大穴を開けて世間をざわつかせた福岡市交通局。とは言え悲願の七隈線博多延伸を果たしたわけですが、延伸に備えて増備された編成が事前に営業運転に入っています。
3000A系、このグループに関しては窓周りに水色の帯を追加しています。
車内です。2004年に配備された3000系から18年、さすがにいくつかマイナーチェンジが図られている部分もあります。
ドアです。カクカクした窓は相変わらずです。最近流行りのイエローラインこそありませんが、足元は黄色くなっています。あと、握り棒がA-Train標準だった「の」の字形から一般的な形状に変わっています。全国的に相当不評だったんですね、あれ(笑)
ドア上には開閉ランプとLCDディスプレイが設置されています。3000系時代はLED表示機だったわけですが、大きさはあまり変わらない中で情報をたくさん詰め込んでいるため視認性(特に座席から)は良いとは言えません。
車端部です。フリースペースを有する区画ですが、時代を反映してか吊革は黄色になっています。
で、両側共に座席の区画。こちらに関しても左側の座席が何やら見慣れない形状ですが、また後程。
で、両方を備えた区画も有ります。
仕切り扉上には相変わらず照明がありますが、LED灯が設置されています。あと、ドア上にLCDディスプレイが設置されたためか3000系にあったディスプレイが無くなり、代わりに防犯カメラが睨みを利かせています。
最前面です。3000系では最後尾になった際に乗務員スペースが客室として開放されていたのですが、昨今の事情を考慮して最後尾でも立ち入り禁止となりました。仕切りもバーから扉に強化されていますね。
運転席を少しのぞき見。客室を前提としないようになったためか、LCDディスプレイが無くなっています。
天井です。カバー付きの照明なのは変わりませんが、これまでかたくなに拘って来た吊革がついに普通の五角形の形状を初採用です。福岡市交通局に何があったのか非常に興味深いのですが、思えばこの形式からこの局の吊革に異変が起きたと言えるでしょう。
窓です。大きな一枚窓で、営業運転で地上を走らないため日除けはありません。公営地下鉄の割に広告が無い分、視界がクリアなのかもしれません。
一方で車端部の窓は「優先席」のステッカーがどーんと面積のほとんどを占めています。非常通話装置はステッカーこそありますがシンプルな備えです。
座席です。シルエットとしては3000系を引き継いだものですが、モケットは薄い青系になり、ドア間は握り棒が2本追加されています。それでも、なんで意地でもこの袖仕切りの形状は変わらないんですかね?せっかく肘を置いても冷たく無いような配慮が嬉しいのに、肝心の形状が使い物にならないのが全てを台無しにしています。
座面と背ズリの間、クッションの基部には謎の数字のステッカー。これ、なんのためなんでしょうか。
優先座席は従来通りライトグリーンのモケットですが、「優先席」のカバーが省略されています。座り心地ですが、座面は多少のクッション性が付加されたものの、そもそも形状が立ち気味で奥に腰掛けさせないダメダメな形状なのであんまり居住性に還元されてないんですよね。やってることがJR九州とおんなじです。
で、最近チラホラとみられる「ユニバーサルシート」とかいうやつが、この車両にも採用されています。座面はクッション性が更に追加されたもののやや前傾気味でやや高め、背ズリも腰部分が張り出して立ち上がりやすくしたものになっています。さすがに橋本から天神南・博多まではしんどいですが、短距離乗車でしたら一般座席よりもまだ座りやすいように思います。
フリースペースです。車椅子・ベビーカー優先のマットが敷かれています。3000系からの変更点は、ラバー付きの握り棒が追加されたことと、隅の機器スペースが張り出しているため側窓が窮屈なことでしょうか。