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JR九州815系

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車内観察日記
日立製作所が売り出しているA-Train。総合製作所が生み出す標準車体は会社の個性を潰しつつ広がっていますが、このA-Trainもなかなかの広がりを見せています。ざっと国内では11社がこの工法で製造された車両を使用し、なんと海外にもこれらの仲間が存在します。そのA-Tran工法をはじめて採用したのがこのJR九州の815系です。なんというか、お顔がなんともつぶらです(笑)

 

トップナンバーですね。現在熊本と大分の電化ローカル線で活躍しています。

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車内です。外観は赤いイメージなのですが、中は銀と黄色が混在しているイメージですね。モノトーンに抑えたいのか黄色で目立ちたいのかどちらなのでしょうか・・。

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ドアです。JR九州のドアの特徴って塗りドアが多いことですね。化粧板仕上げとされることが多い中異色です。LED表示機も設置されていますがかなり文字が小さいです。この辺りは阪急9300系の2次車まででもそうだったので、A-Trainの仕様なのでしょうか。持ち手も「の」の字型をしたものです。最大限長くすることにより持つことが出来る身長層を広げることに成功していますが、やはり握りづらいことこの上なし。それと、阪急沿線に住む私には色がブロンズであるのと銀であるのはこうまで違うものなのかと思い知らされた次第。

 

最前面です。ドア同様、黄色が目立ちます。周りの化粧板が灰色で暗い色なので余計に目立つんでしょうね。運転台は後ろ側へ張り出しており、天井へと繋がっていないのでなんだか電話ボックスのようです(笑)

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天井です。照明はカバー無しの蛍光灯となっています。ラインデリアなどは存在せずスッキリしたものになっています。荷棚もアルミで出来ており、断面がそのまま分かるようになっています。面白いですが、段ボールをカッターで切ったように見えるのでこれはどうなのでしょう(^^;;

 

窓です。ドア間ドーンと大型の1枚窓ですが、日除けは省略され、着色窓で済まされています。展望はいいハズなのですが、晴れた日の青空がくすんで見えるという…。

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座席です。オールロングシートで、ドア間10人掛けです。アルミの座席にクッションを付けましたと言った感じですね。クッションは個別に分かれています。中央には肘掛のごとくパイプが入り、袖仕切りに関してもパイプとなっています。またポールも別の所から上に伸びています。冬季は寒くなりそうで…。

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戸袋に当たる部分にはこのようにヘッドレストも存在します。座り心地は見てのとおり、金属にクッションを付けたものなので薄っぺらんなものですが、817系白缶に比べるとクッション性にも優れています。初めての乗車は学生時代、この座席で大牟田から熊本まで乗車したわけですが、早朝に大阪を出てずっと電車乗りっぱなしだった疲れが出たのか、爆睡してしまいまいました(笑) 着いたのは22時頃でしたからねぇ・・。

 

一部優先座席となった座席です。背ズリに優先座席表示のカバー、ヘッドレスト上にステッカーを貼り付けて区別しています。

 

トイレです。こちらも天井から分離されています。掃除、大変そう…。

 

向かい側のフリースペースです。握り棒とヒーターのみのシンプルな構成です。



熊本・大分の電化路線で出没する815系。ロングシートが少し幻滅ですよね・・。車窓は悪くないものを持っているだけに、少し残念。クロスシートに換装されることは多分ありませんが・・。


JR九州817系

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現在のJR九州の新型近郊型電車といえばこの817系ですね。

 

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前面がまたなんともきれいな切妻なこと。そこをデザインでカバーしたのがさすがと言ったところでしょうか。ですが額縁が側板が飛び出したまま処理し忘れたように見えるのは僕だけでしょうか(^^;;

 

このグループについては、2両編成でワンマン運転対応となっているため使い勝手がいいのか、九州の電化区間のあちこちで見ることができます。

 

前面直後はスッパリしているわけではなく、一段凹ませた部分に英字を入れています。

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こちら最近北部九州地区で大増備されている2両編成の2000番台と3両編成の3000番台です。初期のグループとは違いしっかり塗装されていて、「白缶」というあだ名をもらっています。・・うん、白缶ねぇ。。 まぁ初期グループがアルミ缶なので妥当といえば妥当かも。

 

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白缶では行き先表示を大きくした結果、側窓が小さくなっています。表示方法が何やらバスっぽく、西鉄バスに喧嘩を売っているようです(^^;;

 

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側面にはこのようなロゴが。「君は通勤電車に乗ってるんだよ」と何のためらいもなく言われてる気がしてなりません(^^;;

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両車が併結するとこんな感じ。手前がアルミ缶、奥が白缶です(爆)

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福北ゆたか線他、鹿児島本線など、九州島内の普通から快速まで幅広く使用されています。

 

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1100番台までの車内です。813系に引き続き、転換クロスシートが並びます。

 

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車端部です。ワンマン運転での乗り移りを考慮してか仕切り扉はなく、幌は車高目一杯にまで広げたものとなっています。他車と互換性が無いのは管理上大変だと思うのですが…。

 

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トイレを有する車端部です。こちらはまた後程。


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前面です。壁ではなくもはやボックスといった感じですね(笑)
 


窓です。大型の一枚窓が気持ちいいですね。但し、日除けはありません。この辺りの貧乏臭さというかお手抜き感はどこであってもあまり好きではありません。
 
長崎地区で見かけた車両では、上部に黒いフィルムを貼っていました。ようやく着色ガラスでも眩しいものは眩しいと気付いたのかどうかは分かりませんが、少し進歩したのではないかと。

座席です。ドア間は全席転換クロスシートとなっています。
 

木をベースとして、クッション部分にはなんと本革を使用しています。この辺は885系ともどもアウトレット品の使用で実現したサービスでしょう。普通ないですよね、特別料金不要で本革なんて。それにしても、横幅を取ったせいか通路側の肘掛が細いのが残念ですね。



優先座席は白いカバーを付けて区別しています。座り心地はと言えば、座面のクッション性の無さ、肩部分に木がガツンと当たるのがあまり好きではありませんが、個人的にはなぜかあまり悪い気はしない不思議な座席です。18きっぷでもコイツにあまりお世話になってないせいでしょうか、それとも後続がもっと酷いせいでしょうか…。

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窓側は肘掛を無くす代わりに、桟を広く取り、更に壁にくぼみを付けることにより代替としています。この気配りはなかなかマル。肘掛を無くした青いJRやそもそも自由席が崩壊している緑のJRにも見習って欲しい部分ではあります。

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ドア横には1人掛けの補助椅子があります。あ、チラッと見えていますが、転換機構は阪急9300系などと同様の一本足のタイプです。

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開くとこんな感じ。この座席は開くと固定出来ましたが、他の椅子はどうなのでしょうか。座り心地は「パイプ椅子」を想像して頂くとピッタリ来ると思います。

 

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車端部のボックス配置区画です。ここは転換区画よりもシートピッチが狭くなっています。ここはドア横の補助椅子は廃してでもシートピッチを広げるべきだったと思いますが、妻面側の座席を見ていると転換クロスシートと同じ座席を少し立て気味にセットしているため、これでも多少無理をして設置しているんでしょうね。なお、ドア横側の座席は転換可能です。

 

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トイレです。815系に引き続き天井からは分離した構造としています。トイレの屋根が筒抜けになっているなんてことはありませんのでご安心下さい(^^;;

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車椅子スペースです。握り棒、ヒーター、非常通話装置と一通り揃えられています。吊革は奥の4個が珍しく通常の長さとされています。


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続いて2000番台、3000番台(以下白缶)へと参ります。


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車内です。817系なのに・・817系なのにロングシートです・・。ロングシートといえば815系や303系などの専売特許じゃないんですか・・。何だか、この辺りからJR九州はやたらロングシート路線に切り替えた感があり残念です。

 

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ドアです。こちらはアルミ缶と大きく変わりません。ロングシートになり、若干立ち席スペースが増えたくらいでしょうか。

 

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車端部です。このグループからは仕切り扉が追加されています。火災時の延焼や風の通り抜け防止などのためと思われ、通り抜け時は煩わしいですが個人的にはファインな選択だと思っています。

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トイレを有する車端部です。ここもアルミ缶と比べると充実してるなぁと思わされます。時代の進歩ですね。

 

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天井付近です。白缶ではカバータイプのLED照明を採用しています。間隔をかなり開けて設置していますが、持ち前の明るさと白い化粧板でカバーしようという魂胆でしょうか。ドア付近の吊革はこのように円形になっています。遊び心があって面白いと思います(^^)


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窓です。大型の1枚窓が気持ちいいですが、日除けは省略されて着色ガラスで済まされています。金輪際、JR九州には日除け付きの普通列車は出てこないんでしょうね。

 

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座席です。ドア間は10人掛けのロングシート、初期車同様に座席が木をベースにしたものになっています。


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車端部の4人掛けです。背ズリや袖仕切り部分、木材の曲線加工はなかなか難しい作業なのではないでしょうか。ですが、クッション部分・・というか、モケットを「貼った」だけでクッション性は皆無です。例えるならそうですね、学校の椅子ですね、うん。授業を受けるならばいいですが、揺れる移動手段としてはどうでしょうか。やはりデザイン性と実用性の両立は難しい好例となっています。デザイナーよ、これで毎日1時間以上通勤してみやがれ。

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もちろん、ミトーカデザインの遊び心、モケット違いもいます。

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優先座席は白いカバーとステッカーで対応していました。


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ドア横ではヘッドレストのように張り出した目隠しがされています。これがもう少し幅が広ければ体をグッと預けることが出来るのですが・・。

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数席にはヘッドレストクッションも。正直、これは無い方がいいというか、もう少し厚みなり取り付け位置を工夫する必要があります。掛け心地は柔らかいのですが、これが原因で前のめりの姿勢になってしまいます。もっと深く設置すればこれはこれでありになるハズ・・

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一部のドア横にはゴミ箱があります。その上には小さなテーブルも。しかしここにテーブルを置くと、ゴミを捨てずらいですよね(^^;; とことんトホホですなぁ・・。

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トイレ横の車椅子スペースです。ここにもテーブルがあり、実際にここで女子高生が勉強している光景に出くわしました(笑) そしてなんとドリンクポケットまであります。ここをどのように使って欲しいのでしょうか(^^;; 

 


壁面には介護者用として補助椅子が設置されています。実はロングシートに座るよりここに座るほうがまだマシというウワサも・・。

開いてみました。背ズリは出てきませんが、上部に軽く腰当が設置されています。個人的には、進行方向を向きながら、窓際に設置されたテーブルにもたれかかるのがオススメです(苦笑)

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筑豊本線の夕焼け。実際はもっと明るいのですが、カーテンを廃し着色ガラスとしているためにこんな感じに・・。
 

各方面、そして内側からも叩かれている白缶、そして避難車両として使われるアルミ缶・・。この兄弟の関係の行方やいかに・・。

 

JR九州BEC819系

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現在、日本各地で国鉄型気動車の置き換えが進んでいます。JR世代の気動車を導入するのが多数ですが、JR九州ではこの流れに沿わず、新たな道を選択しました。

 

蓄電池車両、試作車は出ていましたが鉄道線上を営業運転する車両がようやく出てきたという感じですね。BEC819系、世界初の交流蓄電池車両となっています。


前面表示機は大型のLED表示機となっています。この辺りは最近のJR九州ではお馴染みとなりつつありますね。

 

車体は817系をベースとしたものになっています。前照灯がLEDとなりましたね。

 

で、注目の蓄電池。青で塗装されており目立ちますね。

 

折尾駅にて。若松線と篠栗線の直通運用に使用されており、この駅にてパンタグラフの昇降と充電を行います。

 

側面には愛称とロゴが入っています。Dual Energy Chage Trainからテキトーに文字を抜き出して「DENCHA」だそうな。

 

見にくいですがトップナンバーですね。

 

車内です。817系白缶をベースに、305系の要素をミックスさせた感じですね。

 

ドアです。化粧板付きの両開きドアとなっています。LCDディスプレイが千鳥配置で取り付けられています。窓の下には長らく「床に座らないで下さい」の棒人形が居座っていたのですが、「あそぼーい!」のキャラクターであるクロちゃんに入れ替わっています。

 

ドア上には開閉ランプが設置されています。

 

ドアは半自動タイプとなっています。何気にJR九州で半自動ドアを備えた電車って少数派ですよね。

 

車端部です。こちらは直方方ですね。817系では座席がありましたが、まだまだ技術の進歩が必要なのか機器室が占めています。


若松方のトイレを有する車端部です。仕切り扉はガラス製、最近増えてますね。


最前面です。815系から始まり817系で確立した「電話ボックス」スタイルとなっています。


天井です。白缶ではカバータイプのLED灯だったのですが、この系列では蛍光灯タイプとなりました。なんででしょうね?ドア付近の踊り場は最近のJR九州らしくサークル状吊革が設置されています。そう言えば、JR九州も丸い吊革を頑なに使い続ける会社ですね。恐らく某デザイナーのこだわりだと思いますが。


天井その2。パンタグラフを折り畳んでの非電化トンネル区間走行を考慮してか低屋根構造としています。またここの吊革はサークル状ではなく、一般的な配置に近くなっています。


窓です。大きな一枚窓は向かい側に乗客が来なければそれなりの側面展望となります。相変わらず日除けはありませんが…。

 

座席です。白缶をベースにした木を加工して作ったロングシートとなっています。ええ、見た目はウッディできれいなんですよ。


もちろん、見た目重視なだけにモケットも多彩です。座り心地はと言えば、白缶に比べると座面は「モケット貼っただけ」から「座布団を敷いた」に進歩しています。やっぱり白缶はすこぶる評判悪かったんだろうなぁ、と。でもね、肝心の背ズリが相変わらずダメなんですね。座席に座った際に座面の次に力が加わるであろう腰部分がガッツリ「木」、ここを何とかせにゃあかんやろ!

