Quantcast
Channel: 車内観察日記
Viewing all 2034 articles
Browse latest View live

万葉線 デ7070形

$
0
0

高岡近郊の地域の足、万葉線。路線名ではなく、会社名自体が「万葉線株式会社」となっている珍しい鉄道会社ですね。私としては「加越能鉄道」の方がしっくり来ていた世代ですが・・。

 

そんな万葉線で加越能鉄道時代から活躍するのがデ7070形です。万葉線以降後にMLRV1000形が導入されてもなお活躍を続けております。取材時はデ7075とデ7076の非冷房車が運用されていました。春先だったので、夏からの運用が困難な非冷房車を優先的に充てていたのでしょうね。

 

車内です。典型的な昭和の路面電車と言った感じがしますね。

 

ドアです。片開きの化粧板が貼られたタイプとなっています。そして、この頃は当たり前であったステップも相変わらず健在です。超低床車が出てからは不便に思う方も多いと思いますが…。

 

運転台です。中央に配置されており、直後には客室との仕切りがあります。そこには三角運賃表と止まりますの表示、電光式の運賃表は無いのかな…?


と思ったらドアを挟んで隣側にありました(^^;;  この位置に設置するのは珍しいですね。


天井です。意外なのは、蛍光灯にカバーが掛かっていること。この手の車両はカバーを付けないのが一般的なだけに何だか新鮮です。吊革は丸型のものが設置されています。


窓です。二段窓が整然と並んでいます。


柱には降車ボタンが設置されています。下向きになっているのは座った人の押しやすさを考えたと思われます。今や全列車がワンマン運転、かつては車掌さんも乗っていたんでしょうね。

 

座席はもちろんロングシート。越ノ潟まで乗り通せばそれなりの距離となりますが、基本は短距離を主眼においた座り心地です。


座席下にはヒーターがあり、座面よりも張り出しているのが特徴です。やけどしないように注意しましょう。

 


JR東日本E127系0番台

$
0
0

登場時からしばらくは新潟近郊の比較的短距離の運用に就いていたE127系です。しかし、北陸新幹線開業により大半がえちごトキめき鉄道に譲渡され、実質的にE129系に置き換えられたこととなります。しかし、その後も2本のみがJR東日本に残っています。

 

帯色もいわゆる「キムワイプ塗装」のままで、弥彦線の吉田-弥彦間のワンマン運転とその前後の回送を兼ねた越後線の普通列車にも使用されています。

 

なぜかSLばんえつ物語のキャラクターであるオコジロウが貼り付けされています。この車両は電車、磐越西線は走れませんが(^^;; なお、一部画像はえちごトキめき鉄道移籍後のものとなっておりますのでご了承ください。

 

 


ドアです。無塗装ステンレス仕上げとなっています。E127系は東北の701系の直流バージョンという位置付けですが、あちらとは違いステップレスとなっています。古くから電車が運用されていた実績があるからなんでしょうね。

 

常時半自動扱いで運転されており、開閉ボタンが設置されています。115系は手で開け閉めしているだけに、この辺りのボタン化によるサービスアップは大きいと思います。とは言え、701系もそうですがボタンを押してから開き始めるのが遅いため、押せばすぐ開くドアに慣れている身としてはタイミングをずらされている感じがしてなんだか少しストレスです。

 


車端部です。両開きの仕切り扉は701系と共通ですね。それにしても、なぜ両開きなんでしょう…。
 

トイレを有する車端部です。向かい側は車椅子スペースとなっています。

 

最前面です。基本構造は半室式ですが、最後尾となっても運賃箱の収納は行われません。運賃表示機はまだLED式のものが設置されています。

 


天井です。3扉だけあり、4扉の首都圏通勤電車よりもスッキリしているように見えます。枕木方向の吊り革がないのと、ラインデリアが省略されているのもその要因のひとつとも言えます。


窓です。固定窓を4枚並べています。で、E系列の通勤電車では共通項となっていますが日除けは有りません。701系もそうですが、この時期に造られた地方向け車両の日射の遮光性は後続の車両と比べても恐ろしく悪いです。


座席です。バケットタイプのロングシートで、ドア間は3×4で区切られた12人掛けです。ライトグリーンのモケットは登場当初から変わっていません。

優先座席とセットになった座席です。優先座席のモケットはJR東日本共通のそれですね。
 

車端部の3人掛け優先座席です。短距離専門ながら長距離利用を念頭に置いた701系をベースにしていることもあり、209系由来のあの駄席に比べると安心して座れると思います。座面の底付き感が気にならなくもないですが、その後JR東日本に登場した近郊型車両が軒並みあんなことになっちゃってるのを見るにつけて恵まれていると思います。袖仕切りは大型の板、寒風の顔面直撃こそ避けられますが、肘周りには大いに不満が残ります。


トイレです。中は洋式となっています。ここは115系時代よりもサービス改善が図られたところですね。


その向かい側の車椅子スペースです。握り棒にヒーター、非常通話装置が備わるわけですが、車椅子利用者でもこれはいくらなんでも低すぎるのでは?(笑)

山陽3000系 量産車

$
0
0

車内観察日記
山陽電鉄の普通車の主力を担っているのが3000系です。今回は中期車以降の量産車の車両を取り上げます。このグループには3000系の他、冷房搭載車である3050系や、2000系の機器を流用した3200系など様々なグループが存在します。今回はそれぞれ含めて3000系列として紹介しましょう。

車内観察日記
網干線でワンマン運転を行う3200系です。ここ、網干駅は、スルッとKANSAI系列カードが利用できる最西端となっています。

車内観察日記
車内です。製造は昭和40年代、かなり年季が入っています。3ドアロングシートです。

車内観察日記
ドアです。化粧板が貼られたもので、窓は必要十分の大きさ、取り立てて言うほどの特徴はありません(笑)

車内観察日記
中にはこのように化粧板の貼られていないドアも存在します。

車内観察日記
車端部です。仕切り扉は昭和時代製造の車両によく見られるタイプです。下部は化粧板仕上げですが上部はFRP仕上げ、なんだかチグハグですね…。

車内観察日記
優先座席を有する車端部です。モケットが違うだけで一気に見映えが変わります。ちなみに妻窓の戸袋でない側は二段窓で、上段は下降式で開閉可能となっています。

車内観察日記
最前面です。座席も備わりますが、113系 などにも共通する高運転台となっているため、前面展望は望むべくもありません。1次車には運転台側直後にも座席がありましたが、このグループからは廃止されました。

車内観察日記
優先座席バージョンです。姫路・網干方に配置されています。

車内観察日記
天井です。蛍光灯にカバーはかけられていません。画像は集中冷房車のもので、吹き出し口が等間隔に並んでいます。


こちらが分散冷房車のものです。ゴツい機器がぶらさがってます(^^;; またその機器を避けるように短い蛍光灯が設置されています。華は無いですが、車内を暗く見せないようにするための気配りを感じますね。

車内観察日記
窓です。懐かしの2段窓で、日除けは爪を引っ掛けるロールカーテンタイプのものです。

車内観察日記
座席です。ドア間は8人掛けとなっています。1次車では中央で座席が分割されていましたが、このグループ以降は1つの座席に収まっています。

車内観察日記
車端部の5人掛けです。1次車で存在した下方向に曲がる肘掛は、横一直線に伸びる仕様に変更されました。まぁこれが結局現実的な形なのですが(^^;;

車内観察日記
優先座席です。青系のモケットになっています。座り心地は柔らかくよくバウンズするもので、長時間の乗車では座り直しがいりそうです。基本的に普通車での運用なので、そう長く乗車するケースも少ないですね。

車内観察日記
最前面の3人掛けです。

車内観察日記
最前面からの様子です。これは果たして前面展望と言えるのでしょうか(^^;;

車内観察日記
車内にある温度計です。デジタル式が流行する中、円形をしているのが今となっては貴重品ですね。

 

近年のバリアフリー法施行を受けてか、リニューアルを受けていない編成にもフリースペースを設置した車両が出てきました。

 

それがこちら。座席を短くした関係で、元座席部分の化粧板の色が異なっています。今時元の色の化粧板を調達するより、リニューアル車で使われている化粧板を使った方が安上がりなのは分かりますが、これ、チグハグで貧乏くさいからやめた方がいいと思うのですが・・。袖仕切りは5000系 中期車と同様板状となり居住性が向上しています。

車内観察日記
最後に方向幕。回送でも”OUT OF SERVICE”、試運転でも”OUT OF SERVICE”。それなら一緒にしてしまえ!! なるほど、恐れ入りました。

JR西日本キハ48形「花嫁のれん」仕様車

$
0
0

石川県を中心に北陸の嫁入り道具として古くから伝わる花嫁暖簾。北陸新幹線開業後に、この伝統工芸品の名を冠した特急列車が七尾線に登場しました。

 

女性の幸せを願う列車「花嫁のれん」、金沢-和倉温泉間を結ぶ観光特急列車です。赤と黒をベースに華やかさを前面に打ち出したデザインが目を引きます。なお、男性ももちろん乗車可能です。新郎か親父になった気分で乗車しましょう。さて、いつになることやら…。

 

外観を見て分かる通り、元は普通列車として運用されていた気動車でございます。片運転台車両のキハ48で、この2両はJR西日本で唯一残ったキハ48形です。この車両、今の姿になる直前には国鉄急行色に塗られ、急行「リバイバルちどり」として運転されました。確かに、JR西日本で最後の急行型っぽい気動車でしたね。

 

それでは参りましょう、デッキドアです。元々デッキを備えていましたが、特急化でスペースが広げられています。また扉そのものには化粧板が貼り付けられました。この辺りは富山を走る「べるもんた」とは対照的です。

 

国鉄型気動車らしくステップも残りますが、赤いLEDによるライトを仕込んで注意喚起をしています。床はフローリングになっていますね。

 

特急化されてからも半自動ボタンは残されています。モノ自体も普通列車時代のものをそのまま用いていますね。

 

トイレです。バリアフリー対応の大型トイレで、扉を和柄にしているのがポイントです。

 

洗面台です。側壁は花が描かれた金箔張りでかなり派手です。蛇口は自動式、鏡はJR西日本お馴染みの照明を仕込んだものです。違うところと言えば、スリット状になっていないことでしょうか。

 

ゴミ箱は壁ではなく後付けながらしっかりしたものが取り付けられています。

 

車内です。まずは2号車の開放式車両から。都合によりこんな画像しか撮れませんでした…。一発勝負でやらかすことを想定してリカバリーで撮ったのがこれでございます。後ろにはカウンター席とイベントコーナーがありますが後程。

 

デッキとの仕切りです。普通列車時代から仕切りは存在していましたが、特急化でデッキが広げられたため従来のものではありません。こちらも見事に金箔張り、模様もかなり凝っていることが分かります。華やかさをウリにした観光列車なので私はいいと思いますが、九州の800系新幹線ともども、金箔張りは好みが分かれるところではあります。

 

最前面です。かつてあったであろう仕切り窓は全て埋められ、デッキとの仕切り同様金箔張りとされています。

 

天井です。照明は間接照明で、通路の進路に合わせた形状としています。補助照明的にダウンライトや柱の飾り照明があるんでしょうね。

 

窓です。ボックス席に関しては普通列車時代に行われた体質改善工事後の二段窓となっていますが、カウンター席に関しては固定式の一枚窓となっています。日除けはフリーストップ式のロールカーテンにロール改められています。

 

座席です。なんだか新郎新婦が座っていそうな雰囲気がします(^^;;

 

4人掛けボックス席です。座席はそれぞれ個別に設置されており、真ん中にはテーブルが備わります。窓割りは普通列車時代から変わっていないため、基本的に残念と思っておくのが幸せです。

 

で、元々2扉だったのを1扉にした影響で、このボックス席は小窓が2つ並ぶ形となっています。なんなら大きな窓一つに置き換えてくれと思うのですが…。

 

お次は2人一組のボックス席です。

 

テーブルを小さくした以外は大きく変わりません。なお、リクライニング機構はなく背ズリもほぼ垂直に切り立ったもので、更にクッションもほぼありません。観光列車で座席の座り心地がいい例に当たった試しがあまり無いのは、やっぱりデザイン先行なところがあるからなんでしょう。

 

続いてカウンター席。お一人様はここを指名買いするのがオススメですが、席数が少ない上にこの列車の指定席獲得自体が中々難しいと思います。

 

窓側にはテーブルが備わっています。それぞれ1席に一枚の割り当てとなっています。なお、ご覧の通り窓割りは従来のままなので修行席や微妙な席がほとんどです。まぁ、この配置にされても七尾線ってそんなに車窓に見所はないんですけどね…。

 

なお、知ってる人は知っている的装備として回転機構も存在しており、45゜刻みで固定することも出来ます。窓際のテーブルが湾曲して切りかかれているのはそのためと思われます。

 

カウンター席の後ろにはフローリングのイベントスペースがあり、時折イベントが開かれているそうな。

 

壁には大型のテレビモニターがあり、七尾線を走る四季折々の花嫁のれん号を放映しています。

 

続いて1号車のデッキです。ドア横には伝統工芸品展示スペースがあります。

 

その向かい側には物販スペースと称する車内販売のカウンターがあります。アルコールを含むドリンク類やおつまみ、お菓子、グッズが販売されており、全体的に大人向けの内容となっています。詳しくはWebで。

 

車内です。こちらは旅館の客室をイメージした、グループ利用前提の車両となっています。ただし、指定席券の発売はあくまで座席ごとなので、お一人様がここを指定すると他のお客さんと乗車し続けることとなります。なるべくそのグループに見合った人数で指名買いするのが吉ですが、案外団体予約が入りやすい車両でもあるんですよねー。

 

デッキとの仕切りです。こちらはまたデザインが変わっており、花柄の化粧板を使用しています。

 

トイレサインです。何と和装になっています(笑)

 

