですが、現在はこのデザインで統一されています。

 

テーブルはインアーム式、形状的にも面積的にも使い勝手が悪くあまり誉められたものではありません。この辺りは今に至るまで全く変わってないですね。

 

柱が被らない区画にはボックス配置での利用時に使えるテーブルが収納されています。なんだか東武っぽいかも。

 

で、デフォルト配置でこのテーブルを使われるとどうなるかと言うと、前席の方がリクライニング出来なくなるというそらぁもう大いにトラブルになりそうな予感全開の仕様となっているため、アームレスト下にブロックを取り付けて引き出せないようにしています。私が乗車した時には、後ろの外国人観光客がこのテーブルを出したいからリクライニングを一旦戻してくれとジェスチャーされたので、インアームテーブルを使えとジェスチャー仕返したやりとりがありました。インアームテーブルの欠点は、案内書きをしてやらないとその存在が認知されないことなんですよねぇ。

 

車椅子対応とされている1人掛けです。さぁ、デッキの階段はどうしてるんでしょう…。

 

全展開の図。そうそう、足元にはバーレストが備わっていますが、登場当初は反転式のしっかりしたフットレストが備わっていたみたいです。このシートピッチではかなり無理していたと思われるのである意味賢明な判断ですが、恐らくJR九州お得意のメンテ下手に負けたんだろうなぁ、と推測。

 

一部座席はグループ利用を前提としてボックス配置となっています。座席の座り心地自体はまずまず、この時期は快適性が高くしっかりしたクッション性を持った座席となっています。885系以降座面が扁平で物足りない座席が増えていますが、快適性という観点でこの座席と向き合って欲しいなぁと思う今日この頃です。

 

中央には折り畳み式テーブルが設置されています。これも昔から変わらないようです。

 

荷物置き場です。二段式で、固定洋のベルトが設置されています。

 

「ゆふいんの森」ではフリーWi-Fiがあるようですが、私のスマートフォンでは電波を拾いませんでした。なぜでしょう…。

 

乗車中にアテンダントさんからキャンディが配られました。他の列車で見られるピンクに黒いツバメマークではなく、オリジナルデザインとなっています。先程「お菓子のパッケージみたい」と言いましたがビックリ実在していましたね(^^;;

 

2号車には記号は「キハ」ながらビュッフェが存在します。

 

ビュッフェ内部です。階段が存在することからワゴンによる車内販売は行われず、このカウンターでの対面販売となります。電子レンジも備わり、かつては焼きうどんなどを提供していたそうな。

 

壁の額縁にはミトーカデザインのイラストが飾られています。

 

また連結面側にはちょっとした展示ケースがあります。季節は夏、ひまわりやあさがおなどの造花で彩られています。季節ごとにここも変わるんでしょうね。

 

続いてお隣3号車のサロンです。

 

入ってみました。ものの見事に木で溢れています。

 

2人掛けのカウンターが3席、向かい側にはドリンクスタンドが設置されています。なお、新造当初はエンジンや台車をキハ58やキハ65という国鉄急行型車両から流用しており、リニューアル時にエンジンは交換されたものの台車はそのまま、ローカル軌条ではそれなりに揺れますのでお尻を大切に。

 

連結面側には本棚があります。こちらもミトーカデザインらしいですが、まだあのお馴染みの本棚ではありません。

 

額縁はこちらにも。そうそう、今さらですがキハ71の愛称は「ゆふいんの森Ⅰ世」でしたね。Ⅱ世は現在「あそぼーい!」となっているキハ183系1000番台、Ⅲ世は完全新造のキハ72系ですね。


さて、本来は鹿児島本線・久大本線経由で博多-別府間を結んでいるのですが、久大本線が不通となったことから2017年の夏より日豊本線経由で博多-湯布院間を結んでいます。設定時は湯布院観光の象徴とも言えるこの列車が大分へ戻ってきたのは復興への第一歩を踏み出した感がありました。湯布院駅の乗車位置も号数が臨時となっています。今回は臨時、 湯布院発大分・小倉経由博多行きの「ゆふいんの森92号」に乗車しました。

 

…しかし、足回りは国鉄急行型の流用のため乗車時間は怒涛の5時間越え、スタフをご覧頂ければ分かりますが数度運転停車を行っており、日豊本線内だけでも2本の「ソニック」の通過待ちをするという、「特急が特急に抜かれる」世にも珍しい現象が起きています。また運転密度が過密な鹿児島本線では更に特急3本、果てには快速にまで抜かれるという「”特急”とは?」と考えてしまった長丁場でした。設定当初はこれよりも更に所要時間が長かったそうです。かつてJR九州発足当初は食パン電車、715系のロングシートを指定席として売り出した急行「ひのくに」や、臨時と定期が熊本駅に同時刻に到着する「ダイヤ通りに事故が起きていた有明」などがありましたが、ここへ来て「臨時でやらかすJR九州」は今も昔も健在のようです。

JR西日本681系

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JR西日本初の特急型車両、681系です。民営化以降、JR各社が軒並み特急型車両をいち早く導入した中、収益の柱となっている現在のアーバンネットワークの体質改善を優先したために最後発に登場しています。つぶらな目をした大人しそうな外観の割に足周りは中々のハイスペック車両となっています。


こちらは懐かしいショット、かつて北越急行直通用として登場した「はくたか」用の車両です。塗装は大きく変わりませんが、足回りは北越急行線内での160km/h運転に対応するため更に強化されています。北陸新幹線開業により在来線の「はくたか」が廃止されたため、160km/h運転は現在実施されていません。