 

更にモケット違い。ある程度理解出来るのは、若松線の営業距離がそこまで長くないので、「ちょい乗り」くらいであればとやかく言う必要もないことでしょうか。いや、これで「日田彦山線ぶっ通し」とか言われた日にゃあどうかしてるんじゃないかと思いますが…。


優先座席です。革張りとなっていますが、こちらも885系やアルミ缶同様、アウトレット品なのでしょうか?手前側のドア横にはテーブルとゴミ箱が備わります。車内美化にはちょうどよい方法ですよね。


ドア横の2席にはヘッドレストが付いており、マジックテープでバリバリすることも出来ます。ただそれだけで、「だからなんだ」と言われても何もありません(^^;; 白缶と違うのは、あちらは両端を空けた2席にヘッドレストが付いていたことですね。アレだけは本当に謎です。というか、このヘッドレストも姿勢崩壊の図を呈しているのですが…。


袖仕切りはガラス製です。スリットを入れてはいるものの、冷たさはダイレクトに伝わりますし、汚れも傷も入りますし、何より肘周りに余裕が無いんですよね。見た目はよろしいですが、実用性はどこを切り取っても残念なんですよねぇ。

 

仕切り扉には外にも描かれている「DENCHA」のロゴが入っています。


トイレです。バリアフリー対応、ここは最近の電車らしいです。で、やっぱり815系から続く天井から分離している構造となっています。

 

フリースペースです。車椅子やベビーカーを止めておくための滑り止めが貼られています。白缶と異なり、ここは窓が無いんですね…。


そして介助者用腰掛です。例によって、ロングシートよりここの方が座り心地がいいかも…。

 

LCDディスプレイです。次駅案内の他、充電走行のイラストも出されます。

 

非電化路線の新たな道を拓いたこの系列、今後の課題は長距離路線でも対応可能な蓄電池車両の導入となってくるのでしょう。楽しみですね。

 

京阪6000系

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現在、京阪の最多数勢力となっているのが6000系です。この系列から前面デザインが変更され、マイナーチェンジを繰り返しながら10000系 まで使われ続けることになります。

 

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全編成が8連となっており、京阪間通しの急行が終日に渡って運転されていた時代にはこれらの運用を中心に大活躍していましたが、現在では特急運用は平日ラッシュ時を除き8000系3000系 が入っているため、日中は8連の準急から普通として使われているため少し地味になりつつあります。それでも、ラッシュ時には京阪間通しの優等列車にも使用され、3000系が検査に入った時などに3ドア特急として運用されるときもあります。

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前面の傾斜したスタイル、2枚窓など、当時の京阪電車のデザインを大幅にモデルチェンジしたことから、「塗装以外では京阪電車かどうか分らない」とも言われたそうです。

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そんな6000系も30年選手です。記念のヘッドマークが掲げられました。今後はリニューアルが施され、原型車は徐々に姿を消していくんでしょうね。

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さて、こちら6000系でも異端の存在である6014Fです。製造時期の関係から車体は7000系のものを使用しています。

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前面が7000系顔なので、傾斜がなくなっています。

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車内です。新塗装になってから座席モケットが貼り替えられ、以前と比べて印象が変わっています。

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ドアです。化粧板が貼られたドアです。登場時期からしたら当たり前の話ですが、LED表示は付いていません。

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車端部です。妻窓が無いため少し閉鎖的ですね。オマケに仕切り扉は窓が狭いものです。

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優先座席を有する車端部です。吊革は留め具を赤色にして区別しています。

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編成中央の貫通扉です。車庫内での簡易運転台設置のための金具があります。

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最前面です。窓は小さめで、座席はあるものの前面展望は少し厳しいですね。

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前面にはローレル賞受賞のプレートが。初代3000系 がローレル賞を逃した当時の関係者の悔しさがあったのか、この車両を作るときには並々ならぬ気合が入っていたとか。

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天井です。ラインデリアが連続して伸びています。蛍光灯はカバーがかかったものですが、間隔をあけて個別になっています。本数的には首都圏の車両とあまり変わらないのではないでしょうか。そして、ドア上の吊革は京阪の技術力が光る跳ね上げ式となっています。

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窓です。一段下降窓で、日除けはロープを使ったフリーストップ式です。そのため、一般的なフリーストップ式のロールカーテンと比べて少しばかり力がいります。

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座席です。ドア間はおおよそ8人掛けですね。座面と背ズリが分離していて、間にはヒーターが仕込まれています。ヒーターの吹き出し口を数えると10人が座れるようですが、ちょっと厳しいような・・(^^;;

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車端部は6人掛けです。

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優先座席です。モケットをオレンジにして区別しています。座り心地はまずまずですね。背ズリも短めながら食いつきは悪くありません。ですが、特急などで来られるとちょっと・・(^^;;

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最前面は3人掛けです。袖仕切りは傾斜しているものの肘掛としても使えるもので、荷棚に向けてポールが伸びています。

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優先座席バージョンです。

 

JR東日本E217系

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走ルンです(この言葉も死語になりつつありますが…)シリーズの近郊型の祖、E217系です。この系列も登場からそれなりの年数が経っていますが、機器更新が行われてまだまだ活躍する予感全開ですね。

 

登場から一貫して総武快速・横須賀線直通運用に使用され、快速「エアポート成田」として成田空港にも顔を出します。

 

こちらは懐かしいカット。総武快速・横須賀線直通の運用減と東海道線系統の運用増に伴い、一時期編成組み替えと帯色を湘南色に変更して東海道線東京-熱海間で限定運用されたことがありました。今はまた横須賀色に戻され、運用も元通りとなっています。

 

車内です。かつてボックスシート車が主流であった同線、混雑も中々酷かったこともあり113系からの置き換えにあたってはロングシート主体の編成となっています。というわけでまずはロングシート車から。拡幅車体にロングシート、広々としたを通り過ぎてガランとした印象です。

 

ドアです。化粧板を省略したステンレス地仕上げとなっています。各ドアの上にはLED表示機が設置され、次駅案内や運行案内を行っています。なお、ドアカット機構はありますが半自動機構は備えていません。JR東海共々、この頃は長時間停車時のドア扱いの確立に試行錯誤していたようです。

 

車端部です。仕切り扉は側ドア同様にステンレス地仕上げとなっています。

 

なお、仕切り扉は一部の車両の片側のみの設置となっています。風の吹き抜け防止程度の役割しか果たしていません。

 

中には両側ともに仕切り扉が無い区画もあります。騒音の侵入という観点では、全車両に設置されて然るべきと思いますが。

 

トイレを有する車端部です。車椅子対応トイレは四次車からは新製時から、それ以前は改造により設置されています。

 

グリーン車の隣の区画です。仕切り扉はグリーン車側のものです。

 

最前面です。先の踏み切り事故の教訓から、運転台直後の壁は取り外しが容易な構造となっています。そう言えば、この系列だけは乗務員室との仕切り扉が中央に配置されていますね。

 

天井です。照明はカバー無しの蛍光灯、恐らく廃車までこのまま行くんでしょうね。ラインデリアは一部のみの設置に留まっています。

 

窓です。日除けが省略され、着色ガラスで済まされています。「可視光透過率41%」だそうですが、要するにほとんど役に立ってませんと言いたいです。この車両の設計者、一回でもこの車両で日射地獄に晒されろと。

 

座席です。片持ち式、バケットタイプのロングシートで、基本的に2+3+2で区切られた7人掛けとなっています。モケットは深いブルーの座面に同じ系統のゼブラ模様となった背ズリの組み合わせです。

 

優先座席とセットになった7人掛けです。優先座席のモケットはこれと逆の色使いで、灰色の座面に赤いゼブラの背ズリとなっています。このモケット、JR東日本がえらく気に入ったようで、この会社が保有する車両に新旧問わず採用されるようになりました。今やこのモケット=優先座席として認知されるようになりましたが、一体何が決め手となったのでしょうか?西日本エリアに住む人間としては疑問が残るところです。

 

乗務員室背後のロングシートです。乗務員室を広げた関係でここのドア間が縮められており、着席定員も片側4人となっています。座る気満々で何も知らないで並ぶと、他の乗車位置と比べて痛い目に遭うことになりそうです。

 

車端部の3人掛けです。座り心地はまぁ「ダメ」の2文字に尽きます。座面の沈み込みはほぼゼロ、車体の横揺れに全く対応出来ない短いくせに変に張り出した背ズリ、客は貨物か何かと言いたくなるひどさです。座り方としては座面深くにキッチリ座ればあまり疲れないらしいですが、そんな体勢を揺れる車両で求め続ける時点で終ってます。

 

バリアフリー対応トイレです。円筒形ではない妙な形をしていますね。

 

向かい側のフリースペースです。握り棒にヒーター、非常通話装置、消火器が備わります。基本的な使われ方は立ち席スペースと思われるので、窓上にも立ち客用に握り棒が設置されています。

 

続いてセミクロスシート車です。4扉化によって、113系中間車と比べてクロスシートが半減しています。争奪戦も激しくなったものです。

 

従来のトイレを有する車端部です。こちらはコンパクトに収まっています。

 

座席です。ボックスシート背面にはロングシート向けに袖仕切り同様凹みを入れていますが、おおよそ快適性に寄与するものではありません。袖仕切りにもたれるよりも面積が広い程度に思っておくのが幸せです。

 

ボックスシートは(この頃は)新設計の片持ち式で、足元はスルーとなり空いている時は脚を伸ばせますが、冬場は寒い思いをしそうです。形状としてはロングシートに背ズリを付けたような感じですね。座り心地?ロングシート同様「ダメ」ですよええ。決定的にダメなのはヘッドレスト。石のような硬さに加えて上端が逆傾斜を向いた殺人仕様、登場当初はたんこぶを量産した方も多いのでは?この仕様はなんだかんだで多少のマイナーチェンジを経ながら新製車両に導入され続けています。どんな自信があってこんな駄席を採用し続けるのか、設計者出てこい

 

優先座席はこの通り。

 

トイレです。こちらは今や首都圏では珍しくなった和式となっています。

 

で、向かい側のフリースペース。

 

続いてグリーン車です。初投入された113系のサロをベースとしたダブルデッカータイプを2両連結しています。まずは階上席から。空をイメージしたのか、青いモケットのリクライニングシートが並びます。

 

天井です。建築限界一杯、多少窮屈に見えるのは仕方ないですね。この頃の照明はまだアクリルカバーとなっています。

 

肩部分には空調のつまみとSuicaのリーダーが設置されています。

 

窓です。鋼体に合わせて湾曲しているため、夜間は写り込んだ車内がうにょーんと…。日除けはフリーストップタイプのロールカーテンが備わります。

 

座席です。座席は登場時のものではなく、E231系などと同様の座席に改座されています。とは言え、モケットは地味にオリジナルタイプとなっていますね。

 

付帯設備はシートバックテーブルのみですね。座り心地は硬め、長距離での乗車が前提ではあるものの、長時間の着席では疲れが溜まるかと思われます。普通車が酷すぎると言うのはありますが、グリーン車もバッチリかと言われれば怪しいものです。その他に悪いのは不相応に高い料金とかデッキとの仕切りが無いことでしょうか。

 

続いて階下席です。色使いが逆となっております。

 

天井です。照明がやや小ぶりとなっていますね。階下で採光性に問題があるためか読書灯が増設されています。

 

窓です。視点が上を向きそうですね(笑)  柱には帽子掛けが設置されています。

 

座席です。地味にセミハイデッキ構造になってますので、足元に注意しましょう。

 

そう言えば、改座前はJR東日本で後にも先にも最後であろう定期気動車特急であったキハ110系「秋田リレー」に使用されたリクライニングシートが紛れ込んでいたそうな。あちらも車両は普通列車用に格下げされましたがまだ現役ですね。

 

最後は台車が載っかる平屋区画です。デッキとは仕切られているものの台車直上、中々に揺れると思いますよ。

 

こちらは座席が2列となった区画です。8人グループで使うことがあれば占有も悪くありません。

 

妻面の仕切り扉は半自動式、扉横に開けるのボタンが設置されています。

 

天井です。こちらには荷棚も設置されているため、荷物が多い場合は助かります。

 

座席は階下席と同様ですが、セミハイデッキ化はされていません。

 

壁際には固定式のテーブルが備わります。個別に取り付けて占有面積を明確にしているのは理解出来ますが、肝心の面積と形状には疑問と不満を感じます。

 

デッキには口が小さいごみ入れがあります。

仙台市交通局1000系

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「実は地下鉄が走ってる都市」でかなり上位に食い込んできそうな仙台市の地下鉄、仙台市地下鉄。開通から年数が比較的浅いため知名度が高くないのもその理由かもしれません。そんな仙台市地下鉄発祥の路線、南北線で開業時から活躍しているのが1000系です。地上区間もそれなりに走っているので「もっとマシな写真を撮れ」って言われそうですが、なんせ取材が日没直後開始だった故・・。

 

車内です。現在全ての編成がリニューアルを受けており、登場当初から印象が変わっています。

 

ドアです。仙台市地下鉄で一番特徴のある部分で、窓の上部と下部が丸くなっています。中々洒落ているとは思いますが、その割に横の戸袋窓がやや味気なくなっているのが少々残念です。

 

車端部です。特徴的な妻面となっていますが、かつてはきのこ形の妻面だったものを通常の形に改造しております。ドアと違って、時に現実的な一面も見えますね(^^;; 片側には仕切り扉も増設されています。

 

優先座席とセットになった車端部です。吊革は一般座席と変わらず、通常のものがセットされています。

 

で、仕切り扉の無い側。防音の面からも、両側に設置した方がいいと思うのですが…。

 

バリアフリー対応区画です。立ち席を考慮して吊革が高い位置に設置されています。

 

最前面です。中間車と同じ着席定員を確保するため、最前面にも座席がセットされています。最前面にも座席がある地下鉄、実はかなり少数派な気がします。

 

天井です。照明は蛍光灯タイプのLED灯に交換されています。冷房の吹き出し口はラインフロータイプ、送風補助として中央にラインデリアが備わっています。

 

窓です。この時期の流行りでしょうか、FRPユニットで構成されています。地上区間があるのに日除けが省略されているのは、地下区間の方が長いからなのでしょうか。

 

 座席です。登場当初のドア間は7人掛け、201系のように着席区分として中央部分をオレンジにして定員着席を促していた…のでしょうが、なんとそのオレンジの座席をぶったぎるようにポールが追加されています。ここはどうやって座れと(^^;;; 一応公式な見解としては日本人の体格向上に合わせてドア間の着席定員を6人掛けとしたそうですが、ならば背ズリのデザインかえてやれよと思う今日この頃。

 

