京都丹後鉄道が宮福鉄道と言われていた時代に普通列車・快速列車用として登場したのがMF100形です。この車両が「KTR」でないのはそこが理由で、宮福線開業からの歴史を伝えています。
車内です。1+2の3列配置の座席は地方ディーゼルカーとしては珍しいと思います。それでも通路幅がそれなりに狭いのは拡幅車体でないからですね。やけに見通しがよくスッキリして見えるのはトイレが無いからでしょう。
ドアです。化粧板が貼られた片開き式で、足元にはステップがあります。
運転台です。地方では見慣れた半室構造で、車掌台側では前面展望も楽しめます。運賃表示機が右側にあるのが珍しいですね、大体中央にあるものですが…。
天井です。富士重工のディーゼルカーらしく、丸を並べた模様の化粧板が使われています。照明はカバー付きの蛍光灯、通風口がある部分は2列ですが、それ以外は1列配置で夜間はちょっと照度が足りていません。この日は節電のためか消灯していましたが…。
窓です。二段式で、下段は開閉可能です。日除けはなぜだか地方ディーゼルカーで採用例の多い横引き式を採用しています。
座席です。この座席に見覚えがあるという方はそれなりに年齢層も高めになっていることと思います。
かつて200系新幹線に搭載されていたリクライニングシートを転用の上設置しています。「無段階メカニカルロックリクライニング機構」という長い長い名前(笑)の機構を搭載しており、それまで一段または数段でしか固定出来なかったリクライニング段を事実上フリーストップ式にしたというものなんだとか。とは言えそれが生かされているのか分からないくらいリクライニング量が非常にわずかですが(^^;;
優先座席は黄色いカバーで区別されています。
向かい側の1人掛けです。
座席の回転は背ズリを手前に起こすことでロックが外れる、簡易リクライニングシートと同じ方法です。かつては網ポケットやテーブルもありましたが、いずれも撤去されています。
リクライニングの図…ですがほとんど違いが分からないアハ体験ものけ反る勢い…座り心地はそう悪く有りません、背ズリの形状も背中に合うようなカーブをしています。
京都丹後鉄道のさりげない美意識、各車両に花が入れられています。
京都丹後鉄道になってからでしょうか、一部車両がリニューアルを行っており、塗装もベースの緑はそのままに帯や扉の色を変えています。
車内です。まぁ…リニューアルしたと言えども、その内容はあべこべになっていると言えるでしょう(笑)
ドアです。化粧板が木目調のものに交換されていますが、半自動扱い時は手で開けなくてはならないのは変わりません。
運転台です。運転室の化粧板も木目調になりました。
天井です。これだけスッキリしているのは吊り広告や吊革が無いということもあるんでしょうね。
外に映るタンゴディスカバリーも懐かしい窓です。こちらは特に変わらず。
座席です。こちらのモケットはリニューアル前から変わっておらず、特にアームレスト袖の茶色いモケットは0系新幹線に搭載されていた当時のままですね。
そう言えば、こちらはセンターアームレストが残されていますね。先程の車両には無かったのですが…。
優先座席です。こちらもヘッドレストカバー以外は変わりません。
向かい側の1人掛けです。
なお窓割りは考慮されておらず、後ろのようにキッチリ1枚分享受出来る区画も有れば、前のように修行席の区画も有ります。
で、リクライニングの図。フレームが頑丈に作られ過ぎているせいで、視覚的にも狭く感じてしまうのは仕方無い部分でしょうか。
ドア付近には補助椅子が設置されています。3列配置で着席定員が少なめな為でしょうか。
1人掛け側もあります。
開いてみました。モケット張りの座面、シンプルにそれだけです。
で、やっぱりこちらにも花が。気持ちこちらの方が色々入ってますね。
KTR300形も導入され、製造年次を考えるとそろそろ終焉を迎えそうです。
スイス鉄道を模したこの顔もいつまで見られるでしょうか、ご乗車はお早めに。