天井です。こちらも通路に合わせて段差が付けられた間接照明となっています。

 

座席です。1号車の一部座席はソファ調になっています。

 

それぞれのボックスに旅館のように名前が存在しています。乗務員室側から紹介していきましょう。こちらは「桜梅の間」、座席後ろには仕切りとなる壁があり、ちょっとした個室感を演出しています。

 

こちらは「撫子の間」。黄梅の間との違いは壁の化粧板の柄です。ちなみに、このような完全にスペースを区切らなくても個室のようにプライベート空間として認識出来るのは日本人特有の文化らしいです。

 

そして3人利用を想定した「扇絵の間」。スペース制約の関係か、2号車と同じ座席を持ってきています。

 

お次は2人一組のボックス席です。手前が「菊の間」、奥が「鉄線の間」となっています。こちらもある意味スペースの問題で回転クロスシートを使用しています。

 

足元にはキハ40系列お馴染みの配管が残されています。少し狭いですね。

 

車両の中央部にある「笹の間」です。何だか、無理矢理3人組にしました、って感じですね。

 

木の格子に漂う監獄感が何とも(^^;;

 

2人一組のボックス席としてはここがアタリ的な様相を呈する「錦秋の間」です。

 

デッドスペースを埋めたに過ぎないかもしれませんが、ここは中央のテーブルの他に通路側にもモノを置ける台が存在します。ただし滑り止め等は特に無いので、ご利用は計画的に。

 

最後にデッキに程近い「青の間」。ソファシートは特にリクライニング等の機能はありませんが、回転クロスシートとは異なり動かす必要もないので形状は身体に合うようにゆったり造られていると思います。もう少しスペースを広くとれたら、センターアームレストを付けることも出来たでしょうね。

 

「客室」に当たる部分は固定窓となっていますが、「廊下」に当たる部分は従来通り二段窓となっています。

 

各区画にはやはり宿のように名前が入っています。

 

観光列車でよく見られる撮影用ボードも用意されています。

 

和倉温泉まで一時間ほど、能登かがり火やサンダーバードもいいですが、この「花嫁のれん」に時間を合わせて能登半島へ向かってみてはいかがでしょうか。

近鉄2610系

$
0
0


大阪線の急行用車両として登場した2610系です。登場時はボックスシートを装備し、長距離運用にも対応していたそうです。しかしそのボックスシートが混雑緩和のため通路側の肘掛を省略していたため居住性があまりよくなかったこと、長距離輸送は便利で快適な有料の近鉄特急が担っていたこと、転換クロスシートの5200系が登場したことにより、ロングシートに改造されて今に至ります。ロングシート化された現在でも快速急行以下の種別に幅広く使用され、三重県までの長距離運用も相変わらずこなしています。名古屋にはL/Cカーに改造された編成が3本いますが、今回は大阪線の車両をご紹介。


車内です。大阪線のロングシート車ではおなじみの車内ですね。


ドアです。めいっぱい広げられた窓が特徴です。


車端部です。妻窓が無いため非常に閉鎖的です。 広告等も一切貼られていないのもその要因かもしれません。


こちら優先座席を有する車端部です。座席モケットの影響でも有りますが、えらくモノトーンになってますね・・。


長い車端部です。優先座席は短い車端部と席数を合わせるためか、片面のみ指定されています。


トイレのある車端部です。トイレは和式となっています。


最前面です。相変わらず前面展望に優しくない仕切り窓がなんとも(^^;;


優先座席を有する最前面です。他編成併結時はこのようになっています。車掌台側は解放されていましたが、現在はロープが張られています。


天井です。近鉄伝統の三角形の蛍光灯カバーがかかっています。ラインデリアは一部設置に留まっています。


窓です。一枚窓で、日除けはロールカーテンタイプです。ただ横の爪を引っ掛ける窪みは無く、窓の下辺の桟に留め具が設置されています。故に日除けは完璧に締め切るか上げるかのみとなっています。


座席です。ドア間は6人掛けです。前述のとおり、ボックスシートから改座されたものです。


長い車端部の5人掛けです。座り心地は、ロングシートとなったものの長距離輸送を担う車両だけあって座面は奥行きを深く取っており、なかなか良好なのではないでしょうか。「長距離でロングシート」というだけで気が滅入りそうですが…。


優先座席はシルバーシートを思い出させる灰色のモケットです。


短い車端部と最前面に存在する3人掛けです。袖仕切りはパイプ式となっています。


その優先座席バージョンです。


さて、先ほどロングシート化されたと書きましたが、トイレ横に関しては直接中が見えないようにボックスシートが残されセミクロス配置となっています。


ボックスシートです。形状そのものは国鉄型車両でよく見かけるあのボックスシートに似ています。妻面側の座席が少し切り詰められているのはJRなどでも見られたものですね。全車ボックスシート時代よりもシートピッチは少しだけ広げられているとのこと。ご覧の通りロングシート化以降も肘掛は設置されていません。なるほどこれは不評なわけですな・・。肘掛だけでなく、国鉄型車両であれば必ず付いている取っ手もありませんね。

ロングシート化の際、最初に更新工事が行われたトップナンバーの2611Fは袖仕切りが1000系列と同じタイプのものとなっています。

 

その座席です。居住性としてはこちらの方が段違いに良いのですが、今となってはその後に更新された編成がなぜ簡素なパイプ式に先祖返りしたのか謎ですね(^^;;

 

優先座席です。モケットは一度交換され、濃い目の色になってます。

 

トイレ横のセミクロスシート区画です。

 

やはりボックスシートには肘掛がありません。

JR東日本E217系

$
0
0

走ルンです(この言葉も死語になりつつありますが…)シリーズの近郊型の祖、E217系です。この系列も登場からそれなりの年数が経っていますが、機器更新が行われてまだまだ活躍する予感全開ですね。


登場から一貫して総武快速・横須賀線直通運用に使用され、快速「エアポート成田」として成田空港にも顔を出します。


こちらは懐かしいカット。総武快速・横須賀線直通の運用減と東海道線系統の運用増に伴い、一時期編成組み替えと帯色を湘南色に変更して東海道線東京-熱海間で限定運用されたことがありました。今はまた横須賀色に戻され、運用も元通りとなっています。


車内です。かつてボックスシート車が主流であった同線、混雑も中々酷かったこともあり113系からの置き換えにあたってはロングシート主体の編成となっています。というわけでまずはロングシート車から。拡幅車体にロングシート、広々としたを通り過ぎてガランとした印象です。


ドアです。化粧板を省略したステンレス地仕上げとなっています。各ドアの上にはLED表示機が設置され、次駅案内や運行案内を行っています。なお、ドアカット機構はありますが半自動機構は備えていません。JR東海共々、この頃は長時間停車時のドア扱いの確立に試行錯誤していたようです。


車端部です。仕切り扉は側ドア同様にステンレス地仕上げとなっています。


なお、仕切り扉は一部の車両の片側のみの設置となっています。風の吹き抜け防止程度の役割しか果たしていません。


中には両側ともに仕切り扉が無い区画もあります。騒音の侵入という観点では、全車両に設置されて然るべきと思いますが。


トイレを有する車端部です。車椅子対応トイレは四次車からは新製時から、それ以前は改造により設置されています。


グリーン車の隣の区画です。仕切り扉はグリーン車側のものです。


最前面です。先の踏み切り事故の教訓から、運転台直後の壁は取り外しが容易な構造となっています。そう言えば、この系列だけは乗務員室との仕切り扉が中央に配置されていますね。


天井です。照明はカバー無しの蛍光灯、恐らく廃車までこのまま行くんでしょうね。ラインデリアは一部のみの設置に留まっています。


窓です。日除けが省略され、着色ガラスで済まされています。「可視光透過率41%」だそうですが、要するにほとんど役に立ってませんと言いたいです。この車両の設計者、一回でもこの車両で日射地獄に晒されろと。


座席です。片持ち式、バケットタイプのロングシートで、基本的に2+3+2で区切られた7人掛けとなっています。モケットは深いブルーの座面に同じ系統のゼブラ模様となった背ズリの組み合わせです。


優先座席とセットになった7人掛けです。優先座席のモケットはこれと逆の色使いで、灰色の座面に赤いゼブラの背ズリとなっています。このモケット、JR東日本がえらく気に入ったようで、この会社が保有する車両に新旧問わず採用されるようになりました。今やこのモケット=優先座席として認知されるようになりましたが、一体何が決め手となったのでしょうか?西日本エリアに住む人間としては疑問が残るところです。


乗務員室背後のロングシートです。乗務員室を広げた関係でここのドア間が縮められており、着席定員も片側4人となっています。座る気満々で何も知らないで並ぶと、他の乗車位置と比べて痛い目に遭うことになりそうです。


車端部の3人掛けです。座り心地はまぁ「ダメ」の2文字に尽きます。座面の沈み込みはほぼゼロ、車体の横揺れに全く対応出来ない短いくせに変に張り出した背ズリ、客は貨物か何かと言いたくなるひどさです。座り方としては座面深くにキッチリ座ればあまり疲れないらしいですが、そんな体勢を揺れる車両で求め続ける時点で終ってます。


バリアフリー対応トイレです。円筒形ではない妙な形をしていますね。


向かい側のフリースペースです。握り棒にヒーター、非常通話装置、消火器が備わります。基本的な使われ方は立ち席スペースと思われるので、窓上にも立ち客用に握り棒が設置されています。

 

続いてセミクロスシート車です。4扉化によって、113系中間車と比べてクロスシートが半減しています。争奪戦も激しくなったものです。

 

従来のトイレを有する車端部です。こちらはコンパクトに収まっています。


座席です。ボックスシート背面にはロングシート向けに袖仕切り同様凹みを入れていますが、おおよそ快適性に寄与するものではありません。袖仕切りにもたれるよりも面積が広い程度に思っておくのが幸せです。


ボックスシートは(この頃は)新設計の片持ち式で、足元はスルーとなり空いている時は脚を伸ばせますが、冬場は寒い思いをしそうです。形状としてはロングシートに背ズリを付けたような感じですね。座り心地?ロングシート同様「ダメ」ですよええ。決定的にダメなのはヘッドレスト。石のような硬さに加えて上端が逆傾斜を向いた殺人仕様、登場当初はたんこぶを量産した方も多いのでは?この仕様はなんだかんだで多少のマイナーチェンジを経ながら新製車両に導入され続けています。どんな自信があってこんな駄席を採用し続けるのか、設計者出てこい


優先座席はこの通り。


トイレです。こちらは今や首都圏では珍しくなった和式となっています。

 

で、向かい側のフリースペース。

 

続いてグリーン車です。初投入された113系のサロをベースとしたダブルデッカータイプを2両連結しています。まずは階上席から。空をイメージしたのか、青いモケットのリクライニングシートが並びます。


天井です。建築限界一杯、多少窮屈に見えるのは仕方ないですね。この頃の照明はまだアクリルカバーとなっています。


肩部分には空調のつまみとSuicaのリーダーが設置されています。


窓です。鋼体に合わせて湾曲しているため、夜間は写り込んだ車内がうにょーんと…。日除けはフリーストップタイプのロールカーテンが備わります。


座席です。座席は登場時のものではなく、E231系などと同様の座席に改座されています。とは言え、モケットは地味にオリジナルタイプとなっていますね。


付帯設備はシートバックテーブルのみですね。座り心地は硬め、長距離での乗車が前提ではあるものの、長時間の着席では疲れが溜まるかと思われます。その他に悪いのは不相応に高い料金とかデッキとの仕切りが無いことでしょうか。


続いて階下席です。色使いが逆となっております。


天井です。照明がやや小ぶりとなっていますね。階下で採光性に問題があるためか読書灯が増設されています。


窓です。視点が上を向きそうですね(笑)  柱には帽子掛けが設置されています。


座席です。地味にセミハイデッキ構造になってますので、足元に注意しましょう。


そう言えば、改座前はJR東日本で後にも先にも最後であろう定期気動車特急であったキハ110系「秋田リレー」に使用されたリクライニングシートが紛れ込んでいたそうな。あちらも車両は普通列車用に格下げされましたがまだ現役ですね。

 

最後は台車が載っかる平屋区画です。デッキとは仕切られているものの台車直上、中々に揺れると思いますよ。


こちらは座席が2列となった区画です。8人グループで使うことがあれば占有も悪くありません。

 

妻面の仕切り扉は半自動式、扉横に開けるのボタンが設置されています。

 

天井です。こちらには荷棚も設置されているため、荷物が多い場合は助かります。


座席は階下席と同様ですが、セミハイデッキ化はされていません。


壁際には固定式のテーブルが備わります。個別に取り付けて占有面積を明確にしているのは理解出来ますが、肝心の面積と形状には疑問と不満を感じます。

 

デッキには口が小さいごみ入れがあります。

 

阪急6300系 嵐山線リニューアル車

$
0
0

車内観察日記

2010年、本線の特急運用から姿を消した6300系。それは阪急京都線の京阪間移動のスタイルがすっかり3扉車へと切り替わった瞬間でした。最終運行を行ったのはトップナンバーの6350Fでした。現在この編成は6350号車だけが正雀に残っていますね。


車内観察日記

こちら現在唯一京都本線に残る6354F 。土日休日の快速特急「京とれいん」にて運行されています。この編成が存在することにより京阪間2扉車の命脈が保たれています。

車内観察日記

一方で6351~6353Fの編成は、4連に短縮された上で嵐山線へ転用されました。今回はこの嵐山線用の6300系を取り上げます。元々転用の計画は無く、6300系は全廃となる予定だったようです。やはり阪急の社内でも、6300系の支持は絶大なものだったのでしょうね。ちなみにこの嵐山線転用の時には、「京とれいん」構想はありませんでした。京とれいん登場後はすっかり影が薄くなってしまったような・・。運用は前述のように嵐山線内各駅停車のみで、正雀工場入出場時のみ懐かしの京都本線を走行します。行楽期は2扉で乗降に時間がかかるという本線時代のネックを未だひきずっているのと、4両編成という輸送力不足により3扉6両編成に差し替えられます。