こちらは増結に対応した貫通仕様車。先代の485系の流れを汲んだ形状ですが、えらくサッパリしていて面白くないなぁと言う印象を持ってしまいます。


在来線「はくたか」の廃止と「サンダーバード」の運転区間縮小により、多くの編成が「しらさぎ」に転用されています。そのため青帯からオレンジを追加した塗装に変更されており、過渡期には「しらさぎ」塗装の「はくたか」を見ることが出来ました。


「しらさぎ」塗装に「サンダーバード」のロゴを貼り付けした編成もいました。現在ロゴは剥がされており、「しらさぎ」のロゴが入ることもなく残念な状態となっています。


それでは参りましょう、デッキドアです。手堅く(?)幅の狭い片開きドアとなっています。


バリアフリー対応車両のドアです。急行型車両並に幅を取っています。


ゴミ箱も備わっており、飲料系とその他で分けられています。ここだけステンレスが貼り付けられていますが、デザイン性と汚れの付着を考慮した結果なのでしょうね。


サニタリースペースです。


まずはトイレから。中は洋式です。


男子小用トイレです。事情が事情なのでスペースは広くありません。


バリアフリー対応トイレです。この頃は円筒形にはなっていません。


多目的室です。普段は施錠されているため、使用の際は乗務員さんに開けてもらうこととなります。


通路に向かって設置されている全身鏡です。身だしなみのチェックも簡単に出来てしまいますが、デッキ(というか通路)でやると邪魔になりませんかねぇ?(^^;;


洗面台です。鏡に照明を仕込む手法は今でもJR西日本のお家芸です。


かつて営業していたサービスコーナーです。晩年は車販準備室として機能していましたが、車内販売も無くなってしまった今や無用の長物と化してしまっています。


携帯電話の通話スペースです。簡単なテーブルが付いているだけのもので、かつては公衆電話が設置されていました。このようなスペースを全国で見ることが出来ますね。


ようやく車内です。化粧板は大人しい色調を採用していながらも、サーモンピンクの座席が華を添えています。


そしてこちらはグレーの座席を採用した車内。こちらはえらくモノトーンで、米原から乗り入れるJR東海が好きそうな色調です。


デッキ仕切りです。仕切り扉は細長い窓が付いた自動式のものです。ドア上にはLED表示機が設置されています。この辺りは無難ですね。


天井です。関西に籍を置く会社らしく、間接照明に荷棚下の補助照明が備わります。照明は暖色系、こちらも現在に至るまでJR西日本の新型特急用車両では一貫して採用されている部分でもあります。


座席です。まずはサーモンピンクのモケットを採用した座席から参りましょうか。窓は2列に1枚、北陸本線を基準として金沢行きは偶数、大阪・米原・名古屋行きは奇数の席が柱を挟まない席となります。


付帯設備はシートバックテーブルとサイドアームテーブルとなっています。この構成は何度かのモデルチェンジを行いながらも綿々と受け継がれてきていますね。喫煙車時代の名残でしょうか、サイドアームレストの肘当て部分が灰皿があった分短くなっており、あまり使い物にならない短さであることがやや残念です。


元「はくたか」用車両では網ポケットが赤色になっています。しかし、なぜこうも露骨に大きさが違うのでしょうねぇ?(^^;;


こちらはグレー系の座席です。この時代の車両にしてはシンプルにまとまっているなぁという印象です。座り心地としては柔らかめ、しかも程よいクッション性を備えた柔らかさであり、かつて定期運用では魚津まで行っていた長距離運用でも問題なく利用できます。大阪(米原)-金沢(和倉温泉)という乗車時間では少々勿体無いような気もします。難点としては、窓枠下辺部分が車内側へ張り出しており、窓側の肘掛が思うように使えないことでしょうか。入りそうで入らない上に角が腕に当たるのはあまりポジティブな印象を受けません。


ヘッドレストカバーがピンク色の座席はレディースカーとなっています。隣に女性が来るという安心感を保証するのが狙いのようですね。


デッキ仕切り際のテーブルは固定式です。面積はあまり広くありませんね。


続いてグリーン車です。こちらはトップナンバーですね。そう言えば、「サンダーバード」系統では順次リニューアルが進んでいますが、「しらさぎ」系統は北陸新幹線の敦賀延伸時までそのまま運用されるんでしょうかね?


車内です。ブラウン系の座席が並んだ全室仕様です。JR西日本は、全室グリーン車の割合が比較的高い会社であると思います。いや、そりゃあ新車になるタイミングで半室化した列車もあれば、そもそもグリーン車自体が存在しない列車もあるわけですが・・。


デッキとの仕切りです。少し紫が入った灰色の木目調となっています。


天井です。間接照明は変わりませんが、荷棚下に補助照明はありません。その代わりに読書灯が備わり、柱の部分には飾り照明が設置されています。この辺りを見るとアッパークラスの雰囲気という気がしますね。ちなみに荷棚部分にある透明の仕切りは、「スーパー雷鳥サンダーバード」として登場した時に1両で禁煙/喫煙の両方の役割を担っていた当時の名残です。で、喫煙側の荷棚上には吸引機が設置され、禁煙側に煙が流れないようにしていた・・そうなのですが、それで確実に煙が流れてこなかったとは言い切れませんし、今そんなことをやろうとすれば確実に嫌煙家の方々からモノが飛んできます。あまりアグレッシブな事はやらかさないほうが幸せです。


