京都市北部、出町柳から北方の山方面へのアクセス路線となっている叡山電鉄。紅葉がきれいな鞍馬方面は以前より900形「きらら」が走っていたものの、叡山方面にはそのような観光を重視した列車が走っていなかったこともあり、2018年に既存車を改造した観光列車が登場しました。
正面にはドーンと楕円がセットされた大胆なデザインで、全国3千万の鉄道ファンの度肝を抜きました(いんのか、そんなに…)。「ひえい」の愛称が付いており、車体中央にもロゴが描かれています。ライトの配置を見ると、親会社の影がチラリチラリと…。
側面に目を移すと…おお、こちらも楕円が並びます。なんばから関空方面へと走る某特急型車両を思い浮かべた方も多いかと思います。
側面にもロゴがあります。深緑の塗装は周辺の森林に溶け込むようなイメージなのでしょうね。
行き先表示はフルカラーLED化され、漢字表記の下には三か国語表示が出来るようになっています。
改造元種車、700形と並びました。こう見ると、かなり派手にやったなぁと思わされますね(笑)
車内です。2扉ロングシートの構成は変わりませんが、色々と変わりすぎて(^^;; 以前より色のメリハリがついたことと、楕円を含めたカーブが多くなったのが大きいですね。
ドアです。窓も楕円形とした上で大型化されています。黒と金で縁を囲っており、シックな中にも派手さを感じるデザインです。そうそう、横に設置された握り棒も微妙にカーブを描いています。
運転台です。ここの窓は…さすがに楕円には出来ませんね、支障だらけです(^^;;
例の楕円が付いた前面窓を車内側から。運転士さんいわく、「安全上邪魔ではないけど、気にならないと言えば嘘になる」とのこと(^^;; 慣れるまで時間がかかりますよね…。
車番・川重での改造ステッカーは「ひえい」オリジナルデザインとなっています。そして、リニューアル後も故・武庫川車両のプレートは残されています。
天井です。照明はスポットタイプのLED灯となり、吊革も黒でキリリと決めています。優先座席上は吊り輪と留め具を赤色にして区別しています。天井のルーバーは近年関西で流行りつつある枕木方向にスリットが入ったものですが、所々で言われていたので見上げてみたところ、やっぱりメンテには苦戦しているんだなぁ(オブラートに包むとこんな感じ)と…。
窓です。楕円形の窓はやはり南海の二文字が浮かんでしまいます(^^;;
で、楕円ともなるとキッチリ下までは下がりませんよねぇ…。几帳面な方には耐えられない拷問仕様(笑)、かくいう私は典型的なB型です(爆)
座席です。8人掛けが2つに分けられて並ぶ格好となります。窓の柱に合わせるようにヘッドレストが配置されているのは合理的かつデザイン性としてもナイスです。見た目としてはよく言えばスポーティ、悪く言えばたまねぎ、ひいては長沢くん(悪さが過ぎる)。座り心地としては、クッションは適度な硬さではあるものの、形状が良くないのかしっかりと奥まで座りきれない印象です。結果として、頑張ってデザインしたヘッドレストは役に立っているようないないような…。
八瀬比叡山口方にはジャンプシートが備わっており、収納することによりフリースペースとすることが出来ます。座り心地はお察しくださいと…。
で、改造前から謎のスペース感があった車体中央は更に謎の立ち席スペースと化しております。大型の楕円になるようなデザインで、補強の中央の線には立ち席でもたれられるようにクッションが付いています。
空いてる車内を見渡すと…ほほう、大型の袖仕切りと握り棒を駆使して円形に見えるようなデザインとなっているのですね。袖仕切りの実用性はともかくとして(苦笑)
出町柳駅について、この車両が発着するホームの柱の塗装変更や垂れ幕の設置などを行い雰囲気を盛り上げています。力入ってます(^^)