 

車内観察日記

名称変更前の松尾駅にて。


車内観察日記

車内です。クロスシートが残されているのが京都線特急用車両としての伝統ですね。混雑対策として両端はロングシート改造されていますが・・。

車内観察日記

ドアです。阪急のリニューアル各系列で採用されているドアと同様のものです。以前ドア横の広告枠は絵画の額縁のようなオシャレなものでしたが、リニューアル時に見事に普通のものに交換されています。細かい・・。

車内観察日記

天井です。冷房の吹き出し口は相変わらずスポットタイプで、風はあまり強くありません。荷棚は9000系列と同様のものになっています。

 

車内観察日記

吊革は特急用車時代には改造によりドア付近のみ設置されていましたが、今回の再改造で端から端まで設置されるようになりました。ドア付近・ロングシート・クロスシートで長さや間隔を使い分けています。


車内観察日記

車端部です。窓のない妻面はそのままとされたようです。仕切り扉は窓が大きいものに交換されました。補助椅子収納のための箱は下のヒーターの影響のためかそのまま残っていますが、補助椅子自体は撤去され埋められたようです。その代わりかどうかは分かりませんが、9300系のドア脇の固定クロスシートの背面にあるものと同様のクッションが設置されています。乗車時間を考えるとこれが妥当なのでしょうね。

車内観察日記

最前面です。伝統の前面展望良好な窓です。


6351Fにはブルーリボン賞受賞のプレートが残っています。リニューアル後も、これだけは剥がさなかったんですね。

車内観察日記

窓です。日除けがアルミ鎧戸からフリーストップ式のカーテンへと交換されています。

車内観察日記

座席です。まずロングシートから。前述の通り、混雑緩和のために設置されたものです。後の改造にも関わらず9300系とは違い方持ち式ではないものです。座面から上は一緒ですが(笑) 画像は4人掛けで、真ん中に定員着席を促すための仕切りが入っています。個人的には中間車はオールクロスシート、混雑する両先頭車はオールロングシートでもよかったのではないか、などと思ってしまいます(笑) 窓割りから計算すると・・24人掛けの超ロングシートが出来上がりそうです(^^;;;

車内観察日記

車椅子スペースに面したロングシートです。2+3+2と8200系と同様の区切り方になっています。画像は現時点での優先座席です。

で、現在のロングシートです。最近ではすっかりお馴染みになったワインレッドのモケットとなっています。


車内観察日記

車椅子スペースです。手すりのみの設置です。横のロングシートは2+3の5人掛けです。

 

そして現在。こちらもモケットが変更されました。


車内観察日記

最前面の短い2人掛けロングシートです。かつてはクロスシートとの格差をなくすために肘掛がクロスシートの肘掛と同様のものにされたなかなか凝ったものでしたが、普通のものに交換されてしまいました。

 


優先座席です。座り心地は安定の柔らかさです。最近登場する新車やリニューアル車は少し硬い印象があるので、まだこの時は良心が見えます。

車内観察日記

続いてクロスシートへと参りましょう。

車内観察日記

2人掛けです。まず転換クロスシートから。座席自体は9300系ベースのものになっていますが、かつての座席自動転換装置は装備していません。座り心地も全く一緒で、これまでの柔らかさを売りにしたものではなく、程よい硬さを持ったものです。窓側に肘掛はありません。窓枠自体も高いままなので窓側席は非常に居心地がよろしくないです・・。まぁせいぜい片道7分間なのでそこは割り切りでしょうか。

車内観察日記

脚台は9300系のような一本足ではなく、足元が空いている2本足のものです。9300系もこれでよかったのでは?(^^;;

車内観察日記
固定クロスシートです。・・このカット、割と好きだったりします(笑) こちらも9300系とほぼ同じですね。ヘッドレストが切り立っているのも同様です。やはりこちらの方が作りこまれている感じがしており、ヘッドレスト一つで違ってくるものです。背面の木の覆いもそっくりそのまま持ってこられています。

車内観察日記

続いて阪急電鉄初の1人掛けのクロスシートへ参りましょう。

車内観察日記

2人掛けを分断して設置した形になります(笑) 転換もサクッと出来ます。

車内観察日記

固定クロスシート。やはりたった7分間でも転換クロスシートを設置したのは、この車両が6300系だからなのでしょうね。粋な阪急の計らいに乾杯。

車内観察日記
桂駅にて。6354Fが快速特急として華々しく活躍する中、6351F・6352F・6353Fは何を思う?

JR東日本E721系

$
0
0


東北本線の最新鋭車両として華々しく登場したE721系です。2008年度のローレル賞を受賞していますね。「前例にとらわれない発想転換を伴う地域利用者本位の設計コンセプト」、「様々な工夫と機器の小型化による低床電車の実現」、「首都圏レベルの輸送サービスの地域展開」といった特徴が受賞の要因だそうです。このラインカラー、719系時代から一貫して採用され続けていますが、イタリアかと(^^;;


こちらは仙台空港直通用の500番台です。塗装が0番台とは異なっています。あ、ちなみにデッキも付いていなければ指定席車両「uシート」もありません(^^;;


仙台空港直通系統ではワンマン運転が行われています。画像は1日2往復のみの快速列車です。


車内です。首都圏とは違い3扉車両ですが、どこかで見たことがあるような雰囲気が勝ってしまい、あまり新鮮味は感じられません。


ドアです。化粧板は貼られていません。ドアが接する部分にはイエローテープが貼られています。特筆すべきはステップが無くなったこと。台車の小型化などにより車高を引き下げることに成功し、駅の改修をすることなくステップレス化することに成功しています。これもローレル賞受賞の一因だとか。それなりに納得。


通年半自動扱いのため、開閉ボタンも設置されています。ボタン周辺がLEDにより光るという最近流行の仕様ですが、周りが金属地のままとなっており、いささか安っぽさは否めません。


トイレ横のドアに関しては、横向きでコンパクトにまとめられています。


外側はボタンオンリーです。寂しいですねぇ・・。


車端部です。優先座席に指定されているため、床面がゼブラ模様になっています。仕切り扉は701系に引き続き両開きとなっています。妻面は機器室が存在し、仕切り扉までは距離があります。北海道の列車もこのような感じなので、風雪耐久が至上命題の、寒冷地を走る列車では共通の備えなのでしょうね。


トイレを有する車端部です。仕切り扉が隠れてますね(笑)


そして、500番台のみに存在する荷物置き場を有する車端部です。


最前面です。仕切りは南海電鉄のような横引き式となっており、中間に入った場合でも同じ操作をすることが出来ます。


天井です。元から首都圏と比べて本数が少なめにもかかわらず、取材当時は一部蛍光灯が抜き去られていました。


窓です。日除けはありません。変わりに着色窓としているわけですが、日除けがある場合と比べて直射日光を遮断出来ていないのは一目瞭然です。


座席、まずはクロスシートから。ボックスシートで、211系以来の国鉄近郊型車両のセミクロス配置が復活しています。首都圏と同じく片持ち式となっていますが、半自動ドアとは言え結構な頻度でドアは開くでしょうに…。冬季は足元がお寒くなりそうです。


モノ自体は、E217系から始まった座席形状を元にしています。不自然な腰部分の張り出し、石の様であり中央から上部にかけてが逆傾斜となり先端が張り出している殺人ヘッドレストなど、呆れる程何も変わっていない事は見れば分かる話でございます。本来この座席は長距離利用を想定していないはずであり、乗車時間に対してロングシートという設備面で難があった701系の反省を生かしてクロスシートを導入したのであれば話が矛盾しています。・・とまぁ座席についてはJR東日本は意地でもこの座席から脱却しないので置いといて、問題は取り付け位置。窓が2枚組みとなっており、中央の広い柱部分の座席では、窓の桟に置こうとした腕が柱の角に食い込むという最悪環境が実現(苦笑)。というか、利用者目線で考えたら、絶対こんな設計にしない。強度上こうせざるを得なかったのかもしれませんが、窓側の肘掛など、代替策が欲しいところ。ほんの少し首都圏の車両と比べて進歩したところといえば、黒色の細い柱をヘッドレスト寄りに移したことでしょうか。この座席では腕の食い込みは(幾分)軽減されていると思います。


窓枠下辺は多少の幅を取ってあり、中央部分はわずかに広げられております。それに加えてドリンクホルダーが設置されています。窓枠中央部分は元よりペットボトルくらいのものを置くことを想定していたであろうに、一体どのように使って欲しいのでしょうか?(^^;; まぁモノを置く空間は広いに越したことはありませんね。


ドア横は2人掛けのロングシート。大型袖仕切りとクロスシート背面に挟まれたショートショートな空間です。その手の環境を好む人にはうってつけじゃないでしょうか。袖仕切りですが、アクリル板を貼り付けた719系と、どちらの方が防風性・機能性が高いでしょうかね(当て付け)。座り心地は相変わらず破綻しているのですが、座席の支持は片持ち式ではなく前時代的な座面下が埋まっている構造なので、ヒーターもしっかりしているとは思いますし、風の通り抜けは最小限でしょう。


車端部の優先座席です。赤いゼブラ模様の背ズリに灰色の座面はJR東日本共通です。


トイレ横の車椅子スペースです。付帯設備は握り棒、非常通話装置、ヒーターとなっています。寒冷地を走行するだけにヒーターも2基装備となっています。トイレ入口がドアの方向を向いているため、横には2人掛けのロングシートが設置されています。袖仕切りは従来に近いものですね。これにアクリル板を付ければ(略)。


500番台にのみ存在する荷物置き場です。料金不要列車にしてこの装備は珍しいですね。空港輸送に特化した車両だからこそなせる業と言えるでしょう。しかもただの荷物置き場ではなく、スーツケースなどが滑り落ちないようにするためにセーフティーバーまで付いています。


トイレです。円筒形の大型タイプで、車椅子での取り回しが容易に出来るようになっています。

 

2016年、一部国鉄時代の機器を使用している719系を置き換えるべく、4両固定編成の1000番台が登場しています。0番台との違いは、帯色の赤が桜色になったことですね。

 

車内です。大きくは0番台と変わりません。そう言えば、ドアの開閉ボタン、閉めるのボタンの周りが灰色となっていますね。

 

中間車の車端部です。両側が座席となりましたね。

 

天井です。照明が蛍光灯タイプのLED灯となりました。

 

座席です。配置等は従来と変わりません。

 

座り心地としては0番台から地味に改良が加えられ、座面のクッション性が増加していますがその肝心の座面が扁平でして、座っているとなんとなく前方に滑るような感覚を持ってしまいます。ま、そこはいいんですよ、背ズリが相変わらずまるでダメだって・・。

 

ロングシートです。こちらも0番台よりは座りやすくなったと思いますよ、やっぱり背ズリがダメダメですが・・。

 

フリースペースです。こちらは車椅子の方の補助を目的としてか従来に近い袖仕切りとなっています。一般座席なので、ロングシートの中では一番居住性としては良い環境でしょう。最近はフリースペース横でもあの大きい袖仕切りにした車両もいますが・・。

 


湘南モノレール5000系

$
0
0

山のトンネルから顔を出すモノレールというのも中々見ることが出来ません。上を走るものだと思ってる先入観のせいか奇妙に見えます。懸垂式なのが余計にそう思わせるんでしょうね。

 

そんな奇妙な路線、大船から湘南江の島までを結ぶ湘南モノレールで活躍する5000系です。平日はラッシュ輸送、休日は観光客輸送とそれに関連して江ノ電のバイパス輸送を担っております。

 

車内です。そんなに古くない車両なのですが、どことなくオールドな雰囲気が漂うのは座席のモケットのせいなんでしょうね。

 

ドアです。化粧板仕上げの両開きで、ドア上にはLED表示機が設置されています。なお、ドアチャイムは東海道・山陽新幹線の開閉チャイムと同様となっています。

 

車端部です。懸垂式モノレールでは渡り板の安全性を照明出来ないのか、通り抜けは禁止となっています。

 

最前面です。湘南モノレールは車窓としても面白いと思うのですが仕切り窓は高め、前面展望にはかなり厳しいデザインとなっております。

 

天井です。照明はカバー無しの蛍光灯、その両側にはラインフロー式の冷房吹き出し口が配置されています。吊り広告が中央に設置出来なかったのか、ドア横の両側に設置するに留まっています。

 

窓です。近年導入された車両としては少し古くさい二段窓、上段は換気のために内折れ式で開くことも出来ます。日除けは省略されており、着色窓で済まされています。

 

座席です。平日朝ラッシュ時は殺人的混雑となる路線ながら全席クロスシートとなっています。恐らくその理由は「加速度」。湘南モノレールの加速度は4.0km/h/sと阪神の5000系ジェットカーと同等となっています。どれくらいすごいかと言うと、息子を抱いて前面展望をしていた古老が加速と同時に後ろに吹き飛ばされるくらい(実話)

 

形状自体は大したものではなく、加速度の問題でロングシートに出来ないからこうした、くらいの簡素さです(一応先代車両にはロングシートがありましたが…)。おかげで通路側の肘掛けも省略されていますね。モケットが国鉄型車両を思わせる紺色となっており、紺色モケット=国鉄という固定観念は目にも影響を与えるようです。

 

続いて優先座席です。

 

モケットが黄色となっているのと、側壁にステッカーを貼り付けて一般座席と区別しています。

 

車端部は1人掛けです。ドア向きにされていないのは出入りの度に人と目が合わないように配慮したと考えますが、これはこれで引きこもり席ですね。

 

乗務員室にある放送制御装置。これを使って自動放送を半自動化することが出来ます。

 

JR西日本283系

$
0
0

太陽と海が大好きな蒼きイルカ、283系。JR西日本としてもかなり思い切った車両で、後続の車両を見ているとこちらの方が断然華があって当時の勢いのよさが分かるかと思われます。

 

 「オーシャンアロー」の愛称があり、イルカをあしらったロゴが貼られています。

 

381系同様付属編成も存在しており、貫通型の先頭車も用意されています。こちらも見た感じはパノラマ感が出ていますね。なお、在籍数は基本編成6両×2本と、モノクラス付属編成3両と新大阪方にグリーン車を持つ付属編成3両が各一本、計18両の小所帯となっています。普段は基本編成の6両で運転され、多客時には3両を併結した9両編成となります。ちなみにこの時は幌の連結は行われません。作業簡略化のためとは言え、貫通構造でありながら行き来が出来ないというのはどうなんでしょうね?

