美濃を南北に縦断する長良川鉄道、南部は旧名鉄路線の代替として通勤通学輸送を担い、北部は長良川沿いを走る風光明媚なローカル線と南北で様相が一変する路線でもあります。
そこを走る観光列車がその名も「ながら」。真っ赤な車体が眩しい限りです。
文字やらロゴ多めのデザインはまぁ全国でおなじみドーンデザイン研究所が手掛けたものですね。
今回はナガラ302の「あゆ」号をご紹介。コース料理が付いた食事プラン専用の車両で、普段は2号車として美濃太田-郡上八幡間で運転されています。なお、一般的に号車は上り下り関係なく一定方向に振られるケースが多いのですが、この2号車に関しては上り下りともに必ず後ろ側へ連結されます。幼い頃、嵯峨野トロッコ列車で指定された号車が1号車だったので先頭だと喜んでいたら、上り列車だったがために最後尾でガッカリしたっていう懐かしいエピソードを思い出しました。この列車に関してはそれが無いってことですね(笑)
車内です。ナガラ301「もり」号とは座席配置に違いが見られますが、デザインコードは木目調多めのそれです。
郡上八幡方の運転台です。下り列車では実質車端部ですが、上り列車では最後部となります。
美濃太田方の運転台です。長良川の鵜飼をイメージしたロゴの暖簾がかけられています。サービスカウンターの有無により、この暖簾の設置方法も多少異なっています。
天井です。ナガラ301と大きく変わりませんが、カーテンレールを設置しているため見通しは良く有りません。
荷棚の一角にはブランケットが積まれています。
窓です。日除けは簾調、飾りのデザインは「もり」号とは色が異なるものとなっています。
座席です。まずはクロスシートから。
こちらは2人組のボックスシートで、「あゆ」号にしか無い設備ですね。通路側の肘掛けがやや短くなっているのが肘を置いた瞬間ベースで気になりますが、出入りを考慮して敢えてやっているとのこと。まぁそれなら窓側の肘掛けが使えるかっつったらやっぱり木の枠が腕に食い込みます。そんな状態にしてまで両方付けないとダメ?
…で、観光列車にしてこんな席を生んでしまうのはドーンデザインのせいですか?長良川鉄道のせいですか?食に集中するなら悪くないでしょうが、一面ほぼ壁ってことは無いでしょうに…。実際に発売される席かは分かりませんが、万が一ラストワンで充当されることがあるとしたら…どうしようもないですね、肘掛けは皮肉にもストレス少なく使えますが(殴)
4人掛けボックスシートです。心なしか「もり」号よりもゆとりがある気がします。そのゆとり、つくづく窓側の肘掛けの余寸にも還元してやれよと思います。
座席のデザインも「もり」号と異なっており、ロゴ入りの飾りが付けられています。
カウンター席です。グループ利用が多い時にお一人様利用者がここに案内されるんでしょうね。テーブルにはつまみを付けて、占有面積をやんわり示しています。で、奥のテーブルは縁がカーブしてやや面積を広くしていますが…。
その訳は足元にデーンと横たわる金属の箱。これ、多分どうしても撤去出来なかったんでしょうね…。
最近のミトーカデザインにして木工細工が無いなぁ、と思っていたら…有りました有りました、意地でも付けたいようです(笑)
ドア横のロングシートです。ここは販売定員外、スタンプ等が横に置かれています。
サービスカウンターです。木工細工が少なめなためか、カウンターの模様をそれっぽくしています。
向かい側はショーケースになっています。
その下は…多分冷蔵庫、蓋はやはり木工細工風です。中央には「鮎」の文字が有りますね。
ここからは乗車中の様子をご紹介。始発駅には絨毯が敷かれ、乗客を出迎えてくれます。
席に案内されると名前が手書きされた紙のフラッグが置かれています。まさかの裏面撮影は自虐も兼ねて触れておきますが、これ、爪楊枝受けも兼ねてるんです。アイデアがすごい。
テーブルはこのように開いた状態でセッティングされています。今回乗車したのは今は無くなってしまった郡上八幡始発の2号ランチプランです。発車時刻が少し遅いため、ランチには向かなかったのかもしれません。今ではスイーツコースになっています。
お料理はお重に入れられており、一段ずつ出て参ります。まず一品目は冷製料理。信州サーモンや飛騨牛のローストなどなど。
続いては暖かいお料理。この日は伊勢エビを使ったお料理でした。なおパンはおかわり自由となっています。
最後にデザートです。
メニューには文字での記載の他、どの位置に何があるのかを図示したものもあります。これ、何気にありがたいですよね。たまにメニュー見てても「これがどれか分からん…」ということがあるので(^^;; グルメには程遠いですね…。
そして別料金とはなりますがアルコールを含めたドリンクが注文可能です。乗車記念証明書はミトーカデザインらしいタッチのイラストとなっています。