座席です。まずは2人掛けから。クロ481-2000番台の面影を感じられるモケットは高級感抜群、更に赤いヘッドレストカバーがアクセントとなっています。


付帯設備は角度固定のフットレストにインアームテーブルとなっています。かつてはセンターアームレストにオーディオサービスパネルと液晶テレビが設置されていたのですが、時代の流れに沿うようにしてどちらも撤去されています。インアームテーブルは大きさはあまり大きくありません。名物駅弁が数多い北陸本線を走る車両としては少々不満ですね。ヘッドレストピローは可動式で、弾力を持った柔らかさで快適です。


こちらは1人掛けです。座り心地ですが、リクライニング角度はあまり大きくないものの横幅が広く取られているために差し引きおあいこ、クッション性も程良し。普通車でもレベルは高い位置に存在しているのですが、それに加えて高級感と更なるやすらぎの追求をしたグリーン席らしいグリーン席です。

 

さて、こちらは記念すべきJR西日本初の特急型車両第一号として登場した681系の試作車です。普通試作車は900番台を名乗ることが多いのですが、なぜかJR西日本では900番台を名乗る車両はおらず、この車両も1000番台を名乗ります。量産車との外見の違いは、乗務員室の側窓が三角形となっていること、スカートのボルト穴が目立ち厳つい雰囲気となっていることですね。3+6の9両編成で登場しましたが、付属編成は既に廃車され、基本編成もどうやら2017年10月に吹田へ送られたようです。こちらでは量産車との違いを少しばかりご紹介。

 

まずはドア横のゴミ入れです。ふたに穴が開けられており、小さなものをそのまま投入出来るようになっています。でも、この大きさだと紙コップすら入るかどうか微妙ではあります(^^;;

 

洗面台です。この頃は照明は鏡の中に仕込むタイプではなく横付けとされています。また目隠しのカーテンはありませんが、なるべく鏡が見えないようにボードが取り付けられています。

 

車内です。登場当初より配色は2パターン存在しています。これは現在の新型車両にまで受け継がれているJR西日本のDNAですね。とは言え、床もそうですが量産車とは異なる点が間違い探し的にちょこちょこ見受けられます。

 

デッキとの仕切りです。モケットがグレー系統の車両がこちらで、どちらかと言えば青系統の色調となっています。

 

そしてこちらが赤色系統のモケットパターンの場合。なんだかかなり生々しい色ですね(^^;;

 

で、なぜか中間の車両では仕切り扉だけが灰色となっていました。視認性等の観点から現車で色々と試験していたのかもしれません。結局量産車ではどの色系統の車両も灰色で統一され、色の違いは座席で表現することとなっています。

 

荷棚下の補助照明は量産車よりも角張った形状となっています。

 

座席です。元々はワインレッドに近いモケット色だったのですが、現在は量産車同様のモケットになっています。こちらはグレー系統のモケットです。

 

そして赤色系統のモケットです。まだ485系あたりの影を感じる丸みを持った形状で、シートバックテーブルも量産車より小さくなっています。

会津鉄道AT500・550形

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特定地方交通線に指定され廃止された国鉄会津線を引き継いで運営しているのが名前もそのまま第三セクター、会津鉄道です。JR東日本只見線の西会津から南会津の会津高原尾瀬口までを結び、西会津からはJRに乗り入れ会津若松まで、会津高原尾瀬口からは同じく第三セクターの野岩鉄道を経由し東武鉄道に乗り入れ、会津鉄道側は東武日光まで乗り入れています。

 

そんな会津鉄道の普通列車として使われているのがAT500・AT550形です。両者の違いは、トイレがあるかないかと言うこと。それにしても、車体を標準化しコストを下げるのはどこの地方交通線も同様で、この顔はどこでも見ることが出来ますね。なお、このグループの運用区間は会津川口からJR東日本の会津若松までとなっております。

 

車内です。こちらはトイレがあるAT550形で、2ドアセミクロスシートと地方ではどこでも見ることが出来るごくごくありふれたパッケージです。

 

そしてこちらがトイレの無いAT500形です。都合によりローアングルですが、やっぱりすっきりしていますね。

 

ドアです。ステップが付いた一枚引き戸で、化粧板は貼られていません。取り立てて特徴はありません。

 

ドアは通年半自動、外側に開ける、内側に開閉両方のボタンが備わります。ボタンの形状はJR西日本タイプで、開閉時のチャイムもJR西日本世代車両のチャイムを安っぽくしたような(殴)音となっています。

 

運転台です。こちらも地方でどこでも見ることが出来る半室タイプのもので、車掌台側は客室とされています。それにしても、地方のワンマン運転対応車両はなぜ半室構造が多いのでしょう?