 

 この車両、昼と夜では一味違った一面を見せる車両だと思っています。昼間はファミリー層向けのリゾート列車、夜になると突然ムーディな大人の雰囲気になるイメージです。

 

 登場当初は「スーパーくろしおオーシャンアロー」という、マルス発行の特急券は一体どう表示していたんだと気になるくらいの列車名の長さでした。後に「オーシャンアロー」となり、2010年代に入ってから「くろしお」に統一されています。私の中では、283系と言えば列車名も「オーシャンアロー」なのですが…。また運転区間も現在は新大阪までとなっており、京都に顔を出さなくなりました。

 

なおここまで一切触れてきませんでしたが、381系ばりに振り子制御を有しており、「くろしお」では唯一の振り子車両となってしまいました。そして「やくも」にも導入する腹があったのか、耐寒耐雪構造となってるそうな。今回は基本編成のトップナンバーをご紹介。

 

デッキドアです。色調はサンダーバード等の特急列車とあまり変わりませんが、丸みを帯びた窓がリゾート感が出ています。

 

いつぞやから設置された避難用はしご。海沿いを走るきのくに線ならではの装備となっています。沿線にも看板が多数設置され、津波発生時は迅速な避難が出来るように取り組んでいます。

 

バリアフリー対応車両のデッキドアです。幅が広くなっているのはいつものことです。

 

くずもの入れです。飲料系とその他が分別されており、蓋や周囲はステンレス製となっているのはJR西日本の特急型車両共通となっています。

 

公衆電話跡です。周囲を手すりで囲ったデザインで、ヌシがいなくなって抜け殻になったように見えます。

 

トイレです。中は洋式、一部は女性専用となっています。

 

男性小用トイレです。扉は外開き、カーブが多いきのくに線に振り子車両の283系、勢いあまって通路へドロップアウトしないように気をつけないといけません(^^;;

 

バリアフリー対応トイレです。681系と同様、スペースは取られていますが導線にまでは気が回っていない時代のものですね。その横には全身鏡が設置されています。

 

洗面台です。鏡の中に照明を仕込む手法はJR西日本ではお馴染みのものですが、デザインが菱形を並べたものとなっており、他の特急型車両とは異なっております。ここも何気にリゾート仕様ということでしょうか。

 

 多目的室です。例によって例のごとく、普段は施錠されており、利用の際は車掌さんに申し出ることになります。

 

 空いたスペースを埋めたような荷物置き場です。ピクトグラムにはスキー板が描かれていますが、この列車が走る沿線にスキー場はありません(^^;;

 

普通車車内です。JR西日本の特急電車普通車らしくモケットは2パターンあります。まずは水色のモケットとなっている車両から、グリーン車を除く奇数号車がこのモケットとなっています。

 

デッキとの仕切りです。仕切り扉はやはり窓が丸みを帯びたものとなっています。その上にはLED表示機が備わります。広告枠があるというのが何だかねぇ…。観光地へ向かう特急列車としてはイマイチ歓迎出来ません。

 

後述するフリースペースとの仕切りです。こちらには窓が無く、オーシャンアローのロゴが貼り付けられています。

 

天井です。関西に籍を置く会社の特急型車両らしく窓上の補助照明がポイント、あとは通路上のダウンライトのみで、むしろ窓上の照明がメインなんじゃないかと思ってしまいます(^^;;  夜間は逆にすごく明るく感じてしまうので、この大きさで減光ないし消灯のような操作が出来ると尚いいよなぁ、と思います。

 

座席です。モケットこそ海をイメージしたものですが、ベースとなっているのは281系の普通席でしょうか。

 

リクライニング角度はまずまず、座り心地は柔らか目で長時間の乗車でも悪くはないといった印象ですが、振り子車両という特殊性もあるのか軽量化のためかなり薄く作られています。テーブルはインアーム式のみ、ボックス配置でのグループ利用を前提としただけでなく、この背ズリにシートバックテーブルなんてやらかすとそりゃあもう使う度に顰蹙になること請け合い…。

 

その代わりと言っては何ですが、ドリンクホルダーが付いています。バネで復帰するタイプで、普段はこのように跳ね上がっています。

 

かつての「オーシャンアロー」含めた「くろしお」号は特急列車の禁煙化が進むなかで比較的遅くまで喫煙が可能だった列車でした。かつて喫煙車だった車両はアームレスト先端に灰皿を埋めた跡が残っています。かつての喫煙車だった車両は全車禁煙化されてからそれなりに時間が経っているのにも関わらず、未だに若干ヤニ臭いんですよね…。

 

基本編成の3号車には、観光地向け列車らしく展望ラウンジが設置されています。連結されている3号車は自由席、席数を割いてでもフリースペースを設けたのは当時のJR西日本の勢いと自信だったんでしょうね。

 

というわけで展望ラウンジです。太平洋側を向いて椅子が並びます。

 

海側のカウンターです。波打ったテーブルが設置されています。使い勝手の程はいかがでしょうか?

 

山側のソファシートです。反対側も窓が大きくなっていますね。

 

2+2配置となっており、背ズリの上端はそれぞれ山なりにカーブしています。全体的に長居が出来ないように考えられてはいるようです。そうそう、海側に座った人が少しでも障害にならないようにセミハイデッキ構造となっており、段差部分に照明を仕込んでいるのもポイントです。

 

ディスプレイもありますが、今や消灯され飾りとなっています。

 

天井です。肩部分には飾り照明が設置されています。そう言えば、中央部分の化粧板の色が異なっていますね。

 

デッキとの仕切り横には非常通話装置とくずもの入れが備わります。

 

換気扇スイッチです。登場当初からここは禁煙だったような気がします。しかしこの換気扇が仇でして、喫煙車とダクトが繋がっていたのか副流煙が大量に流入していたという笑えない事態だったとか…。

 

海側の窓はこんな感じ。一枚窓ではありませんが、連続性が考慮され展望は良好です。

 

海沿いの区間はこんな感じ。

 

続いて座席モケットがパープルの車両です。こちらの方が落ち着きがあり、どちらかと言えば夜向きです。

 

バリアフリー対応車両のデッキ仕切りです。仕切り扉が幅広となっています。

 

こちらは貫通型先頭車の仕切りです。前面が展望を意識してそうな雰囲気があったのに車内側はまさかの壁、「展望したけりゃグリーン料金払え」という暗黙のメッセージが読み取れます。ならばあんなカネかかっていそうな曲面ガラスじゃなくてもよかろうに・・。

 

窓です。2席に1枚の割り当て、日除けは横引き式のカーテンが備わります。

 

座席です。基本的に先程の水色のモケットの座席の色違いです。

 

窓側について苦言を呈するなら、窓下にガラスを支えるためと思われる出っ張りがあり、アームレストに肘を置いた時にこの出っ張りの角が腕に食い込みます。681系から引きずっている欠点のひとつですが、これより後の登場となる683系ではキッチリ改善しています。

 

バリアフリー対応の1人掛けです。窓下には非常ボタンが備わります。この辺りはJR西日本の特急型車両らしいかと。

 

全展開の図。片側のみ肘掛けが跳ね上がるようになっています。跳ね上げの恩恵を受けられるのは新宮行きのみ、新大阪行きはインアームテーブルもありますし我慢して差し上げろと。

 

デッキ仕切り際には固定テーブルがあります。全席インアームテーブルが備わっていますので、珍しくデッキ仕切り際の座席の方がキャパが広くなっています。時代のニーズ的にはコンセントが欲しいところですね。軽くリフレッシュを受けていますが、そろそろリニューアルがあってもいいのではないでしょうかJR西日本さん?

 

続いてオーシャンアローのメイン、パノラマグリーン車へと参りましょう。先述の通り基本的に新宮方先頭車である1号車に連結されていますが、付属編成での代走時は新大阪方先頭車の6号車がグリーン車となり、多客時の9両編成では両端がグリーン車となることもあります。ただ、どの列車が両端グリーン車となるかは一ヶ月前に指定席券売機で見てみないと分からないような気がするんですよねぇ・・。

 

洗面台です。微妙に壁の化粧板が異なるような気がします。

 

車内です。このグリーン車、当時のJR西日本のセンスというか、持ち味を全て詰め込んで凝縮したような印象を持っており、久々にグリーン車へ足を踏み入れる時の緊張感というか、ワクワク感を持ってしまいました。特にライトパフォーマンスに関してはどの在来線グリーン車よりも素晴しいものを持っているのではないでしょうか。なおこちらはお昼の顔、夜になると・・。

 

…はい、一気に大人の雰囲気全快となります。この昼夜で雰囲気がガラリと変わるのがJR西日本らしいところであります。座席は1+2の3列配置、北海道のキハ281系やキハ283系のように中央で配置が逆転しています。こうすることでお一人様もグループでも均等に海側を陣取ることが出来るようにしているんですね(振り子車両の重量バランス問題もあると思いますが・・)。

 

デッキとの仕切りです。座席配置に合わせて仕切り扉が右側に寄っているのはいつものことです。で、やっぱりあるんだなぁ、広告枠。グリーン車の文字情報なんて、運転と安全のため、百歩譲って車内誌があれば十分だと思うのです。安全はともかくその他は「一回見ればあとは見なくていい」もの、一回見れば十分なものがずっと見えるのは鬱陶しい以外の何物でもありません。

 

魅惑の最前面です。パノラマグリーンだけあり迫力の前面展望ですが、381系のパノラマグリーン車と比べると仕切り窓がやや小さくなりましたし、前面形状が大きく張り出したものとなったため全体的に前面展望の範囲は狭くなった気がします。仕切り窓に関しては荷棚を仕切りにくっ付けなければ何とかなったかもしれません。

 

天井です。中央のスポットライトは通路の切り返し部分でしっかり位置変更するという凝り様です。そして補助照明のライトワークですね、リゾート感が全面に出ています。これはもう補助照明というよりも飾り照明ですね。

 

で、補助照明の役割はこちらの読書灯が担います。角度可変式となっています。

 

窓です。2席に1枚、シートピッチも広いため窓も大型です。

 

座席です。まずは2人掛けから。カラーコード的には381系グリーン車から続くものとなっていますね。

 

特徴としてはヘッドレストが肩部分を切り落とした形状となっていることですね。パノラマグリーン車だけあり、前面展望を後列でもしやすいようにとの配慮ですね。JR西日本が初めて行った特急改革で登場した「スーパー雷鳥」のパノラマグリーン車に搭載された座席の血を感じます。

 

続いて1人掛けです。かつて床のカーペットは「オーシャンアロー」のロゴが入ったオリジナルのものでしたが、近年無地のものに貼り替えられていますね。

 

座り心地は一見すると背ズリの平坦さが気になりますが、いざ座ってみると意外にもグリーン車らしいどっしりとしたものです。肩部分の切り落としも思ったほど気になりません。

 

全展開の図。テーブルは普通車同様インアーム式のみ、グリーン席としては少し寂しいものがあります。やっぱり両面タイプが欲しいですよねぇ、と。あとはフットレストが土足禁止オンリーの跳ね上げタイプとなっていること。本来あるべきは土足/土足禁止両面の角度可変式、それと比べるとやっぱりバリューダウンを感じさせます。そりゃあ清掃時はラクだと思いますが、グリーン車にしてその発想はNGですな。

 

で、そのフットレスト。基部にグリーンマークが象られたものとなっています。同じフットレストは381系「やくも」仕様車のグリーン席や、185系のグリーン席でも見ることが出来ます。

 

途中配置が変わる部分はこの通り、衝立で仕切ることにより一定のプライバシー性を保っています。かつて車内販売があった時には、ここをカートが器用にすり抜けていったという武勇伝があったり・・。ここの6番席が両側共に1人掛けで、前列が2人掛けの6番席は横が衝立で少しコクーンな印象、最前列の次にユーザーが多い席となりそうです。そして、前列が1人掛けとなる2人掛けの通路側(新宮方クロ282は7C、新大阪方クロ283は5Bか?)は本来であればハズレ席ですが、グリーン車が先頭となる便では運転席まで遮るものがない隠れた展望席となっています。

 

京王9000系

$
0
0


現在、京王の中で最多勢力を誇るのがこの9000系です。かなりサッパリした顔となっており、スピード感はあまり感じませんねぇ・・。何でも6000系の雰囲気を出したかったのだとか。


7000系と比較。同じステンレス車体ですが、コルゲートの有無で印象が全然違います。技術の進化と言うものなんでしょうね。

 


車内です。カラーコードは京王でよく見られるものとなっていますね。

 

 


ドアです。化粧板が貼られており、ドア上にはLED表示機が設置されています。

車端部です。妻面は暗い色使いとなっています。地味に木目調になっているのもポイントですね。

 

 

 

 


なお、仕切り扉は全車両に設置されていません。あくまで風の通り抜けを防止するための役割のようです。


最前面です。直後に座席はありません。仕切り窓が3枚とも小さいですが、両側の窓は低めに設置されていますので、前面展望には配慮されていると言えるでしょう。

天井です。蛍光灯はカバー無し、取材当時は節電のため一部抜き去られていました。ラインデリアも数は多くありません。

 

 

 

で、現在の天井は、照明が蛍光灯からLED灯に交換されています。

 