こちらは最終増備編成の座席です。地味に肘掛けの形状が異なっています。で、こちらのモケットはしっかり一色になっています。全ての編成で注目すべきは袖仕切り上の広告スペースで、アクリル板を袖仕切りと荷棚の間に挟み、そこに広告を入れています。何と言っても寒くなる東北地方、地上駅で扉が開いた時に風の顔面直撃を防ぐための役割があるんでしょうね。もう少し広く取ってもいいような気がしますが・・。

 

車端部の3人掛けです。消火器が少し張り出しており、端の席に座ると少し鬱陶しいかもしれませんね。座り心地は柔らかめ、近年JRが軒並み新型車両に置き換えられチャキチャキした座席が増える中、ゆとりを感じられる数少ない車両になっています。背ズリがやや立ち気味ですが、乗車時間を考慮してもそこまで問題ともならないでしょう。

 

優先座席です。モケットが紫色になっています。

 

フリースペースです。握り棒、固定用具、非常通話装置と一通り揃っています。床面も滑り止め加工がなされています。

 

JR西日本キハ40形「ベル・モンターニュ・エ・メール(べるもんた)」仕様車

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2015年3月に北陸新幹線が開業して並行在来線となる北陸本線が3セク化し、18きっぱーを中心に非常に行きにくい路線となってしまった北陸地区の枝線群。富山県の氷見線・城端線も例に漏れずその中の2路線で、新たな乗客獲得が課題となっていました。そんな2路線に2015年10月、北陸ディスティネーションキャンペーン時にありそうでなかった観光列車が登場致しました。

 

ベル・モンターニュ・エ・メール(Bells montagnes et mer)、フランス語で"美しい山と海"を意味する列車名で、富山県の立山連峰や富山湾の美しい風景を楽しんでもらう為に登場した列車でございます。いやーロゴも含めてカッコいい。

 

しかし、「列車名付けてみたはええけど長いし憶えらんねーからひらがなにして略してまえ」と言わんばかりに「べるもんた」なんて愛称にしてしまうんですから、その本名のカッコよさと愛称の脱力感とのギャップは凄まじい破壊力を持っています。いやはや金沢支社、あいも変わらず斜め上を突っ走るそのクオリティセンスは昔から変わりません。

 

なお、車両は旧高岡鉄道部の金沢総合車両所富山支所高岡運転派出在籍のキハ40形1両を改造したものです。このような地域ジョイトレは2両以上であることが多いですが、単行というのは珍しいですね。おかげで満席となるケースが多く、地方交通線である氷見線・城端線のささやかな増収の途となっていることでしょう。

 

塗装はモスグリーンにゴールドを配したもので、かつて高岡を走り抜けたトワイライトエクスプレスを彷彿とさせますね。運用線区は氷見線と城端線で、全席指定の臨時快速、「ベル・モンターニュ・エ・メール」で運転されていますが、日により運転区間が異なります。運転日は時刻表等をお確かめ下さい。

 

車内です。外観とは打って変わって内装は和風となっています。

 

ドアです。やはり普通列車用のためか、化粧板は貼られていません。この辺り、向かいの能登半島を走る「花嫁のれん」とは考え方というか、料金格差をやんわり付けたんでしょうね。

 

ドア扱いは通年半自動、料金が必要な列車ではありますがそこはあまり関係ないようです。

 

城端方の運転台です。化粧板はベージュから「べるもんた」らしく緑色に貼り替えられています。

 

ワンマン運転対応時に取り付けられた運賃箱はそのまま残されています。べるもんたに乗る客がきっぷを持たないことがあるのか、とも思いますが、一応無人駅も停車駅に含まれているのでそれに対応するためなんでしょうね。

 

氷見方の運転台です。何やら、手前に見慣れない設備があります。

 

何かと申しますと、寿司のネタケースでございます。この「べんもんた」、なんと車内で板前さんが寿司を握ってくれます。指定席料金が必要ながら、ツアー専用でもないのにしっかりした料理を提供する車両も珍しくなりました。なるほど、それがメインとしてあるから車内が和風なんですね。

 

その手前には地元のお土産が販売されています。

 

その向かい側にはカウンターがあり、車内販売の精算等はここでアテンダントさんに頼むこととなります。ちなみにこのような配置となるため、出入口は城端方のドアのみとなっております。

 

天井です。元々蛍光灯が2列配置で並んでいましたが、中央に丸形の蛍光灯を配する形に改められ、和風の飾りが施されています。冷房装置はべるもんた化以前のままで変わりませんが、氷見線の海側は眺望を邪魔しないように荷棚が撤去されています。

 

ロングシート上には吊革が残されています。全席指定席で運用されるため、基本的に立ち席は発生しないのですが…。吊り輪自体は木製、留め具は地元の工芸品である高岡銅器をイメージした銅箔を貼り付けたものとし、図柄は沿線4市をあしらっています。またもとの蛍光灯で残された部分にも木製の格子で装飾されています。

 

デカい割に冷えない冷房装置を補助する目的で扇風機が残されています。見にくいですが、真ん中のロゴはJR西日本から"Bells montagnes et mer"に貼り替えられています。

 

で、隣の扇風機を見ると「べるもんた」…。

 

窓です。氷見線の山側は構造自体は従来通り、下段固定上段上昇式ですが、外枠部分が金色で塗られています。車窓を風景画に見立てていることから、額縁をイメージしたのでしょうね。

 

で、海側の窓。一部の窓はどーんと太っ腹に大型窓に置き換えられています。いやはや、昨今のJR西日本らしくないですねぇ(笑) 景色を重視するため気動車にありがちな窓の汚れもなく、きっちり磨かれているようです。

 

座席です。まずは氷見線では山側にあたるボックスシートから。種別も快速列車であり、乗車時間がさして長くない両線の費用対効果を考えた結果なのでしょうね。そこが「花嫁のれん」との違いでしょうか。

 

座席フレーム自体は特に変わらず。変更点としては、テーブルの新設、フレームの再塗装、モケットを207系や321系で使われているグリーンのものへ貼り替え、持ち手を木目調の握り棒へ置き換えたこと、そしてなぜだか肘掛を撤去した点でしょうか。そりゃあ、テーブルが新設されたので出入りがしにくいのは分かりますが・・。

 

片面タイプの座席。微妙にですが、横幅が狭くなっています。S席は車端部のみと、思うことなかれ。

 

中央のテーブルはミトーカデザインよろしく面積を広げられるタイプですが、正直畳んだままではどのように使ってほしいのかが全く謎。畳んだままで使うというより、出入りに邪魔だから畳めるようにした、と解釈するのが正解なのかもしれません。その意図は果たして乗客側には全面的に伝わっているのでしょうか・・。

 


そしてキハ40ではお馴染みの2人掛け。こちらのテーブルは固定式、ただでさえ狭い上に足元も広くないこの区画では窓側は激狭の極みです。おまけにここの座席幅は右に見えている片面タイプより狭くなっています。

 

続いて氷見線海側のカウンター席です。

 

座席は本当に飲食店のカウンター席と同様です。現在座面にモケットが貼られていますが、登場時はこれがなく全面木材の曲げ加工品オンリーだったそうです。揺れる地方交通線規格にコイルバネ台車という車内環境としてはしっかり座っても滑りやすいという厳しい状況にあったと思われ冒険しすぎです。

 

で、窓は合体により大きくなっても柱の位置は変わらないので、手前から二列目のようにカウンターでありながら修行席という残念な区画も存在します。「べるもんた」でWeb検索すると、おでかけネットに窓割と座席表が一体となったイラストがありますので、窓枠が被らない席を確認し、一ヶ月前の指名買いをするのが得策です。

 

カウンター席は2ブロックに分かれており、中央には地元工芸品が展示されたショーケースがあります。正直、ただでさえ1両編成なんですから座席数を稼いでくれ、とも思わないでもないです。しかし、この手の車両はそこは覚悟の上で、地域と共にあることを第一としている表れと理解すればいいんでしょうね。

 

トイレとボックスシート間に挟まるロングシートです。全席指定とはいいつつも飛び乗る輩は存在するもので、そちらの救済処置的使われ方をしているのではないかと思う今日この頃です。全席指定席列車に指定席券を持たずに飛び乗って「指定席を持っていないのに指定席料金を取られるのはおかしい」とのたまう方がいらっしゃいますが、「全席指定席」という列車は、"座席を指定する料金"ではなく、グリーン車と同様"指定席車という特別な車両に立ち入る料金"だという認識を間違えてはいけないように思います。このあたり、グリーン車と普通車との間に「520円クラス」があれば済む話なんですけどねぇ・・。そうなるとピーク時の新幹線で「指定席でも立ち席可」という処置が出来なくなるので、JRとしては対応に困るところではないかと思っています。

 

各部の仕切り衝立には南砺市の伝統工芸品、井波彫りが使われております。こちらは世界遺産に登録された合掌造りですね。

 

全部で8種類あるそうで。

 

そしてこちらはボックスシート背面。右の波模様、素敵です。

 

トイレです。スペース的には従来のままですが、中は洋式に交換されています。この辺りはさすが観光列車。手前には洗面台も備わります。形式こそ「キハ」ですが実質は「キシ」、食事を提供するからには衛生的に設置を義務付けられているんでしょうね。

 

ゴミ箱も緑で「べるもんた」仕様。

 

さて、先程から少しずつ話を出していますので多少は触れておきましょう、車内で握ってもらえるお寿司はこちら。「ぷち富山湾鮨セット」でして、寿司5貫とはと麦茶がセットになっております。お値段は2,000円、正直予約をするかどうか少し悩むお値段ですが、予約して正解だったと思いたい上等なおいしさでした。予約はネットにて3日前までに「VISIT富山」という地元観光プランのサイトにて行う必要があります。これがまた分かりにくいというか、操作にてこずるので改善をお願いしたい次第。ネタに余裕があれば車内での注文も受けるみたいですが、事前予約が賢明かと。

 

更に地酒を追加で注文、こちらは今回乗車した氷見線の沿線、氷見市の地酒である「あけぼの」です。お味としてはやや辛めですね。今回の乗車では最後の一振りだったようで、グラスに表面張力ギリギリまで注がれたのでした。くどいようですが、地方ローカル軌条にコイルバネ台車、升に入っているとは言えスリリングでした(苦笑)

 

富山県初の地域ジョイトレ、「べるもんた」。臨時扱いではあるものの、定期的に走り乗車率も高く好調に推移しています。そろそろもう1両の追加や、城端-氷見直通列車などを考えてみてはいかがでしょう?

 

JR東海キハ25形1000番台

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「国鉄からJRへ」。分割民営化から30年、ついにJR東海が気動車の全車両をJR世代車へ統一する時代がやって参りました。キハ25形、見た目はほとんどパンタグラフのない313系電車、逆になぜパンタグラフが無いのか不思議に思うくらいです。

 

今回ご紹介するのはそれこそ国鉄型車両駆逐の使命を持って増備された1000・1500番台でございます。このグループからは313系0番台から長らく続いたビート付車体ではなく、レーザー溶接によるビートレスステンレス車体となっていますね。1000番台と1500番台、何がそれぞれ違うのかといいますと、1000番台は寒地仕様、1500番台は暖地仕様と言った具合です。

 

車内です。全引退したキハ40系列が、全18きっぱーが泣いて落ち込んで落胆して恨みを憶えたオールロングシートとなっております。なんでこんなことするかなぁ・・。

 

ドアです。地方向け気動車ともなるとここもチープになるのか、化粧板が省略されてステンレス地仕上げとなっています。313系であれば全ドア上に設置されていたLED表示機も千鳥配置に減らされています。高かれ安かれ究極の標準化を推し進めたJR東海、ここへ来てどこにケチる必要があるのか、いくらなんでも地方に失礼ではないでしょうか。

 

LED表示機と整理券発行機が備わるドアです。整理券発行機も一部の設置に留まります。

 

ドアは半自動化されており、外に開ける、中に開閉両方のボタンが備わります。

 

足元にはわずかながらステップが残っています。ホームをいじらないとすると、気動車としてはこれが限界なのでしょうか。

 

車端部です。仕切り扉は今時の窓が長いものとなっていますが、やっぱり化粧板は貼られていません。

 

トイレを有する車端部です。昨今のバリアフリー対応設備の充実っぷりは素晴らしいですね。

 

最前面です。基本は313系を基本としたそれですね。奥まった位置にある仕切り扉もそのひとつです。

 

ワンマン運転時はこの通り。運賃箱は蓋をひっくり返して開くあまり見かけないタイプですね。運賃表示機はLCDタイプのものが登場当初より装備されています。

 

天井です。照明はLED灯、313系の最終増備車で採用された半円状のカバーを付けたものとなっています。少し間隔をあけて設置されているため本数は313系比で少なくなっていると思いますが、LED特有の明るさで補っている感じがします。

 

窓です。313系のボックスシート車やロングシート車と同じ窓配置となっています。日除けはフリーストップ式のロールカーテンが備わります。どこぞの東日本のように着色ガラスで済ますようなことをせず、日除けの意味をしっかり理解した上で良い意味でお硬く車両を作り続けるJR東海らしいと思います。

 

座席です。ドア間は10人掛け、袖仕切りは板状となっています。日本車輌のクセなのでしょうか、ここが作る車両の袖仕切りはどれも大きさが中途半端で、板状の袖仕切り唯一の利点である立ち席との分離に少し難が出ています。そこまで大幅に混雑することも無さそうですが・・。

 

優先座席とセットになったロングシートです。モケットをオレンジにして区別しています。

 

そして更に整理券発行機とのコンボです。片側のみの設置で、この画像で言うと右側のドアが開いた時はわざわざこちら側へ整理券を取りに行くという不自然な導線となります。こんなとこケチらんでも・・。

 

整理券発行機を裏側から。意味を成してそうでその実ほとんど使い物にならないなんちゃって肘掛けが設置されています。ゆとりを作ろうとした配慮には拍手ですが、詰めが甘いというか何と言うか…。


車端部の4人掛けです。座り心地は正直そこまで悪くありません。程よい柔らかさで長時間乗車にもある程度耐えられるものではないかと思っています。でもね、新宮から亀山まで4時間これってねー、地獄ですぞ。三重県北部の混雑区間ならまだしも、南部なんて劇的に混むわけでもないでしょうに…。

 