 

天井です。照明はカバーの無い蛍光灯が少し間隔をあけて設置されています。昔は冷房があってもバス然とした簡素な構造が多かったのですが、今やラインフロー式の冷房吹き出し口にラインデリアが当たり前のように設置される時代になりました。

 

で、一部の車両の吊革には、野口英世さんがいます…(笑)

 

窓です。ワイドな固定窓が並びます。日除けはフリーストップ式のロールカーテンが備わっており、近年の新車では着色ガラスで済ませるパターンが多いだけにありがたいですね。

 

座席です。まずはクロスシートから、青いモケットが懐かしさを感じさせます。加えてビニール製のヘッドレストカバーが付いているのが嬉しいです。

 

座席のフレーム自体は地方向け車両でよく見かけるもので、オリジナリティはと言えば通路側の肘掛けが木製となっていることでしょうか。シートピッチは広くなっていますが、背ズリが割と切り立ててセットされているためどうしても体勢を崩して座りたくなってしまいます。座面も薄めです。

 

ロングシートです。袖仕切りは一応肘掛けを兼ねた板のタイプですが、構造自体は簡素なものです。座り心地は背ズリがやや立ち気味ですが、総じて見れば可もなく不可もなくと言ったところでしょうか。

 

トイレです。この車両はすごいことになってますが、全ての車両がこうなっているわけではありません(^^;; 中はバリアフリー対応の洋式トイレとなっています。

 

運転台横の車椅子スペースです。非常通話装置と固定用具が備わりますが、同じ位置に車掌乗務用の開閉ボタンもシレッと付いています。まさか間違えて非常ボタンを押してしまうことは無いとは思いますが…。そもそもこの車両を使ってのツーマン運転が普段からあるかって言われたらどうなんでしょう。


JR九州キロシ47形「或る列車」仕様車

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「ななつ星in九州」、日本初の超豪華クルーズトレインとして華々しく登場し、その高額すぎるツアー料金にも関わらず人気は落ち着くどころか上昇を続けており、抽選倍率も相当なものとなっております。それに輪を掛けるように運行当初から値上げが続いており、益々庶民に手の届かない列車となりつつあります。そんな状況の中、善良なる一般庶民から「一度は乗ってみたい」という声が寄せられるようになったためか、少しでもその雰囲気を味わえるような観光列車が登場しました。

 

『JRKYUSHU SWEET TRAIN「或る列車」』、2015年に九州島内で走行区間を変えながら走るツアー専用観光列車として走り始めました。「或る列車」とは、かつてJR九州の前身に当たる私鉄、九州鉄道がアメリカに発注した特別列車のことで、日本へ到着したものの殆ど運用されることなく大正時代に教習車として全国各地に散逸し、全5両がそのまま廃車となった幻の列車と言われています。そのあまりにも謎が多い列車であることから「或る列車」と言われるようになったそうな。

 

ベースとなったのはその車両を東京田町で留置されていた姿を見た鉄道模型作者、原信太郎氏がスケッチの上作成した模型車両で、この黄金に輝く車体は同氏がオリジナルで付け加えたものだそうです。実際は黄緑やら青やらと言われているそうなので、その通りに作るとかわせみ やませみみたいになっていたかもしれませんね。

 

ドア横に飾り文字として47DCの文字、「九州の観光列車化はキハ47に限る」と言わんばかりに順当にキハ47を持ってきましたが、今回は島内に適当なキハ47がいなかったのか、JR四国から2両を譲渡してもらい改造しています。そこまでしてキハ47じゃないとダメだったのでしょうか・・。

 

なお形式名は前代未聞の「キロシ47」、グリーン食堂車というキハ40系列のみならず、国鉄時代から通じてみても初めて設定された形式名となります。

 

その他の部分にイラストロゴや文字で溢れているのはいつものことですが、そのデザインは明らかに普通の列車向けのものではなくワンランク上のものとなっているような気がします。恐らく視覚上そう見えるのでしょうが・・。

 

窓の無い側面もこの通り。なおお値段ですが、安くても片道1万5千円程度、後述する個室ともなると3万円と乗れないではないにせよ中々お高く付きます。これまで私が乗車した列車の中で間違いなく一番単価が高かった列車ですね(^^;; さすがに往復出来るほどの財政的余力は無かったので、帰りは普通列車とゆふいんの森5時間耐久レースで博多まで戻りましたとさ(笑)

 

こんな列車ですが、運転に関わる人は運転士さんのみのためワンマン列車となっています。こんな豪華なワンマン列車が今まであったでしょうか(^^;;
 

転落防止幌にも文字入り。2両でひとつとなっていますね。

 

サボ受けも健在です。

 

乗務員室の窓にもロゴマーク。

 

大分駅にて「あそぼーい!」と並びました。片や子供向け、もう片方は大人向けと、ターゲットがくっきり分かれていますね(笑)

 

いよいよ車内です。まずは1号車からですが、一歩踏み入れた瞬間の印象はただただ「すげぇ」、そのデザインは「ななつ星」のラウンジカー、「ブルームーン」の流れを汲んでいるように見えます。ちなみにいつものことですが私はあくまで鉄道趣味者、「インスタ映え」的視点とはズレていると思いますがご了承頂きたく。

 

ドアです。両開きのままで残っていますが、窓にはステンドグラスのデザインが施されています。なお、扉扱いをしない場合はこのようにロープが張られます。乗車時にきっぷと名前の確認が行われ、席に案内されることとなります。

 

ドア上にも英字ロゴが入っています。毎日磨かれているのかピカピカになっています。

 

何をどういじってもキハ47には変わりないのでステップが残っているわけですが、段差部分に飾りの覆いを取り付け、一段目にはカーペットが敷かれています。元が素っ気なくぶっきらぼうなこともありますが細かい(笑)

 

最前面方向です。最近のJR九州の観光列車では統一的になっている感もある仕切り窓が無い仕様です。業務感を出さないようにするためなのでしょう、「とことん楽しめ」と(^^;;

 

仕切り扉上にはアーチ状の飾りが入っています。

 

車端部です。料理を出すカウンターが設置されており、裏で盛り付けが行われます。

 

「BAR ARU」ですか。とは言え、ここで立ち飲みが出来るわけではありませんし、飲み物はアテンダントさんに座ったまま頼むのが基本です。

 