窓です。日除けは爪を引っ掛けるロールカーテンタイプです。この頃はまだ「日除けは必須」というまともな考えがあった時代だったんですね。


座席です。ドア間は3+4の7人掛けです。袖仕切りは板状ですが、他社よりも小ぶりなものですね。この板状の袖仕切り、でかくないとそれ以外の良い所があるとは思えませんねぇ。


優先座席は紫色のモケットをしています。座り心地ですが、ベースとしている座席が恐らくJR東日本の209系に端を発するどうしようも無い座席だと思うのですが、背ズリの張り出しを押さえている上、座面のクッション性も少しだけ増やしているので若干救いがありますね。とは言え、8000系 辺りなんかと比べると残念な座席であることに変わりありません。



車椅子スペースです。付帯設備は握り棒と非常通話装置となっています。

 

 

 

 

 

 

阪急8300系 8315F

$
0
0


昭和末期から平成初期にかけて、阪急では8000系列が増備されてきました。京都線バージョンの8300系では、最終増備車である8315Fはこれまでの8300系とは一味違う車内となって登場しました。元々6連として製造されましたが、後に既存車2両を組み込んで8連化されています。既存車2両は仕様を揃えず挟み込 んだため、車内間で多少の格差が生じています。今回は既存車を除く新製車を取り上げます。

 


最近検査入場を行いまして、VVVFインバータ制御装置が1300系と同じものに交換され、走行音がかなり静かになっています。・・そしてよりによってまた準急運用を写真に収めることになるとは(^^;; 


車内観察日記

車内です。アルナ工機最末期製造車両共通の車内創りとなっています。近いものとしては8200系8000系 8040形 がありますね。

 

車内観察日記

 

ドアです。空気溜めやドアエンジンなどがドア上配置となったため、上部が張り出す形になっています。その分、ドア開閉音は比較的小さくなっています。


車内観察日記

LED表示機の設置されたドアです。千鳥配置となっています。この頃の車両に共通してサイズは大きめ、流れる速度は遅めです。


車内観察日記

2013年末になり検査入場していたこの編成ですが、化粧板が濃いものに交換されました。そして、一部ドアではドアエンジンの改良を行っているようで、開閉時の騒音がかなり静かになっています。しかし、どうも全部のドアエンジンが交換されたわけではなさそうです。

車内観察日記

この表示、他の車両のLEDだと準急運用の場合、停車駅案内は「停車駅は十三、南方(略)、高槻市からの各駅」と案内するのですが、8315Fの場合全ての停車駅を案内します。おかげで長い長い(^^;; まさか水無瀬や大山崎などの表示が見られるとは・・。

 

そして、現在はソフトが交換されたのか文字が小さくなっています。わざわざ文字を小さくする意味とは・・?


車内観察日記

車端部です。ここは8000系列に同じですね。

車内観察日記
車椅子スペースを有する車端部です。画像は現時点での優先座席です。


車内観察日記

そして、毎度お馴染み、車端部に存在する謎の箱・・。

車内観察日記

最前面です。仕切り窓も大きくとられ、更に座席も設置されているため前面展望は大変良好です。また仕切り扉部分は窓が更に長くなっていて、前面の貫通扉の窓も長くなっていることから、お子様の前面展望に非常に優しい環境です。

車内観察日記

車掌台内部にある自動放送の設定機です。開けっ放しになってました(^^;;

 

車内観察日記

天井です。蛍光灯にはカバーがかかり、ラインデリアが一直線状に配置された天井となっています。ラインデリアは薄い金色になっています。この辺りに、阪急の車両に対するこだわりを垣間見ることができます。これ以降、5000系 を皮切りに既存車両にリニューアルを施していくことになりますが、それ以降はブロンズの色調を採用するようになっています。


車内観察日記

窓です。日除けは多段階ストップ式で、事実上のフリーストップを実現しています。しかし、この頃に新製された阪急車両に共通して、日除けがキッチリ下まで下がりません。窓枠がアルミ製なだけに反射が余計に気になってしまいます。ドアに近い両側の窓は開閉可能で、スイッチによる自動昇降装置も設置されています。中央の窓は固定窓です。

 


優先座席部分の日除けです。指定位置変更以降、ロールカーテンについては全系列がこのタイプに置き換えられています。これで日除けを降ろした状態でも優先座席であることが認識できるようになっています。


座席です。ドア間は8人掛けです。仕切りは肘掛を兼ねたモケット張りの化粧板を持ったものです。パイプは膨らみを持っていないので、頬杖をつくのは少し難しいですね。
 

 

車端部の5人掛けです。消火器は外側に張り出して収納されているため、車内側はフラットです。

車内観察日記

車椅子スペースです。スペースのみの提供で、付帯設備は手すりのみとなっています。白地に青色の車椅子マークが珍しいですね。現在の新型車両やリニューアル車では戸袋部のこのマーク自体が省略されていますが・・。

車内観察日記
最前面は2人掛けです。座り心地は詰め物も多く奢られ、傾斜もそれなりにつけられているので快適です。ただ着座位置が定まらないため、座りなおしが求められます。

※検査出場後は詰め物が硬めのものに交換されました。やはり時間をかけてほぐしていこうという考えなのでしょうか・・。

 

PR: 今年もサラリーマン川柳が遂にスタート!

JR東日本12系「ばんえつ物語」仕様車

$
0
0

磐越西線の新潟-会津若松間を結ぶ「SLばんえつ物語」。週末パスの有効区間ということもあり、首都圏からのちょっとした遠出先の観光列車としても定着してきた感があります。

 

牽引に当たるのはC57 180号機です。落成から一貫して新潟を活躍エリアとして走り続け、廃車後は新津第一小学校にて静態保存とされましたが、長年に渡る生徒や有志による整備のおかげで極めて保存状態がよかったことから、この機関車が復活に選ばれたそうです。

 

「C」を表す3つの動輪。大きな動輪に細いボイラーの精悍さから「貴婦人」の愛称がありますが、「厳密にはこのグループは"貴婦人"ではない」なんて細かいこと言ってると変な目で見られますので黙って差し上げてくださいまし。実際、D51のゴツさに比べればかなりスラッとしていると思いますよ。

 

同じC57牽引の「SLやまぐち」と何かと対極に付される感がありますが、個人的にはこちらは「観光」に特化した印象、「SLやまぐち」は「日本一SL運転が難しい」と言われる山口線で、ここよりもスピードが速く、汽笛の吹呼も多い"走り"を自慢とするゴリゴリの体育会系のSL列車と言った印象です。とは言え、こちらもSL列車としては国内最長距離である126kmを4時間で走るわけで…。

 

会津若松にて逆機走行。なお、復活SLの先輩であるC57-1とD51-498は、一時期この機関車と3両揃って新潟で活躍した期間があるとのことです。

 

新津からの送り込みにはEF81電気機関車が使用されます。何気にひさし付きのレアな機関車ですね。私が初めて「ばんえつ物語」を見たのは小学生の時ですが、その時はEF64が担当していたような…。

 

で、私のメインは相変わらずこちら。「SLばんえつ物語」で使用されているのが全国でも少なくなった12系客車です。こちらは「SLばんえつ物語」専用とも言える編成で、この列車自体を「ばんえつ物語」と呼ぶこともあるそうです。合計2回のリニューアルを受けており、現在は「大正ロマン」をイメージした塗装に塗られています。国鉄型車両の整理が惜しげもなく続くJR東日本としては、珍しくしばらく使い倒す気満々な気がしますね。こちらとしてはありがたい限りですが(^^;;

 

まずは普通車指定席から参りましょうか。この「ばんえつ物語」編成、リニューアルの度に新しいコンテンツが追加されていってるため、編成内の取り上げ事項が多数あります。近年稀に見る長編ですのでゆっくりお付き合いくださいませ。

 

車体側面にはロゴが入れられています。右にEXPRESSの文字が見えますが、急行料金は不要、代わりに全席指定の臨時快速のため指定席料金が必要となります。

 

方向幕は上からステッカーを貼り付けていると思われます。車番の字体は他車と異なりオリジナルのものを使用しています。

 

お待たせしました、それでは車内へと参りましょう。まずはデッキドアです。オリジナルの折戸が残っています。開くときには車内側に開くので、少し離れて待ちましょう。

 

ゴミ箱です。国鉄時代の「くずもの入れ」の表示は消されています。

 

トイレです。中は洋式の温座タイプに交換されていますが、この便座がまた外れやすく、その度に車掌さんのお世話にならなくてはなりません。

 

洗面台です。高崎の12系ともども、ブラックフェイスで国鉄らしさは全くもって感じられません。こちらは半ば地域ジョイフルトレイン化しているので、高崎の12系よりはすんなりと受け入れられるような気がします。

 

車内です。木目調の化粧板に深紅のモケット、コンセプトの大正ロマンも「なるほど」と言った感じですね。

 

デッキとの仕切りです。仕切り扉はセンサーによる自動式となり、窓が細長いサイズになっています。非常ボタンや懐中電灯に国鉄時代の名残が見えますね。

 

仕切り扉上にはガス灯を思わせる飾り照明が取り付けられています。

 

天井です。照明が蛍光灯2列から白熱灯をイメージした丸型のカバーが掛けられたものに変わっています。冷房は従来の分散冷房がそのまま取り付けられています。荷棚は懐かしのパイプ式ですが、改造当初はプラスチックの板で、リニューアルのタイミングでパイプに戻されたそうです。

 

窓です。旧来の二段窓そのままで残されており、開閉も可能です。日除けは爪を引っ掛けるロールカーテンタイプのものが備わります。

 

座席です。ボックスシートが整然と並びます。一回目のリニューアルの際に座席に手を加えられており、フレーム自体は既存のボックスシートのものを使いながらも、従来よりもヘッドレストが30cmかさ上げしています。通路側の肘掛けには小型のサイドアームテーブルが取り付けられています。

 

窓側の固定テーブルはそのまま残されているので、飲み物等の置き場に困ることもありません。座り心地としては、元のフレームがしっかりしているため角度等は申し分ないですが、増設したヘッドレスト部分が盛り上がっているため少々違和感を覚えます。背ズリがバケット化されたため、なんだかチャキチャキした印象もありますね。

 

で、デッキ仕切り際は通路幅の関係で横幅が詰められています。JR東日本よ、ここの背ズリまでバケット化したのはアウトです。何がダメかって、ただでさえ狭い横幅をバケットの盛り上がりで殺しにかかるのはいかがなものかと思うのです。サイドアームテーブルの取り付け方法を工夫して占有面積を少しでも広くしてもらおうとした配慮があるだけに、余計に残念に感じました。

 

お次は5号車です。ここには車内販売スペースが存在しております。

 

車内です。他の号車と特段変わったところはありませんが、車内販売スペースとの仕切り扉が右側に寄っています。

 

車内販売スペースです。駅弁やグッズなどが売られており、品揃えはかなり充実していると思います。

 

車内販売横には「SL茶屋」と称するスペースも存在します。実際には隣のカウンターで注文を行い、一部商品をここで出すために使われている感じでした。

 

続いては中央の4号車に連結された展望車です。

 

車高から寝台車を改造したようなシルエットに見えますが、実際は12系からの改造で、下回りを流用、車体は新しく造り直しています。

 

ロゴは従来からのものと、二度目のリニューアル後のものの2つが存在します。

 

デッキドアです。車体を新製した割には指定席車と同様の折戸となっております。屋根のスポットライトが余計に寝台車っぽさを醸し出しているんですよねぇ(笑)

 

ゴミ箱です。飲料系とその他で分別されています。飲料系に関しては穴が2つとなっていますね。明確に分けているわけではないので、恐らく中は一緒になっていると思われますが…。

 

車内です。定員0名の完全なるフリースペースとして連結されています。

 

デッキとの仕切りです。仕切り扉は常時開いた状態でセットされています。なお、横のテレビではC57-180号機復活までの軌跡を放映しています。

 

天井です。照明はダウンライトとシャンデリアとなっています。冷房は集中式に改められており、吹き出し口はラインフロータイプです。

 

窓です。元々シートピッチを考慮したものではありません。

 

窓にはカウンターテーブルが設置されています。椅子はバータイプのもの、長居は出来ませんね。

 

向かい側にはサービスコーナーがあり、大正時代から使われていたという丸ポストとスタンプ台が設置されています。ここのポストに投函すると、オリジナルの消印を押して送ってくれるのだとか。ただし、切手は自前で用意する必要があります。切手販売にはハードルがあるのかもしれませんが、車内で切手を売ってるともっと需要が見込めると思うんですよね。というか、出たとこ勝負で乗り込んだ人が投函出来ないのはどうよって問題が先ですね。スタンプは大きな駅に置いてある駅スタンプと同様の器械式です。

 

そして「展望車」のメイン、ハイデッキ部分です。個人的には、深夜の新津で一瞬出会っていたであろうトワイライトエクスプレスの展望車、「サロン・デュ・ノール」を思い起こさせてしまいます。

 

窓です。肩部分にまで伸びた大型窓から、磐越西線の自然豊かな景色を楽しむことが出来ます。

 

こちらにはソファが窓側を向いて置かれています。譲り合って使いましょう。

 

フリースペース内にもゴミ箱があります。その上にはこの列車のイメージキャラクターであるオコジョの説明書きがされています。

 

続いて、「ばんえつ物語」の最新設備、1号車へと参りましょう。

 

「オコジョルーム」と名付けられたこの車両、4号車と同様定員0名のフリースペースとなっています。

 

ロゴもこの通り、中央にはオコジョが描かれています。

 

先端の塗り分け部分にはオコジョのシルエットが。

 

なお、改造にあたっては車掌室が付いた側を連結面に向けて反対側を大改造するという手法をとっており、連結面側には車掌室がそのまま残されています。三面体も保っていますが、尾灯が撤去されたためのっぺらぼうですね。オマケに窓にも何か取り付けられて軽くサイボーグ化したように見えます(^^;;