トイレです。バリアフリー対応トイレで、開閉はボタンによる半自動タイプとなっています。

 

向かい側のフリースペースです。暖地仕様ながら、ヒーターが備わっています。


JR東海気動車の完全JR世代化は間違いなくJR史上に記されるターニングポイントではありますが、それを手放しで喜べない貧乏旅行者がここにいます。

 


JR東日本キハ141系700番台「SL銀河」仕様車

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岩手が生んだ詩人、宮沢賢治の代表作に「銀河鉄道の夜」があります。あのお話も生きるとは何ぞやというものを問うた重い物語ですが…。そのモチーフとなったのが現在はJR東日本釜石線となっている岩手軽便鉄道です。ここに、岩手県の震災復興支援を目的として2014年からSLが走り始めました。

 

C58、ローカル線用の機関車で、この239号機は釜石線でも運用実績があった機関車でした。復活以降、臨時快速「SL銀河」として走り続け、時折JR東日本管内で出張運転を行っているとのこと。

 

遠野駅での小休止を終えて峠を越えます。後ろ側を見るのもまた珍しいですね。

 

乗車時は5月、運転席にはこいのぼりが付いていました。石炭の煤で真っ黒になっていますが(^^;;

 

陸中大橋にてまた小休止。

 

で、私のメインはやはりこちら、SLとこれば付き物となるのは客車、2014年にして客車の手配を一から行うのは大変だったでしょうに…。がしかし何やら状況がおかしい。動力を持たない客車のハズなのになぜか前照灯が4発も付いているではないか…。

 

題名時点で盛大に出オチをかましておりますが、この車両、元は北海道で活躍したキハ141系ディーゼルカーで、更に出自を辿ると登場時は本当に客車であった車両です。客車列車の削減により余剰となった51系客車に運転台とディーゼルエンジンを取り付け、JR北海道学園都市線で活躍しました。その後同線の電化でまたも余剰となり、北海道で活躍することを許されなかった車両をJR東日本がSL銀河用に買い取って改装したのが現在の姿となります。

 

釜石線の峠越えはC58の動力だけでは不十分と判断され、この車両の動力はそのまま残され補機の代わりとなっています。確かにこうすればDLを連結する必要もないですね。社内では動力付きのこの客車を「旅客車」と言う当たり障りの無い呼び方をしているそうです。ちなみにこの旅客車の運転士にお聞きしたのですが、C58が検査に入った時にはDLが代替機となるそうです。えっ…?(^^;;

 

車体にはSL銀河の名の通り、大きな星座のレリーフが貼り付けされています。塗装としなかったのはさすがですね。こちらは1号車のさそり座です。

 

お次は2号車、いて座となっています。ちなみに中間車は動力無しのキサハ144となっています。オハでもいいような気がしますが、台車はキハ56の流用品だそうな。SLが使えない時の代走でDLが付くのは、この付随車のためでしょうか。

 

3号車はわし座らしいのですが、白鳥っぽいですよね、これ(笑)

 

4号車ははくちょう座です。夜明けを意識した塗装となっており、4→1号車と明るくなってゆくグラデーションとなっています。

 

停車駅では特製の乗車位置が貼り付けされています。

 

いよいよ車内です。銀河鉄道をイメージしているだけあり星座を各所に配したデザインとなっています。

 

ドアです。北海道時代はステンレス地そのままでしたが、移籍に際して木目の化粧板が貼り付けられています。床には一部タイルカーペットが貼られていますね。なお、デッキは北海道時代に撤去されており今も変わりません。

 

一部車両を除いて設置されている半自動ボタンです。遠野や陸中大橋の長時間停車時の車内保温には必要かとは思いますが、何となく観光列車には似つかわしくないような気がします。この辺りに住んでいる方は使い慣れているとは思いますが、首都圏を中心に慣れない方も多いと思います。

 

ごみばこです。かなり低い位置にあり、容量も大きくありません。

 

フリースペースです。ちょっとした椅子も用意されています。

 

その椅子です。1.5人掛けでしょうか(笑)

 

最前面です。SLの背面もバッチリ見えます。

 

その運転台部分。あくまで動力確保、ブレーキハンドルは「抜取」とし、「SL補機」のモードを使うことでATSを切った状態で力行が出来るように改造されているそうな。左側にはSL交信用の無線機もあります。

 

窓には乗車記念ボードがマグネットで貼り付けされています。定位置はここで、アテンダントさんが記念撮影用に持ってきてくれます。

 

トイレです。さすがに洋式に交換されました。

 

そしてバリアフリー対応トイレ。円筒形となっています。

 

天井です。正直乗車した瞬間に「何だか安っぽいなぁ」と思ってしまったのですが恐らく原因はこれですね。照明がカバー付きのLED灯となっていますが、蛍光色にしてしまったばっかりに色合いが飛んでしまってるのでしょうね。暖色にしておけば、水銀灯の雰囲気を少しでも出せたでしょうに…。

 

窓です。北海道時代の二重窓はそのまま残されており、今は煙の浸入を防ぐために使われています。窓上にはステンドグラスがはめ込まれており、各車のシンボルの星座が描かれています。日除けは横引き式で、生地はやや厚手となっています。

 

座席です。SLと言えばやっぱりこれ、ボックスシートが整然と並びます。

 

フレーム自体は従来のままですが、木目の化粧板の貼り付け、持ち手の変更、モケットの貼り替えを行っています。背ズリはヘッドレスト部分が分離したものの厚みが若干増やされています。テーブルは北海道標準の細長いタイプから本州標準の変則四角形のものに交換されていますね。

 

車椅子対応座席を中心に2人掛けも存在します。座り心地は安定の国鉄クオリティを保っていると思います。足元の暖房用の配管が邪魔と言えば邪魔ですが、我慢我慢…。

 

各車にはLCDディスプレイが搭載されており、各種情報を流せるようになっています。

 

2ボックスに一箇所の割合で入れられている装飾です。かなり良い雰囲気が出ていると思います。

 

各車にはちょっとしたギャラリーがあります。ボックスひとつ分を潰してカーテンを降ろした状態で展示しています。

 

ギャラリーその2。銀河鉄道について触れられています。

 

ギャラリーその3。ここは面積が広めですね。

 

ここは月と星のミュージアムだそうで。自然が多い宮城県、星がよく見えそうです。

 

フリースペースも兼ねたギャラリーです。宮沢賢治に関する展示物がそこかしこにあります。

 

向かい側はこんな感じ。宮沢賢治って、色んなことをしてますよね。

 

4号車の車内販売スペースを兼ねた車両です。奥がそのスペースとなります。

 

その手前はやはり簡単なギャラリーとなっています。

 

車内販売スペースです。駅弁やアルコールを含むドリンク等、販売内容は充実しています。

 

向かい側のフリースペースです。ロングシート配置のゴツいソファが置かれていますね。

 

その先にはSL銀河のギャラリーもあります。構想段階のスケッチ等、貴重な資料が展示されています。

 

その中でもこちら、車内の構想図はこんな感じですね。

 

このスケッチを見ると、ボックスシートだけでなく2人掛け等も描かれています。座席自体も元のフレームを使うのではなく、全く新しいソファ調の座席を置く予定だったのかもしれません。実際はえらく現実的な感じにまとまってしまっていますが・・。

 

1号車のミニプラネタリウムです。

 

鑑賞には車内で発行される整理券が必要との事。内容は・・まぁ乗ってからのお楽しみとしましょうか。多くは語りません。

 

新製から様々な伝説を作ってきたキハ141系列。ここにまた、新たな伝説の1ページを刻み込んだのでした。末永い活躍を祈ります。

 

JR九州815系

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車内観察日記
日立製作所が売り出しているA-Train。総合製作所が生み出す標準車体は会社の個性を潰しつつ広がっていますが、このA-Trainもなかなかの広がりを見せています。ざっと国内では11社がこの工法で製造された車両を使用し、なんと海外にもこれらの仲間が存在します。そのA-Tran工法をはじめて採用したのがこのJR九州の815系です。なんというか、お顔がなんともつぶらです(笑)

 

トップナンバーですね。現在熊本と大分の電化ローカル線で活躍しています。

車内観察日記
車内です。外観は赤いイメージなのですが、中は銀と黄色が混在しているイメージですね。モノトーンに抑えたいのか黄色で目立ちたいのかどちらなのでしょうか・・。

車内観察日記
ドアです。JR九州のドアの特徴って塗りドアが多いことですね。化粧板仕上げとされることが多い中異色です。LED表示機も設置されていますがかなり文字が小さいです。この辺りは阪急9300系の2次車まででもそうだったので、A-Trainの仕様なのでしょうか。持ち手も「の」の字型をしたものです。最大限長くすることにより持つことが出来る身長層を広げることに成功していますが、やはり握りづらいことこの上なし。それと、阪急沿線に住む私には色がブロンズであるのと銀であるのはこうまで違うものなのかと思い知らされた次第。

 

最前面です。ドア同様、黄色が目立ちます。周りの化粧板が灰色で暗い色なので余計に目立つんでしょうね。運転台は後ろ側へ張り出しており、天井へと繋がっていないのでなんだか電話ボックスのようです(笑)

車内観察日記
天井です。照明はカバー無しの蛍光灯となっています。ラインデリアなどは存在せずスッキリしたものになっています。荷棚もアルミで出来ており、断面がそのまま分かるようになっています。面白いですが、段ボールをカッターで切ったように見えるのでこれはどうなのでしょう(^^;;

 

窓です。ドア間ドーンと大型の1枚窓ですが、日除けは省略され、着色窓で済まされています。展望はいいハズなのですが、晴れた日の青空がくすんで見えるという…。

車内観察日記
座席です。オールロングシートで、ドア間10人掛けです。アルミの座席にクッションを付けましたと言った感じですね。クッションは個別に分かれています。中央には肘掛のごとくパイプが入り、袖仕切りに関してもパイプとなっています。またポールも別の所から上に伸びています。冬季は寒くなりそうで…。

車内観察日記
戸袋に当たる部分にはこのようにヘッドレストも存在します。座り心地は見てのとおり、金属にクッションを付けたものなので薄っぺらんなものですが、817系白缶に比べるとクッション性にも優れています。初めての乗車は学生時代、この座席で大牟田から熊本まで乗車したわけですが、早朝に大阪を出てずっと電車乗りっぱなしだった疲れが出たのか、爆睡してしまいまいました(笑) 着いたのは22時頃でしたからねぇ・・。

 

一部優先座席となった座席です。背ズリに優先座席表示のカバー、ヘッドレスト上にステッカーを貼り付けて区別しています。

 

トイレです。こちらも天井から分離されています。掃除、大変そう…。

 

向かい側のフリースペースです。握り棒とヒーターのみのシンプルな構成です。



熊本・大分の電化路線で出没する815系。ロングシートが少し幻滅ですよね・・。車窓は悪くないものを持っているだけに、少し残念。クロスシートに換装されることは多分ありませんが・・。

JR九州817系

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現在のJR九州の新型近郊型電車といえばこの817系ですね。

 

車内観察日記

前面がまたなんともきれいな切妻なこと。そこをデザインでカバーしたのがさすがと言ったところでしょうか。ですが額縁が側板が飛び出したまま処理し忘れたように見えるのは僕だけでしょうか(^^;;

 

このグループについては、2両編成でワンマン運転対応となっているため使い勝手がいいのか、九州の電化区間のあちこちで見ることができます。

 

前面直後はスッパリしているわけではなく、一段凹ませた部分に英字を入れています。

車内観察日記
こちら最近北部九州地区で大増備されている2両編成の2000番台と3両編成の3000番台です。初期のグループとは違いしっかり塗装されていて、「白缶」というあだ名をもらっています。・・うん、白缶ねぇ。。 まぁ初期グループがアルミ缶なので妥当といえば妥当かも。

 

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白缶では行き先表示を大きくした結果、側窓が小さくなっています。表示方法が何やらバスっぽく、西鉄バスに喧嘩を売っているようです(^^;;

 

車内観察日記

側面にはこのようなロゴが。「君は通勤電車に乗ってるんだよ」と何のためらいもなく言われてる気がしてなりません(^^;;

車内観察日記

両車が併結するとこんな感じ。手前がアルミ缶、奥が白缶です(爆)

車内観察日記

福北ゆたか線他、鹿児島本線など、九州島内の普通から快速まで幅広く使用されています。

 

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1100番台までの車内です。813系に引き続き、転換クロスシートが並びます。

 

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車端部です。ワンマン運転での乗り移りを考慮してか仕切り扉はなく、幌は車高目一杯にまで広げたものとなっています。他車と互換性が無いのは管理上大変だと思うのですが…。

 

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トイレを有する車端部です。こちらはまた後程。


車内観察日記

前面です。壁ではなくもはやボックスといった感じですね(笑)
 


窓です。大型の一枚窓が気持ちいいですね。但し、日除けはありません。この辺りの貧乏臭さというかお手抜き感はどこであってもあまり好きではありません。
 
長崎地区で見かけた車両では、上部に黒いフィルムを貼っていました。ようやく着色ガラスでも眩しいものは眩しいと気付いたのかどうかは分かりませんが、少し進歩したのではないかと。

座席です。ドア間は全席転換クロスシートとなっています。
 

木をベースとして、クッション部分にはなんと本革を使用しています。この辺は885系ともどもアウトレット品の使用で実現したサービスでしょう。普通ないですよね、特別料金不要で本革なんて。それにしても、横幅を取ったせいか通路側の肘掛が細いのが残念ですね。



優先座席は白いカバーを付けて区別しています。座り心地はと言えば、座面のクッション性の無さ、肩部分に木がガツンと当たるのがあまり好きではありませんが、個人的にはなぜかあまり悪い気はしない不思議な座席です。18きっぷでもコイツにあまりお世話になってないせいでしょうか、それとも後続がもっと酷いせいでしょうか…。

車内観察日記

窓側は肘掛を無くす代わりに、桟を広く取り、更に壁にくぼみを付けることにより代替としています。この気配りはなかなかマル。肘掛を無くした青いJRやそもそも自由席が崩壊している緑のJRにも見習って欲しい部分ではあります。

車内観察日記

ドア横には1人掛けの補助椅子があります。あ、チラッと見えていますが、転換機構は阪急9300系などと同様の一本足のタイプです。

車内観察日記

開くとこんな感じ。この座席は開くと固定出来ましたが、他の椅子はどうなのでしょうか。座り心地は「パイプ椅子」を想像して頂くとピッタリ来ると思います。

 