奥にはショーケースがあります。こちらもケースが磨かれており景色が反射します。

 

バーカウンターの向かい側です。このデザイン、やはり「ななつ星」でも見ることが出来ますね。

 

カウンター端にはお盆とコップが置かれています。使うこともあるとは思いますが、普段はオブジェですね。

 

カウンター手前にもショーケースがあり、ここにもグラスが入っています。

 

天井です。こちらも造形はななつ星で見られる格子状のデザインが施されたものです。それぞれの枠にクローバーが入れられており、デザインが異なっております。中には6つ葉がいることも…。

 

窓と座席上の飾り照明です。日除けは横引き式のカーテンで、手前には木製の飾り引き戸がついたものとなっています。本当に手が込んでますね…。なお、飾り照明とは言うものの天井には席の部分に少しばかりのLED灯があるだけなので実質メイン照明と言えそうです。

 

座席…というより"お席"ですね。こちらは4名掛け席で、椅子自体はドーンデザインで見覚えのあるそれっぽいものです。背後に座った人に頭をぶつけないよう、透明のパーティションが設置されています。

 

2人掛けのお席です。何だかんだ言って車両種別は食堂車、座り心地を語るのは野暮ですね。速度は早くないので、地方交通線の路盤状況やキハ47という元のスペックを考慮してもあまり気になりません。

 

乗った方や勘のいい方なら気付いているとは思いますが、テーブルの裏には照明が入っており、暗くなりがちなテーブル下を明るくしています。見た目の印象だけでなく、何かモノを落とした時でも探しやすいですよね。

 

入り口横のショーケースには或る列車の模型が飾られています。本当はこんなに金ぴかじゃなかったとしても、やっぱり夢がありますね。

 

車両間を連結する幌には防音カバーが付いており、それも金色となっています。

 

渡り板は三枚仕立て、なるべく段差を小さくしています。

 

続いて2号車へと参りましょう。こちらにもドアがありますが、普段は使用されません。

 

車端部にあるカウンターです。こちらからも飲食物を提供しています。

 

その向かい側は壁になっていますが、光を使った芸術の場と化しています。

 

車内です。こちらは個室席となっています。

 

ドアのステンドグラスにズームイン。ロゴにあるハートがデザインに含まれています。

 

天井です。1号車とは違い、光天井となっています。全席個室席だから、ということもあるんでしょうね。

 

さて、個室のお席です。こちらが私の席で、運転台方向を向いて右側、ドア横にある22番席です。

 

モノ自体は1号車と大きく変わりません。小言を申すなら、ここの席は窓が奥の狭い部分のみとなっています。2号車が先頭となる運用では、車窓はほとんど楽しめません。しかしこの列車は「Sweets Train」、逆にお料理に集中出来たのでそれはそれでアリかもしれません(^^;;

 

戸を閉めるとこんな感じ。こちらのお席は椅子が二つあるものの、扱い上は1人用個室となっています。恐らく、両側に座席を置くことでどちらの進行方向に進んでも逆向きに座るようなことがないようにするためと思われます。案外気付きにくい配慮かもしれません。

 

扉は大川組子と呼ばれる伝統工芸品を使用しています。ネジを一切使用していないのに崩れないというよく出来た逸品です。まぁこんな感じなので、「個室」という響きには少し疑問を感じるところではあります。

 

なお、真ん中辺りはピンを留めることで開くことも出来ます。

 

壁には鏡細工の飾りが設置されています。

 

2号車乗務員室寄りにあるサニタリースペースです。列車の空間として連続性を持たせるためにここへ設置したんでしょうね。そして客室とは別の空間とすべく、仕切り扉が設置されています。

 

内部です。化粧板の色がガラリと変わっています。

 

入ってすぐのところには車椅子置き場があります。

 

洗面台です。鏡や陶器、何から何まで凝った作りになっています。

 

一番奥の乗務員室との仕切りです。この手前右側に洗面台があるため、仕切り扉は全身鏡となっています。

 

窮屈な撮し方ですがトイレです(^^;;  左側がバリアフリー対応、右側が女性専用トイレとなっています。この列車はやはり女性客が圧倒的に多いんですよね。

 

で、私は普段トイレの中は撮影しない主義ですが、今回ばかりはついつい撮ってしまったんですねぇ(^^;; その理由はご覧の通りで言わずもがな、トイレの中までオシャレな化粧板を使い、きれいにまとめられています。

 

さて、この列車は乗る前までは車両自体がメインな感がありますが、やはりこの列車はお料理がメインです。というわけでお料理をご紹介しましょう、お席にはメニューが置かれています。

 

メニューに加えて乗車時点で既に一品目がスタンバイしています。今回の乗車は8月のお盆、料理名も「灼熱の太陽」となっています。当たり前と言えば当たり前ですが、メニューは季節によって変わりますし、ローテーションとも限りませんので何度も乗ってみるのもいいかもしれません(おいそれと乗れるかって話ですが…)。

 

軽食の後はスイーツが4品出てきます。どれも甘すぎというわけではない上品な甘さ加減、私は甘党ではありませんが、上等なお店でスイーツを食べるとこんな感じなんだろうなぁ、とぼやけた想像をしておりました(感想力がありませんね…苦笑)

 

なお飲み物はフリーとなっています。グラスは或る列車のロゴ入りとなっています。

 

阪急2300系

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ちょっと懐かしのお蔵だし車両となりました、かつて京都線で活躍した2300系です。阪急で最後の菱形前パン装備の車両でした。