 

車内です。完全に子どもの遊び場ですね。いいと思いますよ、乗車時間が4時間にもなる列車でずっと座席に座らせ続けるなんて現実問題厳しいと思いますし、ここで思う存分騒いでもらえれば座席の車内はとても静かになりますし、大人にも子どもにも優しいと評価します。

 

通路との仕切りにはオコジョの絵が入れられています。「オコジョの原っぱ」だそうで。

 

そして滑り台もあります。こちらは「オコジョの山」だそうです。

 

本棚もあります。読み物って、それなりに時間を潰せるんですよねぇ。

 

保護者用でしょうか、通路には固定式の丸椅子が6脚設置されています。なお、ここの窓は全て固定式に変更されています。

 

天井です。空をイメージしたのか、ブルーのLEDライトで飾られています。それでも、分散冷房はそのままですね(笑)

 

そして一番奥に位置するオコジョ展望室です。

 

側面窓は固定二段式で、開放感に溢れた作りとしています。

 

妻面にはお立ち台が設置され、子どもの身長でも窓から景色を見られるようにしています。

 

多目的室です。普段は施錠されていますので、ご利用の際は車掌さんにお声かけください。

 

さて、最後は全国のSL列車で初の常設となったグリーン車です。1号車よりも更に窓の面積が大きくなっているこの車両、下回りを残して車体は新製したそうな。ちなみにグリーン車は指定席、青春18きっぷではご利用出来ませんのでご注意を。

 

快適性向上は言わずもがなですが、フリースペースや車内販売スペースを充実させたことから編成あたりの定員が登場当初の504名から338名へと大幅に減少しており、その減少分を少しでも回収するための営業上の設定なんじゃないかと思ったりしています。とは言えグリーン車の定員は30名、満席にならないとちょっとキツいですよね。幸い運転する列車はだいたい満席御礼のようですが…。

 

グリーンマークもこの通り。ドアは引戸式で、車体製造元の新潟トランシスらしくJR西日本世代の車両のような4打点の開閉チャイムが流れます。大事と言えば大事ですが、あの新潟トランシスの音はグリーンにしては安っぽい気がします。

 

ちなみに、グリーン車はグリーン券を持つもののみ入室を許可されており、常時車掌さんかスタッフさんがデッキにて待機しています。近年稀に見るグリーン車のステータス感が出ていると思います。

 

というわけでグリーン車内です。車体を一から造っただけあり、改造車とは違う自由度の高さがお分かりになるかと。

 

天井です。照明は枕木方向の飾り照明と、レール方向の直接照明の2通りです。直接照明のほうは一時期JR東日本が大好きだったスリットを並べたものですが、光源がLEDになったために副作用としてしっかりカバーが入っています。蛍光灯だったらカバーが入っていなかったと思われ、かつて会津若松で接続していたコレのように叩く結果になっていたかもしれません。

 

窓です。固定式で、フリーストップタイプのロールカーテンが備わります。荷棚が装飾付きでとてもオシャレです。

 

座席です。今時のJR東日本としては珍しい全室構造で1+2列配置となっています。

 

まずは2人掛けから。テーブルはインアームテーブルオンリー、駅弁も売ってる割には中々に貧相です。乗車時間の割に、フットレスト等も特にありませんね・・。この辺りは「普通列車」としての割り切りでしょうか。そしてこの座席、見て分かる通り背ズリが後ろへ反り返ったような形状をしています。普通に座っているときは勿論、リクライニングしたらもうレイバックイナバウアーです。気道を圧迫されるような疲労感、その割に座面チルト等もないわけですから中々キツいですな。

 

1人掛けです。多くの列車ではC列が宛がわれますが、ばんえつ物語ではA席となっています。

 

このグリーン車、座席以外にもやらかしているのは給電用エンジンを付けていることです。客車列車の性格上給電エンジンは必要ですが、エンジンの振動がずっと車内に響くんですよね。色使いなどに「落ち着いた空間でゆったり」を志向していると思うのですが、本当にそう思ってるなら発電エンジンは隣の6号車に移設するべきです。窓も開きませんし、会津若松行きでは座席に座っていると「キロ」に乗ってるのかと思わされてしまいました。これが先述の「営業の都合で設置したグリーン」と思ってしまった理由のひとつです。

 

1人掛け展開の図。まぁ座り心地は変わりません。結論としては、リピートして乗車するなら普通車を選択することとなりそうです。個人的な見解ですが、SLは五感を使って楽しむ列車という持論を持っています。窓を開けてSLの汽笛から始まり駅弁を食いながら風を受け、煙の香りの懐かしさと田舎の風景をボーっと見る。これがSL列車の醍醐味だと思うんですよねぇ。それを楽しむならボックスシートで十分に感じるわけです。

 

グリーン券とグリーン車記念乗車証。どちらかをデッキで見せないとグリーン車内に入れません。

 

座席部分ではやいやいと言いましたが、ここはグリーン料金の価値があるかもしれない展望室です。先程から述べている通りここに来るのはグリーン券を持つ者のみ、比較的穏やかで静かな環境で1号車よりもダイナミックなパノラマを楽しむことが出来ます。

 

天井です。肩部分は天窓となっています。

 

座席はありませんが、照明を仕込んだ腰掛が設置されています。長居が出来ないようにしているわけですね。ここの照明は、新潟行きの夕刻~日没にかけてがムーディでイイ感じの雰囲気になるそうです。

 

客室との仕切りにはミニギャラリーがあります。季節によって内容も変わるそうな。

 

少し車内販売にも触れておきましょうかね。「ばんえつ物語」では、この手の普通列車としては珍しい生ビールが販売されています。生ビールは新潟限定の「サッポロ 風味爽快ニシテ」で、サッポロビールの生みの親が新潟県民だったことからこうして販売されているそうな。セットに付いて来るのは新潟の郷土料理の「鮭の焼き漬け」、これがまた絶品でして、復路では完売となるほどの人気でした。あまりにおいしかったので、実家へのお土産として新潟駅で買ってしまいました(笑) ちなみに画像はイメージ、鮭の焼き漬けは実際は真空パックに入れられた状態で出されます。また5号車から各車まではローカル軌条で揺れる車内の移動を強いられます。頑張りましょう。

 

車内では長時間乗車で退屈しないようにレクリエーションが行われます。スタッフさんとのじゃんけん大会が往復とも行われ、勝ち進むと「ばんえつ物語」限定のキーホルダーがもらえます。片道1両につき4個が景品として出されるわけですが・・ええ、大人げもなく勝ち進みゲットしました(苦笑)

京阪6000系

$
0
0

現在、京阪の最多数勢力となっているのが6000系です。この系列から前面デザインが変更され、マイナーチェンジを繰り返しながら10000系 まで使われ続けることになります。

 

車内観察日記

全編成が8連となっており、京阪間通しの急行が終日に渡って運転されていた時代にはこれらの運用を中心に大活躍していましたが、現在では特急運用は平日ラッシュ時を除き8000系3000系 が入っているため、日中は8連の準急から普通として使われているため少し地味になりつつあります。それでも、ラッシュ時には京阪間通しの優等列車にも使用され、3000系が検査に入った時などに3ドア特急として運用されるときもあります。

車内観察日記

前面の傾斜したスタイル、2枚窓など、当時の京阪電車のデザインを大幅にモデルチェンジしたことから、「塗装以外では京阪電車かどうか分らない」とも言われたそうです。

車内観察日記

そんな6000系も30年選手です。記念のヘッドマークが掲げられました。今後はリニューアルが施され、原型車は徐々に姿を消していくんでしょうね。

車内観察日記

さて、こちら6000系でも異端の存在である6014Fです。製造時期の関係から車体は7000系のものを使用しています。

車内観察日記

前面が7000系顔なので、傾斜がなくなっています。

車内観察日記

車内です。新塗装になってから座席モケットが貼り替えられ、以前と比べて印象が変わっています。

車内観察日記

ドアです。化粧板が貼られたドアです。登場時期からしたら当たり前の話ですが、LED表示は付いていません。

車内観察日記

車端部です。妻窓が無いため少し閉鎖的ですね。オマケに仕切り扉は窓が狭いものです。

車内観察日記

優先座席を有する車端部です。吊革は留め具を赤色にして区別しています。

車内観察日記

編成中央の貫通扉です。車庫内での簡易運転台設置のための金具があります。

車内観察日記

最前面です。窓は小さめで、座席はあるものの前面展望は少し厳しいですね。

車内観察日記

前面にはローレル賞受賞のプレートが。初代3000系 がローレル賞を逃した当時の関係者の悔しさがあったのか、この車両を作るときには並々ならぬ気合が入っていたとか。

車内観察日記

天井です。ラインデリアが連続して伸びています。蛍光灯はカバーがかかったものですが、間隔をあけて個別になっています。本数的には首都圏の車両とあまり変わらないのではないでしょうか。そして、ドア上の吊革は京阪の技術力が光る跳ね上げ式となっています。

車内観察日記

窓です。一段下降窓で、日除けはロープを使ったフリーストップ式です。そのため、一般的なフリーストップ式のロールカーテンと比べて少しばかり力がいります。

車内観察日記

座席です。ドア間はおおよそ8人掛けですね。座面と背ズリが分離していて、間にはヒーターが仕込まれています。ヒーターの吹き出し口を数えると10人が座れるようですが、ちょっと厳しいような・・(^^;;

車内観察日記

車端部は6人掛けです。

車内観察日記

優先座席です。モケットをオレンジにして区別しています。座り心地はまずまずですね。背ズリも短めながら食いつきは悪くありません。ですが、特急などで来られるとちょっと・・(^^;;

車内観察日記

最前面は3人掛けです。袖仕切りは傾斜しているものの肘掛としても使えるもので、荷棚に向けてポールが伸びています。

車内観察日記
優先座席バージョンです。

 


JR東日本E217系

$
0
0

走ルンです(この言葉も死語になりつつありますが…)シリーズの近郊型の祖、E217系です。この系列も登場からそれなりの年数が経っていますが、機器更新が行われてまだまだ活躍する予感全開ですね。

 

登場から一貫して総武快速・横須賀線直通運用に使用され、快速「エアポート成田」として成田空港にも顔を出します。

 

こちらは懐かしいカット。総武快速・横須賀線直通の運用減と東海道線系統の運用増に伴い、一時期編成組み替えと帯色を湘南色に変更して東海道線東京-熱海間で限定運用されたことがありました。今はまた横須賀色に戻され、運用も元通りとなっています。

 

車内です。かつてボックスシート車が主流であった同線、混雑も中々酷かったこともあり113系からの置き換えにあたってはロングシート主体の編成となっています。というわけでまずはロングシート車から。拡幅車体にロングシート、広々としたを通り過ぎてガランとした印象です。

 

ドアです。化粧板を省略したステンレス地仕上げとなっています。各ドアの上にはLED表示機が設置され、次駅案内や運行案内を行っています。なお、ドアカット機構はありますが半自動機構は備えていません。JR東海共々、この頃は長時間停車時のドア扱いの確立に試行錯誤していたようです。

 

車端部です。仕切り扉は側ドア同様にステンレス地仕上げとなっています。

 

なお、仕切り扉は一部の車両の片側のみの設置となっています。風の吹き抜け防止程度の役割しか果たしていません。

 

中には両側ともに仕切り扉が無い区画もあります。騒音の侵入という観点では、全車両に設置されて然るべきと思いますが。

 

トイレを有する車端部です。車椅子対応トイレは四次車からは新製時から、それ以前は改造により設置されています。

 

グリーン車の隣の区画です。仕切り扉はグリーン車側のものです。

 

最前面です。先の踏み切り事故の教訓から、運転台直後の壁は取り外しが容易な構造となっています。そう言えば、この系列だけは乗務員室との仕切り扉が中央に配置されていますね。

 

天井です。照明はカバー無しの蛍光灯、恐らく廃車までこのまま行くんでしょうね。ラインデリアは一部のみの設置に留まっています。

 

窓です。日除けが省略され、着色ガラスで済まされています。「可視光透過率41%」だそうですが、要するにほとんど役に立ってませんと言いたいです。この車両の設計者、一回でもこの車両で日射地獄に晒されろと。

 

座席です。片持ち式、バケットタイプのロングシートで、基本的に2+3+2で区切られた7人掛けとなっています。モケットは深いブルーの座面に同じ系統のゼブラ模様となった背ズリの組み合わせです。

 

優先座席とセットになった7人掛けです。優先座席のモケットはこれと逆の色使いで、灰色の座面に赤いゼブラの背ズリとなっています。このモケット、JR東日本がえらく気に入ったようで、この会社が保有する車両に新旧問わず採用されるようになりました。今やこのモケット=優先座席として認知されるようになりましたが、一体何が決め手となったのでしょうか?西日本エリアに住む人間としては疑問が残るところです。

 

乗務員室背後のロングシートです。乗務員室を広げた関係でここのドア間が縮められており、着席定員も片側4人となっています。座る気満々で何も知らないで並ぶと、他の乗車位置と比べて痛い目に遭うことになりそうです。

 

車端部の3人掛けです。座り心地はまぁ「ダメ」の2文字に尽きます。座面の沈み込みはほぼゼロ、車体の横揺れに全く対応出来ない短いくせに変に張り出した背ズリ、客は貨物か何かと言いたくなるひどさです。座り方としては座面深くにキッチリ座ればあまり疲れないらしいですが、そんな体勢を揺れる車両で求め続ける時点で終ってます。

 

バリアフリー対応トイレです。円筒形ではない妙な形をしていますね。

 

向かい側のフリースペースです。握り棒にヒーター、非常通話装置、消火器が備わります。基本的な使われ方は立ち席スペースと思われるので、窓上にも立ち客用に握り棒が設置されています。

 