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車端部のボックス配置区画です。ここは転換区画よりもシートピッチが狭くなっています。ここはドア横の補助椅子は廃してでもシートピッチを広げるべきだったと思いますが、妻面側の座席を見ていると転換クロスシートと同じ座席を少し立て気味にセットしているため、これでも多少無理をして設置しているんでしょうね。なお、ドア横側の座席は転換可能です。

 

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トイレです。815系に引き続き天井からは分離した構造としています。トイレの屋根が筒抜けになっているなんてことはありませんのでご安心下さい(^^;;

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車椅子スペースです。握り棒、ヒーター、非常通話装置と一通り揃えられています。吊革は奥の4個が珍しく通常の長さとされています。


車内観察日記

続いて2000番台、3000番台(以下白缶)へと参ります。


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車内です。817系なのに・・817系なのにロングシートです・・。ロングシートといえば815系や303系などの専売特許じゃないんですか・・。何だか、この辺りからJR九州はやたらロングシート路線に切り替えた感があり残念です。

 

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ドアです。こちらはアルミ缶と大きく変わりません。ロングシートになり、若干立ち席スペースが増えたくらいでしょうか。

 

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車端部です。このグループからは仕切り扉が追加されています。火災時の延焼や風の通り抜け防止などのためと思われ、通り抜け時は煩わしいですが個人的にはファインな選択だと思っています。

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トイレを有する車端部です。ここもアルミ缶と比べると充実してるなぁと思わされます。時代の進歩ですね。

 

車内観察日記

天井付近です。白缶ではカバータイプのLED照明を採用しています。間隔をかなり開けて設置していますが、持ち前の明るさと白い化粧板でカバーしようという魂胆でしょうか。ドア付近の吊革はこのように円形になっています。遊び心があって面白いと思います(^^)


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窓です。大型の1枚窓が気持ちいいですが、日除けは省略されて着色ガラスで済まされています。金輪際、JR九州には日除け付きの普通列車は出てこないんでしょうね。

 

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座席です。ドア間は10人掛けのロングシート、初期車同様に座席が木をベースにしたものになっています。


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車端部の4人掛けです。背ズリや袖仕切り部分、木材の曲線加工はなかなか難しい作業なのではないでしょうか。ですが、クッション部分・・というか、モケットを「貼った」だけでクッション性は皆無です。例えるならそうですね、学校の椅子ですね、うん。授業を受けるならばいいですが、揺れる移動手段としてはどうでしょうか。やはりデザイン性と実用性の両立は難しい好例となっています。デザイナーよ、これで毎日1時間以上通勤してみやがれ。

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もちろん、ミトーカデザインの遊び心、モケット違いもいます。

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優先座席は白いカバーとステッカーで対応していました。


車内観察日記

ドア横ではヘッドレストのように張り出した目隠しがされています。これがもう少し幅が広ければ体をグッと預けることが出来るのですが・・。

車内観察日記

数席にはヘッドレストクッションも。正直、これは無い方がいいというか、もう少し厚みなり取り付け位置を工夫する必要があります。掛け心地は柔らかいのですが、これが原因で前のめりの姿勢になってしまいます。もっと深く設置すればこれはこれでありになるハズ・・

車内観察日記

一部のドア横にはゴミ箱があります。その上には小さなテーブルも。しかしここにテーブルを置くと、ゴミを捨てずらいですよね(^^;; とことんトホホですなぁ・・。

車内観察日記

トイレ横の車椅子スペースです。ここにもテーブルがあり、実際にここで女子高生が勉強している光景に出くわしました(笑) そしてなんとドリンクポケットまであります。ここをどのように使って欲しいのでしょうか(^^;; 

 


壁面には介護者用として補助椅子が設置されています。実はロングシートに座るよりここに座るほうがまだマシというウワサも・・。

開いてみました。背ズリは出てきませんが、上部に軽く腰当が設置されています。個人的には、進行方向を向きながら、窓際に設置されたテーブルにもたれかかるのがオススメです(苦笑)

車内観察日記
筑豊本線の夕焼け。実際はもっと明るいのですが、カーテンを廃し着色ガラスとしているためにこんな感じに・・。
 

各方面、そして内側からも叩かれている白缶、そして避難車両として使われるアルミ缶・・。この兄弟の関係の行方やいかに・・。

 

JR九州BEC819系

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現在、日本各地で国鉄型気動車の置き換えが進んでいます。JR世代の気動車を導入するのが多数ですが、JR九州ではこの流れに沿わず、新たな道を選択しました。

 

蓄電池車両、試作車は出ていましたが鉄道線上を営業運転する車両がようやく出てきたという感じですね。BEC819系、世界初の交流蓄電池車両となっています。


前面表示機は大型のLED表示機となっています。この辺りは最近のJR九州ではお馴染みとなりつつありますね。

 

車体は817系をベースとしたものになっています。前照灯がLEDとなりましたね。

 

で、注目の蓄電池。青で塗装されており目立ちますね。

 

折尾駅にて。若松線と篠栗線の直通運用に使用されており、この駅にてパンタグラフの昇降と充電を行います。

 

側面には愛称とロゴが入っています。Dual Energy Chage Trainからテキトーに文字を抜き出して「DENCHA」だそうな。

 

見にくいですがトップナンバーですね。

 

車内です。817系白缶をベースに、305系の要素をミックスさせた感じですね。

 

ドアです。化粧板付きの両開きドアとなっています。LCDディスプレイが千鳥配置で取り付けられています。窓の下には長らく「床に座らないで下さい」の棒人形が居座っていたのですが、「あそぼーい!」のキャラクターであるクロちゃんに入れ替わっています。

 

ドア上には開閉ランプが設置されています。

 

ドアは半自動タイプとなっています。何気にJR九州で半自動ドアを備えた電車って少数派ですよね。

 

車端部です。こちらは直方方ですね。817系では座席がありましたが、まだまだ技術の進歩が必要なのか機器室が占めています。


若松方のトイレを有する車端部です。仕切り扉はガラス製、最近増えてますね。


最前面です。815系から始まり817系で確立した「電話ボックス」スタイルとなっています。


天井です。白缶ではカバータイプのLED灯だったのですが、この系列では蛍光灯タイプとなりました。なんででしょうね?ドア付近の踊り場は最近のJR九州らしくサークル状吊革が設置されています。そう言えば、JR九州も丸い吊革を頑なに使い続ける会社ですね。恐らく某デザイナーのこだわりだと思いますが。


天井その2。パンタグラフを折り畳んでの非電化トンネル区間走行を考慮してか低屋根構造としています。またここの吊革はサークル状ではなく、一般的な配置に近くなっています。


窓です。大きな一枚窓は向かい側に乗客が来なければそれなりの側面展望となります。相変わらず日除けはありませんが…。

 

座席です。白缶をベースにした木を加工して作ったロングシートとなっています。ええ、見た目はウッディできれいなんですよ。


もちろん、見た目重視なだけにモケットも多彩です。座り心地はと言えば、白缶に比べると座面は「モケット貼っただけ」から「座布団を敷いた」に進歩しています。やっぱり白缶はすこぶる評判悪かったんだろうなぁ、と。でもね、肝心の背ズリが相変わらずダメなんですね。座席に座った際に座面の次に力が加わるであろう腰部分がガッツリ「木」、ここを何とかせにゃあかんやろ!

 

更にモケット違い。ある程度理解出来るのは、若松線の営業距離がそこまで長くないので、「ちょい乗り」くらいであればとやかく言う必要もないことでしょうか。いや、これで「日田彦山線ぶっ通し」とか言われた日にゃあどうかしてるんじゃないかと思いますが…。


優先座席です。革張りとなっていますが、こちらも885系やアルミ缶同様、アウトレット品なのでしょうか?手前側のドア横にはテーブルとゴミ箱が備わります。車内美化にはちょうどよい方法ですよね。


ドア横の2席にはヘッドレストが付いており、マジックテープでバリバリすることも出来ます。ただそれだけで、「だからなんだ」と言われても何もありません(^^;; 白缶と違うのは、あちらは両端を空けた2席にヘッドレストが付いていたことですね。アレだけは本当に謎です。というか、このヘッドレストも姿勢崩壊の図を呈しているのですが…。


袖仕切りはガラス製です。スリットを入れてはいるものの、冷たさはダイレクトに伝わりますし、汚れも傷も入りますし、何より肘周りに余裕が無いんですよね。見た目はよろしいですが、実用性はどこを切り取っても残念なんですよねぇ。

 

仕切り扉には外にも描かれている「DENCHA」のロゴが入っています。


トイレです。バリアフリー対応、ここは最近の電車らしいです。で、やっぱり815系から続く天井から分離している構造となっています。

 

フリースペースです。車椅子やベビーカーを止めておくための滑り止めが貼られています。白缶と異なり、ここは窓が無いんですね…。


そして介助者用腰掛です。例によって、ロングシートよりここの方が座り心地がいいかも…。

 

LCDディスプレイです。次駅案内の他、充電走行のイラストも出されます。

 

非電化路線の新たな道を拓いたこの系列、今後の課題は長距離路線でも対応可能な蓄電池車両の導入となってくるのでしょう。楽しみですね。

 

えちごトキめき鉄道ET127系

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信越本線。かつては高崎から長野、直江津を経由して新潟に至る幹線でしたが、北陸新幹線延伸により横川-篠ノ井間と長野-直江津間が廃止され、横川-軽井沢間を除く各線が第三セクターに移管されました。
 

そんな第三セクター各線のうち、旧信越本線の妙高高原-直江津間、旧北陸本線の直江津-市振間を運営するのがえちごトキめき鉄道です。最初社名を見た時には「鉄道会社もキラキラネームの時代か…」と思ったものですが…。ちなみに北陸新幹線が上越妙高でJR西日本と東日本で分かれているのは、仮にJR東日本が富山や金沢までとなった場合にJR西日本所有の北陸本線を切り離せないためと言われています。悪い知恵は働くもんですね。


さてそんなトキてつの旧信越本線区間、妙高はねうまライン(これも中々のキラキラネームですが…)に導入されたのが元JR東日本のE127系改めET127系です。これまで115系や189系などクロスシート車のオンパレードだった同線が突如としてロングシート車が大半を占める路線と化してしまいました。そりゃあ、115系よりも遥かに新しい平成生まれの車両で、中期的に見れば車両更新を遅らせることは出来ますが…。


無塗装ステンレス車体で、ステッカーは貼り替えられています。JR時代のキムワイプラインの跡が…。
 

車内です。元々新潟地区の近距離区間を専門としていた車両をそのまんま持ってきています。
 

ドアです。無塗装ステンレス仕上げとなっています。E127系は東北の701系の直流バージョンという位置付けですが、あちらとは違いステップレスとなっています。古くから115系が運用されていた実績があるからなんでしょうね。
 

車端部です。両開きの仕切り扉は701系と共通ですね。それにしても、なぜ両開きなんでしょう…。
 

トイレを有する車端部です。向かい側は車椅子スペースとなっています。
 

最前面です。地方向けではよくあるとは言え、電車で半室構造を採用しているのはあまり例がないように思います。ワンマン運転対応のために各種設備があるわけですが、車掌乗務列車や最後尾ではこのように運賃箱が収納されます。ワンマン運転列車の最後尾であれば、車掌台側に入って後面展望を楽しむのも悪くはありません。ただし、二本木駅のスイッチバックの運転扱い時など、邪魔にならないようにしましょう。


天井です。3扉だけあり、4扉の首都圏通勤電車よりもスッキリしているように見えます。


窓です。固定窓を4枚並べています。で、E系列の通勤電車では共通項となっていますが日除けは有りません。701系もそうですが、この時期に造られた車両の日射の遮光性は後続の車両と比べても恐ろしく悪いです。日本海ひすいラインで走るET122形は元の生まれの良さ(?)もあって日除けも装備されてるわけで、三セク移管がなされたこれを機に日除け増設に踏み切ってみてはいかがでしょうか。


座席です。バケットタイプのロングシートで、ドア間は3×4で区切られた12人掛けです。かつての外側のラインと同様の黄緑色をしたモケットとなっております。

優先座席とセットになった座席です。優先座席のモケットはJR東日本共通のそれですね。この辺り、ET122形が順当にJR西日本ベースのモケットになっているのも合わせて、元管轄会社が異なっていることを表していますね。個人的には、モケット貼り替え時期に両車のデザインが統一されることを祈っています。
 

車端部の3人掛け優先座席です。かつての役割は短距離専門ながら、長距離利用を念頭に置いた701系をベースにしていることもあり、209系由来のあの駄席に比べると安心して座れると思います。座面の底付き感が気にならなくもないですが、その後JR東日本に登場した近郊型車両が軒並みあんなことになっちゃってるのを見るにつけて恵まれていると思います。袖仕切りは大型の板、寒風の顔面直撃こそ避けられますが、肘周りには大いに不満が残ります。


トイレです。中は洋式となっています。ここは115系時代よりもサービス改善が図られたところですね。


その向かい側の車椅子スペースです。握り棒にヒーター、非常通話装置が備わるわけですが、車椅子利用者でもこれはいくらなんでも低すぎるのでは?(笑)


とにもかくにも地域の足、課題はたくさんありますが地道に走り続けます。

JR西日本キハ40形 岡山地区

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JR各社で置き換えが進むキハ40系列。その中でJR西日本では後続がしっかりしていないのかお財布事情なのか(多分に後者でしょう)、まだまだ非電化区間の主役を張っています。その中でも岡山地区のキハ40形を紹介します。かつて多くいたこの岡山地区塗装、今回の取材では1両しか見掛けませんでした。

 

で、あれよあれよと広がった単色塗装。地域ジョイトレ化された車両を除くともう完了が見えており、中には消滅した塗装もいます。懐かしさを追い求めた前向きな塗装変更じゃないのが寂しいですよね。

 

津山駅にて。ええ、時代はJR、この画像は国鉄時代にしか見えません。違う点と言えば、車両の半自動ボタンとかベンチの形状とか乗り換え案内に路線記号が入ったことくらい(笑)

 