 

1960年登場で、現在の阪急電車の礎を築いた名車です。第1回のローレル賞に輝いています。この車両の基本設計と車内思想は1000系にまで受け継がれています。

車内観察日記
3300系と並びました。こう見てみると、やはり幅の違いがわかるかと。晩年に残った車両は全て表示幕改造が行われたり、界磁チョッパ制御化されたりで色々進化しています。ちなみに、2300系は阪急に残った最後の新幹線の線路を走った私鉄車でした。要するに、新幹線0系よりも早く東海道新幹線上を走った車両でもあります(^^;; まぁ詳しいことは省略しまして、神宝線で活躍していた2000系列は能勢電鉄に譲渡された車両を除いて引退をした中、この2300系は最後まで本線で頑張ってきました。

 


桜と共に。


前面が未改造で残る車両は、一部中間車に押し込まれている(それも乗務員室としては残っているが運転台は撤去されている)他、正雀工場にトップナンバーが保存され、新造車両の誘導障害試験に使用されています。

車内観察日記
高架化された洛西口駅へ進入する2300系。なんとか高架化後も残りました。全線高架まで生き残れなかったのが残念ですね・・。


登場から半世紀以上が過ぎた2300系も、2015年3月22日の貸切運用を以って遂に引退となりました。それまでは2313Fに旧社章の貼り付けを行った特別装飾を施した上で普段通りに運用され、時には画像のように本線7連準急でぶっ飛ばす運用にぶち込まれておりました(^^;;


ステッカー式ではありますが、京阪神急行時代の社章も復活しています。

車内観察日記
車内全景です。50年間走り続けてきた同車ですが、多少のへたりが見えるものの他系列と比べてほとんど変化の無い車内でした。それだけこの系列が完成された車内で登場しているともいえます。

車内観察日記
ドアです。ここだけ見ればどの系列の画像を持ってきてもわからないですが・・(^^;;

車内観察日記
足元を見ると3300系に幅を合わせるためにステップが取り付けられています。このステップを取り付けた影響で、神宝線に乗り入れることが出来なくなってしまいました。

車内観察日記
天井です。冷房改造時のままです。スポット型の吹き出し口から出る風はちょっと弱く、スイープファンが恋しくなったのもまた思い出です。

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最前面です。相変わらずの大きな窓で前面展望が可能となっています。

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さてこちら、中間に押し込まれている乗務員室、運転台撤去車です。乗務員室跡は立ち席スペースとなっていました。また一部の車両には簡易運転台が設置されています。常に薄暗いので若者に人気です(笑)

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さてここからが2300系のディープゾーン。あまり取り上げられないですが車端部のバリエーションの多さは群を抜いていました。まずその一、こちらは2000系列本来の車端部です。幅広い貫通路が特徴です。

車内観察日記
こちらその二。こちらはよく見る普通の阪急の車端部です。登場当時は全てその一だったと思うので、後年の改造でしょう。


その三。車両によっては仕切り扉の窓が拡大された箇所も存在します。日焼けで一部色あせてしまっているのが気になります。

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その四です。なにやら急に物々しくなりました(^^;; 仕切り扉の取り付けは風の通り抜けを防ぐものであり、全ての車両に取り付ける必要は無いため、片方はアダプタを取り付けることにより狭い幌とつないでいます。

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その五です。窓の幅はそのままに、柱を太くして幌に合わせたタイプです。窓が小さいままなだけに、少々鈍重な印象は否めませんねぇ・・。

車内観察日記
窓です。この時期の車両にして一段下降窓を採用しているのはかなり珍しかったのではないでしょうか。日除けを上げるのを忘れていましたが、お馴染みのアルミ鎧戸です。最近ではリニューアルや新車導入ですっかり少なくなってきたように思います。

車内観察日記
座席です。全てロングシートで、ドア間のこちらは8人掛けです。モケットは貼り替えられていないようで、6000系以降のモケットと比べると色あせている感があります。座り心地も少し切り立った印象です。

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最前面の3人掛け、かぶりつき専用席です。運転台撤去車であれば壁が残されており窓が取り払われただけなので、肘を置く事もできます。

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最後に5人掛けです。優先座席に設定されている区画もありますが、モケットの変更はされないまま終焉を迎えました。

 

車内観察日記

55年間、お疲れ様でした。

阪急8300系

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車内観察日記
8000系の京都線仕様として導入されたのが8300系です。なにやらS&H Railway Co.Ltd.という架空の鉄道リース会社に売却されていて、法律ギリギリの範囲内でやっているのだとか・・。6300系の存在があったため、この系列には8000系のようなクロスシートは設置されていません。また、8300F、8301F、8310F、8330Fまでと8302FからはVVVFの走行音が違っています。製造時期の違いによるものでしょうか?当時は6300系以外に屋根部分をアイボリー塗装にした車両は存在していなく、「6300系と間違えやすい」という声が出ていたそうです。・・今や神戸線なんかは全車アイボリーとマルーンのツートンに統一されましたが・・。

車内観察日記
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こちらは前面改造車です。大山崎付近のJRをアンダークロスする部分で、額縁形状に起因する風切り音の苦情が出てきたことから、見かけ上の高低差を無くす改造が施されました。結果は「・・・」なようですが・・。現在8300号車と8401号車が該当します。