続いてセミクロスシート車です。4扉化によって、113系中間車と比べてクロスシートが半減しています。争奪戦も激しくなったものです。

 

従来のトイレを有する車端部です。こちらはコンパクトに収まっています。

 

座席です。ボックスシート背面にはロングシート向けに袖仕切り同様凹みを入れていますが、おおよそ快適性に寄与するものではありません。袖仕切りにもたれるよりも面積が広い程度に思っておくのが幸せです。

 

ボックスシートは(この頃は)新設計の片持ち式で、足元はスルーとなり空いている時は脚を伸ばせますが、冬場は寒い思いをしそうです。形状としてはロングシートに背ズリを付けたような感じですね。座り心地?ロングシート同様「ダメ」ですよええ。決定的にダメなのはヘッドレスト。石のような硬さに加えて上端が逆傾斜を向いた殺人仕様、登場当初はたんこぶを量産した方も多いのでは?この仕様はなんだかんだで多少のマイナーチェンジを経ながら新製車両に導入され続けています。どんな自信があってこんな駄席を採用し続けるのか、設計者出てこい

 

優先座席はこの通り。

 

トイレです。こちらは今や首都圏では珍しくなった和式となっています。

 

で、向かい側のフリースペース。

 

続いてグリーン車です。初投入された113系のサロをベースとしたダブルデッカータイプを2両連結しています。まずは階上席から。空をイメージしたのか、青いモケットのリクライニングシートが並びます。

 

天井です。建築限界一杯、多少窮屈に見えるのは仕方ないですね。この頃の照明はまだアクリルカバーとなっています。

 

肩部分には空調のつまみとSuicaのリーダーが設置されています。

 

窓です。鋼体に合わせて湾曲しているため、夜間は写り込んだ車内がうにょーんと…。日除けはフリーストップタイプのロールカーテンが備わります。

 

座席です。座席は登場時のものではなく、E231系などと同様の座席に改座されています。とは言え、モケットは地味にオリジナルタイプとなっていますね。

 

付帯設備はシートバックテーブルのみですね。座り心地は硬め、長距離での乗車が前提ではあるものの、長時間の着席では疲れが溜まるかと思われます。普通車が酷すぎると言うのはありますが、グリーン車もバッチリかと言われれば怪しいものです。その他に悪いのは不相応に高い料金とかデッキとの仕切りが無いことでしょうか。

 

続いて階下席です。色使いが逆となっております。

 

天井です。照明がやや小ぶりとなっていますね。階下で採光性に問題があるためか読書灯が増設されています。

 

窓です。視点が上を向きそうですね(笑)  柱には帽子掛けが設置されています。

 

座席です。地味にセミハイデッキ構造になってますので、足元に注意しましょう。

 

そう言えば、改座前はJR東日本で後にも先にも最後であろう定期気動車特急であったキハ110系「秋田リレー」に使用されたリクライニングシートが紛れ込んでいたそうな。あちらも車両は普通列車用に格下げされましたがまだ現役ですね。

 

最後は台車が載っかる平屋区画です。デッキとは仕切られているものの台車直上、中々に揺れると思いますよ。

 

こちらは座席が2列となった区画です。8人グループで使うことがあれば占有も悪くありません。

 

妻面の仕切り扉は半自動式、扉横に開けるのボタンが設置されています。

 

天井です。こちらには荷棚も設置されているため、荷物が多い場合は助かります。

 

座席は階下席と同様ですが、セミハイデッキ化はされていません。

 

壁際には固定式のテーブルが備わります。個別に取り付けて占有面積を明確にしているのは理解出来ますが、肝心の面積と形状には疑問と不満を感じます。

 

デッキには口が小さいごみ入れがあります。

仙台市交通局1000系

$
0
0

「実は地下鉄が走ってる都市」でかなり上位に食い込んできそうな仙台市の地下鉄、仙台市地下鉄。開通から年数が比較的浅いため知名度が高くないのもその理由かもしれません。そんな仙台市地下鉄発祥の路線、南北線で開業時から活躍しているのが1000系です。地上区間もそれなりに走っているので「もっとマシな写真を撮れ」って言われそうですが、なんせ取材が日没直後開始だった故・・。

 

車内です。現在全ての編成がリニューアルを受けており、登場当初から印象が変わっています。

 

ドアです。仙台市地下鉄で一番特徴のある部分で、窓の上部と下部が丸くなっています。中々洒落ているとは思いますが、その割に横の戸袋窓がやや味気なくなっているのが少々残念です。

 

車端部です。特徴的な妻面となっていますが、かつてはきのこ形の妻面だったものを通常の形に改造しております。ドアと違って、時に現実的な一面も見えますね(^^;; 片側には仕切り扉も増設されています。

 

優先座席とセットになった車端部です。吊革は一般座席と変わらず、通常のものがセットされています。

 

で、仕切り扉の無い側。防音の面からも、両側に設置した方がいいと思うのですが…。

 

バリアフリー対応区画です。立ち席を考慮して吊革が高い位置に設置されています。

 

最前面です。中間車と同じ着席定員を確保するため、最前面にも座席がセットされています。最前面にも座席がある地下鉄、実はかなり少数派な気がします。

 

天井です。照明は蛍光灯タイプのLED灯に交換されています。冷房の吹き出し口はラインフロータイプ、送風補助として中央にラインデリアが備わっています。

 

窓です。この時期の流行りでしょうか、FRPユニットで構成されています。地上区間があるのに日除けが省略されているのは、地下区間の方が長いからなのでしょうか。

 

 座席です。登場当初のドア間は7人掛け、201系のように着席区分として中央部分をオレンジにして定員着席を促していた…のでしょうが、なんとそのオレンジの座席をぶったぎるようにポールが追加されています。ここはどうやって座れと(^^;;; 一応公式な見解としては日本人の体格向上に合わせてドア間の着席定員を6人掛けとしたそうですが、ならば背ズリのデザインかえてやれよと思う今日この頃。

 

こちらは最終増備編成の座席です。地味に肘掛けの形状が異なっています。で、こちらのモケットはしっかり一色になっています。全ての編成で注目すべきは袖仕切り上の広告スペースで、アクリル板を袖仕切りと荷棚の間に挟み、そこに広告を入れています。何と言っても寒くなる東北地方、地上駅で扉が開いた時に風の顔面直撃を防ぐための役割があるんでしょうね。もう少し広く取ってもいいような気がしますが・・。

 

車端部の3人掛けです。消火器が少し張り出しており、端の席に座ると少し鬱陶しいかもしれませんね。座り心地は柔らかめ、近年JRが軒並み新型車両に置き換えられチャキチャキした座席が増える中、ゆとりを感じられる数少ない車両になっています。背ズリがやや立ち気味ですが、乗車時間を考慮してもそこまで問題ともならないでしょう。

 

優先座席です。モケットが紫色になっています。

 

フリースペースです。握り棒、固定用具、非常通話装置と一通り揃っています。床面も滑り止め加工がなされています。

 

JR西日本キハ40形「ベル・モンターニュ・エ・メール(べるもんた)」仕様車

$
0
0

2015年3月に北陸新幹線が開業して並行在来線となる北陸本線が3セク化し、18きっぱーを中心に非常に行きにくい路線となってしまった北陸地区の枝線群。富山県の氷見線・城端線も例に漏れずその中の2路線で、新たな乗客獲得が課題となっていました。そんな2路線に2015年10月、北陸ディスティネーションキャンペーン時にありそうでなかった観光列車が登場致しました。

 

ベル・モンターニュ・エ・メール(Bells montagnes et mer)、フランス語で"美しい山と海"を意味する列車名で、富山県の立山連峰や富山湾の美しい風景を楽しんでもらう為に登場した列車でございます。いやーロゴも含めてカッコいい。

 

しかし、「列車名付けてみたはええけど長いし憶えらんねーからひらがなにして略してまえ」と言わんばかりに「べるもんた」なんて愛称にしてしまうんですから、その本名のカッコよさと愛称の脱力感とのギャップは凄まじい破壊力を持っています。いやはや金沢支社、あいも変わらず斜め上を突っ走るそのクオリティセンスは昔から変わりません。

 

なお、車両は旧高岡鉄道部の金沢総合車両所富山支所高岡運転派出在籍のキハ40形1両を改造したものです。このような地域ジョイトレは2両以上であることが多いですが、単行というのは珍しいですね。おかげで満席となるケースが多く、地方交通線である氷見線・城端線のささやかな増収の途となっていることでしょう。

 

塗装はモスグリーンにゴールドを配したもので、かつて高岡を走り抜けたトワイライトエクスプレスを彷彿とさせますね。運用線区は氷見線と城端線で、全席指定の臨時快速、「ベル・モンターニュ・エ・メール」で運転されていますが、日により運転区間が異なります。運転日は時刻表等をお確かめ下さい。

 

車内です。外観とは打って変わって内装は和風となっています。

 

ドアです。やはり普通列車用のためか、化粧板は貼られていません。この辺り、向かいの能登半島を走る「花嫁のれん」とは考え方というか、料金格差をやんわり付けたんでしょうね。

 

ドア扱いは通年半自動、料金が必要な列車ではありますがそこはあまり関係ないようです。

 

城端方の運転台です。化粧板はベージュから「べるもんた」らしく緑色に貼り替えられています。

 

ワンマン運転対応時に取り付けられた運賃箱はそのまま残されています。べるもんたに乗る客がきっぷを持たないことがあるのか、とも思いますが、一応無人駅も停車駅に含まれているのでそれに対応するためなんでしょうね。

 

氷見方の運転台です。何やら、手前に見慣れない設備があります。

 

何かと申しますと、寿司のネタケースでございます。この「べんもんた」、なんと車内で板前さんが寿司を握ってくれます。指定席料金が必要ながら、ツアー専用でもないのにしっかりした料理を提供する車両も珍しくなりました。なるほど、それがメインとしてあるから車内が和風なんですね。

 

その手前には地元のお土産が販売されています。

 

その向かい側にはカウンターがあり、車内販売の精算等はここでアテンダントさんに頼むこととなります。ちなみにこのような配置となるため、出入口は城端方のドアのみとなっております。

 

天井です。元々蛍光灯が2列配置で並んでいましたが、中央に丸形の蛍光灯を配する形に改められ、和風の飾りが施されています。冷房装置はべるもんた化以前のままで変わりませんが、氷見線の海側は眺望を邪魔しないように荷棚が撤去されています。

 

ロングシート上には吊革が残されています。全席指定席で運用されるため、基本的に立ち席は発生しないのですが…。吊り輪自体は木製、留め具は地元の工芸品である高岡銅器をイメージした銅箔を貼り付けたものとし、図柄は沿線4市をあしらっています。またもとの蛍光灯で残された部分にも木製の格子で装飾されています。

 

デカい割に冷えない冷房装置を補助する目的で扇風機が残されています。見にくいですが、真ん中のロゴはJR西日本から"Bells montagnes et mer"に貼り替えられています。

 

で、隣の扇風機を見ると「べるもんた」…。

 

窓です。氷見線の山側は構造自体は従来通り、下段固定上段上昇式ですが、外枠部分が金色で塗られています。車窓を風景画に見立てていることから、額縁をイメージしたのでしょうね。

 

で、海側の窓。一部の窓はどーんと太っ腹に大型窓に置き換えられています。いやはや、昨今のJR西日本らしくないですねぇ(笑) 景色を重視するため気動車にありがちな窓の汚れもなく、きっちり磨かれているようです。

 

座席です。まずは氷見線では山側にあたるボックスシートから。種別も快速列車であり、乗車時間がさして長くない両線の費用対効果を考えた結果なのでしょうね。そこが「花嫁のれん」との違いでしょうか。

 

座席フレーム自体は特に変わらず。変更点としては、テーブルの新設、フレームの再塗装、モケットを207系や321系で使われているグリーンのものへ貼り替え、持ち手を木目調の握り棒へ置き換えたこと、そしてなぜだか肘掛を撤去した点でしょうか。そりゃあ、テーブルが新設されたので出入りがしにくいのは分かりますが・・。

 

片面タイプの座席。微妙にですが、横幅が狭くなっています。S席は車端部のみと、思うことなかれ。

 

中央のテーブルはミトーカデザインよろしく面積を広げられるタイプですが、正直畳んだままではどのように使ってほしいのかが全く謎。畳んだままで使うというより、出入りに邪魔だから畳めるようにした、と解釈するのが正解なのかもしれません。その意図は果たして乗客側には全面的に伝わっているのでしょうか・・。

 


そしてキハ40ではお馴染みの2人掛け。こちらのテーブルは固定式、ただでさえ狭い上に足元も広くないこの区画では窓側は激狭の極みです。おまけにここの座席幅は右に見えている片面タイプより狭くなっています。

 

続いて氷見線海側のカウンター席です。

 

座席は本当に飲食店のカウンター席と同様です。現在座面にモケットが貼られていますが、登場時はこれがなく全面木材の曲げ加工品オンリーだったそうです。揺れる地方交通線規格にコイルバネ台車という車内環境としてはしっかり座っても滑りやすいという厳しい状況にあったと思われ冒険しすぎです。

 

で、窓は合体により大きくなっても柱の位置は変わらないので、手前から二列目のようにカウンターでありながら修行席という残念な区画も存在します。「べるもんた」でWeb検索すると、おでかけネットに窓割と座席表が一体となったイラストがありますので、窓枠が被らない席を確認し、一ヶ月前の指名買いをするのが得策です。

 

カウンター席は2ブロックに分かれており、中央には地元工芸品が展示されたショーケースがあります。正直、ただでさえ1両編成なんですから座席数を稼いでくれ、とも思わないでもないです。しかし、この手の車両はそこは覚悟の上で、地域と共にあることを第一としている表れと理解すればいいんでしょうね。

 