ここは新山口、塗装だけではどこの車両かは分かりませんが、広島地区のキハ40と思い込むのは早計、「普通」の文字がJR西日本オリジナルのカッコいい字体となっているのは岡山地区で活躍した証拠です。

 

車内です。岡山、広島、山陰、北陸…。それぞれ座席周りに微妙に差があるのが面白いと思います。

 

ドアです。化粧板が貼られていない片開きドアとなっております。

 

半自動ボタンです。外側に開ける、内側に開閉両方のボタンが備わります。今や全車両に開閉ボタンが設置されており、この辺りの整備状況の完璧さは意外に思います。

 

最前面です。近年、運賃表示機がLCDディスプレイ化されています。それ以外はまぁ変わったところも特にありません。


併結運用となるとこんな感じ。運賃箱を運転台寄りに収納して通路とします。

 

天井です。まばらな蛍光灯に扇風機、ゴツくてデカい割にあまり冷えない冷房装置はJR西日本のキハ40系列の共通項です。吊革はロングシート上にのみ設置されています。

 

窓です。二段窓なのは変わりませんが、黒サッシで下段固定、上段上昇式のものに交換されています。座りながら窓を開けて風を受けることが出来なくなったのは少し残念です。冬のすきま風を防げるようになったのは逆に進歩点ですね。


座席です。まずはボックスシートから。


安定の国鉄設計、シートピッチがやや狭くなっているのと配管のせいで窓側は狭いですが、空いていればそれなりに寛ぐことが出来るでしょう。岡山地区限定アイテムと言えばヘッドレストカバーですね。あるのと無いのとでは見映えが全く異なります。



で、キハ40限定アイテム、2人掛けです。


シートピッチ、横幅ともに狭い空間に無理矢理設置したためかなり狭く、思ったほど居住性はよくありません。むしろ、なんでクロスシートにしたのか不思議なくらい。


ロングシートです。まずは2+3の5人掛けから。ここも他地区同様、袖仕切りは簡易なパイプ構造となっています。


優先座席とセットになったロングシートです。近年モケットが緑地にピクトグラムを散りばめたタイプになりました。


トイレとクロスシートに挟まれた3人掛けです。狭いと感じるか、コクーンに感じるかはあなた次第です。


トイレです。キハ40らしい、出入り口が狭い和式トイレとなっています。


連結するとこんな感じ。ここを撮るためにデジカメの画面を覗くと、何やら隣の車両がおかしいご様子。


ラッシュ対策なのか、一部クロスシートが撤去されロングシートとなっています。こちらは今や姿を消した115系3500番台と似た発想ですね。


延長されたロングシートです。煙突の関係か、真ん中の2人掛けの背ズリが欠けています。もう少しなんとかならなかったのでしょうか(^^;;


向かい側はこんな感じ。延長部分は座席自体は違和感なく作られていますね。煙突部分は肘掛けを兼ねたスペーサーが入ってます。

 

JR東日本E127系100番台

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長らく国鉄型の115系が幅を利かせていたJR東日本の信越地区。そんな中でも、松本地区の大糸線ではJR世代に導入された車両が少しばかりではありますが主力として活躍しています。

 

E127系100番台、新潟地区に兄貴的存在の0番台がいますが、前面はなんだか701系の顔に先祖(?)返りしたような気がします。

 

車内です。東北や新潟ではこの顔ともなると「ロングシート地獄」が目に浮かびますが、ここでは全編成が安心のクロスシート設置車両となっています。こちらは登場時の姿ですが、まだ残っているのでしょうか。

 

ドアです。ステンレス地仕上げ、0番台同様にステップレスとなっています。

 

車端部です。0番台と異なる点は、トイレの設置位置が変更されたため2両編成の両側がこのスタイルとなっていることですね。相変わらず仕切り扉は両開き式です。

 

最前面です。地方車両らしく乗務員室は半室構造、ワンマン運転時の最後尾は運賃箱を収納するため、車掌台側に入って後面展望をすることも出来ます。推奨されているわけでは有りませんが、満席でどうしようもない時は是非。

 

天井です。ラインデリアや吊り広告が無い分首都圏よりもスッキリしています。当時は震災後の節電で蛍光灯の一部が抜き去られていました。

 

窓です。0番台同様、日除けは無いわ着色窓の効力は薄いわで大いに不満が残るそれです。一部は開閉可能なため二段窓となっていますが、大部分がこのように固定式です。

 

座席です。まずはロングシートからですが、かなりのバリエーションがありますね・・。先に紹介するのは12人掛けから、3×4で区切られたバケットシートを採用しています。袖仕切りは首都圏でも見られる大型の板状のもので、こっぴどく言いますが内側の処理の仕方は大いに気に食いません。

 

車椅子スペースとセットになった9人掛けです。車椅子スペースは今頃横にベビーカーマークが貼り付けされてフリースペースにでもなっているでしょうね。付帯設備は握り棒に非常通話装置、寒冷地らしくヒーターが備わります。その横3席は優先座席となっています。こちらの袖仕切りは従来の肘掛を兼ねた板に近いものとなっています。211系のようにこれにアクリル板付ければいいのに、なんで奥の様になるのか・・とまだ文句を言う自分がいます(^^;; 

 

車端部の3人掛けです。座り心地は長距離でもまずまず耐えられる適度な硬さ、背ズリ高さ、座面の奥行きとなっています。長らく209系由来の座席が装備されなかったところを見るに、JR東日本も標準車体の座席の座り心地と形状の悪さを自認しているハズなのですが、今のローカル線に導入された車両ではあんなことになっちゃってますね…。

 

続いてクロスシートです。車端部側には3人掛けのロングシートが設置され、ドア付近の立ち客スペースを作っています。

 

景色の良い大糸線の眺望に配慮した結果だそうですが…。形状としては背ズリが小ぶりで、何だか「どうだ、横向けてやったろ?」感が漂います。

 

で、何より問題なのは新造車両にして窓割りがメチャクチャなこと。ロングシートの窓割りそのままにクロスシートを設置したもんですからそりゃあこんな有り様にもなりますわな。どこに座ってもこんな調子なんで、何が眺望に配慮したのか謎です。横向けりゃいいってもんじゃないって。

 

反対側のロングシートは2人掛けです。壁に挟まれてちょっとコクーンな印象。

 

トイレです。車椅子対応の大型タイプです。

 

その横にはゴミ箱が置かれていますが、なぜヒーターの前に置いたしゴミ箱…。そんなに熱する必要があるのかゴミ箱…。

 

さて、登場からある程度の年数が経った当系列、ただでさえ薄めだったモケットの色が褪せに褪せてきたのか、モケットの貼り替えを行った編成が増えてきています。それにしても、大胆な方向転換なこと…。

 

ロングシートです。座り心地は大差ないのですが、やっぱりビジュアル的にメリハリがすげぇなぁ、と。

 

クロスシートもこの通り。罪な窓割りはそのまんま…。

 


JR九州キハ47形「かわせみやませみ」仕様車

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ほとんどの列車が新幹線から接続する九州の観光列車群。先の改正で定期特急列車が消滅した肥薩線に2017年、新たな観光特急列車が登場しました。

 

「かわせみ やませみ」、熊本-人吉間で1日3往復運転される特急列車です。種車は順当にというか相変わらずというかキハ47形普通列車、今となってはもう「詐欺」もへったくれも無くなってきた感があるのは慣れなんでしょうね。というか、この列車名で初めて「やませみ」なんてのがいるのか、と少し賢くなった気分。

 

人吉駅ではこちらも同区間で特急に格上げされたある意味遜色特急、「いさぶろう・しんぺい」仕様車と並びます。ここで吉松行き普通列車として接続しています。

 

側面にはやはりイラストとロゴが描かれています。

 

そして窓下もこの通り。まぁいつも通り誰かが何かをやらかしたわけで…。

 

基本編成はかわせみ車両とやませみ車両の2両編成で、一部自由席が設定されています。ですが今回の乗車はお盆、熊本駅の案内を見ると指定席車2両、自由席車1両の3両編成での到着と案内されており、「はて、あとは何せみがいたっけ?」と思っていたら…。

 

「お前かい!!」と思わず心の中で叫んだ熊本の朝、自由席の正体とはいさぶろう・しんぺいの増結車、キハ140-2125です。方向幕もご丁寧に「かわせみ やませみ」になっているのはキッチリしているのか当て付けなのか…。この時は肥薩線の特急列車の中でどれに乗ってもリクライニングシートにありつけないという近年稀に見る残念具合を見せています。「Design & Story」が先行してしまい、"Comfortable"にまで頭が回ってないんでない?

 

そりゃあ、色の3原色は怪我の功名的にきれいに揃ってはいますが…て、もしかしてそれが狙い?

 

車内です。まずは「やませみ」車両から。今回の観察ではカメラのモード設定を誤るという痛恨のミスを犯したため、一部画像がかなり暗く写っておりますのでご了承下さい。全体の雰囲気としては、近年のミトーカデザインの流行をそのまんま持ってきた木で溢れた印象です。

 

ドアです。キハ47の改造、もちろん両開き扉ですしデッキはありません。一応、風の顔面直撃を防ぐべく仕切りこそありますが…。まぁ車両の性格からして要らないっちゃ要らないんですが。

 

車端部です。車内販売カウンターが備わります。なお、車内販売カウンターはこの時点では営業していませんでした。1号と平日の2号は営業していないようで。

 

向かい側には地酒や工芸品などの展示スペースがあります。この辺りはミトーカデザインに関わらずどこの観光列車でも見ることが出来ます。

 

天井です。森をイメージしたのか、木の枝や葉の絵柄を全面に貼り付けています。

 

座席です。リクライニングシート区画は885系で登場したJR九州のオリジナルフレームです。まぁどこでも見ることができますわな。詳細はまた「かわせみ」車両にて。

 

続いてボックスシート区画です。グループでの利用はこちらがおススメですね。まぁ、見た目からしてクッション性も決してよくない鉄道用としては向かないモノですね。ローカル軌条でよく揺れますし。まぁ観光列車ですから、盛り上がっていたらそんなの気にならないでしょうね。

 

こちらは2人掛け。こちらもテーブルは固定式となっていますね。出入りが容易だからなんでしょうね。

 

そしてカウンター席区画。こちらはペアシートが2組設置されています。恐らく、お一人様がここを指定することも出来ちゃうんだろうなぁ・・。

 

で、お一人様救済区画ともいえる反対側。シートマップはJR九州のHPにもあるので、指名買いの際はご参考まで。

 

「やませみ」車両の運転台側は荷物スペースを挟んでちょっとした個室風区画となっています。

 

荷物スペースです。二段式で、カーブ等での落下を防ぐためベルトも設置されています。

 

荷物スペースを抜けるとこんな感じ。通常運転では運転台との仕切り扉が閉められて本当に個室感覚ですが、本日は3両編成、幌も繋がっているので通路の途中に座席があるといった感じになってしまっています。

 

で、座席自体はやはりソファ調のもの、両側には折り畳み式のテーブルが設置されています。それにしてもねぇ、ソファ調とは言え特急列車にして堂々の「ロングシートの指定席」ですよ?冷静に見れば開けてはいけないパンドラの箱を開いたようなそんな思いです。一応、基本は2両編成ですし、個室間を出す為に手前の荷物置き場には簾(※今回運用時はたくし上げ)があるんでしょうけど・・。

 

続いては「かわせみ」車両です。「やませみ」車両とは配置や配色がちょちょいと変わっています。

 

ドアです。かわせみらしく青い塗装となっています。光沢が強く、この辺りは883系辺りまでのメタリック感が強く出ています。

 

なお、ドア上には開閉ランプが設置されました。

 

車端部です。こちらにはプチ展示カウンターとトイレが備わります。

 

で、展示カウンターはこの時は非営業。

 

で、折り返し時にはこのように地酒が多数並べられておりました。

 

トイレです。大型のバリアフリー対応トイレに交換されています。

 

トイレのとなりにはかわいい「かわせみ」のエンブレムが貼られています。

 

天井です。こちらは青い枝と葉のデザインですね。照明はLED灯が等間隔で並んでいますが、入線時は日除けが下げられた状態で入ってくるもんですから、照度足りてないのかかなり暗いです。まぁ、普段は日中の運転だけですが・・。冷房は集中冷房でラインフロー式となっています。あんなバカデカいのに冷えない冷房装置じゃちとマズいですよね。

 

窓です。固定窓となっていますが、配置自体は変わりません。おかげで、後述する悲惨な席も多々・・。日除けはやはり簾、メンテにめっぽう弱いJR九州がどこまでついていけるかがポイントですね。その他、柱には和風の飾り照明が付いています。

 

続いてカウンター席です。「やませみ」車両よりも多くの席があるようにみえますが・・。

 

うち3席はチャイルドシートのようなものである意味ダミーですね。

 

で、肝心の一般座席。背ズリは悪意しか感じない檻状、深く腰掛けずカウンターテーブルに頬杖付きながら景色を眺める方が幸せです。

 

そしてボックスシート区画。手前に見えるのは2人掛けで、ドア横に面しているため晒し者になるわテーブルがドア横にちっちゃいのがあるだけで通路側は「・・・」な状態だわそもそも外側は「窓側」ではなく戸袋の関係か「壁側」だわで、「なんでこんなとこに座席作っちゃうよ?」と言った突っ込み所満載の席となっています。

 

ボックス区画のテーブルはこのように折り畳む事が出来ます。

 

続いてリクライニングシート区画です。

 

モケットは各座席ごとに異なるデザインとなっています。この辺りの手の込み方はさすがドーンデザイン。

 

が、窓割を弄らなかったためにこんな修行席が出るわけで。観光、「光を観る」の意に反する言語道断の席とも言えます。実は「やませみ」車両で載せたリクライニングシートの最前列はもっと酷いんですけどね。既存車両の改造が悪いとは言いません、でもやるなら徹底してやって欲しいのです。

 

最前列には固定式テーブルが増設されていますが、なんで意地でも縁取りを付けてくれないのか、こちらがいじける勢い。座り心地としてはやっぱり座面の扁平さが気になるなぁと。

 

かわせみ車両の最前面は両側に荷物置き場が設置されています。その先は乗務員室との仕切り扉、業務感を出さない為に仕切り窓を一切付けないのはここ最近の観光列車の共通項ですね。ささやかな配慮と言われればその通り。

 

かわせみ車両の車端部はサービスコーナーとなっています。

 

中程にはお立ち台とともに覗き窓があります。

 

そしてサービスコーナーです。

 

野鳥を探すためなのか、双眼鏡が準備されています。さて、使用頻度のほどは?