8303Fと8313F8314F・8333F以降は神宝線8000系増結車よろしく前面のデザインが変更されています。全ては額縁形状が災いしていたのでしょうね・・。

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こちらは8304Fです。前面の車番が8200系のように電照式となり、ボルスタレス台車に変更されていたりしています。このように、8300系も何気にバリエーションが多彩です。 京都線、千里線、大阪市営地下鉄堺筋線内、普通からロングシート特急まで幅広く活躍し、代走で通勤特急運用についたり、6+2の編成は後ろ2両を切り離した6両編成で、春秋の行楽期に嵐山行きの臨時の快速特急「さがの」「おぐら」や堺筋線からの直通特急「ほづ」、嵐山線内の普通にも運用されています。・・この上の画像を見て、何か気づいたことありませんか?(笑)

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車内です。もはや8000系と変わりません。8000系と比べると車幅が広いですが、そうは言っても10cmの差ですので・・

車内観察日記
車内観察日記
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何から何まで8000系と同じ仕様です・・が。

車内観察日記
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こちら、同じ編成内で撮影した車椅子スペースです。よく見ると戸袋の壁に貼られた車椅子マークが青白逆になっています。在庫切れでも起こしたのでしょうか・・。



貫通路内に設置された蛍光灯です。どうしても暗くなりがちな貫通路を照らす気配りがなせる業だと思っているのですが、後継系列では一切採用されなくなってしまいました・・。


そして上の画像の件ですが、全部準急運用という(^^;; いや、それだけの話ですが(^_^;;;

阪急5100系

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宝塚線の主力形式のひとつとして活躍する5100系です。それなりの数がいたこと、目立った固定運用があるわけでもなし、更に5000系リニューアルに際して2000系列の置き換えのために形式編入され、そのままリニューアルされてしまったりとイマイチ地味な存在ですが、元々神宝京3線共通仕様車両であったり、阪急初の本格的な冷房量産車、宝塚線10連運転のさきがけとなったりと、割と功績は大きいと思います。

 

登場当時は2連、3連、4連が存在し、それぞれにより制御電動車の車番分を行ったため阪急で唯一「49」まで番号を使い切った系列となっています(50以降は付随車、制御車となる。一部例外あり)。画像は2015年3月ダイヤ改正で消滅した通勤準急に運用されていたときの1コマです。現在この編成は8連を解除され4連で箕面線で運用されています。

 

車内観察日記

 

 

画像は後期に増備された2丁パンタ装備車です。現在は京都線からは引き上げ、10連運用も終了、最近では、能勢電鉄へ譲渡された編成も出てきています。また、4+2の6連一本のみが神戸線所属とされ、今津北線で使用される一方、2連を切り離し伊丹線の予備編成としての役割を担っています。その他、5000系のリニューアルに際して、増結用に挟まっていた2000系列車両の置き換え用として5000系に編入されたり、余剰車となっている車両もありました。そのうちの1両が、7300系リニューアルの実験台として前面が改造されたゲテモノ車両として正雀の隅に放置されていましたが、最近解体されたようですね。

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先頭車は表示幕改造が施されていますが、中間に入った先頭車の一部は原型を保っています。しかしマスコン撤去などがされているため、自走はできません。

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車内です。2000系から受け継がれるこの車内思想、違いを探すほうが難しいのではないでしょうか(^^;;

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ドアです。本当に他形式との違いがありません。ドア横のスペースが少しばかり広いことくらいでしょうか。

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車端部です。仕切り扉は従来窓が小さいものでしたが、後年に8000系と同様の窓が長いものに交換されました。画像は現時点での優先座席です。

 

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最前面です。中間連結タイプを取り上げます。貫通扉と乗務員室仕切り扉を開くことにより運転台を仕切っています。車掌台側は開放されており、立ち席スペースとなっています。このような構造を有する車両も少なくなってきました。

 

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天井です。関西では定番のカバーのかかった蛍光灯と、冷房吹き出し口、またそれを補助するローリーファンが設置されています。

 

元々ドア付近に関しては吊革を設置していませんでしたが、支持棒を伸ばして短い吊革を増設した編成も見られます。


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座席です。ドア間は7人掛けです。仕切りはパイプのみとかなり簡素化されたものです。普段のユーザーとしては見慣れたものですが、座席下の側面にも木目化粧板が貼られているのに「こだわり」を感じる方もいるようで。

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車端部は4人掛け。座り心地は、座面は安定の阪急クオリティですが、背ズリは薄めで切り立ったものです。やはり当時の梅田駅のホーム有効長に起因する混雑緩和策で、なるべく床面積を広めに取りたかったという思惑が見て取れます。

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最前面直後は3人掛けです。

 

阪急5000系

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神宝線昇圧の際に1500V専用車として登場した5000系です。神戸線では最後のツーハンドル車となってしまいました。現在全ての編成がリニューアル工事を受けていて、前照灯が角型のHID灯になり、肩部分にアイボリー塗装がされ、8000系に近いものになりました。リニューアル前には増結用として2000系列を組み込んでいましたが、余剰となっていた5100系を5000系に組み込むことによりリプレースしています。おかげで両系列の間で断面が異なっているため、編成美をビミョ―に崩しています(笑) ほんとにわずかな差なんですけどね…。

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8000系と並びました。ガラスが種車のままですので何かアンバランスな感じもあります。しかしまさかツーハンドル車にもアイボリー塗装がされるとは…。7年間に渡ってリニューアルされたので、編成により細かな差異があります。

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こちらは最初に改造された5010Fと8000系8008Fとの並び。車番が中央のままになっています。この編成は1000系の増備により2両が廃車され、現在は今津北線に活躍の場を移しています。リニューアル車としては初の廃車が発生しました。