トイレとボックスシート間に挟まるロングシートです。全席指定とはいいつつも飛び乗る輩は存在するもので、そちらの救済処置的使われ方をしているのではないかと思う今日この頃です。全席指定席列車に指定席券を持たずに飛び乗って「指定席を持っていないのに指定席料金を取られるのはおかしい」とのたまう方がいらっしゃいますが、「全席指定席」という列車は、"座席を指定する料金"ではなく、グリーン車と同様"指定席車という特別な車両に立ち入る料金"だという認識を間違えてはいけないように思います。このあたり、グリーン車と普通車との間に「520円クラス」があれば済む話なんですけどねぇ・・。そうなるとピーク時の新幹線で「指定席でも立ち席可」という処置が出来なくなるので、JRとしては対応に困るところではないかと思っています。

 

各部の仕切り衝立には南砺市の伝統工芸品、井波彫りが使われております。こちらは世界遺産に登録された合掌造りですね。

 

全部で8種類あるそうで。

 

そしてこちらはボックスシート背面。右の波模様、素敵です。

 

トイレです。スペース的には従来のままですが、中は洋式に交換されています。この辺りはさすが観光列車。手前には洗面台も備わります。形式こそ「キハ」ですが実質は「キシ」、食事を提供するからには衛生的に設置を義務付けられているんでしょうね。

 

ゴミ箱も緑で「べるもんた」仕様。

 

さて、先程から少しずつ話を出していますので多少は触れておきましょう、車内で握ってもらえるお寿司はこちら。「ぷち富山湾鮨セット」でして、寿司5貫とはと麦茶がセットになっております。お値段は2,000円、正直予約をするかどうか少し悩むお値段ですが、予約して正解だったと思いたい上等なおいしさでした。予約はネットにて3日前までに「VISIT富山」という地元観光プランのサイトにて行う必要があります。これがまた分かりにくいというか、操作にてこずるので改善をお願いしたい次第。ネタに余裕があれば車内での注文も受けるみたいですが、事前予約が賢明かと。

 

更に地酒を追加で注文、こちらは今回乗車した氷見線の沿線、氷見市の地酒である「あけぼの」です。お味としてはやや辛めですね。今回の乗車では最後の一振りだったようで、グラスに表面張力ギリギリまで注がれたのでした。くどいようですが、地方ローカル軌条にコイルバネ台車、升に入っているとは言えスリリングでした(苦笑)

 

富山県初の地域ジョイトレ、「べるもんた」。臨時扱いではあるものの、定期的に走り乗車率も高く好調に推移しています。そろそろもう1両の追加や、城端-氷見直通列車などを考えてみてはいかがでしょう?

 

JR東海キハ25形1000番台

$
0
0

「国鉄からJRへ」。分割民営化から30年、ついにJR東海が気動車の全車両をJR世代車へ統一する時代がやって参りました。キハ25形、見た目はほとんどパンタグラフのない313系電車、逆になぜパンタグラフが無いのか不思議に思うくらいです。

 

今回ご紹介するのはそれこそ国鉄型車両駆逐の使命を持って増備された1000・1500番台でございます。このグループからは313系0番台から長らく続いたビート付車体ではなく、レーザー溶接によるビートレスステンレス車体となっていますね。1000番台と1500番台、何がそれぞれ違うのかといいますと、1000番台は寒地仕様、1500番台は暖地仕様と言った具合です。

 

車内です。全引退したキハ40系列が、全18きっぱーが泣いて落ち込んで落胆して恨みを憶えたオールロングシートとなっております。なんでこんなことするかなぁ・・。

 

ドアです。地方向け気動車ともなるとここもチープになるのか、化粧板が省略されてステンレス地仕上げとなっています。313系であれば全ドア上に設置されていたLED表示機も千鳥配置に減らされています。高かれ安かれ究極の標準化を推し進めたJR東海、ここへ来てどこにケチる必要があるのか、いくらなんでも地方に失礼ではないでしょうか。

 

LED表示機と整理券発行機が備わるドアです。整理券発行機も一部の設置に留まります。

 

ドアは半自動化されており、外に開ける、中に開閉両方のボタンが備わります。

 

足元にはわずかながらステップが残っています。ホームをいじらないとすると、気動車としてはこれが限界なのでしょうか。

 

車端部です。仕切り扉は今時の窓が長いものとなっていますが、やっぱり化粧板は貼られていません。

 

トイレを有する車端部です。昨今のバリアフリー対応設備の充実っぷりは素晴らしいですね。

 

最前面です。基本は313系を基本としたそれですね。奥まった位置にある仕切り扉もそのひとつです。

 

ワンマン運転時はこの通り。運賃箱は蓋をひっくり返して開くあまり見かけないタイプですね。運賃表示機はLCDタイプのものが登場当初より装備されています。

 

天井です。照明はLED灯、313系の最終増備車で採用された半円状のカバーを付けたものとなっています。少し間隔をあけて設置されているため本数は313系比で少なくなっていると思いますが、LED特有の明るさで補っている感じがします。

 

窓です。313系のボックスシート車やロングシート車と同じ窓配置となっています。日除けはフリーストップ式のロールカーテンが備わります。どこぞの東日本のように着色ガラスで済ますようなことをせず、日除けの意味をしっかり理解した上で良い意味でお硬く車両を作り続けるJR東海らしいと思います。

 

座席です。ドア間は10人掛け、袖仕切りは板状となっています。日本車輌のクセなのでしょうか、ここが作る車両の袖仕切りはどれも大きさが中途半端で、板状の袖仕切り唯一の利点である立ち席との分離に少し難が出ています。そこまで大幅に混雑することも無さそうですが・・。

 

優先座席とセットになったロングシートです。モケットをオレンジにして区別しています。

 

そして更に整理券発行機とのコンボです。片側のみの設置で、この画像で言うと右側のドアが開いた時はわざわざこちら側へ整理券を取りに行くという不自然な導線となります。こんなとこケチらんでも・・。

 

整理券発行機を裏側から。意味を成してそうでその実ほとんど使い物にならないなんちゃって肘掛けが設置されています。ゆとりを作ろうとした配慮には拍手ですが、詰めが甘いというか何と言うか…。


車端部の4人掛けです。座り心地は正直そこまで悪くありません。程よい柔らかさで長時間乗車にもある程度耐えられるものではないかと思っています。でもね、新宮から亀山まで4時間これってねー、地獄ですぞ。三重県北部の混雑区間ならまだしも、南部なんて劇的に混むわけでもないでしょうに…。

 

トイレです。バリアフリー対応トイレで、開閉はボタンによる半自動タイプとなっています。

 

向かい側のフリースペースです。暖地仕様ながら、ヒーターが備わっています。


JR東海気動車の完全JR世代化は間違いなくJR史上に記されるターニングポイントではありますが、それを手放しで喜べない貧乏旅行者がここにいます。

 

JR東日本キハ141系700番台「SL銀河」仕様車

$
0
0

岩手が生んだ詩人、宮沢賢治の代表作に「銀河鉄道の夜」があります。あのお話も生きるとは何ぞやというものを問うた重い物語ですが…。そのモチーフとなったのが現在はJR東日本釜石線となっている岩手軽便鉄道です。ここに、岩手県の震災復興支援を目的として2014年からSLが走り始めました。

 

C58、ローカル線用の機関車で、この239号機は釜石線でも運用実績があった機関車でした。復活以降、臨時快速「SL銀河」として走り続け、時折JR東日本管内で出張運転を行っているとのこと。

 

遠野駅での小休止を終えて峠を越えます。後ろ側を見るのもまた珍しいですね。

 

乗車時は5月、運転席にはこいのぼりが付いていました。石炭の煤で真っ黒になっていますが(^^;;

 

陸中大橋にてまた小休止。

 

で、私のメインはやはりこちら、SLとこれば付き物となるのは客車、2014年にして客車の手配を一から行うのは大変だったでしょうに…。がしかし何やら状況がおかしい。動力を持たない客車のハズなのになぜか前照灯が4発も付いているではないか…。

 

題名時点で盛大に出オチをかましておりますが、この車両、元は北海道で活躍したキハ141系ディーゼルカーで、更に出自を辿ると登場時は本当に客車であった車両です。客車列車の削減により余剰となった51系客車に運転台とディーゼルエンジンを取り付け、JR北海道学園都市線で活躍しました。その後同線の電化でまたも余剰となり、北海道で活躍することを許されなかった車両をJR東日本がSL銀河用に買い取って改装したのが現在の姿となります。

 

釜石線の峠越えはC58の動力だけでは不十分と判断され、この車両の動力はそのまま残され補機の代わりとなっています。確かにこうすればDLを連結する必要もないですね。社内では動力付きのこの客車を「旅客車」と言う当たり障りの無い呼び方をしているそうです。ちなみにこの旅客車の運転士にお聞きしたのですが、C58が検査に入った時にはDLが代替機となるそうです。えっ…?(^^;;

 

車体にはSL銀河の名の通り、大きな星座のレリーフが貼り付けされています。塗装としなかったのはさすがですね。こちらは1号車のさそり座です。

 

お次は2号車、いて座となっています。ちなみに中間車は動力無しのキサハ144となっています。オハでもいいような気がしますが、台車はキハ56の流用品だそうな。SLが使えない時の代走でDLが付くのは、この付随車のためでしょうか。

 

3号車はわし座らしいのですが、白鳥っぽいですよね、これ(笑)

 

4号車ははくちょう座です。夜明けを意識した塗装となっており、4→1号車と明るくなってゆくグラデーションとなっています。

 

停車駅では特製の乗車位置が貼り付けされています。

 

いよいよ車内です。銀河鉄道をイメージしているだけあり星座を各所に配したデザインとなっています。

 

ドアです。北海道時代はステンレス地そのままでしたが、移籍に際して木目の化粧板が貼り付けられています。床には一部タイルカーペットが貼られていますね。なお、デッキは北海道時代に撤去されており今も変わりません。

 

一部車両を除いて設置されている半自動ボタンです。遠野や陸中大橋の長時間停車時の車内保温には必要かとは思いますが、何となく観光列車には似つかわしくないような気がします。この辺りに住んでいる方は使い慣れているとは思いますが、首都圏を中心に慣れない方も多いと思います。

 

ごみばこです。かなり低い位置にあり、容量も大きくありません。

 

フリースペースです。ちょっとした椅子も用意されています。

 

その椅子です。1.5人掛けでしょうか(笑)

 

最前面です。SLの背面もバッチリ見えます。

 

その運転台部分。あくまで動力確保、ブレーキハンドルは「抜取」とし、「SL補機」のモードを使うことでATSを切った状態で力行が出来るように改造されているそうな。左側にはSL交信用の無線機もあります。

 

窓には乗車記念ボードがマグネットで貼り付けされています。定位置はここで、アテンダントさんが記念撮影用に持ってきてくれます。

 

トイレです。さすがに洋式に交換されました。

 

そしてバリアフリー対応トイレ。円筒形となっています。

 

天井です。正直乗車した瞬間に「何だか安っぽいなぁ」と思ってしまったのですが恐らく原因はこれですね。照明がカバー付きのLED灯となっていますが、蛍光色にしてしまったばっかりに色合いが飛んでしまってるのでしょうね。暖色にしておけば、水銀灯の雰囲気を少しでも出せたでしょうに…。

 

窓です。北海道時代の二重窓はそのまま残されており、今は煙の浸入を防ぐために使われています。窓上にはステンドグラスがはめ込まれており、各車のシンボルの星座が描かれています。日除けは横引き式で、生地はやや厚手となっています。

 

座席です。SLと言えばやっぱりこれ、ボックスシートが整然と並びます。

 

フレーム自体は従来のままですが、木目の化粧板の貼り付け、持ち手の変更、モケットの貼り替えを行っています。背ズリはヘッドレスト部分が分離したものの厚みが若干増やされています。テーブルは北海道標準の細長いタイプから本州標準の変則四角形のものに交換されていますね。

 

車椅子対応座席を中心に2人掛けも存在します。座り心地は安定の国鉄クオリティを保っていると思います。足元の暖房用の配管が邪魔と言えば邪魔ですが、我慢我慢…。

 

各車にはLCDディスプレイが搭載されており、各種情報を流せるようになっています。

 

2ボックスに一箇所の割合で入れられている装飾です。かなり良い雰囲気が出ていると思います。

 

各車にはちょっとしたギャラリーがあります。ボックスひとつ分を潰してカーテンを降ろした状態で展示しています。

 

ギャラリーその2。銀河鉄道について触れられています。

 

ギャラリーその3。ここは面積が広めですね。

 

ここは月と星のミュージアムだそうで。自然が多い宮城県、星がよく見えそうです。

 

フリースペースも兼ねたギャラリーです。宮沢賢治に関する展示物がそこかしこにあります。

 

向かい側はこんな感じ。宮沢賢治って、色んなことをしてますよね。

 

4号車の車内販売スペースを兼ねた車両です。奥がそのスペースとなります。

 

その手前はやはり簡単なギャラリーとなっています。

 

車内販売スペースです。駅弁やアルコールを含むドリンク等、販売内容は充実しています。

 

向かい側のフリースペースです。ロングシート配置のゴツいソファが置かれていますね。

 

その先にはSL銀河のギャラリーもあります。構想段階のスケッチ等、貴重な資料が展示されています。

 

その中でもこちら、車内の構想図はこんな感じですね。

 

このスケッチを見ると、ボックスシートだけでなく2人掛け等も描かれています。座席自体も元のフレームを使うのではなく、全く新しいソファ調の座席を置く予定だったのかもしれません。実際はえらく現実的な感じにまとまってしまっていますが・・。

 

1号車のミニプラネタリウムです。

 

鑑賞には車内で発行される整理券が必要との事。内容は・・まぁ乗ってからのお楽しみとしましょうか。多くは語りません。

 

新製から様々な伝説を作ってきたキハ141系列。ここにまた、新たな伝説の1ページを刻み込んだのでした。末永い活躍を祈ります。

 

Viewing all 2034 articles
Browse latest View live


<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>