 

スタンプ台と沿線マップ、ゴミ箱の3点セットです。なお、客室乗務員乗車列車ではVR体験も出来るとの事。新しい試みですが、今回は車窓や取材に徹したもので・・。

 

乗車記念証はセルフサービス、恐らくスタンプが2種類あるためと、一部列車に客室乗務員が乗車していないからなんでしょうね。

 

その上には感謝状やらQRコードやらがあります。乗車時には是非。

 

仕切り扉の窓をズームイン。かわせみのシルエットが描かれています。

 

で、こちらはやませみ。やませみの方がいかついですね(笑)

 

JR西日本103系 阪和線羽衣支線ワンマン運転仕様車

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225系導入により阪和線から姿を消した103系。この阪和線の支線、羽衣支線では最後の阪和線系統の103系が活躍しています。この車両は大目玉の白熱灯からシールドビームに改造された車両で、初期の部類に入る古参車です。

 

羽衣支線はワンマン運転を実施しています。ここに103系が残るのはこのワンマン運転用の機器を残しているからなんでしょうね。

 

車内です。この車両は先程の先頭車なのですが・・白いですね・・。

 

最前面です。仕切り窓は乗務員室への扉と運転台後ろの2箇所の配置です。手前の箱はワンマン運転用の機器なのでしょうか?

 

天井です。広告がなくてスッキリしているのが、この車両の先はそう長くないものであることを物語っているような気がしてなりません。今や扇風機を備える車両もかなり少なくなってきましたね。

 

窓です、田の字の二段窓で、下段を開閉することが出来ます。日除けは爪を引っ掛けるロールカーテンタイプのものが備わっています。

 

座席です。ドア間は4+3の7人掛け、車端部は3人掛けとなっています。ドア間の4+3の4人部分は大体3人で座られているので、現代の水準では6人掛けと言った方が適切かもしれません。座り心地はさすが混雑路線の通勤を支えてきた電車、奥行き小さめで背ズリの厚みも少ない短距離輸送に特化したものです。今や本当に片道3分の超ショートトリップ専従となってしまいました。

 

さて、いつも最初の方に出しているドアは今回最後の取って置きです。鳳寄り先頭車と中間車は化粧板の貼られていないステンレス仕上げの国鉄らしいものですが・・。

 

こちらは鳳寄りの先頭車です。なぜかこの車両にだけ化粧板が貼られています。登場時は塗りドア、その後ステンレス仕上げという経歴が多い103系の中で、恐らく唯一化粧板が貼られた車両でしょう。

 

東武14系

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日光・鬼怒川観光の起爆剤として東武が始めた一大プロジェクト、それがSL復活運転プロジェクトでした。その名も「SL大樹」、力強い名とともに下今市-鬼怒川温泉間で運転を開始しました。

 

列車名の「大樹」とは(徳川)将軍を意味しています。徳川家を祭る日光東照宮や、スカイツリーも意識したのだとか。ちなみにヘッドマークの力強い字を書いているのは日光観光大使である美人過ぎる書道家、涼風花さんです。実は大河ドラマデビューも果たしておられます(笑) 一度お会いしましたが、そらぁもう大層美人です。
 

さて、毎度のことですが私のメインはむしろこちら、機関車に挟まれた青い客車です。JR東海から購入してほとんど使われなかったJR四国の14系客車を使用しています。奇遇なことに、JR四国がJR東海からこの客車を購入したのもまた、SL運転の計画のためだったそうな。この他、かつて「ムーンライト高知」で使われた12系グリーン車やJR北海道で「はまなす」として使われた14系500番台も購入したようですが、南栗橋の片隅でうだうだしているとのこと。

 

客車の方にもアンテナが取り付けられたため、なんだかより電車っぽくなりましたね(笑)

 

テールサインにも絵柄が入っています。両側に機関車が付くため、折り返しの付け替えの時だけが見せ場ですね(笑)

 

側面方向幕も大樹のものになっています。種別は「SL」なんですね(笑)

 

客車は3両編成、下今市方の1号車はなんと14系客車の記念すべきトップナンバーです。いやはや、こんなご時世に国鉄型客車のトップナンバーに乗れるとは…。

 

2号車のオハ14もトップナンバーです。

 

鬼怒川温泉方のスハフ14は5号車です。この車両、今でこそブルーの塗装となっていますが、四国に来た時まではグレーに青帯の「ユーロピア」塗装となっていました。

 

サボ受けには国鉄らしいサボが入っています。

 

さ、長くなりましたがようやく内部へと入っていきます。まずはデッキドア、この時期の客車らしい折戸構造とされています。手前側に開くのと、足元にはステップがありますので注意しましょう。

 

トイレです。中は改装されており、洋式のタッチセンサーによる自動洗浄つきのものに交換されています。

 

洗面台はアコーディオンカーテンが取り付けられ、車内販売準備室となっています。

 

最前面です。車掌室は貫通構造のため両側に配置されています。貫通扉から見えるのは残念ながらヨ太郎ですね…。

 

後ろはこの通り、DE10の前面がドーンと。

 

いよいよ車内です。青いモケットの座席がズラリと並ぶ国鉄時代そのままの光景、実に素晴らしいです。

 

デッキとの仕切りです。化粧板はベージュ色、仕切り扉は無塗装で窓も現代の水準からすると小さめです。

 

一部には荷物置き場を併設した区画もあります。大きな荷物を持っていても安心ですね。

 

仕切り扉の外側には指定席の文字。

 

荷物置き場です。カーブで「荷物だんじり」にならないようにセーフティバーが設置されています。

 

2号車の荷物置き場にはスロープが置かれています。ステップが残る14系、車椅子対応の他に車内販売のカートの出入りに使われるみたいですね。何気に「大樹」のステッカーが貼られています(笑)

 

天井です。カバー付きの照明、分散式の冷房、スピーカーと、必要最低限のものしかありません。これぞ国鉄クオリティ、非常に潔いです。

 

窓です。固定窓で、2席に1枚が割り当てられています。鬼怒川温泉行きでは偶数、下今市行きでは奇数を指定すると展望としては恵まれます。むしろ、そうした方がいいでしょう。

 

座席です。日本の長距離列車で普通車クラスのリクライニングシートが普及し始めるきっかけとなった記念碑的座席で、現代では「簡易リクライニングシート」と呼ばれています。まさか2010年代も後半になって、完璧に原型のままで残る簡易リクライニングシートに動く列車内で体験することが出来るとは、と少し感動。

 

そりゃあ、現代の水準からすればシートピッチも狭けりゃテーブルも窓側にちっちぇーのがあるだけで、何よりリクライニングは一段ポッキリで体重を掛けておかないとバターンと元に戻るなど率直に言えば「うわぁ…」なのですが、鉄道での移動が主流だった時にはこれで料金は取れるしこの座席で何時間も過ごし、もっと言えばつい最近まで夜行列車にも入っていたわけです。鉄道における長距離移動の歴史において記念碑的存在であり大変貴重です。

 

車内販売では、黒いアイスクリームが売られています。蓋にはSLもデザインされています。

 

この列車、乗車時間は30分前後、速度もSLへの負荷を考慮してゆったりで窓も固定式という、「SL=五感をフル活用して楽しむべき」と思っている方には少し物足りないと思います。逆に、沿線での撮影や折り返し駅での転車台見学とセットで14系の簡易リクライニングシートを楽しみたい方には中々オススメです。読者の中にもそのようなコアな方、いるでしょ?(笑)

 

さてここからはSL大樹アラカルト、運行に当たっては各地のJRから車両や設備をかき集めてきています。まず中心となる蒸気機関車、こちらはJR北海道所有のC11 207号機を借り受ける形で運転します。濃霧での運転を考慮してライトが2つとなっていることから、「カニ目」の愛称がありますね。

 

後部には東武のL字形アンテナが追加されています。

 

そして、機関車の後ろに必ずくっついているのがこの車掌車です。移籍に際してLEDの前照灯が増設されています。

 

「ヨ太郎」ことヨ8000形です。JR貨物とJR西日本から移籍した車両で、元JR西日本車は旅客JR各社を見ても最後の車掌車でした。なお、必ずSLの後ろにくっついているのは、ATSの機器をこちらに積んでる関係なんだそうな。

 

そして、下今市から鬼怒川温泉までは勾配区間となるため、補機としてディーゼル機関車が付きます。DE10、こちらはJR東日本からの譲渡となります。こちらも片側の煙突を埋める形でL字形アンテナが追加されています。

 

SLが切り離されると、なんだかかつてのローカル線の客車普通列車みたいですね。

 

その横を、颯爽とヨ太郎とカニ目が通過。

 

赤いのが並びました。

 

鬼怒川温泉駅では、このSL運転に際して引き込み線と転車台が設置されました。この転車台はJR西日本の三次駅にあったものを移設しています。転車の時もヨ太郎と一緒、かわいいですね(笑)

 

そしてこちらが下今市駅の転車台。同じくJR西日本の長門市駅から移設されました。

 

満を持して運転を開始した「SL大樹」、譲渡された車両や設備はかなりの経年が進んでおりメンテが鍵になってくると思われます。ディーゼル機関車以外の車両の整備は車両保存の実績を積んだ東武博物館が行うとのことで、末永く安定した走行が出来ることを祈るばかりです。

JR西日本223系0番台

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車内観察日記
いまや関西を代表する料金不要速達列車、新快速に使用されている223系。しかしそれは1000番台や2000番台であり、その発祥はこの阪和線・関西空港線で活躍する0番台です。正直、1000番台以降に関しては別形式としてもよかったのではないかと思う次第・・。現在新大阪-福島間の梅田貨物線、大阪環状線、阪和線、きのくに線で関空快速紀州路快速などで活躍しています。


221系から続いてきたアーバンネットワークの流線型先頭車、編成同士の併結時に大きな隙間が出来ることによる線路内への転落を考慮し、転落防止幌を取り付けた車両が急増しています。4両編成でどこに入るか分からないので致し方ない事情は分かりますが、せっかくの流線型が台無しになってしまったのは少し寂しいところではあります。


お、ぞろ目ですね。

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車内です。関西空港へ向かう乗客の大型荷物持込を考慮して、座席は1+2配置となりました。実際この線区を使用してみると、確かに大きな荷物を引っさげた乗客が多く感じました。まぁ当たり前ですが(^^;;

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ドアです。外側には半自動スイッチが設置されています。内側は化粧板を貼った窓の大きなドアで、全ての扉の上にLED表示機が設置されています。号車も表示できるものですが、いかんせん字が小さく、ドア上設置なので色々と見づらくなっているのが残念です。しかもこのご時勢に戸袋窓ですか(^^;;

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車端部です。上が通常バージョン、下が優先座席バージョンです。ヘッドレストカバーを優先座席仕様にすることで区別しています。仕切扉はやや細長い窓の入ったものです。

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トイレのある車端部です。どういうわけでしょうか、1000番台よりも古い0番台に2000番台と同じようなトイレが設置されています。どうやらトイレの交換工事が行われたようです。同時に向かいの座席を撤去し、車椅子スペースとしています。注目は半自動ボタン。トイレの壁面に設置されています(^^;;

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最前面です。221系譲りの大型窓で、迫力ある前面展望が楽しめます。ただ、これまでに何度か言っていますが、曲面ガラスになっているため、曲がっているところをずっと見てると酔います。お気をつけください。

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天井です。ずっと続くラインデリアにカバー付きの照明と、関西を駆ける車両にふさわしい仕様になっています。実は、左右で吊革のバンドの長さや設置間隔が異なってるという地味過ぎる違いがあります。

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窓です。先ほども述べたとおり、戸袋窓が残っています。窓は各座席に1枚割り当てられており、日除けは爪を引っ掛けるロールカーテンタイプです。

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それでは座席です。オールクロスシートとなっています。

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まず転換クロスシート。かつては中折れ機構のついたダブルリンク式の転換クロスシートだったのですが、折り返しが多いこの系列、破損も多かったようで、2000番台と同様のものが使用されています。座り心地はヘッドレスト部分が少々硬め、座面は平べったいもので、あまりポジティブな印象は有りません。

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1人掛けの転換クロスシートも交換がされています。形態的には上の座席を分断した形になりますね。

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ドア脇の固定クロスシート。こちらに関しては破損の心配性がないことから従来の座席が使用されています。座面からヘッドレストにかけて全て分離しており、そのかなり自然に設定されている座席形状と肘掛とテーブルがつく豪華仕様です。ですがやはり、戸袋窓の影響で駅に停まるたびに鬱陶しく感じます。

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反対側の1人用固定クロスシート。こちらは肘掛を両方とも使うことが出来ます。座り心地は転換クロスシートよりは安心することができますが、全体的に背が低いので、ヘッドレストの上端部分に頭が来てしまい、やや違和感を感じると思います。

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車端部ボックスシートです。こちらは両側ともに2人掛け4人1組です。なにやらこのシルエットを見ていると姿勢が正しくなるような気がします(^^;; ちなみに、同じシルエットをしている京急2100形とは違い、こちらは座面は跳ね上がりませんので悪しからず(笑)

 

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ミニテーブルの大きさの目安。ペットボトル2本がやっと置けるくらいでしょうか。それでも設置されているのはありがたい限り。

 

現在、後述のモケット貼り替えが進んでいますが、こちらはその過渡期に見られたパターンです。

 

というわけで座席です。ヘッドレストカバーが1000番台以降で見られるベージュ色のものに交換されています。まぁ、色を統一した方が管理コストも下がりますわな。


元々のモケットが薄めの色合いということもありますが、ヘッドレストカバーひとつでえらく軽やかに見えますね。


向かい側の1人掛けです。


そう言えば的なものですが、中折れ機構を有していた先代座席では1人掛けの肘掛け部分に荷物を固定するためのベルトが設置されていたのですが、この座席ではしっかり(?)無くなっています。やはり、料金不要な上様々な移動需要に答える性格のこの列車において使用頻度が高くなかったのか、それとも存在が認知されていなかったのか…。


