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Channel: 車内観察日記
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西鉄6050形「RAIL KITCHIN CHIKUGO」仕様車

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「旅人」や「水都」など、ラッピング等による簡易観光列車はあった西鉄こと西日本鉄道。2019年に、既存車の改造による本格的な観光列車が登場しました。

 

THE RAIL KITCHEN CHIKUGO、その名前の通り車内でお料理が頂ける列車で、観光列車の狭義のジャンルとしては「レストラン列車」になるんでしょうね。

 

種車は6050形の4両編成で、3両編成に短縮の上、内外装を大幅に変更しております。中間の2号車はこのように窓やドアがほとんど埋められた異様な外観となっております。 なお、以前予約せずに飛び乗りしようとしたところその日だけなぜか事前予約を受け付けておらず乗れなかったという苦い経験をしまして、改めてしっかり予約して乗車しました。飛び乗り不可であれば、そういうアナウンスも欲しいものです。

 

それでは車内、まずは1号車からです。これが元通勤電車か、と驚愕させられる程の大変貌となっております。電車というよりしっかりしたレストランですね。

 

ドアです。両開き式のままですが、レストランの入り口を思わせる窓の無いものに交換されています。両側には非常ボタンと半自動対応のボタンが設置されています。

 

車端部です。通勤電車時代より奥行きがある印象で、テーブル席とサニタリースペースが配置されています。目隠しの仕切りも凝っております。

 

最前面です。当初の鉄道車両然とした雰囲気は少なくなりながらも、前面展望を楽しめるようにするためなのか、窓は残されています。この辺、JR九州とは異なりますね。コンセプトの違いではあります。

 

天井です。格子状の飾りを取り付け、半間接証明を配置しています。色調も暖色系となっております。

 

窓です。この配置から、元通勤電車であると想像するのはかなり難しいです。横引き式のカーテンがありますが、運転時はあまり使われていません。準備中や回送運転時の目隠しに使われます。

 

座席です。中央部分のロングシートタイプのボックスシートで、通路は片側に寄せられております。1~2人利用ではここが充てられます。窓側は通勤電車のようなロングシート、木で出来ているためクッションが付けられております。一方で通路側は個別タイプの席となっております。

 

車端部の4人掛けです。こちらはクロスシート配置となっており、仕切り際は背ズリが低いソファとなっています。

 

ドア付近には飾りとして植物が置かれています。

 

車端部の仕切りの奥はサニタリースペースとなっており、ここ最近の西鉄では初となるトイレが整備されています。中小私鉄では停車時間を長く設けてしのぐ方法を取っていますが、この列車のためだけに処理施設も付けた訳です。ここの所は「さすが大手私鉄」と言ったところでしょうか。

 

続いて3号車です。この日は非営業のため、カーテンが閉められております。一応、アテンダントさんに許可を頂いた上で立ち入らせて頂きました。

 

ドアです。こちらのドアはもちろん開いておりません。開閉ボタンはLEDによる点灯式、消灯中はあまり目立たないようにスッキリしています。

 

車端部です。3号車とは仕切りのデザインが異なります。

 

最前面です。デザインは1号車と同様ですが、テーブルの配置は異なります。4人掛けテーブルの通路奥側の席は、少々気まずいでしょうか。

 

天井です。1号車と変わらないデザインですね。そうそう、荷棚は全て撤去されているため、荷物の持ち込みは多少考えた方が良いかと思います。

 

窓です。非営業時の図、ということでカーテンが閉まっております。

 

座席です。こちらはロングシート配置もあればクロスシート配置も両方備わったボックスシートです。

 

車端部は壁側の座席がL字タイプとなっております。各席には、アクリル板も設置されています。

 

また各席下には小さいですが荷物置きとなるバケットがあります。これくらいの荷物で来て下さい、ということですね。

 

こちらにもトイレがあります。先ほどの車両はバリアフリー対応でしたが、ここは洋式の通常タイプです。トイレのための移動を極力少なくする配慮ですね。

 

ピンぼけていますが、連結面は幌に防音板が付いております。お金かかってますね。

 

続いて2号車です。この列車の中枢とも言える車両、キッチンカーとなっています。

 

ドアです。ここは西鉄で唯一となった片開き式となります。

 

天井です。通路に合わせてダウンライトが肩部分にも付いております。

 

こちらがキッチンです。ディスプレイとして多数のグラスやタンブラーが飾られています。ここで調理の様子を見ることも出来ます。

 

冷蔵ケースの中や上には様々なお酒やソフトドリンクがあります。グラスも冷やされていますね。

 

で、この列車最大の特徴と言えば、ピザ窯があることです。電車の中なのでさすがに火では無く電気ですが、ピザ窯を積んだ列車は前代未聞、一番のウリとも言えます。

 

この車両にも一部座席がありますが、この日は使用されておりませんでした。

 

洗面台です。蛇口は自動式、ハンドソープと除菌スプレーがセットされています。上部には何やら棚が有り、その下に照明を仕込んで照らしております。

 

車番はこの通り、外観に合わせたデザインの文字を使用しています。

 

車内の様子はこれくらいにしておきまして、ここからは乗車後の様子です。今回乗車したのは朝に福岡(天神)から太宰府まで運転される「地域を味わうカフェ 太宰府の旅」コースです。2021年現在は運賃込みで3,300円、ややお高いですが、このコースが一番安価に乗車出来ます。

 

出発後お料理が出されます。季節のスープとホットドッグがメインとして出されます。ホットドッグはアテンダントさんから説明がありますがパンは少し固め、お子様ともなると少し食べるのに難儀するかもしれません。

 

そしてフルーツとコーヒーが出されます。道中は低速での走行、乗車した時点では特急の通過待ちもしながらというゆったりした旅でした。

 

乗車記念の撮影ボードもあります。この列車の隠れた素晴らしい点は、お子様へのホスピタリティの高さと言ったところでしょうか。最前面直後の座席にファミリーが座られていたのですが、①西鉄のトレーディングカードの配布 ②運転士さんの帽子をかぶっての撮影 ③出発時のトライアングルを鳴らせてくれる ④乗務員室の扉を開き、キッズの「しゅっぱつしんこう!」の合図での出発等、至れり尽くせりとはこの事かという程のサービスっぷりでした。なお、この他オリジナルグッズの販売も行われます。

 

乗車時間は約40分、太宰府駅に到着です。

 

お値段的にリピートしての乗車は中々難しいのですが、総合的なサービスレベルの高さは中々のものだったと思います。…いつの日か、奮発してランチコースやディナーコースにも乗りたいものですね(笑)

 

 

 

 

 


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