近年、全編成の前照灯がシールドビームからLED灯に交換されました。2016年3月のダイヤ改正以降は、夕ラッシュ時に特急としてよく見かけるようになりました。

 

一方で、近年は阪急1000系の増備により6両編成に短縮の上今津北線に順次投入され、3000系を置き換えています。今ではすっかりお馴染みになってきた感もあります。


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車内です。画像は5010Fの車内です。かつての阪急電車にはないメリハリのある色使いに仕上がりました。

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ドアです。窓が下方に引き伸ばされ、小さなお子様にも優しいものになりました。日焼け対策として、化粧板は焦げ茶色になっています。そしてドア右上にはLED表示機も設置されました。8040形や8200系などのLEDはドア上で大型のものでしたが、5000系では小型化されています。やはり少し見にくいですよね。今やLED表示機は小型化する時代なのでしょうか。というよりLCDの時代ですね(^^;;

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天井です。かつてローリーファンが設置されていたところはラインデリアに交換されました。また色調もブロンズとなり高級感を持たせています。荷棚はバータイプから不透明のプラスチック製に交換されており、5010Fでは先端部分は傾斜した板になっています。

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こちらは5006Fの天井です。ラインデリアが無くなりすっきりした天井になりました。5008F以降の荷棚は先端が握り棒になっています。


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窓付近はこのように今まで通りの吹き出し口ですが・・。

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ドア付近はこのように従来の吹き出し口に小さなラインデリアを仕込んでいます。羽が外側に広がっている様子が分ると思います。かつて存在した阪急初の冷房車、5200系の吹き出し口もラインデリアこそ仕込まれていませんでしたが、このような形状になっていたようですね。
 

元々ドア付近は旅客流動の関係から吊革が下がっていませんでしたが、近年吊革を増設した編成が登場しています。やはり、あった方が安全面では有利ですよね。


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車端部です。こちらも5010Fのものです。妻面がやはり日焼け対策として濃い化粧板となっていますが、貫通扉のみが側面の化粧板と同じものになっていました。少し浮いていますね(^^;; 現在、この扉の化粧板は交換されましたので見ることは出来ません。

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車椅子スペースと優先座席を有する車端部です。画像は現時点での優先座席です。いずれモケットが交換されることでしょう。

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そして最前面。前面の貫通扉の窓が下方に引き伸ばされたり、乗務員室との仕切り扉が幅広なものになっているので、中央からの前面展望はなかなかのものです。

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こちらは5008F以降のものです。扉部分も妻面に合わせて濃い化粧板に変更されました。

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窓です。8000系同様、中央の窓が固定式で、両端が自動開閉装置付きの窓になり、窓の昇降スイッチが増設されました。アルミ鎧戸を使用していた日除けは引き降ろし式のフリーストップカーテンとなりました。上部が薄く作られていて、立っている人からも外の景色がある程度見えるようにとの配慮が見えます。ですが薄くすると直射日光はそのまま入って来易くなるわけで…。


優先座席部分の日除けです。こちらはかつての鎧戸日除けの戸袋部分を活用した引き上げ式のフリーストップカーテンです。指定位置変更以降、ロールカーテンについては全系列がこのタイプに置き換えられています。これで日除けを降ろした状態でも優先座席であることが認識できるようになっています。


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座席です。リニューアルと同時に8000系と同じものとなりましたが、7人掛けのままとなっていること、座席下ヒーターの角が丸みを帯びていないものであったりとリニューアル前の面影を少しだけ残しています。また5000Fと5002Fの袖仕切りは上部のパイプが外側へ曲がったものになっていて、肘掛けとしての機能の向上と、立ち席との分離を図っています。

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車端部の4人掛けです。頑張れば5人座れるかも…。

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編成中2箇所存在する車椅子スペース。横には3人掛けの座席があります。スペースのみの提供で、それ以外の設備は手すりのみになっています。

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最前面の3人掛けです。座り心地はリニューアルされても背ズリが相変わらず切り立ち気味にセットされており少し気になりますが、座面の跳ねるような柔らかさは健在です。

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さて、リニューアル前の5000系では全編成の中間に運転台が存在していました。リニューアルする際に全車8両固定編成化のため運転台が撤去され、多くの編成は中間車改造されました。しかし、5010Fと5008Fでは三面体を残したままになっています。

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こちらが元運転台部分です。明らかに異様な雰囲気が漂っています(^^;; 改造の際に壁は残されましたが、乗務員室との仕切り扉や貫通扉などは撤去されたために走行音は筒抜けとなっています・・。リニューアルがもう少し早ければ、確実に座席は設置されていませんね(笑)

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天井です。線路方向と枕木方向3箇所に蛍光灯が増設されました。荷棚は連続化されています。

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窓です。・・あ、5010Fの荷棚は連続化されていませんね(^^;; かつての出入り口のドアのサイズとなっていて、開くようになっています。

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座席です。こちらは5010Fのものです。なんと三面体に合わせて座面が台形になっています(^^;; 壁になっている部分にはモケットが貼られています。他車では存在しないだけに、なぜ貼られているのかが気になります。

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こちらは5008Fの座席。やはり形状の違う部品を扱うのはよろしくないと考えたのか、肘掛を設置して座面は通常の2人掛けのものに戻りました。


製造から45年、早い車両ではリニューアルから既に15年を経過しました。支線に転じた編成も出てきましたが、末長い活躍を祈ります。

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