ドア横の固定クロスシート区画もご覧の通り。


続いてボックス配置区画です。


戸袋側の席にあるミニテーブルもバッチリ残っています。


優先座席バージョンも忘れることなく交換されています。

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225系登場以降、JR西日本では近郊型電車を中心にモケットの貼り替えが進んでおり、阪和線系統に関してもモケット貼り替えが進行しており、基本的に225系5000番台にあわせたものとなっています。


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というわけでまたもや座席です。こちらはまだヘッドレストカバーが変わっていませんが、そのうちベージュ色に変わることでしょう。


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そして1人掛け部分。


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最後にボックス配置区画です。触り心地は・・もう分りますよね(^^;; 225系0番台をご覧ください。


また、中央のドアの一箇所に、固定クロスシート背面を利用して非常はしごと非常灯が設置されています。

JR西日本で様々な兄弟が存在する223系の始祖である0番台。新系列225系が登場していますが、これからもまだまだ主力としての活躍が予想されます。

 

JR四国8000系

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JR四国の稼ぎ頭の一つである岡山・高松から松山方面の特急列車、「しおかぜ」「いしづち」に使用されているのがこの8000系です。今でもJR四国のフラッグシップトレインとして活躍しています。というか、JR四国の電車特急って、長らくこの系列のみでしたよね。8600系も登場しましたが、まだまだ主役の座は譲りそうにありません。流線型の先頭車両は、登場から20年以上経った現在も色褪せない秀逸なデザインで、試作車に至っては高速運転試験において160km/h(正確には158.9km/h)を達成しています。

 

高松駅にて。画像はグリーン車の先頭車です。真紅のラインが個人的にはとてもカッコいいですが、グリーン車ならば緑のラインにするべきでは・・。あまり突っ込んではいけないところなんですかね(^^;; このデザインはリニューアルに伴い採用されたもので、元々は四国のコーポレートカラーである水色帯を主体に、前面下部に赤とオレンジの帯となっていました。

 

トップナンバーですね。2016年8月のこと、台風が四国を横断した関係で瀬戸大橋線がしばらく動かなかったため、8両編成の「いしづち」が運転されました。ええ、珍しいものは見れましたがこの時は私もえらい目に遭いました(笑)



こちらは指定席車の先頭車両で、オレンジの帯になっています。画像は高松発着の「いしづち」なのですが、なんと2両編成の電車特急です。かつては3両編成だったのですが、岡山・そこから新幹線連絡の本州方面への輸送力を強化する事情があったため、8両編成で5+3両編成であった3両編成の1両を「しおかぜ」系統の6両編成化のため持って行っています。おかげで、JRグループ最短の電車特急になることに・・。


併結運転を行うために、貫通型の車両も存在します。見事なまでのやっつけ仕事感漂うスッパリ切妻と、黒で縁取りされた大型ライト、普通車自由席を表す群青の帯、どう見ても寝不足の顔にしか見えません(殴)


パンタグラフは懐かしの菱形です。このパンタグラフ、常に鉛直方向を向くように、台車とワイヤーで繋がっているそうです。九州の振り子特急電車も同じような構造になっていますね。


ドアはプラグドアになっています。この時期のJR四国特急列車のブームとも言えますね。故に、「ドアは一旦閉まりだすと閉まるまで止まりません」と言った珍しいアナウンスが流れます。


さてそれでは参ります、まずは自由席から。デッキドアです。先述の通りプラグドアになっています。


ゴミ箱も忘れず完備。これ、かなり低めに作られており、ちょうど車椅子の方が捨てやすい高さになっています。早めのバリアフリーですね。


トイレです。元々車椅子対応トイレを除いて和式だったのですが、半数が洋式に改造されています。

 

バリアフリー対応トイレです。扉は大きく、車椅子の通行には支障無さそうです。ですが、その後の円筒形トイレ登場後は前時代的に見えてしまいますね。

 

洗面台です。蛇口は温度調整可能な自動式、鏡は三面鏡となっています。

 

多目的室です。普段は閉鎖されているため、使用の際は車掌さんにお声かけ下さい。



携帯電話通話スペースです。かつては喫煙スペースでしたが、全列車が禁煙化されたため、携帯電話の通話スペースに転用されています。持ち手にも禁煙マークが貼られています。

 

内部です。灰皿はしっかりと塞がれていますね。



自由席車の車内です。リニューアルにより、座席モケットが貼り替えられています。

 

デッキとの仕切りです。窓の面積は小さく、左側に寄っています。仕切り扉上にはLED表示機が設置されています。

 

バリアフリー対応車両の仕切りです。仕切り扉を両開きにして開口面積を広げています。


最前面デッキ仕切りです。JR四国の特急用車両は、大方2扉となっており、最前面にも出入り口が設置されています。一応前面展望も可能なように仕切り窓が設置されてはいますが、決して停車駅が少なくない予讃線特急列車の自由席、ラッシュ時を中心に人の出入りが多そうですし、デッキに人が溜まることも容易に想像できます。仕切り際に座った方と視線のかち合いが非常に気になる今日この頃。まぁ、乗車時に車内の様子がよく分かるというのは怪我の功名ですね。


天井です。照明は半間接照明となっています。荷棚は透明の板となっていて、荷物が下から見えるようになっています。


窓です。2席に1枚が割り当てられていて、日除けは横引き式のカーテンとなっています。

 

座席です。自由席はモケット変更が行われたのみで、シルエット自体はそのままです。



付帯設備はシートバックテーブルと、跳ね上げ式のフットレストとなっています。少し体勢を変えたい時にいいですね。座り心地は柔らかめですが、振り子を作動していてもしっかりと受け止めてくれる、見た目は平凡ながら中々良い座席ですね。ただ、振り子車両の性か、気動車でもないのに窓側に配管ダクトが通っており、窓側席の居住性に一定の難を出していることが残念といえば残念です。

 

一部の座席は、柱部分に冷房の配管が通るためリクライニング量が小さくなっています。だちらもフルリクライニングの図ですが、通路側と比べるとハズレ感が漂います。

 

そしてこの区画。なぜここだけボックス配置でセットされていたのかと思う壁を見ると…。

 

ウソやん(笑)

 

車椅子対応座席です。この手の座席は指定席として運用されることが多いのですが、自由席に設定されていますね。

 

全展開の図。肘掛けは跳ね上げ可能となっています。



最前面デッキ仕切り際は固定テーブルとなっています。


かつて走行中の車内における無線LANの試験が行われていた関係で、一部デッキ仕切り際の区画はノートパソコンを置けるくらいの大型折り畳みテーブルとなっています。


「パソコン電源」として、コンセントが2口用意されています。なにやら、家庭のコンセントみたいな見てくれですね(^^;; ただ、ここに2口設置しても、通路側の人はコードを窓側の人の下なり上なりを通過した上で通さなければならないわけで、それは車内で過ごす環境としては好ましくないと思われます。というか、うかつに窓側の人がフットレストに脚を載せようものなら、コードを引き抜いてしまう可能性も考えられます。恐ろしい・・。これらのことを考えてもこの設置位置はダメダメと言わざるを得ず、実質窓側専用と化しています。


続いて指定席車へと参ります。指定席車はかなり手を加えられていて、木目を意識した肌色が目立つ色使いです。ドアにも青と白のグラデーションに、イラストが追加された化粧板となっています。・・自由席車を見ていると、「ああ、資金足りてなかったのかなぁ」とか色々と考えてしまいます(^^;;


ゴミ箱はビン・カン用の穴が増設されました。ただ、それらの表記が一切無いのが不親切ですね。



自動販売機です。元々公衆電話や車販準備室などがあった場所を転用しています。


トイレです。こちらも角や手すりを中心に、木目のパネルを採用しています。実は床面もフローリングになっています。


洗面台です。三面鏡ではなく1枚鏡となっています。両側にはスリット入りの照明、上部にはしおかぜのロゴが入っていますね。



水受けは陶芸のようなイラストが入れられています。


他にもいくつかデザインがあります。


ドアを挟んで向かいにある、謎のコーナー。ここで携帯電話での通話などをして欲しい、という気持ちがあるのでしょうが、広告枠に何も入っていないためになかなか殺風景な区画となっています。JR九州であれば、ここに自作のポスターイラストなどを入れてるでしょうね。


自由席車と指定席車との境界。明らかな格差構造が見て取れますね(^^;;


いよいよ車内です。指定席車は化粧板貼り替えのほか、座席も全て交換されています。

 

半室の指定席です。グリーン車との仕切りはあくまでグリーン車側の座席配置に合わせられているので、左側の通路側席はちょっとかわいそうですね。



デッキ仕切りです。仕切りドアは自由席車とは違い、窓が中央に配置された長いタイプで、黒色でキリリと引き締めています。


天井です。照明は半間接照明のままとなっています。


窓です。カーテンの柄が明るい色のものに交換されています。


座席です。先述の通り、座席が新品に交換されています。JR四国では、2000系気動車が登場した際、FRPによるバックシェルを仕込んだ座席を搭載し、N2000系登場時は一般的な座席に戻していたのですが、リニューアルに際しウッドシェルという形で復活しました。木材をこのように加工するのは、実は結構難しかったり・・。ちなみに、改座により漏れた座席の一部はここに転用されています。なお、画像は「いしづち」で運用されている車両で、1両のうち半分が指定席となっている関係上、この座席に自由席として座ることも出来ます。が・・。


そしてこちらが指定席に宛がわれている座席です。区別のため、ヘッドレストリネンが紅色に「指定席」と書かれたものになっています。


こちらは、とある座席の座面です。通路側の座面が、しっかりセットされていないのか前方向に傾斜が付いています。全ての座席がこうなっているわけではないのですが、これ、座席で一番やっちゃイケナイことです。座り心地ですが、クッションが柔らかいを通り越してスカスカです。また肘掛も木目を意識した色に塗られてはいますが、見るからにプラスチッキーで安っぽく見えてしまいます。まだ自由席車の方が安心して座れるような気がします。


デッキ仕切り際のテーブルは折りたたみ式で、広げていなくてもペットボトル程度は置けるようになっています。こちらも広げればそれなりの大きさになるので、ノートパソコンを使用することも出来ます。


コンセントもこの通り。相変わらず窓側に2口設置されていますが・・。

 

指定席、青いモケットの車両です。見た目としてはこちらの方が爽快感が出ています。

 

デッキとの仕切りです。座席モケットは異なりますが、こちらのデザインは変わりません。ドア上のLED表示機もリニューアル前からのものをそのまま使用しています。

 

こちらは「しおかぜ」に運用される車両にいる青系の座席。ウッドシェルとの組み合わせはこちらの方が似合ってますね。



座り心地はさして変わりません。なお、こちらは1両丸ごと指定席のため、リネンの区別はありません。


続いて半室グリーン車へと参ります。最前面の出入り口はグリーン車らしく、トーンを抑えた色でまとめています。


流線型先頭車の眺めがこちら。運転台が割と高い位置にありますが、視界悪くないですかねぇ?(汗)


半室グリーン車の車内です。2+1列配置で座席が並ぶ四国ではよく見かけるものですね。


デッキ仕切りです。本来、グリーン車はエクストラチャージによるアップグレードにより静粛と安息を提供するクラスである関係上、通り抜け等を防止するために行き止まりとすることがセオリーなのですが、どういうわけか最前面にも出入り口があります。そしてやはり前面展望を重視したと思われる仕切り窓。。半室のみしか設定されていないところを見ても、わずかに存在するグリーン利用客のために「とりあえず設定しました」感を非常に強く受けてしまいます。


天井です。照明は間接照明のみとなっています。全体的にツルンとした印象で、どうも安っぽさがぬぐえません。


間接照明の照度不足を補うため、荷棚に読書灯が設置されています。


座席です。こちらもリニューアルにより座席が交換されており、リニューアル前は2000系気動車のバックシェルを取り払ったような座席が設置されていました。・・ええ、もう早速突っ込みどころ満載ですね。ここまでご覧になられている方ならもうお分かりだと思いますが、基本的なシルエットは上で紹介した指定席車の座席そのまんま、悲しいかなテーブルの大きさもサイドアームレストも全くそのまんま、何が違うって座席の横幅とセンターアームレストを広げただけです。


反対側の一人掛けです。座り心地はというと、形状を分かりやすく言えば \_ で、2000系気動車で見ることが出来た腰周りのクッション性というか身体に追従する形状とは言えません。松山で接続する「宇和海」の2000系普通車からこれに乗り換えたのですが、座った瞬間に「あ、ダメだこりゃ」と思わされる、正直グリーン料金返せレベルのものです。


全展開の図。この座席、フットレストを下で固定することが出来ません。普通、「特急形車両のグリーン席」といえば、まずフットレストを降ろすためのペダルがあり、更に土足・土足禁止面の二面構成になっているのが現在の主流ですが、この座席ではそれらの類が一切有りません。ということは、脚を上げてフットレストを降ろすという、本来グリーン車で行うはずの無い不恰好な動作をしなければなりません。下手したら展開したシートバックテーブルに膝がぶつかり、テーブルがひっくり返るという大惨事も考えられます。このような例は他にもいくつか存在しますが、試作品を作った段階で気付かったのかな?と。


1人掛け通路側のサイドアームレストです。これ、本来であればリクライニングボタンが仕込まれるであろう場所で、2人掛けとパーツの形状を同一にして、なるべくコストを抑えようとした結果といえます。そのボタンが無い穴はというとシールで塞いでいます。この貧乏くささは如何に。私はバースデーきっぷで利用した身ですが、正直言って、正規でのグリーン料金だと泣けてくる残念さです。これらの反省があったのか、コストの更なる圧縮のためなのかどうかは分かりませんが、2000系気動車のリニューアルでは、全車両の座席フレーム自体はそのままで、モケットやクッションの交換に留まっています。


デッキ仕切りの座席に関しては、リニューアル前のフットレストユニットがそのまま残っており、ここでは上で散々ぼろっかすに書き散らしたような惨劇は起こりません。しかし、土足禁止面などのモケットまでそのままにすることは無かろうに・・。テーブルは折りたたみ式です。しかし、なぜここは大型テーブルになっていないのでしょうか・・。色々な面でリニューアルが中途半端に終わっている気がしてならないです。結果として、リニューアル前の座席が残る普通車自由席が一番、ハード面での費用対効果の観点でおススメなんでないかと。


最後に、振り子車両の記事ではおなじみ、エグい絞込みです(苦笑)

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