北近畿地区では、かつて「サンパチくん」と呼ばれた113系3800番台が強烈なインパクトを放っていましたが、他にも目立たないながらも2両編成の113系がいます。山陰本線の園部-福知山電化に伴い用意された113系5300番台で、登場当初は湘南色の境目にクリームを挟んだ独自の塗装となっていましたが、近年の単色化計画により抹茶色にされてしまいました。画像は丹鉄でのバイト運用で、宮津まで乗り入れます。
ワンマン運転につき、ドアの半自動扱い時に使用するいくつかの装備が追加されています。
車内です。今や数少なくなった典型的な国鉄近郊型電車のパッケージをしています。
ドアです。無塗装ステンレス仕上げは113系の共通項ですね。開閉時は相変わらず大きな音を立てています(笑) 半自動扱い時に使用する開閉ボタンを装備しており、手動でガラガラやっていた3800番台と比べるとお金がかかっています。
車端部です。仕切り扉の窓が少し長くなっているのがJR西日本の国鉄型電車全般に見られる特徴です。
トイレを有する車端部です。少しばかり暗く感じるのは仕方ないですね。
最前面です。特徴は仕切り窓、ワンマン運転を考慮して引き戸式になっており、その形状は車端部のものと共通しており窓が長くなっています。前面窓は従来の高さなので、前面展望がしずらいのは相変わらずです。あとは運転台側の窓が横方向に長くなっていたり、運賃表示機が設置されたりしています。先頭に立つ時は乗務員室側から運賃箱を引き出してセットします。
天井です。一段下がった位置にある冷房装置に威圧感を感じる一方で、蛍光灯が間隔をあけて設置されているため少し薄暗くなっています。
座席です。まずはドア間のセミクロスシートから。国鉄型車両伝統のボックスシートが健在です。
数多くいた113系の中でもどちらかと言えば初期に分類される編成のため、シートピッチは狭いです。座り心地自体は安定の国鉄クオリティ、背ズリ上部は残念な薄さですが座面と背ずり下部の絶妙な組み合わせはさすがです。
車端部のボックスシートです。壁際の座席はやはり横幅を切り詰めており、ただでさえ狭めのシートピッチに輪を掛けて狭くしています。ここはしんどいですねぇ…。
優先座席です。専用のヘッドレストカバーをかけており、気持ち上質感が出ています。モケット色には全然マッチしていませんが…。見た目は完璧にチョコミントです。
ドア横はロングシートとなっており、2人掛けと3人掛けが存在します。袖仕切りは簡単なパイプ式です。
優先座席バージョンのロングシートです。緑の地色にピクトグラムを散りばめたものになっています。元々地色は一般座席と同様の茶色でしたが、近年緑としたモケットに置き換わりつつあります。
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JR西日本113系5300番台
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