常磐線系統では完全引退となった415系も、九州ではまだまだ現役です。鋼製車体の他に、ステンレス車体の1500番台も存在します。当初は配置の予定が無く当番台を常磐線に投入の上鋼製車両を玉突き転配する予定だったそうですが、民営化後を考慮し国鉄の置き土産的に新製配置されたんだとか。
国鉄色のキハ66系と並べば…もう国鉄時代へタイムスリップしたようです(笑) 鹿児島本線と長崎本線、佐世保線、日豊本線等で運用されていますが、いずれも朝夕の運転が中心です。長崎地区では朝に諫早以東から長崎行きが運転され、夕方に諫早以東行きが運転されて停泊する各1往復のパターンが多いですね。
車内です。登場時からオールロングシートとなっており、詰め込み担当なので朝夕ラッシュ時にピッタリとなるのでしょう。
ドアです。両開き式で、化粧板は貼られていません。窓の下には「床に座らないで下さい」のステッカー、九州のお客さんはそんなに床に座りたがるのでしょうか…。
車端部です。床の点検蓋の色が異なっているのが気になりますが、それはさておき妻窓の無い少し閉鎖的な空間です。この辺りはロングシートかどうかはあまり関係ないのでしょうね。
トイレを有する車端部です。211系に準じた構成となっています。
最前面です。窓は鋼製車と比べて拡大されており、仕切り扉の窓からは前面展望が楽しめます。尤も、トンネルが多い区間なので遮光幕が降ろされていそうですが…。一応、運転台側の窓は着色ガラスとなっています。
窓です。昭和末期~平成初期にかけての特徴とも言えるFRPのフレームが健在です。日除けは爪を引っ掛けるロールカーテンが備えられています。
座席です。こちらも211系に準じたものですが、モケットが九州ではよく見かける青い市松模様のものに貼り替えされています。そう言えば的に、登場当初はオールロングシート車でありながら車内喫煙が認められており、袖仕切りの板部分に灰皿が備えられていました。現在は全編成から撤去されていますが、撤去の方法がバラバラでして、このようにきれいさっぱり化粧板を貼り替えしているものもあれば、車内全景のように上から板を貼り付けたもの、ビスのみ残されているものなどバラエティがあります。
優先座席です。背ズリにカバーを付けて対応しています。
車端部の5人掛けです。バケット緩めでやんわり定員着席を促しています。ただ座面は割とクッションが少なめで、座面先端にフレームが当たる感じがします。
トイレ横に関しては中が直接見えないようにセミクロス配置となっています。それはそれでロングシートの人をずっと見続けることになりますが…。
トイレとその横の2人掛けです。トイレは和式、この辺りは国鉄型という時代を反映したものと捉えましょう。
最前面の2人掛けです。仕切り窓が鋼製車より拡大されたと言えど、前面展望が出来るレベルでは有りません。